島での暗殺が1週間後に迫り、授業があるわけでもないのにいつもの場所に集まったE組のみんなは、いつも通り射撃訓練をしていた。
「だるい………。帰ろ」
暑いせいか上を見上げることが嫌になったらしく、下を向いて歩いてさりげなく帰ろうとすると、誰かにぶつかった。
むにゅ、と柔らかい感触。
あ、これ胸やん。
「………何よカミサカ、やっと私に惚れたの?」
「………死ねクソビッチ。ビッチ菌が移るからこっちくんな」
「男がビッチってなんなんだろうね」
「ようは変態になるんだよ。どこかの誰かさんのように、な?」
満面の笑みで岡島を見つめる神栄は、数秒見つめたら逃げ出した。
…………あ。
荷物忘れてた。
仕方なく戻ると、射撃する番になっていた。
そこには、ロヴロさんがいた。
「さぁ、君の番だろ?撃ってみなさい」
カチャ!と銃を構え、射撃。
殺せんせーの的には当たったのだが、
「………どうして君は殺センセーの目の部分を正確に当てられるのかね。普通真ん中に当てないか?」
「わかんないですよ。『やれ』と言われるとやりたくなくなる様な感じで、『ここに撃て』って言われると、どうしても他の場所狙いたくなるんすよ。だって、目が見えなくなったら殺せんせーだって動揺するじゃないですか」
「屁理屈を言うガキは嫌いだ……」
「でも、間違ってはないです」
「勝手にしろ………」
ロヴロさんが呆れていると、見事に的に当てた天才の2人がやたら褒められている。
「すげぇ!速水!千葉!」
「流石だな……こいつら」
神栄は遠くから眺めた後、帰ろうとする。
(そうだ、俺は透明人間だ。何事も無かったかのように、さりげなく帰るってやる)
ススススーッ!と歩いていると、目の前に烏間先生がいる。
これは負けたな、残ろう。
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「…………これが君たちの殺センセーに対しての暗殺方法か。中々いい」
先日決めた方法がロヴロさんにも良いな、と言われたので一応ホッとしている。
①精神攻撃(主にエロ本読んでる姿を見せる)
②7人が触手破壊
③全員で狙撃
これが殺せんせー暗殺計画だ。
「だが、トドメの射撃はどうするのだね?」
「ロヴロさん。分かってんのに言ってるんすか?」
「そうだな………。人生のほとんどを暗殺に費やした者として、この作戦に合格点をあげよう。君たちなら、充分に殺れる可能性がある」
「……まぁ、それはいいんですが、殺せんせーは何してんだ?」
すると、烏間先生がケータイを見始め、何か確認をとっている。
「ああ、奴はエベレストで避暑中だ」
「………もう、あえてつっこみませんよ」
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エベレストにて
特別な棺桶の様な物の中に、殺せんせーはいる。
作戦を聞かれないために、ここで(アダルティな)本を読んでもらっている。
「………ちゃんと奴はいますね」
「ああ」
パラパラとめくっている姿が見える
しかし、殺せんせーは触手が何本もある。あの中にはいるが……。
「ヌルフフフ、私だって特訓くらいはしますよ……」
殺せんせーは小さな穴を掘り、お菓子やグラビアの写真を眺めたり食べながら特訓(?)をしようとしている。
瞬間、ズバッと触手が7本切れ、殺せんせーは加速した。
「……これはひどいです…時速400㎞『まで』落ちている……」
落ちこんではいるが、言ってることは頭がおかしいレベルである。
「ヌルフフフ、これに加え何をやってくるんでしょうかねぇ……面白い。受けて立ちますよ…」
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「ロヴロさんが知ってる中で一番優れた殺し屋って……どんな人なんですか?」
渚が何気ない質問をしている。
神栄はそれを眺めていた。
「そうだな……。俺が斡旋する殺し屋の中にそれはいない。最高の殺し屋と呼べるのはこの世にただ一人…………"死神"だ。神出鬼没、冷酷無比な男だ」
するとロヴロさんは、渚に近寄る。
「さて、君には必殺技を授けてやろう、プロの(元)殺し屋が教える"必殺技"だ」
「な………………!!」
そして、3年E組の暗殺旅行が、始まる………のか!?
次回はちょっと自分でも楽しみな回です。