僕とSPと召喚獣   作:京勇樹

31 / 44
プール掃除 その1

数分後、プールサイドに明久、雄二、ムッツリーニ、修史の姿があった

 

そして、ムッツリーニの足下にある荷物を見て明久が

 

「ねえ、康太。その荷物はなに?」

 

と問い掛けると、ムッツリーニは荷物を開けて

 

「……輸血パックとAEDだ」

 

と、説明した

 

「理由を聞いてもいいかな?」

 

明久はなんとなく察しながらも、ムッツリーニに聞いてみた

 

「……昨日、345パターンのシミュレーションをした結果……345パターンで出血を確認した」

 

「つまりは、百%なんだね」

 

明久が呆れ気味に言った時

 

「すいませーん! お待たせしましたー!」

 

という葉月ちゃんの声が聞こえて、四人は視線を向けた

 

すると、はづき、と書かれたゼッケンを付けたスクール水着を着た葉月ちゃんが走ってきた

 

が、一部分があまりにも不自然だった

 

「……明久よ……懲役は何年で済みそうだ?」

 

ムッツリーニが鼻血を伴いながら聞くと、明久は白い視線を向けて

 

「なんなら、今すぐに警察を呼んでもいいけど?」

 

と言ってから、視線を葉月ちゃんに向けて

 

「というか……あれは不自然過ぎるから!!」

 

と、突っ込みを入れた

 

明久が突っ込みを入れた理由は、不自然に膨らんでいる葉月ちゃんの胸部だった

 

明久が突っ込みを入れた直後、女子更衣室のドアが勢いよく開き

 

「こら、葉月! お姉ちゃんのソレ、返しなさい!」

 

と、島田が慌てた様子で出てきた

 

島田の発言に、男子四人が首を傾げていると、葉月ちゃんは水着の中に手を入れて

 

「あう……ズレちゃったです」

 

と、胸部から腹部に落ちたモノを、胸部に戻していた

 

それを見た明久は、ポンと手を叩いて

 

「ああ、なるほど。偽胸(パッド)か」

 

と、納得した

 

すると、島田が顔を赤くして

 

「ち、違うんだからね!? ウチの胸はもう少し大きいんだから!!」

 

と言うが、明久は手を振って

 

「いや、どうでもいいし。てか、偽胸(ソレ)を使ってる時点で、小さいって自白してるから」

 

と言った

 

すると、島田の背後に黒いオーラが揺らめいて

 

「吉井……今日があんたの命日よ!!」

 

と叫びながら、右ストレートを繰り出してきた

 

が、明久はそれを右手で弾いてから、足払いをして

 

「はい、一名様、ご案内ー」

 

と、プールに投げ込んだ

 

島田が水柱と共に沈むと、再び女子更衣室のドアが開き

 

「この豚野郎! よくも、お姉様を!!」

 

と清水が、カッターの刃を突き出しながら走ってきた

 

それを視界の端で確認した明久は、右手の甲を刃の腹に当てて逸らすと、左手で手を掴み

 

「お一人様追加でーす!」

 

と再び、プールに投げ込んだ

 

「明久、お前、容赦ねーな……」

 

と雄二が言うと、明久はフッと笑い

 

「男女平等論!」

 

と、断言した

 

すると、修史が苦笑いを浮かべながら

 

「いや、それは違うと思うぞ。明久」

 

と突っ込んだ

 

ちなみに、修史は黒地に赤いラインが入ったボクサーパンツタイプの水着を着ている。(雄二とムッツリーニは原作通りで、明久は原作の水着+パーカー)

 

そのタイミングで、三度女子更衣室のドアが開き

 

「ヤッホー! お待たせー!」

 

「すいません。お待たせしました」

 

「……時間が掛かった」

 

「遅くなりました!」

 

「お待たせ」

 

「おっまたー!」

 

残りの女子達が出てきた

 

水泳部所属の愛子は着ている水着と日焼けの形が異なっており、いかにも快活そうなイメージだった

 

なお、設子が着ているのは黒いビキニで彼氏である修史とおそろいの色合いである

 

そして、優子の水着は水色のパレオタイプで、有里の水着は緑を基調としたハイビスカスの模様が入ったビキニである

 

ちなみに、ムッツリーニは女子全員の水着を見た時点で鼻血を噴出して、輸血中である

 

それを明久は確認すると、ふと気付いた

 

「あれ? そういえば、秀吉と優は?」

 

まだこの場に、秀吉と小燕が来ていなかった

 

「あれ? そういやぁ、居ないな……」

 

明久に続いて、雄二も周囲を見回しながら呟いた

 

いくらなんでも、遅い

 

なにかあったのか? と思った明久と修史が視線を合わせると、更衣室に足を向けた

 

そのタイミングで

 

「すいません。お待たせしました!」

 

「待たせたのじゃ……」

 

小燕と一緒に、気落ちした様子の秀吉が出てきた

 

その秀吉の様子に、明久は首を傾げて

 

「ねぇ、秀吉になにがあったの?」

 

と、小燕に問い掛けた

 

すると、小燕は苦笑いを浮かべながら

 

「実は、秀吉君が買ってきた水着なんですが……女物だったんです」

 

それを聞いた明久は、一発で納得した

 

なんでも秀吉は、昨日の学校帰りに水着を買いに行った時に、店員に問い掛けて渡された水着をそのまま購入したらしい

 

それはつまり、その店員が秀吉を女と見たからである

 

男と見てほしい秀吉としては、なんとも悲しいだろう

 

そう思った明久は、秀吉の肩に手を置いて

 

「秀吉、ドンマイ……」

 

と、優しく言うしかなかった

 

すると秀吉は、その場でうずくまり

 

「今はその優しさが、シミるのじゃ……」

 

と、のの字を書き始めた

 

ちなみに、秀吉はその女物の水着の下を履いていて、上には小燕が渡したと思われるパーカーを着ており、小燕は青いボクサーパンツタイプの水着にTシャツを着ている

 

そして明久は、全員が居るのを確認すると

 

「それじゃあ、プール掃除……スタート!」

 

と号令を出して、プール掃除は始まった

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。