『僕たちはチョコレートがもらえない。』   作:颷狐<ヒョウコ>

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皆さんこんにちは。おはようございます。こんばんは。どれかわからんからとりあえず一括してHELLO!毎度お馴染み颷狐でございます!誰だ!とかいう野暮なツッコミした奴とりま死刑な(黒ハート)
今回は前回の続き、そしてこの物語全体のウィークポイントです。ウィークポイントってなに?弱点じゃん。なんだよこの話の弱点って(作者的にターニングポイントとか、そういうことを言いたかったです)
とりあえずボケ倒してないでちゃっちゃと本文にいきましょうね〜。(一回しかボケてないね)
あー、そうそう、悩みに悩んだ結果、「伏線なんてものは私には張れない!」ということに気づいたんで、もうちゃっちゃとこの話進めていくことにしましたw偶に投稿ペース遅れることもあると思いますが、月に2回ぐらい投稿できるようにしていけたらな、とか思ってます!(色々と今更)
では、今回も読んでいただけると嬉しいです!!


僕は胃液が足りないII

「何?そんなに不味いわけ?絶対美味しいのに、ひどいなぁ....おえっ....何これ、油粘土だ....」

 

どうやら彼女もミネストローネを食べたらしい。人は同じような感想抱くんだね。いや、もしかしたらパンもそんな味なのかもしれないけど。

 

「で、でも、食べられないわけじゃない....おえっ」

 

いやいやいやいや!食べられないでしょ!あんた自身今吐きかけてたでしょ!

 

「うん、今のは確かに、美味しくはなったよ!でも、そんな、おにぎりは絶対美味しいはずだよ!」

「うっせぇ!お前がそれ全部食ったら全裸で逆立ちしながら町内一周してやんy(よ)オエッ」

「言ったね!?食べてやるんだから!そもそも不味いわけないもオェェェェェエ」

 

吐くなぁぁぁぁぁぁぁあ!いや、食われても困ってたのは僕だけど、でもリビングで吐くナァァァァア!もちろん洗面器使ってくれた....わけないよね。

 

「うわぁ....もう嫌だぁ....せっかくの休日がなくなっちまうよ....」

 

そういえばやっと吐き気収まったな。よかったよかった。よくねえよ。

と言うことでトイレから出る。瞬間『バサッ』っと音がしたと思ったら今度は憂美の嗚咽が聞こえてきた。どうやら風呂場で吐いてくれたようだ。

 

「おーい、大丈夫かぁ?あれを美味しいだろうとか思ってたアホは味覚もアホなのかなって思ってた梓が通りまーす」

 

うがいをしたり顔を洗ったりしたいので、とりあえず洗面所に入るついでに皮肉を言ってやる。

が、憂美はというとそんな調子じゃなかった。

 

「ごめんね、ほんと、ごめんね。食べ物粗末にしちゃってごめんね。迷惑かけてごめん、ねオェェェェェグヴェェェエ」

「おま、えぇぇぇぇぇぇえ!?」

 

目には少し涙が浮かんでいるように見えた。

お前、消えるのか?(死ぬまでに言いたいセリフベスト11)とかネタ言ってやろうかと思ったが、これは相当に重症っぽい。

あとできれば風呂場で直接じゃなくて洗面器にしてくれると助かったなぁ〜。

 

「ヴゲェェェエ」

「ちょっ、お前、まじ大丈夫か?僕もそんな感じだったのかな。いやいや」

「ほんと、ごめングェェェェエ」

 

とりあえずうがいをして顔を洗い、背中をさすってやる。痴漢とかセクハラって言われても否定できないよな。あの飯(?)も十分殺人未遂だったけど。ということでうん、不可抗力だ、大丈夫。

 

「わぁったから、もう喋んな。謝んなくていいから。腹減ったし後でラーメンでも食い行くぞ。奢ったるから」

 

憂美は小さく「うん」と呟くとまた吐き出した。料理にはここまでの力があるんだ、一種のテロが起こせる気がする。てか、損するの僕だけじゃん。

 

ピーンポーン

 

そんなことを思いながらも背中をさすっていたらインターホンが鳴り響いた。

 

「グヴェブォ」

「誰だよ!また春人達か!?」

「ええ!?怒ってます!?俺っすよ!俺俺!」

 

なんだ、ただの俺俺詐欺か。

 

「あー、うん。ごめん、多分開いてるから入って、どうぞ〜」

「オェェェェェェエ」

 

ドアが開く音、そして手すりに付けられた鈴が鳴る。

 

「??変な喋り方ですね。お邪魔します....って臭っ!?」

 

ふっ、一般市民にはわからないネタだったか。気になる人は真夏の夜の、いや、言わないでおこう。

 

「いやぁ、ゴメンね?朝から色々とあって吐いててね。あ、でも風邪とかじゃないから気にしないで。てか、なんか用事あった?」

「オェェェェエ」

「そうですか....でもこの匂い、吐瀉物以外の物も含まれているような....」

机に何かを置く音がする。

 

「ベチャベチャグチャッ」

 

ゲロ以外の匂いってなんすか....。

 

「あーえっと、母が作りすぎちゃったんで肉じゃがとカレーのお裾分けに来ました」

「メシヤ!」

 

さする手を止め来客に飛びついた。

臭いです....と嫌そうな顔をしていた気がするが僕はそんなこと気にしなかった。

タダ飯ってイイね。最高だ。

 

「オグェェェェェェェェエ」

 

因みに、メシヤとはメシア(救世主)と飯や!(感動)を合わせたギャグである。うん、分かりづらいね。

あと、うるせえ。

 

***

 

「カレーは後でも食べられるんで、冷蔵庫入れときますね〜」

 

瑛香(エイカ)君はそう言うと、冷蔵庫にカレー入りのタッパーを入れてくれた。そのぐらい自分でやるのに。ありがたや〜ありがたや〜。

にしても本当、毎回思うんだけど作る物偏ってるよなぁあの人。プロ並みにうまいから嬉しいっちゃ嬉しいけど。

 

「ねぇ、食べられる物もらえたのは嬉しいんだけどその子、誰?」

 

一通り吐き終わり、一応着替えて席に着いた憂美が耳打ちしてきた。まぁ、初めて会うのだ、こいつが疑問に思うのも最もなわけであって、

 

「ああ、渋谷瑛香君。その子っつってるけど一応広高通ってる同学年だからな?」

「えっ、嘘!?あんたも結構童顔だけど、この子同い年なの!?えええ!?信じらんない!春人君ぐらいが一番高1っぽいよぉ!てか広高!?うちより上じゃん!」

 

そう、染めてない割にわかりやすい茶色の短髪、身長は164センチと少し小柄で、顔は目が少し大きくて、どこかあどけなさがある。その容姿ははっきり言って中1と言われても疑問を抱かないぐらいには幼く見える。が、一応同い年だ。その上頭いい。モテるだろうなぁ羨ましい。あっ、言うてウチも偏差61ぐらいあるんだけどね?

 

「それが普通の反応だよねうん。実際僕自身瑛香君は瑛香君で、『君』外せないし。年下っぽいよね」

 

うんうんわかるわかる。とうなづいてみせる。

 

「なんの話ししてるんですか?すごく失礼なことが聞こえた気がするんですが?」

「いや、なんでもないよ。憂美にただ瑛香君のこと紹介してただけ。あ、そうそう、こいつは豊島憂美、同高のただのバカね」

 

え、紹介バカだけ!?などとほざいてる奴がいるがシカト。他に説明できるとでも?

 

「豊島憂美さんと言うのですね?すごく美人さんですが、梓さんとはどういったご関係で?もしかして、彼女さんですか?」

「やめろ気持ち悪い。こんなやつ彼女じゃねえ。ただの寄生虫。虫の方の寄生虫な」

 

こいつが彼女とか、死んでもありえねえ。でも、やっぱり見てくれは一応良いんだな。

美人....えへへ///などと照れているやつもいなくはないがとりあえずシカト。

 

「なら、僕がもらっても良いですか?」

「いいよ。こんなやつでいいならいくらでももらってってくれ。あっ、ごちそうさまな。美味かったよ」

 

昨夜の残りの米と一緒に肉じゃがを食ったがめっちゃうまかった。

 

「えっ」

「あっ、それはよかったです。母に伝えておきますね。でも、こんなに美人さんなのに、いいんですか?」

「いいよ。頭おかしいし」

「なら遠慮なく」

「おう」

 

見た目はいいけど瑛香君も瑛香君で変なやつなんだよな。主に女好きってやつ。僕の周りには変なやつしか集まらないのか。もしかして、類友ってやつ?

 

「やったぁ!憂美さん、いいですか?」

「え、ちょ、ええ!?」

「よかったな、これで将来安泰だ。一夫多妻かも知れんが」

 

珍しく憂美が慌てている。

つーか、知って間もなく名前呼びとか、すげえな。流石ヤリチン。いや、人の童貞事情なんて知らんけど。

 

「ごめんなさい、お気持ちは嬉しいんですけど、でも私、好きな人がいて....だから、その、ほんとすみません」

「えっ」

「えっ」

「えっ」

「えっ?」

 

こいつさらっと何言ってんの?好きな奴いたの?マジか初耳。ならウチ来んなよ。て、なんか一人多くなかった?

 

「!?おいこらガキぃ!てめぇもいたのか!」

「私はお兄たんにいつも付いてますから!」

 

いつ入ってきたのかはわからないが、そこには目がクリクリとしていて、身長は僕のへそと鳩尾(みぞおち)の間ぐらいの高さの栗色をしたボブヘアの少女がいた。

 

「何言ってんの?ガキ?誰?って、うわぁ!なにこの子!ちっちゃ!可愛(かあい)!」

 

あなたそっちの趣味もあったんですか。

 

「あーうん。瑛香君の妹の、香織(カオリ)ね。小2。いつもこいつについてきてるうっさいチビ」

「なんか、言い方酷くない?こんな可愛い子に!ねぇ〜香織ちゃん〜」

 

しゃがみこんだ憂美はそう言うとその小さな頭を撫でた。

あ。こいつ、死んだな。そう思ったのもつかの間、

 

「気安く話しかけんなです。黙れです」

 

香織の放ったデコピンが見事に命中し、憂美の額でペチッと音を立てる。

 

「いったぁ!!」

 

ほら、だからガキなんだ。可愛くねえよ。

 

「ただ、香織を可愛いと言ったのは褒めてやるです。もっと私を讃えなさい」

 

ほんと、どこでこんな口覚えてきたんだか。最近の小2は怖えったらありゃしねえ。

隣では憂美が悶えている。別に、憂美の反応は大袈裟ではない。なぜか小2のくせにデコピンはマジで痛いの。骨にクリーンヒットするのよ。ウィークポイント確実に狙ってくるのなんのって。

 

「あー、香織が来てくれたところ悪いけど、用事もありますし、俺らはここら辺で帰らせていただきますね?あ、それと憂美さん。メアド書いといたんで気が向いたら是非、いつでもメールして下さいね!」

 

さっきから静かと思ったら、そんな事してたのか。

 

「では、またご飯持ってきますね〜!」

「香織のお兄ちゃんに手出したら断頭台に掲(かか)げてやるんですからね!」

「おう。ハルさん、良くなったんだな。退院おめでとうございますって伝えといてくれ。あと、飯あんがとな。美味かったよ」

「まぁ、ぼちぼちってところですかね。前よりは良いですねそりゃ。薬効いたんですかね?了解しました。伝えときますねっ。それと、ご飯作ったの母さんですよ」

 

そう言えばそうだった。

瑛香君は僕らに一瞬笑みを見せ出て行った。香織はというと、憂美にアカンベをして行った。案外憂美に懐いているのかもしれない。というか、いつも通り謎に展開が早い奴だこと。飯はありがたかったけど。

因みに、ハルさんというのは遥瑛(はるえ)さんという人のあだ名だ。彼女は彼らの母親であり、詳しい事はわからないが、書類上一応僕の保護者にもなってくれた人でもある。僕はこの人に感謝してもしきれないぐらいの施しを受けた。生まれつき身体が強くないそうで、つい最近まで入院していたらしいが、飯を作ってくれるぐらいには回復したようで安心した。それなのに二人も子供を産んで、あろう事か女手一つで二人をここまで育て上げたというのだから驚いてしまう。

 

「断頭台に掲げられちゃうの!?私悪くないのに!?」

 

やっと痛みが引いたのか、身体を起こした-別に倒れていたわけでもないが-憂美。

 

「断頭台は掲げるものじゃねぇ。それを言うなら断頭台で斬った首を掲げる、だ。んな事より好きな人いるってマジ?誰?」

「え?ああ、マジマジ。誰でしょうねー」

 

チッ。ダリィ。別に気になんないしいいや。

 

「うぜぇからいいや。あと、洗い物しとけよ?」

「うざっ....え!?あ、いや、そういえば今更だけどあの二人も苗字渋谷なの?どんな関係?生き別れの兄弟?」

「あー、叔母さんかな?の子だから、えっと、多分いとこぐらいの関係。僕親いないから代わりに育ててくれたんさね。んで、苗字ももらった。ほら、ウチの表札渋谷じゃくて太田(おおた)っしょ」

「なんか、ごめん。親、いないんだ。そういうのだと思ってなかった....。あと、表札見てないから知らないや」

 

こいつ案外そう言うところはちゃんとしてるのな。気にしないと思ってたわ。それと、生き別れとかいうところには僕も触れないでおこう。ツッコむのさえめんどい。

 

「あー、気にしなくていいよ。別に僕そういうの気にしてないし、てか、親なんていらなかったし。もともといても死んでるような....いや、なんでもない」

「そっか、そうなんだ」

「うん」

 

憂美はそれ以上踏み込んではこなかった。二人は顔を合わせない。横目にちらりと見えた憂美は、少し悲しそうに俯いていた。

ちょっと、しんみりした空気になってしまった。僕こういう空気嫌いなんだけどなぁ....そう考えると笑哉と春人って大切な友達だわ。

 

「じゃぁ、ちょっと洗い物してくるね」

 

この空気に耐えかねた憂美が席を立つ。僕もどうすればいいのかわからない空気だったからありがたかった。

 

「お前が作った飯、全部食っとけよ」

「そんなバカなっ!」

「ほんと、バカな話だ」

 

その日は一日中、憂美の嗚咽が鳴り響き、隣の家から苦情が絶えなかった。などということはもちろんなく、勿体無いが流石に捨てることとした。まぁ、捨てたといっても食べなかったというだけで、一応庭にある植物の肥料(専門用語で言うとアスカマンと言う)にしたということだ。

 

後に聞いた話だが、他の人に同じ質問(どういう関係か、というやつ)を聞かれたら「同居させていただいています///」と答えていたらしい。吐き気しかしねえ。

 




なんか、グッダグッダですみません!薄々気づいてはいるんですが、私、文を書くハウトゥーを知らなすぎてよくわからない文章になっている気がするんです!!(←それ今更言う?)
もうちょい頑張って上手くなりたいですわ....(泣)

はい、今回は登場人物2人も(名前的には三人)増えちゃいましたねー。あんまり人出さないようにはしてるんですけど、仕方ないですねw(今考えてるところではまだ後二、三人は増える予定w)

先程も言いましたが(というかいつも言ってるっちゃ言ってますねはいw)、次回からはちゃんと定期的に出せるように頑張ります!と、言うのも、この作品の方針を、何も考えずただ行き当たりばったりで書いていく!ということに決めました!(ワー、キャー、パチパチパチパチ〜)
とは言っても、元々書きたいことがあったから始めた作品でもあるので、そこら変はちゃんとしていきますよ!

あーあと、これも前に言ったんですが、違う話もちょくちょく書いてるんです自分実はw(サイトにはあんま載せてないけど構成は結構作ってるってことね)それで、どうしても今が旬(自分の中でのインスピレーションが!って言う意味でw)の話があって、次は一話読み切りか、あって5話ぐらいのその話を書いていこうと思ってます。何話かになるならまぁ、並行してやれればいいな、って感じなんですけど、もし一話で収まる分量なら、少し時間かかってもそっち優先すると思います。てか、ぶっちゃけこの話のインスピレーションが全く沸いてない状況っていうかー?w
なので!この話しか読んでない方(そもそももし、私ごときの作品を読んでいただいている方がいるのならって話だけどw)、いらっしゃいましたら申し訳ありません、また、お待たせしてしまうかもしれません....。できることなら一話読みきりだったとしてもこっちと並行できたらいいなとか思ってるけど。

では、また会いましょう!いつも長々とした後書き前書きにお付き合いいただきまことにありがとうございます!
今後ともよろしくお願いします!

(今回早かったよね!出すの早かったよね!てか、これ書き上げたの一個前の話し出した2日後なんだけどね!wえっ、まだ収録終わってない!?ちょっ!バカ!先言えよ!)あ、あはははー、ではでは〜ダスピダーニャ〜〜ノシ
(本当、そういうこと先言ってよね!)

茶番にお付き合いいただきありがとうございます。ほんとごめんなさい。

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