インフィニット・ストラトス 首輪付き少女の学校生活 作:しじる
皆さん、投稿遅れてすみません
クラス別対抗試合当日、アリーナには一夏と鈴、二人の姿があった。
なんの縁かはわからないが、一回戦から一夏と鈴の対決が起こることになったのだ。
ちなみに私は今、アリーナの観客席にいる。
そして隣にはのほほんさんが。
残念ながら簪は四組のクラス代表なので、今は控え室にいるためここにはいない。
試合開始数分前の現在は、一夏と鈴がアリーナ内で、何かしら言いあいをしている。
唇の動きを見る限り、鈴が謝ったら少しは手加減してあげると言い、一夏が勝ったら怒ってる理由を教えろよと言っているみたいだ。
「ねえあーちん、おりむー勝つと思う~」
「ん?そうだね……たぶん鈴が勝つかもしれないね」
というか私との約束のため、勝ってもらわないと困るのだが。
「へ~、あーちんがそう言うなら、りんりん勝つかもね~」
そんなのほほんさんのコメントを皮切りに、試合開始のブザーが鳴り響くのだった。
試合開始早々、鈴と一夏が互いの接近武器を取りだし、相手へと急速接近し、互いの刃が刃を止め鍔迫り合い状態となる。
鈴のダブルセイバーの様になった青竜刀と、一夏の雪片がぶつかり合い、当たりに火花が散る。
少し長引く拮抗状態になると思いきや、一夏が鈴の腕部の膝蹴りを入れその腕をかち上げた。
すぐに足を引き、横凪ぎに雪片を繋ぐが、鈴は連結していた青竜刀を連結解除、二本になった武器をかち上がってない左手に掴み取り、雪片を防いだ。
今度は鈴がかち上がった右手を降り下ろし、その青竜刀で一夏の脳天を狙う。
だか降り下ろされる直前に、一夏がまたもや膝蹴りをし、青竜刀の柄に当て、再度その刃を打ち上げた。
名一杯の力で降り下ろした青竜刀を打ち上げられた鈴は、大きく体勢を崩す。
その隙を一夏は逃がさない、すぐさま雪片を鈴の腹部へと叩き込もうとする。
地上ならこのまま腹部に一発入っただろうが、しかしここは空中だ。
鈴は逆に崩された体勢のまま、背面ブースターに火を吹かした。
その結果、まるでムーンサルトを行ったような弧を描き、後方へ数メートルほど落ちた。
空しくも一夏の雪片はここでは不発に終わった。
そして鈴にいたっては、落ちた時の反動を生かし一夏の背面へ急上昇。
青竜刀を連結させ、無防備な一夏の背に一撃を入れた。
「うおわ!?」
「まだ甘いわねー、一夏!!」
先の一撃により、一夏はさらに体勢を崩す。
ここが攻め時と思ったか、鈴は再度連結を解除し青竜刀を二本に増やす。
武器が二つになるということは、それだけで手数が増えるということ。
すなわち、完全無防備な一夏に連撃を与え、一気にケリをつけようというのだ。
だか相手が代表候補生ではないとはいえ、現実はそう甘くはない。
切りつけられる直前に、一夏は背面ブースターの右側だけに火を入れ、まるでコマのような回転を行い、鈴の青竜刀に雪片をぶつけ、連撃の始動を止めた。
「うん?あれあーちんがクラス代表決定戦の時にやった技だよね?おりむーに教えたの」
のほほんさんが唐突に言い出す。
確かに、あれはQBの応用技『
「ん、私は教えてない。たぶん一夏が独学で私の真似をしたんだと思う」
事実、私は今回だけ一夏よりも鈴を応援しているので、一夏は一切何も教えなかった。
それでも使えるということは、どこかで私の自主練でも見ていたのだろう。
というよりのほほんさん、あの時肉眼でQTが見えていたの?
そんな私達はの会話を他所に、試合はさらに白熱化していく。
鈴の二本の青竜刀による目にも止まらぬ猛攻を、一夏が後退しながら雪片一本でひたすら凌ぐ。
「くう、きっついな…ならこれはどうだ!」
状況が厳しいためか、一夏が仕掛ける。
なんといきなり後退を止め、ブースターを吹かし鈴に体当たりを繰り出した。
これは想定外なのか、鈴はそれを受け、かなり距離をあけられてしまった上に、体勢も大きく崩された。
「もらい!」
一夏が雪片を上段に構え、一気に距離を詰める。
鈴、万事休すと思われたその時。
「この瞬間を待ってたわよ!」
鈴の肩部の丸い
それとほぼ同時に一夏が吹き飛んだ。
…吹き飛んだ?
「おおー!?おりむーがふっとんだ~」
のほほんさんが今言った通りに、一夏は顔面にストレートパンチを受けたかの如く、真っ直ぐアリーナのシールドバリア壁激突寸前まで吹き飛ばされた。
「今のはジャブだからね」
鈴がそう言うと同時に、またもや謎の攻撃が一夏を襲う。
ほぼ直感と勘をたよりに、一夏はその場から全力で回避行動を行う。
その勘は正しく一夏が離れた場所に、無数のクレーターが生み出された。
「やるわね~初見でこの『龍砲』を避けるのは、かなり至難の技のはずなんだけど」
そこからは鈴のワンサイドゲームが暫く続く。
一夏は謎の攻撃を避けるのに精一杯で、接近する余裕など一切ない。
逆に鈴は、一夏が隙を見せたら即肉薄、距離がひらけば謎の攻撃と、完全に試合をものにしていた。
だか、時間が経てば経つほど一夏も謎の攻撃を避わすようになってくる。
そして僅か数分で、一夏は完全に龍砲の謎の攻撃を見切っていた。
「くっ…(流石一夏、もう見切ったみたいね!このままだと不味いか…どうしようか…ええい!難しいこと考えるのは私らしくない!思いきって当たって砕けろだ!)」
「鈴!」
「あん!なによ」
「本気で行くからな…」
一夏と鈴が、何か言い合ってるが、どうやらプライベートチャンネルを使ってるらしく、今度は聞き取ることができなかった。
そして、一夏が遂に勝負にでた。
なんと瞬間加速を使い、一気に鈴の懐まで突っ込んだのだ。
しかしそれに鈴は慌てることなく対象、一夏の雪片と鈴の二本の青竜刀がぶつかり合うその寸前。
まるで天地を裂くような轟音がアリーナに響き渡り、アリーナのバリアを破き、何かが表れるのであった。