インフィニット・ストラトス 首輪付き少女の学校生活   作:しじる

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mission20 逆流するメシマズ

ラウラ・ボーデビィヒと友達…向こうは仮初と思ってそうだけど、なってからはや数日。

その昼休みの出来事。

あいも変わらす私は屋上にて日向ぼっこをしていた。

一夏はというと、何かあの女の子みたいな男。

シャルル・デュノアとよくつるんでいるみたい。

まあ、ずっと男一人で暮らしてきたんだもんね。

そりゃ同じ男の子にはありがたみを感じるかもしれないね。

しかしどうしたものか、お昼ご飯を食べ、日向ぼっこをしているせいかとても眠い。

だか眠ってしまったら、間違いなく午後の授業に遅刻するだろう、それだけは避けなくては。

皆お馴染み千冬さんの名刀【出席簿】で叩かれてしまう。

 

「でも…わかってても眠い……」

 

ああ、このまま睡魔に任せて寝てしまおうか?

じっくりたっぷり寝てしまおうか?

そんな悪魔の囁きが聞こえ始めた時だった。

 

「あれ、アリサじゃん?」

 

「ぅん?…ぃちかぁ?」

 

声に従い後ろを見る、そこには一夏と箒、セシリアと鈴、そしてデュノア君がいた。

一夏とデュノア君を除く女子勢が、手には何やらお弁当箱のようなものを持っており、何をしに来たかは簡単に推測できた。

 

「……私は食べ終えたから見てるだけでいいよ」

 

「え、はやっ!?そういうなら良いけどよ…」

 

…皆驚いたような顔をしている。

そんなに早い?

……いや早いのかもしれない、食べる量少ないし、何より話相手がいないから、会話で食べるのが遅くなることが無いし。

 

「……邪魔なら…消えようかい?」

 

「いや、一緒に居ようぜ!やっぱり皆でワイワイした方が楽しいしな!」

 

にこやかです爽やかに笑う一夏。

だけどさ、気付こうか。

君の背後の三人の女子が水面下で戦争起こしていることに…

デュノア君も困った顔してるし。

これは、うん、私が話題をさっさと反らさないと。

 

「……速く食べないと、遅刻する」

 

「!そうだったな。 では一夏、まず私のから頼む」

 

と、話題をそらした直後にしかけたのは箒。

布を解いて、姿を現した弁当箱は…結構大きいな。

でも綺麗に飾り付けられて、中でも特に卵焼きはふわふわそうで食欲をそそられる。

…可笑しい、さっき食べたばかりなのにお腹好きそう。

それを一夏は美味しそうにほおばる。

「うん!旨いぜ箒!」

 

「そ、そうか!」

 

…結構いい雰囲気になってるけど、他の2人が今にも乱入しそうな顔になってる。

いや、乱入するねこれ。

 

「一夏、次は私のお願い!!」

 

「な!お前!!」

 

「箒落ち着けって順番順番!!」

 

一夏がなだめ、渋々譲る箒。

まあ一夏はほぼ鈴との彼氏彼女の関係になってるし、そりゃ彼女の弁当の方が食べたいよね。

で、肝心の弁当…というかタッパの中身は…酢豚?

あーそう言えば一夏の話で、鈴は酢豚を作るのが得意だったみたいだね。

だからって、そんなに作って食べれるのかな?

皆で食べるならともかく一夏1人でその量は…

気になる味はとても良いと、一夏の表情が語っていた。

 

「続きましては私のをどうぞ!」

 

そうして飛び出してきたのは今か今かと待っていたセシリア。

持っているものがバケットということは、パン系かな?

肝心のバケットの中は…まあ思った通りパン系、サンドイッチだった。

見た目はとても良く、非常に食欲をそそられる。

味もまたいいのだろう。

一夏もそう思ったか、迷いなくサンドイッチへ手を伸ばし、頬張る。

…が、何故か何も言わない。

それどころか顔が青いような?

 

「どうでしょうか!」

 

「んぇ!?あ、ああ!美味かったぜ?」

 

青い顔で、何か喉から絞り出したような声で答える一夏。

 

「…セシリア、私にも一つもらえない?」

 

あまりにも一夏の動向が不自然なので、気になった私は、セシリアのサンドイッチを食べてみることにした。

もし酷い味でも一つくらいなら問題ないと判断したからだ。

 

「あれ、さっき見てるだけでいいと…まあ良いですわ!どうぞ!」

 

そう言って差し出されたサンドイッチ、そのうちの一つである卵サンドに手を伸ばし、そして齧り付く。

その瞬間、懐かしさが脳内へ逆流した。

一言で言うと、とてつもない酷い味だ。

卵サンドのはずなのに妙に甘ったるく、それでいて異常な辛味もある。

追加で何故か苦味や酸味まで入っており、これはサンドイッチなのかと問い詰めたい程だ。

かつて私がいたあの世界のレーションの味を3倍酷くした味だった。

けど食べれない訳では無い。

むしろあの世界は、どんなものでも食べなければ生きていけない世界だ。

味など二の次だったのだ。

そんな、表情一つ変えずにサンドイッチを食べる私が信じられないと言った風に一夏が見てくる。

まあ、しかたないかもしれない。

確かにこれはこの世界では普通じゃ食べれない味だ。

そしてそれらを飲み込んで私が口にした言葉は…

 

「セシリア、今度一緒に料理しない?」

 

セシリアへの料理のお誘い(鬼教育)だった。

後の放課後、誰かの悲鳴が調理室から響いて止まらなかったとか?

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