インフィニット・ストラトス 首輪付き少女の学校生活   作:しじる

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この作品を書き始めた当初からずっと書きたくてしかなかった場所です!
後編はちょっと時間かかります。
ではどうぞ

推奨BGM ⑨(ACE:Rバージョン)


mission25 ⑨前編

「一夏逃げてぇぇぇ!!」

 

私が全力で叫び、一夏へとOBを使い一気に迫る。

それに合わせたかのように⑨のエンブレムを刻んでるACも動き出す。

そのスピードは凄まじく、私でさえも目で追うのがやっとの速度で一夏へと迫る。

更には右手部、どうやらブレードがあるらしく展開されたそれは一夏を切り裂こうと迫っていた。

そこまで見たら最早反射神経だった。

試合では殆ど使ってなかったレーザー砲を、ACの右腕部へと撃ちはなった。

当たる当たらないは二の次だった、一夏を守るための1発だった。

当然の如くレーザーは当たることなく軽く身をかわされる程度で終わるが、一夏がその間に距離を離せたので、結果的には成功だ。

 

「っと、なんだよあれ!?」

 

不安を感じる一夏の声。

当たり前だ、いきなり戦っていた相手が変質して、それでいて急に斬りかかってきたら驚くのも無理はない。

さて回避を終えたACは、こちらを睨むようにし、ブレードを収納しながら体をこちらに向ける。

見れば見るほどその威圧感は凄まじい。

出来ればすぐに落すべき何だろけど、攻め入る隙が無い。

ブレードやコジマキャノンは当たり前、ガトリング砲やレーザー砲も当たるかどうか…

いや、考えている暇なんか無かった。

あのACがこちらに体を向けただけだったのは…

「っ!?垂直ミサイル!!」

 

どうやらこのミサイルをロックオンさせる為だったようで。

私はフレアがあるからどうにでもなる、だが一夏の白式には当然フレアは搭載されてない。

自力であの嵐のようなミサイル郡を抜けなければならない。

いやミサイルだけならまだいい、ミサイルを追い抜くような速度であのACも迫ってきているのだ。

いや実際ミサイルを追い抜いて最早ブレードの射程圏内に入られてしまった。

ACの狙いは…私だ。

後方へ瞬間加速を連続で行い紙一重でそのブレードを回避する。

普通ならこれであとは隙だらけの相手を撃てばいい…しかしそれでは終わらない。

刹那、確かに回避したはずであるのに私の機体に凄まじい衝撃が伝わり、同時にシールドエネルギーが恐ろしい速度で減った。

 

「何が…まさか光波!?」

 

その予感は当たっていたようで何も無い空間で再度、ACはブレードを振り抜き、それに合わせるようにブレードから光るエネルギーの波、光波が打ち出された。

2度目は流石に食らうわけにはいかない。

かと言って光波を交しても今度はミサイルがやって来る。

回避した直後にフレアを巻いたところで間に合わない。

そしてあれだけの数はいくらPAでも防ぎきれない。

だが打開案を思考する暇なんてない、光波は確実に迫ってきているのだ。

そこで私はほとんど反射的にブレードを、月光を展開し、光波にそれを全力でぶつけた。

結果光波は運良くかき消され、飛んでくるミサイルはフレアで何とか巻くことが出来た。

だからと言って油断していると今度はブレード本体での斬りかかりがすっ飛んで来るだろう。

急いでその場から身を引く。

案の定、狙ったようにACはブレードを振り抜き斬り伏せようとしていた。

不発でよかったがもしも当たっていたらと考えるとゾッとしない。

 

「一夏、アリサ、デュノア、聞こえているか!!」

 

瞬間、アリーナのスピーカーから大音量で声が響く。

それはいつも聞いている声、織斑千冬のものであった。

 

「聞こえてるよ…」

 

心臓が今にも張り裂けそうな緊張感の中、私は管制塔に通信を送る。

同時に一夏やシャルルも通信を送ったようで2人の無事も確認できた。

無事、といってもそんな状況ではないけど。

 

「それは良かった、少しの間耐えてくれ!教師陣と友に私が救援に向かう!」

 

心強いメッセージ入り残し、通信は終了した。

恐らくすぐにでも千冬さんは来るだろう。

ならば私たちの仕事は生き延びることだ。

目の前に佇むACを睨む。

中にはラウラが囚われている。

すぐにでも出して上げたい…だけれども今回ばかりは格が違いすぎる。

この謎のACは…

 

『排除…排除…排除』

 

その直後だった。

あのACが一夏目掛けて突っ込んでいったのは。

 

「っヤバイ!?」

 

私は全力で向かう。

シャルルも気付いたのか同じように救援へと飛ぶ。

それとほぼ同時にACが一夏に右手を向ける。

するとIS特有の粒子化からの武装出現をし、その手には1丁のライフルが握られていた。

形状からして恐らくパルスライフル。

この世界では通常破壊力はあまり無いが、シールドエネルギーを削る事に特化したもので、その削りようは見ていて恐怖するほどであったのを覚えている。

弾道が遅く使いづらいのも覚えているが、今あのACはラウラではなく、恐らくだが(というより信じたくないが)AIが操作してる。

そんなもの計算の中に入れているだろう。

間違いなく当ててくる。

一夏もそれを知ってか知らずか、パルスライフルの弾がエネルギーであるのを思い出し、恐らく一かバチかで斬るつもりなんだろう、その弾丸を。

そうすればセミオート射撃であるパルスライフルには隙が生まれ、零落白夜を叩き込む算段だろう。

案は悪くないが今の一夏にできるわけが無い、だがこれしか案がないのも分かる。

全力で向かっているがACがトリガーを引く方が僅かに早い。

間に合っても結局発射されるだろう。

アリーナがもう少し狭ければとこれほど思ったことは無い。

 

結果間に合わず、パルスライフルは放たれた。

ここで私たちには大きな誤算が二つあった。

一つはシャルルも私も全力で向かっていて、回避の事は全く考えていなかったこと。

二つは…パルスライフルは必ずセミオート(・・・・・)だと考えてしまったこと。

 

「え…?」

 

一夏は見事最初の弾丸を斬り裂くことに成功した。

これで本来ならACに大きな隙が生まれるはずだった。

2発目(・・・)が来なければ。

 

「がぁぁぁぁ!?」

 

「一夏ぁぁ!!」

 

いや二発目どころでは無い、まるでマシンガンの様にパルス弾が撃ちまくられる。

 

「「やめろぉ!!」」

 

それを止めるため私とシャルルはACへと攻撃に突撃する、しかし

 

「き、消えた!?しまっ、アリサ危ない!?」

 

そう文字通りACが消えた、その結果私とシャルルは互いの接近武装で斬り合ってしまった。

ギリギリ私はブレードの刀身ではなく腕部に当てられたので被害は少ないだろうが、私の方は何が強烈な衝撃を腹部に受けてしまった。

よく見るとそれは射出ブレード(パイルバンカー)、所謂とっつきと呼ばれていたものであった。

 

「かはっ!?」

 

「アリサ!ごめん大丈夫!!」

 

ぶつかっただけでこの衝撃、射出されて無くて良かったが、それより一夏は!

果たして、そこには恐らく不時着の衝撃でズタボロになった白式と一緒に一夏はアリーナの隔壁に背を向け倒れていた。

 

「ぐはっ…俺は、大丈夫だ!」

 

そうは一夏は言うがどう見ても大丈夫では無い。

すぐ様駆け寄りたいがそんな状況でもない。

それはシャルルも一緒だった。

自身の唇が切れたのか血の味がするが、それさえも気にならない。

あの消えたACはどこへ。

…見つからない、レーダー反応さえしない。

あまりの速度で消えたと思ったが、そうではないとここで気づく、これは…まさか

 

光化学迷彩(ステルス)!?」

 

その直感は当たって欲しくなかったが大的中だった様で、気が付けばシャルルは背面から攻撃されていた。

 

「シャルル!!」

 

まるで私のアレサに蹴り飛ばされたかのように、彼女は吹っ飛び、アリーナの隔壁に衝突、土煙を上げた中で通信は帰ってこない。

恐らく気絶したと、死んでないと信じたい。

 

『力を持ちすぎたもの』

 

その声が聞こえ、ほぼ反射的に振り向く。

すると眼前に(やつ)がいた…

 

『秩序を破壊するもの』

 

最早回避動作など取れなかった、気が付けば既に首元を掴まれていた。

瞬間奴の腹部が輝き出す。

 

『プログラムには…』

 

苦し紛れにブレードで胴体部分へ薙ぎ払いを行う。

最早中にいるラウラの事を考える余裕などなかった。

しかし、それさえも空いていた手で手首を掴まれ不発に終わる。

そして、腹部の青い輝きが頂点に達し…

 

『不要だ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「不要などではない!!」

 

その叫びとともにACが蹴り飛ばされ、大きく体勢を崩す。

その隙に私はAAを行い緊急脱出を行う。

大音量の爆音と赤い光が世界を覆う。

流石にこの二つはたまったものじゃないのか、ACは一気に距離をとる。

息も絶え絶え、PAもAAを行ったため空っぽ。

そんな私の側に降り立ったのは…

 

「千冬さん…遅いですよ…」

 

打鉄を身にまとった織斑千冬、千冬さんだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でだ、お前はともかく残った2人は無事か?」

 

第2声がそれであった。

当然私は素直に伝える、当たり前ではあるが。

 

「一夏は経戦できないけど生きてる…シャルルは分からない、でも多分生きてると思う」

 

「そうか…あれ、ラウラは?」

 

顎であのACを指しながら質問が飛ぶ。

 

「恐らく、できれば外れて欲しいけど、AIが操作してる…ラウラの意識は多分、ない」

 

「なるほどな、さて問題はあの馬鹿生徒をどうにかする事だな」

 

そう言って千冬さんがACを睨む。

AAをくらった割には無傷、となると相手はPA持ちであることを想定した方がいいか。

そしてAAを食らってPAが消えたのか、そのリチャージを待つかのようにその場に浮遊している。

 

「千冬さん…あれは私のアレサと同じ特殊シールドを持ってる…暫くしたらそれが復帰する、そうなったら実弾武器はほぼ皆無になる」

 

「了解だ…まあ、私はこれ1本しか使わんがな」

 

そう言って手に持った1振りの刀を見せる。

打鉄の標準装備の一つだ、名前は忘れた。

 

「…そうだったね、千冬さんはそういう人だった……それならブレードに気を付けて、打鉄なら掠っただけでもノックアウトされると思う」

 

そう言って私はガトリング砲を収納し、替りに月光の展開準備をする。

 

「いくら機動性が良くても、多方向からの連続攻撃は避けれないと思う…左は任せます…」

 

「…タイミングはお前に任せるぞ、アリサ」

 

「了解だよ…千冬さん」

 

「おっと、さっき注意し忘れたが”織斑先生”だ」

 

…こんな時でもそう言うのかい?

いや、これは千冬さんなりの肩の力を抜けかもしれない。

ちょっとおかげでリラックス出来た。

そんな風に私たちが準備完了と同時に向こうもPAのチャージが終了したみたいだね。

 

『ダーゲット増加、排除続行』

 

「……行きます!」

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