インフィニット・ストラトス 首輪付き少女の学校生活 作:しじる
俺、織斑一夏は非常に混乱の最中である。
いや待て、変な目で見ないでくれ、わりかし真面目に混乱してるんだ。
中学3年の夏の日、俺の姉こと織斑千冬が突然家に帰ってきた。
モンド・グロッソのあの日から今の今まで、音信不通だったのに。
別に千冬姉が突然とは言え、帰ってくるのはとても嬉しいことだ…その隣にいる子を除けば、俺はすぐにでも千冬姉に飛び込んでいただろう。
とまあ、冗談は置いておいて…取り敢えず、彼女が何者かは千冬姉に聞かなくては。
「えっ…と、千冬姉その子誰?」
「あー…一夏、こいつのことの前にまず私が、今まで何処に居たか説明する」
そして、千冬姉は語り始めた。
自分があの後、ドイツ軍の教官になったこと。
そこでドイツ兵士に色々と教えていたこと。
そんなある日、突然『篠ノ之束』から電話がかかってきたこと。
「束は、私にはこの子を正しい道に連れて行けないと言ってな、私に擦り付けてきたんだ。ご丁重に、人参型のミサイルに乗せてな…」
「うわぁ…」
流石天災の束さん、やることが色々と酷い。
でも逆に言えば、この子はあの束さんですら投げるほどの問題児と言うことでは?
いや、ただ単純に無理だからってものあるかもな。
束さんは他の人と接するのは苦手だからな。
「取り敢えず自己紹介しろ、アリサ」
千冬姉が、女の子に言う。
「アリサ・ヴァン・カーチス…よろしく」
女の子はそれだけ言うと、千冬姉の背に隠れてしまった。
「こいつは人見知りでな、馴れるまで気長に待ってやってくれ」
「待ってやってくれって…千冬姉、この子家に住むの?」
「話を聞いていなかったのか馬鹿者が。そうだ、本来なら私が責任を持って育てるべきなのだが…お前なら、後は言わなくてもわかるだろう」
なるほど確かに、千冬姉の家事は壊滅的だ。
片付けを始めるとむしろ前よりも汚くなるし、料理をするとダークマターが出来上がるなんて、日常茶飯事だ。
それに千冬姉には仕事もある。
彼女とずっと居てやることは無理だろう。
なら、学校以外は居てやることができる俺のところに連れてくるのは必然的かもしれない。
うん、こんなこと考えていたら千冬姉の将来が心配になってきた、彼氏とかできるのだろうか…
「何か、余計なことを考えていなかったか?」
「イヤナニモ…」
さすが千冬姉、人の内心を見事に当ててきたぜ。
とにかく、そんなわけで俺が彼女の世話をすることになったみたいだ。
さてはて、どうなることやら。
「ところでアリサだったっけ?今日の晩御飯なに食べたい?」
「なんでもいい」
「そ、そうか…」
こいつは…本当に苦労しそうかも…