インフィニット・ストラトス 首輪付き少女の学校生活 作:しじる
「全員専用IS所有者に告げる、状況は各員知っての通りだが、各国家の主要都市にて謎のテロ集団が暴れてる。それもどういう訳か、【大量のIS】と【男が乗ってる】ことが何よりの困惑の原因だろう」
それは日本だけではなく、世界中で起こったこと。
昨日の夕方、日本を含む多くの国の主要都市が同時刻に攻撃された。
ロンドン、ベルリン、北京、ワシントンなど。
しかしある国だけは攻撃されてなかった。
それがある種の疑惑を生んでいた。
それはロシアであった。
しかし聞くところによれば同時期、ロシアの国家代表【更識楯無】が重傷を負い、選手生命を絶たれたとも。
謎が謎を呼び、何故ロシアだけ攻撃されなかったのか、何故更識楯無がそうならなければならなかったか。
その謎を解明するヒントを、IS委員会は隠蔽していた。
それをもう隠し続けても被害が大きくなる、そう考えた上で、委員会はその謎を公開することにしたのだ。
その為、この放送は専用IS持ち以外も注目していた。
「なぜ男がISに乗れて、そしてあれだけのISがあったのかは不明だが、これらの事件の裏には【財団】、そして【企業】と呼ばれる存在がいることを我々は知っていた。しかし、確たる証拠もなく、それらがただの噂話と切り捨ててしまったのが、我々の罪でしょう…」
その発言にて、テレビを見ていた大衆は騒然とした。
つまりその2つは、それだけの戦力を持った集団だと判明したからだ。
「奴らは現在、厚顔無恥にも、各IS所有者に武器を販売している。しかしそれで手に入れた資金が、またも彼らが凶悪なテロに移る資金源になるやも知れない!決して、彼からの武器を買わないでください!」
そう叫んだ後、しばしの沈黙。
しかしそこから語り出すことは、IS乗り恐怖を煽ることになった。
「もう一つ、最近起こっているIS使用者の不幸な事故ですが…全て意図的に起こされたものだと判明しました」
ザワッとテレビ腰にも伝わる会場の困惑。
最近更識楯無を含める27人のIS所有者の死亡記事(更識楯無は死んでいないが)があとを絶たなかったが、それが誰かの仕業となればそうなるだろう。
そして後ろのボードに、あるISを何機か映し出した。
それら全てが【ワインレッドと黒で彩られてたIS】であった。
「この赤と黒のISを見かけたらすぐに逃げてください。国家代表さえ容易く打ち破るほど彼らは強く、下手に挑んでも命を散らします。奴らを炙り出し、そして余計な混乱を防ぐため、長らく隠蔽していましたが、それはイタズラに被害を大きくしただけでした…そのことに関しても、深く謝罪します…」
カメラのフラッシュが大量にたかれる。
頭を深く下げる委員長、そこに何が込められているのかは、誰もわからなかった。
それを見ていた多くのIS所有者、並びにIS学園の生徒は、恐怖に震え上がることになった…
「この赤と黒のIS、彼からは自らを【死神部隊】と宣言しています。再度告げます、この死神には決して関わらないでください!!」
『とか、今更言っても無駄なんだよね』
ざわつく会場、委員長さえも困惑し、後方のスクリーンに注意を向ける。
そこにはノイズが走り、やがてノイズが晴れれば…
そこは現在会見を開いている会場の上空、そこに例の【死神】が映っていた。
『やあ、おはよう諸君。僕がお話に出させてもらってる財団だ。僕らの目的を、わかりやすいよう、全世界に伝えようと思ってね、ハッキングさせてもらったよ』
会場はパニック寸前だ、それもそうだ。
会場はISの警備部隊が護衛していたのだ。
それなのに上空の映像が写っているというならば答えはひとつ。
全滅。
『僕らの目的は、人の可能性の【否定】。とある神様は言った【戦いこそが人間の可能性】と。ならば僕はそれに挑戦し、人の可能性などないと…今度こそ証明してみせる。その為にも…まずは【戦いの場】が必要だよね?』
その言葉に合わせて、死神が銃を会場に向ける。
もうパニックは発動していた。
会場のカメラはでたらめに動き回り、人と人がぶつかり合う映像が流れる。
『神様に挑む前に、僕は世界に挑もうか……J』
「了解した」
テレビの映像を見て、私とラウラ。
そして簪は騒然とする。
昨日一夏から連絡があって、街が焼けたとは聞いたけど、それ以上に酷いことが起きていた。
「なんで…こんな…死神っ!」
簪が唇を噛む。
先の放送で、自分の姉が誰にやられたか理解したからだ。
血が口から流れ出ていた。
「お姉ちゃんが何したっていうの…アリサ、ラウラ…ねぇ、お姉ちゃんは何か悪いことした?」
藁にも縋る気持ちとはこの事だろう。
私の腕を取り、涙を流して震える簪に、私は何も言えなかった…
「お姉ちゃんの仇は……私が…」
『ほんとに派手にやったね、あの坊主』
『ええ、でも彼の計画はこれで次を残して最後です』
『アハハ!でも、アレどう思うキャロりん』
『不愉快です、我々に
『まあいいんじゃないどーでも!……アイツが間違ってるのは確定だし』
『ええ、あの日、あの時、直接見た我々だからこそ言えますね…』
『あぁ…そうだ』
_________________戦いこそが人間の可能性だ。
『茶番はもう終わりだ…俺達もそろそろ、マジで行こうか』
『えぇ主任…活躍を期待してます』