インフィニット・ストラトス 首輪付き少女の学校生活   作:しじる

48 / 60
mission46 世界情勢

「全員専用IS所有者に告げる、状況は各員知っての通りだが、各国家の主要都市にて謎のテロ集団が暴れてる。それもどういう訳か、【大量のIS】と【男が乗ってる】ことが何よりの困惑の原因だろう」

 

それは日本だけではなく、世界中で起こったこと。

昨日の夕方、日本を含む多くの国の主要都市が同時刻に攻撃された。

ロンドン、ベルリン、北京、ワシントンなど。

しかしある国だけは攻撃されてなかった。

それがある種の疑惑を生んでいた。

それはロシアであった。

しかし聞くところによれば同時期、ロシアの国家代表【更識楯無】が重傷を負い、選手生命を絶たれたとも。

謎が謎を呼び、何故ロシアだけ攻撃されなかったのか、何故更識楯無がそうならなければならなかったか。

その謎を解明するヒントを、IS委員会は隠蔽していた。

それをもう隠し続けても被害が大きくなる、そう考えた上で、委員会はその謎を公開することにしたのだ。

その為、この放送は専用IS持ち以外も注目していた。

 

「なぜ男がISに乗れて、そしてあれだけのISがあったのかは不明だが、これらの事件の裏には【財団】、そして【企業】と呼ばれる存在がいることを我々は知っていた。しかし、確たる証拠もなく、それらがただの噂話と切り捨ててしまったのが、我々の罪でしょう…」

 

その発言にて、テレビを見ていた大衆は騒然とした。

つまりその2つは、それだけの戦力を持った集団だと判明したからだ。

 

「奴らは現在、厚顔無恥にも、各IS所有者に武器を販売している。しかしそれで手に入れた資金が、またも彼らが凶悪なテロに移る資金源になるやも知れない!決して、彼からの武器を買わないでください!」

 

そう叫んだ後、しばしの沈黙。

しかしそこから語り出すことは、IS乗り恐怖を煽ることになった。

 

「もう一つ、最近起こっているIS使用者の不幸な事故ですが…全て意図的に起こされたものだと判明しました」

 

ザワッとテレビ腰にも伝わる会場の困惑。

最近更識楯無を含める27人のIS所有者の死亡記事(更識楯無は死んでいないが)があとを絶たなかったが、それが誰かの仕業となればそうなるだろう。

そして後ろのボードに、あるISを何機か映し出した。

それら全てが【ワインレッドと黒で彩られてたIS】であった。

 

「この赤と黒のISを見かけたらすぐに逃げてください。国家代表さえ容易く打ち破るほど彼らは強く、下手に挑んでも命を散らします。奴らを炙り出し、そして余計な混乱を防ぐため、長らく隠蔽していましたが、それはイタズラに被害を大きくしただけでした…そのことに関しても、深く謝罪します…」

 

カメラのフラッシュが大量にたかれる。

頭を深く下げる委員長、そこに何が込められているのかは、誰もわからなかった。

それを見ていた多くのIS所有者、並びにIS学園の生徒は、恐怖に震え上がることになった…

 

「この赤と黒のIS、彼からは自らを【死神部隊】と宣言しています。再度告げます、この死神には決して関わらないでください!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『とか、今更言っても無駄なんだよね』

 

ざわつく会場、委員長さえも困惑し、後方のスクリーンに注意を向ける。

そこにはノイズが走り、やがてノイズが晴れれば…

そこは現在会見を開いている会場の上空、そこに例の【死神】が映っていた。

 

『やあ、おはよう諸君。僕がお話に出させてもらってる財団だ。僕らの目的を、わかりやすいよう、全世界に伝えようと思ってね、ハッキングさせてもらったよ』

 

会場はパニック寸前だ、それもそうだ。

会場はISの警備部隊が護衛していたのだ。

それなのに上空の映像が写っているというならば答えはひとつ。

全滅。

 

『僕らの目的は、人の可能性の【否定】。とある神様は言った【戦いこそが人間の可能性】と。ならば僕はそれに挑戦し、人の可能性などないと…今度こそ証明してみせる。その為にも…まずは【戦いの場】が必要だよね?』

 

その言葉に合わせて、死神が銃を会場に向ける。

もうパニックは発動していた。

会場のカメラはでたらめに動き回り、人と人がぶつかり合う映像が流れる。

 

『神様に挑む前に、僕は世界に挑もうか……J』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「了解した」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレビの映像を見て、私とラウラ。

そして簪は騒然とする。

昨日一夏から連絡があって、街が焼けたとは聞いたけど、それ以上に酷いことが起きていた。

 

「なんで…こんな…死神っ!」

 

簪が唇を噛む。

先の放送で、自分の姉が誰にやられたか理解したからだ。

血が口から流れ出ていた。

 

「お姉ちゃんが何したっていうの…アリサ、ラウラ…ねぇ、お姉ちゃんは何か悪いことした?」

 

藁にも縋る気持ちとはこの事だろう。

私の腕を取り、涙を流して震える簪に、私は何も言えなかった…

 

「お姉ちゃんの仇は……私が…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ほんとに派手にやったね、あの坊主』

 

『ええ、でも彼の計画はこれで次を残して最後です』

 

『アハハ!でも、アレどう思うキャロりん』

 

『不愉快です、我々に挑む(・・・)とは』

 

『まあいいんじゃないどーでも!……アイツが間違ってるのは確定だし』

 

『ええ、あの日、あの時、直接見た我々だからこそ言えますね…』

 

『あぁ…そうだ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________戦いこそが人間の可能性だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『茶番はもう終わりだ…俺達もそろそろ、マジで行こうか』

 

『えぇ主任…活躍を期待してます』

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。