インフィニット・ストラトス 首輪付き少女の学校生活   作:しじる

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かなり短いですが、ストーリー上必要なパートです
物語が一気に動きます


mission54 雪兎は何時眠る

暗い部屋の中、篠ノ之束は怒りに燃え、パソコンと睨めっこしていた。

指は残像を残すほど速度を出しており、タイピングの神速と言えた。

その心のうちは誰にでもわかるほどである。

自分の子供とも言えるISを、勝手に量産して勝手に戦争に使用、挙句兵器として使わせている。

男でも使えるようにしたのは感心したようだが、その使い道に非常に怒りを感じていた。

だからこそ、【財団】という存在を潰すため、彼らの情報を探していたのだ。

 

「許さないからね…束さんのISを!」

 

天災を怒らせた。

【財団】に未来などないだろう。

そう誰もが思っていた。

しかし現実、篠ノ之束は【財団】の影どころか足跡すら見つけられなかった。

奴らはどこにいて、どこから戦争を扇動しているのかも、【可能性の否定】という意味さえわからなかった。

 

「ネガティブなやつに、この束さんが負けるわけないでしょお!!」

 

「束様、そろそろお休みになられては…」

 

クロエと束が慕う少女が心配する。

篠ノ之束は寝ていなかった。

それだけではない、食事も満足に済ませず、【財団】が宣戦布告したあの日からずっと不眠不休で【財団】を探していたのだ。

普通なら倒れるこの異常な行動も、天災の肉体。

そしてAMSの応用による、能情報処理能力の向上で何とか保ってる状態だった。

しかし粗製の束の脳は、既にAMS過剰使用でズタボロ。

自分の体の健康状態すら判断出来ないようになってた。

 

「大丈夫大丈夫、クーちゃんありがとう」

 

「大丈夫じゃないです!鏡を見てください!!」

 

その言葉に激昂したクロエは、鏡を粒子化させて現せる。

そうして束は今の自分を見ることになった。

酷いものであった。

AMSの過剰使用によって与えられた過剰なストレス。

頬は痩せこけ、目に隈がガッツリ現れ、挙句髪の根元が白色に染まり始めていた。

目も充血しすぎて、白目との区別がつかない。

 

「あはは……これ束さん?」

 

「束様です!お願いだから休んでください……」

 

涙を零し、クロエが訴える。

それにさすがの篠ノ之束も折れた。

自分の容姿が激変してたことに驚いたのもあるが、確かにこれだと心配させると考えたのだ。

1日休めば良いくらいだろう、そう考えて、席を離そうとした時だった。

 

『随分と酷いことになってるね、篠ノ之束』

 

「【財団】!?」

 

『男が使えるのも、量産が可能なのも、全て【タワー】のおかげだ。あそこに、ISコアの代わりになるものがあった。それを量産しただけさ』

 

言いたい疑問を真っ先に答える財団。

しかしタワーと呼ばれる単語に気がかかる。

 

『タワーはタワーさ、まあ君らが永遠にわかることないものさ』

 

小馬鹿にした口調で語る。

 

「へぇ、じゃあお前の技術で使えるようにした訳じゃないんだ」

 

負けじと馬鹿にした口調で返す束。

しかし財団は特に気にする様子はない。

 

『なんとでも言ってくれ、僕はメチャクチャに出来ればそれいい。ちなみに、タワーがどこにあるのかは…想像できるだろ?そこの地下深くだ……待ってるよ』

 

それだけ言って、財団は一方的に通信を切った。

それは篠ノ之束への挑戦状を叩きつけたということだろう。

 

「いいよ、ぶっ壊してやる…」

 

「束様!先にお休みください!!」

 

「分かってるよクーちゃん、しっかり休んでから……あいつを潰してやる…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、シベリア近郊にて、2人の少女が保護された。

それは篠ノ之束とクロエであった…

2人とも重度の凍傷を負い、それ以上に全身にひどい傷を負っていた。

やがて先に目覚めた篠ノ之束は、涙ながらに看護師にこう伝えたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「財団を止めて……束さんの………私の夢を壊させないで…」

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