インフィニット・ストラトス 首輪付き少女の学校生活   作:しじる

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推奨Bgm ⑨(ACVD仕様)


mission55 タワー攻略戦……とでも、言うと思ったかい?

それは全世界で発表された。

篠ノ之束の保護と、彼女の出した言葉。

タワー、財団の隠れ家。

それはロシアのシベリア近郊の遥か地下に眠っていると言われている。

そこへの通路は一つだけ、篠ノ之束が見つけた、遺跡のような穴のみ。

当然ひとつしか見つからないなら、そこの防衛は完璧というほどされてるだろう。

だが、篠ノ之束の残した言葉。

【夢を壊さないで】が事実なら、財団は何かを企んでいるのは間違いなく、余裕など持っていられなかった。

あれだけのことをしでかした財団、それが沈黙を貫いてまで用意しているものなど、危険極まりない。

各国はそれを重く見、全武力を持ってして、タワーと呼ばれる物を攻略することにした。

無論IS学園に残された1部の者達も、任意参加することになった。

軍属のラウラは勿論、アリサや一夏、セシリア、鈴、シャルロット、箒、簪など。

専用機を持ったものは全員招集された。

だが、参戦すると言ってもあくまで後衛。

よっぽどのことがない限り、戦闘はありえないとのことだ。

ただしラウラは除く。

ラウラは前線で戦うことになっていた。

 

「諸君!【財団】と名乗るものが暴挙を働いてはや数週間!この混沌に終止符を打つ時が来た!」

 

世界の声を代表して、アメリカ大統領が世界放送で告げる。

それはシベリアの大地で待つ兵士達だけでなく、多くの人々に聞こえていた。

 

「篠ノ之束博士の言い残した【タワー】が何なのかは不明だが、これだけの戦力相手に出来るとは到底思えない!全世界の協力にて集ったIS300機、他陸軍装甲師団6万。総兵力1億と300!!しかしISの戦闘力を鑑みれば一騎当千は疎か、一騎当億は果たせると私は信じている!ならば総兵力は1億と300億の大軍団となる!はたしてこれを止めれるものが世にいるだろうか、いやいない!」

 

鼓舞の演説が響き渡り、全兵士たちが指揮を上げる。

男も女も関係なく、世界を救うと考えて手を取り合う。

その心の内がどうであれ、今この場所は皮肉にも正しく平等であった。

 

「ならば諸君らに恐れるものはなし、ただ進み、眼前に立つものを、切り伏せ攻めろ!」

 

その言葉を皮切りに、兵士たちが一気に突入。

合わせてISも突撃を開始。

遺跡の穴へ、大進行が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『J、調子はどうだい?』

 

『良好だ』

 

『K、D、M1、M2、S。君らは?』

 

『各員問題なし、フォールスタンバイ』

 

『よし、それじゃああれ(・・)を起動したら、降下しようか…ハハハ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遺跡のような穴の中は驚く程に静かで、防衛設備すら見当たらない。

大軍はなんの苦もなく進行する。

それはまるで、誘い込まれているような。

だが罠でも進まなければならない。

ここで引いてしまえば、二度と財団に届かない。

皆その思いで歩みを進めていた。

 

「大丈夫か…これ」

 

一夏が不安をこぼす。

流石にここまでガランとしていればそう思っても仕方ない。

事実、一夏以外もそれを思っていた。

 

「御姉様、こちら前衛。もう時期出口だ」

 

ラウラから通信が入り、皆警戒する。

出口と思われしシャッターが開く。

かなり厳重な場所だったのか、シャッターの数は【9】。

…どうしてだろうか、シャッターの数が9だからなんだというのか。

なのにどうして私は、さっきから【嫌な予感】が消えないんだ。

シャッターを超えてしまい、皆が広い空間に入る。

そこにはひとつの塔が立っていた。

いやそれは塔と言うより柱。

そして私はこれに見覚えがあった…

 

「形はかなり違ってるけど………【クレイドル】?」

 

なんでこの世界にあるんだ。

そしてこの建ち方からして、もしかして墜落したものか?

なら尚更おかしい、どうして。

しかし私の思考は一瞬でかき消される。

それは前方から聞こえてきた声であった。

 

「なんだ!ISが急に!!?」

 

それを合わせて急に私たち専用機を持ってるIS乗り以外のISが、全て一旦粒子化。

半ばパイロットを強制的に排出しているようにも見え、やがてそれらは全て私たちの前に飛び出した。

パイロットがいた部分にはホログラムが出されており、ホログラムの目は赤い。

とても赤くて、残光を残していた。

 

「一夏、これ一体!?」

 

「鈴、俺に言われても!なんで俺たち以外が!!」

 

困惑する兵士たち。

しかしそれに合わせて他にも異変が。

シャッターがすべて閉じる、なんの予兆もなく。

退路が立たれ、更には【クレイドル】のようなものから大量の何かが飛び出してきた。

それは私には見覚えがありすぎる存在。

⑨のエンブレムを肩に刻んだ巨人。

ワインレッドと黒のそれは、セラフに似ていた。

だがそれ以上に、それがあるのに驚愕した。

 

「ノーマルだけど、本物の、AC!?」

 

そんな私をよそに、パイロットを排出したISのひとつが…

いや全てが同じ声で、同じタイミングで、同じ言葉を吐き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『人類の崩壊が、全ての平和に繋がる。人類は滅びるべき』

 

『お前達は何故戦う、何故壊し合う』

 

『平和を望み、破滅を選ぶ』

 

『汝の滅びが、唯一の救い。救いの滅び』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『世に平穏のあらんことを…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉と同時にIS達とACが火砲を放つ。

微塵の躊躇もなく、人を撃ち、殺し始める。

部隊は一気に阿鼻叫喚の地獄絵図となった。

 

「アリサ!」

 

「分かってる!皆!!」

 

私たちは即座に行動に移す。

離反していないISは私たち含める少数の専用機持ちだけだ。

後衛とか言ってる場合じゃない。

 

「ラウラ!」

 

「分かってる、セラフ!……セラフ?」

 

私達が前線に駆け上がり、暴れる量産ISと戦闘を始める。

しかしラウラは何故か動かない。

でも構ってられる状況でもない。

ノーマルACの方も、やっぱりサイズ差からの攻撃が危険だ…

1発でも貰えば…

 

『何故、私たちは、人類を救うための……それもまた救いなのか?』

 

「セラフ!あぁ!頼む、どうしたんだセラフ!!」

 

ダメだ、ラウラを放っておけない!

こんな混沌な戦場で、棒立ちになってるのを置いておけない。

 

「ラウラ、どうしたの!」

 

「御姉様、セラフがおかしいんだ!」

 

『私は私は私は私は私は私は…………』

 

バグったように同じ言葉を綴るセラフ。

いやこれは本当にバグってしまったようだ。

レイブンが答える

 

『否定したい真実に出会ってしまったんだ。目を背けられない真実に。アリサがそうだったように』

 

自分と同じ姿のACが、人類は滅ぶのが救いと言って攻撃すること?

いやそんな疑問は今置いておく、問題なのはセラフが動かない事だ。

仕方ない、ラウラは私が守らないと!

 

「すまない…御姉様!」

 

「後でチョコ奢ってよ…!」

 

『世に平穏のあらんことを…』

 

来たっ!暴走したISが。

私はライフルを構え、立ち向かう。

お互いの砲火が、戦場を赤く照らした…




『世に平穏のあらんことを…』
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