ランスの孫。ウィルの暴走戦記   作:神崎風水

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10話 JAPAN各国周り≪山本家一日目・後編≫

―竹林道―

 

 

 

城に向う中、二十一は最後のウィルの動きが異常に早かった、その事に疑問を抱き問いただす。

 

 

「ウィル。最後のあの動きはナニしたんだ?」

「ん?ああ、アレは魔力身体強化だよ」

 

 

ウィルの魔力身体強化説明は次のようになる。

祖母と母親譲りの膨大な魔力を放出が出来ず、魔抵抗が高いだけだった。

相手の動きを見て、その動きを真似してたのだが、ビルナスに普通それは無理だと指摘される。

剣戦闘LV2等のLV2技能所持者は、気を使った闘気法を使い必殺技を使用してるの事、ウィルはそれを魔力で無理やり行ってたらしい。

それを、ビルナス教授の元で闘気法を学び、魔力で身体強化をある程度自分の意思で可能にしのだ。

ただし、才能が無いので爆発的な強化は一瞬、真似の時の様に補う強化は3分が限界だった。

 

 

「えっと、つまり僕も身体強化してるって事?」

「そうだよ。ちょっと、今全力で飛んでみー」

 

 

言われるまま、その場で飛び上がる二十一。

その跳躍を見てウィルは指摘する。

 

 

「やっぱり。模擬戦の時より高く飛べてない」

「ああ…そういえば、低いね」

「うん。だから必殺技を使う時に、闘気法で身体強化と刀に気を纏わせてるんだ。気の流れを感じて、意識的に使えれる事が出来れば、同じことできるよ」

「そうか、ありがとう。頑張ってみる」

 

 

文献より覚えた必殺技を元に、ウィルに聞いて知った闘気法を使えるように目標持った。

ウィルは目標を持った良い表情をする二十一を見た後、ふと自分達の格好と風呂の心配をしだす。

 

 

「あ~服どうしよっか。ボロボロだし、風呂とか沸いてる?」

「問題ないよ。服も風呂も準備してあるから…あっ…ただ、この時間だと姉上が入ってるかも」

「へ?そりゃ不味いね…まあ、服だけ着替えて待てばいいか」

「ん~別に構わないと思うよ?何時も一緒に入ってるし。ウィルも一緒に入れば」

 

 

血だらけでボロボロの服で居たら、誰に何を言われるか分からない。

服と風呂の心配はなくなったが、風呂に十六夜が入ってるとの事。

流石に一緒に入るのは不味いと言うウィルに、二十一は一緒で良いと自分も普段入ってるという事に「マジ!?」と驚く。

ウィルも7歳までは一緒に入ってたりしたが、今はそんな事は男として恥ずかしいのと、自分のアレが反応してしまうので入っていない。

十六夜ほどの美しさなら、尚不味いと思うと断る事にした。

 

 

「じゃ、二十一だけ入ればいいよ。終わったら教えて、僕は後で入るから」

「そんな遠慮しなくても。従姉弟なんだし、姉上も気にしないよ」

「…は?どういう事?」

「だって、ランス様は姉上と僕の高曽祖父に当るんだし、香華姫と同じだよ」

「!?…な、なんだって…」

 

 

二十一より聞かされる真事実に驚愕するウィル。

織田家と山本家従姉妹と聞いてたが、まさかそれが自分の祖父であり両家の高曽祖父だとは思いもしなかった。

この事実はウィルにとって凄く重大である。

十六夜はまだ問題ないのだが、香華は静・マリーやイリア・イリスと同じ状況に当るのだ。

ウィルは少し考えたいと、二十一に言って先に行ってもらいその場に留まる。

二十一が見えなくなると闇の中に声をかける。

 

 

「鈴夜さん、居ますよね?さっきの事、なんで黙ってたんですか?」

「…こっちに来たばかりのウィル殿には、言っても分らなかったでござるが。今のウィル殿なら、もう予想ついてるござろう」

「鈴夜さんは静姉達の事知ってるんですね…。そっか、それで香華さんは…」

「ウィル殿。香華姫はそう見られたくなくての事。本気で想ってるでござるよ」

 

 

二人が何を言ってるかというと、ウィルは重度の姉好きである。

一般認識、事実上従姉弟であっても問題ないのだが、血縁という事にウィルは一歩踏み出せないでいた。

街の女性達には手出ししても姉には出さず、けど姉の慕い方が凄かった。

故に香華は姉として慕われるのではなく、一人の女性として見て欲しく黙っていたという事。

 

 

「まだ僕は11歳なんだけど…決めないといけないの?」

「そうでござるが、モテルお子様は大変でござるな~♪…決めれないでござろう?されど、希望は与えても、罰当らないでござるよ」

「はぁ~…前途多難…」

 

 

ウィルは香華の事を考えつつ、血の繋がりが無かったらと頭を悩ませる。

しかし、それはそれで、織田頭首なのが問題なんだよな…と、考えながら二十一の後を追った。

 

 

 

 

 

 

―脱衣場―

 

 

 

 

脱衣場に着く前には追いつき、二人は揃って誰に見つかる事も無く風呂場に着いた。

 

 

「お、着替えとタオルも一通り揃ってる」

「うん、そうだね。葉子さんありがとう」

「いえ、気にしないで。けど…ホントに随分…無茶したのね…。服がボロボロじゃない」

 

 

二人が服を脱ぎ捨てる中、その血の付いた服を手に取り広げ見ている女性。

青いウェーブのかかった髪を肩まで伸ばし、頭に赤いカチューシャを付けた侍女の蒼羽葉子が服を見て二十一を心配する。

二十一は竹林へ行く前、自分達の服と湯浴み準備を必要と考えた。

外法なのだから何をするのか分からず、ねんの為にと服と治療セットの準備も葉子にお願いしておいたのだ。

一方ウィルは、仲良さそうな二人の関係が気になり問いかける。

 

 

「二十一。そちらの侍女、葉子さんだっけ?どんな間柄?えらく仲良さそうだけど」

「うーん…僕が小さい頃、両親を亡くしてからずっとお世話になってる…母上みたいな女性だよ」

「お母さんってそんな…。私も同じ頃夫と息子を失って…。生きていれば丁度二十一君と同じ位だから…」

「お母さんって。葉子さん若く見えるよ?20代前半くらいに」

「もう、やだ。上手なんだから!29歳よ♪」

 

 

ウィルの問いに、二人は過去を思い返すよう、感傷に浸るように話す。

二人の答えに葉子が若く見えると、素直に言うのだがお世辞と思われ、背中をパチンと叩かれる。

服を着てれば全く問題ないのだが、着替えで上半身裸だったウィルに、その平手打ちが鞭打となり余りの痛さにうずくまる。

有頂天になってる葉子はウィルに気づかず、二十一は「うぁー痛そう」と言葉を漏らす。

また、初めて見る葉子の様子に「ほぇ~」とこんな表情するんだと歓心する。

そして、痛みに耐えつつとある事実に気づき、ウィルの中でスイッチが入る。

 

 

「(未亡人、少なくとも5.6年は…)葉子さん。よければ今夜…っ!?」

「え?今夜どうかしたの?」

「え、あ、いや…今夜は月が、き、綺麗ですよ。っと」

「は?…はぁ?」

「ん?ウィルどうかした?」

「な、にゃんでもないよ?」

 

 

ウィルが葉子に夜のお誘いをしようとした瞬間、背筋にゾクッっとした感触と首筋に刃を突きつけられたような殺気に襲われた。

ウィルの様子に気づいた鈴夜が殺気を飛ばし、行動を封じたのだ。

初めて向けられた鈴夜の殺気に、頬や背筋に冷や汗が流れる。

葉子は最初に今夜と言われた時、後半とでの様子が違い言葉がたどたどしく、行動も何か焦ってる様子であり自身も曖昧な返事をする。

二十一も明らかなウィルの変化に問うが、変な口調でなんでもないと言い、曖昧なままその場を済まされた。

 

 

葉子がその場を出ると脱衣を終えた二人は露天風呂に向う。

風呂に向う最中ウィルはかなり焦っていた。

先程の殺気は明らかに本気なそれであり、行動前でアレだ。

今から向う風呂には十六夜が居る、義姉である相手に何もする気はない、だが何が起きるか分からないと不安になっていた。

 

 

 

 

 

 

―露天風呂―

 

 

 

 

「ふぅ~…むっ?誰だ!!」

「姉上僕です」

「なんだ、二十一か。どうした、ウィルと一緒じゃないのか?」

「用が終わって、ウィルと一緒に風呂に入ろうと思って」

「ああ、なるほど…何ィ!!ウィルも居るのか!」

「すみません…お邪魔します」

 

 

風呂にゆったりと浸かっていた十六夜が、此方に向って来る気配に気づき声かける。

二十一判ると安心したが、湯気でウィルも一緒に居るとは分からかった。

ウィルの声が聞こえると、胸だしで岩にもたれて居たのを、慌てて口の位置まで湯船に沈み後ろを向く。

 

丁度いい具合に此方を見ない十六夜を他所に、ウィルと二十一は血を流す。

十六夜とウィルがどうしたら良いのかと悩んでる最中、二十一はマイペースで自分の願望を言い出す。

 

 

「姉上、ウィル。背中の流し合いっこしましょう」

「あ、ああ…いいだろう」

「ぅ…分かったよ。それで順番はどうするの?」

 

 

二十一の要望に十六夜が応え、ウィルが順番を聞く。

十六夜が風呂から上がり、結局のところ十六夜・ウィル・二十一といった順番でウィルが真ん中になって座る。

最初に十六夜の背中をウィルが洗い、二十一がウィルの背中を洗う。

 

 

「んっ…ウィルは中々背中洗うの上手だな…ふぅ」

「ええ、義姉さんや、後、色々機会があって…十六夜義姉さん。ああ、二十一、もう少し強く頼むよ。」

「んなっ!?…だ、誰がソレを…」

「OK、強くだねウィル。あ、姉上、僕が教えたんですよ。義姉弟って」

 

 

ウィルの慣れた手付きで背中を洗う最中、義姉発言に驚く十六夜。

そんな驚きも気にせず、得意げに二十一が自分が教えたことを言い放つ。

それを聞くと、十六夜は手を顔に当てて「はぁ~」っと、ため息を付き考え込む。

何故、香華が義姉弟である事を隠そうとしていたか、それを知っていた。

その為、バラしたのが二十一と分かった時を考えると頭が痛む。

どうしたものかと悩む最中も時は進み、背中洗いの番を交代する3人。

考え事をしながら洗って居た為に、手元が狂って十六夜の手がウィルの前下半身にすべり入る。

 

 

「(ヤレヤレ…どうしたものか)…っと、すまない…む?…んぅ?」

「ひょっ!?…だ、大丈夫です。背中の方の、つ、続きをお願いします…はぅ!」

「ウィル?どうかした?」

「だ、大丈夫。なんでもないよ」

 

 

十六夜は手に当る硬いモノを何かと触り、護身刀か?と思ったが感触が違うので触り調べ続けた。

ウィルは急な事に驚きつつも、何事もない様に我慢し背中洗いの続きを求め、二十一に気づかれないように背中洗いを続ける。

十六夜は何を触ってたのか分かると一度は手を離す…が、再びソレを触りだした。

 

 

≪っ!?…(今のはまさか)……ふむ、大丈夫だ、任せてくれ…≫

≪ちょ、十六夜さん何を。手、離してください≫

≪こうなってしまったら、辛いのだろう?何故こうなった理由と、やり方は教わっている≫

≪やっ、いいですよ。(誰だよ!こんな事、十六夜さんに教えたのは!)≫

 

 

十六夜の行動に小声でコソコソと話し合う二人。

言い分を聞くとウィルは心の中で叫ぶ。

ふとその時、視線は感じても姿を見る事の無い筈の鈴夜がウィルの視野入り姿を見つける。

そして「うししし」と手を口に当てて笑い、目が合うと親指をグッ!と立てる。

鈴夜の反応を見て「あんたかー!」と心の中で叫ぶウィル。

ウィルの表情を見て満足げになると、何やらジェスチャーサインを送ってきた。

 

十六夜の行為を止めると…首チョンパ。

二十一に気づかれても…首チョンパ。

十六夜に手出したら…下チョンパ。

どれも”命”に関わる内容で、ウィルが出来ることは我慢し、二十一の背中を洗い続けるだけであった。

 

 

「うっ…二十一の背中は広いね…はぅ…。洗いがいあるよ…くぅ」

「ホント!ありがとう。ウィル☆」

「いやいや、ホントの、事、を言った…だ、だけだよ…ぃ、くっ!!」

「(ん、コレが…男性のアレか…ネバネバするな)」

 

一生懸命、二十一に気づかれないよう、気分を乗せて洗い続けるウィル。

何とか誤魔化し、背中に当る感触と下半身の感触に悶えつつ、十六夜の手の中に放出した。

十六夜は手の中の感触を確かめつつ、お湯で流し、背中も流し終える。

 

3人は体を洗い終えると、湯に浸かり満月を眺める事にした。

二十一は念願の兄弟背中洗いを出来た事で、気分良さそうに鼻歌を歌い、ウィルは顔を赤くして岩にもたれる。

脱力し湯に浸かってるウィルに十六夜が近づき、横に行くとその場に浸かる。

 

 

「いい湯だな、あははん。いい~湯~だ~な~あははん……」

「ふぅ~…き、きつかった…。良かったけど…」

「何が良かったのだ?…隣いいか」

「い、十六夜さん。ち、近いですよ…」

「ふむ…ん。やはり、一度では足りなかったか」

 

 

ウィルのぼやきに質問しながら十六夜が横に来て湯に浸かる。

先程の行為が脳裏に蘇り、かなり焦せって横に退がり離れる。

逃げるウィルを追いかける様に横に行き、湯に手を入れて掴むと確認した。

 

 

「い、十六夜さん、な、にゃにゅを?」

「先程言ったろう?男の事を聞いてると。任せてくれ…」

「違いますよ。綺麗な十六夜さんが近くに来て、さっきの事を思い出しただけです。ほかって置けば大丈夫です。それに…湯船が…汚れますよ」

「き、綺麗!?…そ、そうか…。なお更任せてくれ。なに、出た後に掃除させる。それにタオルで掬うから大丈夫だ」

 

 

十六夜の迫りに、余裕なくお世辞抜きで、自分が感じたまま素直にを言う。

そんな中に焦るからこそ、良い意味で余計な一言を言ってしまう。

領主になってから女を捨ててはいないが、皆が付いて来るようにと気丈にしてたからこそ「綺麗」等と女として見られ、言われる事がかった。

それ故に女として見られ、先程の行為で男が反応した事に嬉しく思い、責任を取ると手をのばした。

一方ウィルは再び鈴夜と目を合わせると、グッジョブ!と親指を立てられた。

ウィルは二十一にばれない様に、真剣に迫る十六夜に押し込まれ『いやぁーー!!』と心の中で叫んだのだった…。

 

 

 

 

 

 

―脱衣場の外―

 

 

 

 

 

着替えを終えた3人は、個別に自室に戻ろうとする。

二十一は嬉しい初体験に気分よく部屋に向かい。

十六夜はのぼせたと顔を赤く上気させ、二十一を部屋に戻し、熱を冷ませてから戻るとその場に残る。

ウィルは何か真っ白に燃え尽きたようにぼーっと、立っていた。

二十一が居なくなる気配を確認すると、十六夜は両肩に手を置いて真剣なお願いをする。

 

 

「ウィル。私達の義姉弟の事いついて、香華に上手く言っておいてくれないか?」

「……はっ!…ほえ?…えーと、何をですか?」

「香はお前が好きで、二十一は香が好きだ。隠していた秘密を喋ったと成ると、香が激怒するだろう…意味は分かるな?」

「え?……あ~…二十一じゃあ、キツイだろうね…てか、ヤバイ?」

 

 

真っ白状態から、肩を掴まれ意識が戻り十六夜のお願いを聞くウィル。

十六夜は香が何故秘密にして、ウィルを想い、どう接して来たかは前もって聞いていた為、弟が心配でお願いする。

一方ウィルは、怒った香華の黒オーラと今までの仕打ちを思い出す。

姐達のオシオキやリーザスで負のシゴキがあるから耐えれるが、二十一は経験ないのと想い人にそんな怒りをぶつけられたら…落ち込むだろう。

言おうとしてる事に納得し、そんな姉御肌を見ることで、余裕と普段の調子を取り戻す。

そして、十六夜を安心させようと意地悪も混ぜた微笑みをし。

 

 

「分かりました。香華さんには明日、上手く事実を誤魔化して、丸め込みますよ。…十六夜姉さん♪」

「っ!?…ああ、頼む。その調子なら大丈夫だろう。…さっきは可愛かったぞ…ありがとう」

「ぐっ!…十六夜姉さんも言いますね…。…おやすみなさい」

「ああ、お休み。ウィル」

 

 

忘れがちだが、ウィルは桃髪ロングに中性型の顔立ちである。

話で聞いていても会ったのは今日が初めて、そんなウィルに微笑みながら「姉さん」と言われ胸が高鳴るのを感じる。

仕返しとばかりに、情けなくも見えた先程のウィルを可愛いと言う。

男なのに…と、痛いところを突かれガクンと膝を付き見上げる。

このまま言い合っては無情とおやすみの挨拶を交し別かれた。

 

 

 

 

 

 

 

―ウィルの寝部屋―

 

 

 

 

ウィルは布団に入っては居たが眠れず、枕を抱えて唸りながら左右にゴロゴロしていた。

香華の対処はどうしようかと悩み、十六夜との行為にもどかしさと不満とすっきりしない感があり唸っていたのだ。

 

 

「う~う~…寝れん。う~う~「鬱陶しいでござる!」ぐぼっ!?」

「何を唸ってるでござるか…早漏殿♪」

「ぐはぁっ!?ち、違う!一方的にされた事がなかっただけです!」

「にょほ?あ~そういや…そうでござるな。にゅほほ…責めに弱いと。…んで?何唸ってるでござるか?」

 

 

布団でゴロゴロしてるウィルに、天井からのニードロッブを腹に食らわせ早漏と言い放つ鈴夜。

苦しそうに腹を押さえて居たが、それよりも早漏扱いされたほうが応えたようで、即時反論する。

今まで多くの女性としてきたウィルだが、何もできず一方的にあのようにされたのは初体験であった。

また、二十一にばれないようにする状況に意識制御が上手く行かずに、直ぐに果ててしまったと言う。

鈴夜も過去を振り返り思い出すと、確かに無いと確認する。

 

 

「やあ、なんか十六夜さんとのアレが不完全燃焼で…なんかスッキリしなくて」

「にょほほ。なら、鈴夜が相手をするでござるよ」

 

 

欲求不満発言に鈴夜が初めて、自分としようと申し出るが以外な答えが返ってくる。

 

 

「いえ…鈴夜さんとはできません」

「…何故で…ござ…る?」

 

 

ウィルの拒絶に何時も楽しそうにしている鈴夜が、また初めて不機嫌でいて寂しそうな顔をする。

そんな鈴夜にまたも予想外の言葉が返ってきた。

 

 

「京の竜宮城でやった、ゲームの事覚えてます?」

「にょほほほ~♪覚えてるでござるよ。鈴夜のお陰でクリア出来たでござろう」

「ええ…そうですよ。ただ、その所為で大変な目にあいました…」

「あ~なるほど。それと、どういう関係があるでござる?」

 

 

竜宮城のゲーム。

それは、乙姫の服をウィルのアレで溶かすというゲームであったが、時間と量が足りないと判断して、鈴夜に援護してもらいクリアしたのだ。

ただ、その時にゲーム終了後も止まらないのを鈴夜に頼んだのだが、腹を抱えて大笑いしてギリギリまで出っぱなしだった為、3日間寝込むはめになったのだ。

そんな状態に更に追い討ちをかける様に香華とバニラが怒り、葉月とクスシに説教され、セレーナには何度もからかわれたのだ。

故に、そんな状態にされた原因である鈴夜にたいして、ちょっとしたトラウマになり反応し難いと説明した。

 

 

「むぅ~。失敗したでござる」

「すみません。鈴夜さんは好きだし、そそる体してるんですけど…精神的にちょっと」

「にょっ!?そ、そうなの……。仕方ないでござるね。なら、葉子殿の所に行くでござるよ」

「は?なんでソコに葉子さんが出てくるので?てか、風呂場で止めたじゃないですか!」

 

 

ウィルの説明に残念そうに小声で漏らす鈴夜。

しかし、ウィルに「好きと良いい体」と言われ前半はいいが、後半はどうかと思う内容だがクノイチとしては嬉しいらしい。

ござる口調を一瞬忘れたが、何時もの楽しそうな顔に戻ると、葉子の元に向うようにと言いだす。

一方ウィルは葉子の名が出た理由が分からず、あの背筋が凍る殺気を思い出し矛盾に怒鳴る。

 

 

鈴夜の説明はこうだ。

脱衣場では”ウィルから”手出しをしようとしたので駄目。

仕方ない理由があるので、方法は間違っているが、蒼羽姉妹の情報を整理した結果ソレもありだとの事。

理由とは、十六夜との事を見られてたらしかった。

言われても、風呂場では全く気づかなかったと落ち込むウィル。

今まで視線を感じれるのが自慢であり自身だった。

しかし、どうやら、ある程度の余裕がなければ視線感知はできない事が判明した。

そして、蒼羽姉妹と葉子の情報を聞くとウィルが変な事を漏らす。

 

 

「…ったく、相変わらず固いヤツだな…アイツは」

「ん?どういう意味でござるか?」

「え?何がです?僕、何か言いました?」

「言ったでござろう。『相変わらず固い』とか…覚えないでござるか?」

「…いえ、全く…」

 

 

言ったばかりの事を覚えていないウィルを変に思うが、まあいいかとそのままされた。

 

 

 

 

 

 

―葉子の寝室―

 

 

 

布団の中で、露天風呂で見たことを思い返していた。

 

 

「は~…十六夜ちゃんとウィル君が…あんな事するなんて…んっ…」

 

 

二十一同様、妹や娘のように思ってた十六夜と、今日会ったばかりのウィルとあのような事をするとは思いもしなかった。

何気なく姉弟が上手くやってるかなと覗くと、仲良く背中洗いをしてるように見えた。

しかし、十六夜の密着度がおかしいと良く見ると手をウィルの前に廻してるのが見え、二人の表情を見て分かってしまった。

その時だけと思いきや、湯に浸かっても十六夜からウィルに近づき、またウィルの様子と表情がおかしいとナニをしてるのか想像ついてしまう。

いけないと思いつつも、ずっと終わるまで見てしまい、上がるのが分かると慌てて部屋に戻って来たのだ。

部屋に戻り寝巻きに着替え、床についても中々寝れず、自然と手が自分の部分にいってしまい弄り出す。

そんな時に部屋の外から声がした。

 

 

「んっ…あっ…「葉子さん、夜分にすみません」ひゃっ!?…うぃ、ウィル君!?どうしたの?」

「えーと、少しお話が合って…入ってもいいですか?」

「え!あ、ちょ、ちょっとまってね。…いいわよ」

「お邪魔します」

 

 

突然の訪問にビクっと飛び上がる感じになり、慌てふためく葉子。

入室願いするウィルに慌てて布団から出て座り、布団で手を拭き服を正して許可を出す。

中に入ると葉子と向かい合って座り、先程かすかに聞こえた声とその表情で予想的中を悟る。

情報通りと前置きは省き、単刀直入に来た目的をいう事にした。

 

 

「えっと、ウィル君。こんな夜更けに、なんの御用?」

「ええ、ちょっと口止めに。風呂場での事ですよ…見てましたよね?」

「っ!?…く、口止めって、私を…どうする気?」

「簡単ですよ。さっき自分で弄ってましたよね?僕がお手伝いしますよ。…最後まで…ね」

「なっ!?ちょ、駄、んっ!?」

 

 

ウィルの言葉に体を震わせ、手を布団に付き後ずさりする。

更にさっきまでしてたのがバレてた上に、最後までと不穏なことを言われ押し倒される。

抵抗しようと声を出そうとするも、口を塞がれなけ崩しに翻弄された。

 

 

 

 

 

 

―1時間後―

 

 

 

息を荒げ、全裸で仰向けに寝そべり、放心状態の葉子。

涙を流し、亡き夫と息子に謝罪する。

そんな葉子に、今回の口止めの行為と意味を説明しとうとする。

 

 

「うっ…ごめんなさい。アナタ…一郎」

「亡くなった人に、そこまで操立てなくても…」

「君に何がわかるって言うの!ほっといて!」

「はぁ~…新しい人生歩まないの?葉子さんがそんなんだから、来世さんと萌子さんも独りなんだよ?」

「な、にを…言ってるの…?」

 

 

葉子は未だに亡き夫を想い、他の男性に求婚されても断り続けた。

ウィルに何故か妹達の事を言われ思い返す、来世は明るく活発的で、誰にでも同じように接する女性。

萌子は大人しい性格であるが、優しく気遣いの良くできる女性で、胸も大きく男達に人気だった。

姉想いの妹達も自分だけ幸せになるわけにいかないと、告白されても断り続けていたと説明する。

今日、来たばかりのウィルがそんな事を知る分けないと反論する。

しかし、葉子が知らないだけで有名な話で、滞在してる忍びの仲間から得た情報と言い聞かせる。

 

 

「そんな…だって二人はそんな事は一言も…」

「いや、萌子さんは、優しいから言ってないかもしれない。けど、来世さんはさり気なく言ってる筈だよ?」

「…あ!…でも…そんな」

「思い当った見たいだね。いい加減、考え直したら?さっきだって、最初は抵抗したけど、3擦り半で即積極的になってたよ」

「あ、あれは体が勝手に…」

 

 

最初は抵抗をしていたが、元々自分で慰めていたので直ぐウィルのが入る。

一瞬体が硬直、抵抗はしたが、直ぐに体が馴染み、寧ろ葉子から積極的に求めて来たのだった。

そして色々、今に至る状況をチクイチ説明するウィル。

顔赤くしつつ、全ての事に反論する葉子。

そんな葉子にウィルは仕方ないかと、ガレージブレスレットからある薬を取り出し口移しで無理やり飲ませた。

 

 

「んっ!?…ゴクっ!…ぷはっ!コホッ。…な、何を飲ませたの?」

「葉子さんが素直になれる薬。このまま僕がヤリ続けてもいいんだけど…ちょっと約束で、それじゃあ不味いからね」

 

 

葉子に飲ませた薬、それはお香屋のオヤジから買った【幻想希欲薬】である。

効果は目の前の相手が、本人が望み会いたい者に見える幻覚薬だ。

何故こんな薬を使うと言うと、鈴夜に葉子の口止めと操意識の改変をするの為に、亜紀と琥珀の様に惚れさせるのを禁止されたのだ。

このままウィルが続けると肉慾に溺れるか、惚れる可能性があると鈴夜の見解、それは香華の【禁死事項】になると止めさせたのだ。

 

 

「…え?え?…一郎!生きてたのね!」

「(えー。旦那でなく息子かい…)うん、お母さん僕だよ」

「よかった…ずっと、一緒に居られるのよね?」

 

 

【幻想希欲薬】で葉子が求めた相手は夫でなく息子の一郎だった。

ウィルはまさかの相手に呆れつつも、一郎になりきる事にした。

全裸同士なのを忘れて抱きしめる葉子を抱き返しながら、次の一手にでる。

 

 

「ううん、違うよ。コレは夢で、今だけだよ。僕はお母さんを抱きに来たんだよ」

「な、何を言うの?私たちは親子なのよ。だ、駄目そんなのは…」

「コレは夢だから…大丈夫だよ…葉子母さん」

「あ、そんな…あ、ああぁー!」

 

 

 

 

 

―1時間後―

 

 

 

満足そうな顔で気を失ってる葉子の体を、腕輪から取り出した湯タオルで体を拭いて寝巻きを着せ布団をかける。

 

 

「よし、こんなものかな…。けど、最初の時から反応がアレだったけど…息子ね…ショタ?ま、いっか」

 

 

最初の時も幼い自分をあやすように積極的で、先程の一郎と思い込んでした時も激しさと求め方が半端なかった。

久しぶりだからか、年下かなのか、一郎という息子と思ったが故か不明だが、今は満たされてる感があるので良しとした。

後は、お香屋のオヤジの薬のもう一つの効果を期待するのだった。

 

 

「おやすみ、葉子さん。良い夢を…ね」

 

 

 

 

 

 

―隣の部屋―

 

 

 

 

「凄かったにゃりねー」

「ホント…姉さんがあんな凄い声出して…こっちも大変になっちゃた…」

「バリバリのぃやっふーーで、濡れ濡れニャリよw」

 

 

二人の女子が壁にコップを当てて、先程の事情を盗み聞きし、自身の指を動かしていた。

実は隣の姉に男がついに出来た!かと聞き耳を立てていたのだ。

様子がおかしいと思ったが、ナニやら始めたのでそのまま聞いてた二人。

 

 

「けど、ウィルって…どっかで聞いた事、あるにゃりな」

「なに言ってるの姉さん。織田家から来たお客様で、明日の主役じゃないですか」

「あ~…にゃるほろ。それで一郎ちゃんが…出たにゃりか…」

 

 

声でしか聞いてない二人は、壁の向こうでどうなったのか詳しく分からずじまい。

深く考えても始まらない、聞いてただけで盛り上がった、二人はお互いに寄り添い出した。

 

 

 

 

 

 

 

―十六夜の部屋―

 

 

 

 

寝巻きに着替え、布団に座り部屋の片隅にあるモノを眺め、ため息を付く。

 

 

「…ふぅ~…」

 

 

見て居るのは掛けられた着物。

普段は領主として、男の様に威厳をもってと武士の格好をしていた。

コレは必要な時があるかもと用意された一着だった。

 

 

「…コレを着たら、私も女に見えるだろうか…ウィル…」

 

 

思い出すは、風呂での事情。

あの時は、その場の雰囲気とウィルの反応が可愛くてしてしまった。

今思い返すと…かなり恥ずかしい事をしたと思う。

綺麗と言われ、姉と呼ばれた時の胸の高鳴りを感じ、嬉しい、女として見られたいと思う自分が居た。

 

着物を見続ける間も、夜は更けていった…。

 

 

 

 

 

 

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 ≪人物≫

 

 

 

 

  蒼羽 葉子

 

 

 LV  5/29

 

技能  弓戦闘LV0  

 

 

言うまでもなく、大悪司の3人娘が一人。

鉢巻の変わりに赤いカチューシャを付けた、後容姿そのまんま。

 

 

夫と息子の一郎を亡くした未亡人。

十六夜と二十一の母親の様に親身になって接してくれた女性。

何気に夫より息子のが大事に思ってた?らしい。

 

 

 

 

 

  ≪薬≫

 

 

 幻想希欲薬

 

 

お香屋のオヤジから買った、数ある薬の一つ。

幻覚作用で目の前の相手が、望み会いたい者に見える幻覚薬

もう一つの効果は自分の望む答え、他人から言われた事を都合のいい様に求めた相手が夢に出てき来る。

今回の場合、ウィルが一郎に見え、夢では夫と一郎に自分達は気にするなと、新しい人生をと背中を押してもらう夢を見る。

 

 

 

 

 

  ≪技能≫

 

 

 魔力闘法(魔力身体強化)と闘気法(闘気身体強化)

 

 

魔力と闘気は似たようなものとした身体強化。

つまり、非力な魔法使いもこの方法に気づく事ができれば前衛も可能となる仕様。

女の子が異常に力強いのは技能か、魔力によるものという事になる。

 

 

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