及び、卑弥呼の技能説明追加。
―邪場台の山中―
一行が山を登る中、昴が危惧したように、面子を見て寄って来る男たちに何度か出会あった。
前もっての自論どおり、確かに昴を見てまたは、吹雪を見て男達は皆立ち去り、先へと登って行く。
そんな中、ウィルが非常に不機嫌だった。
そのため、何時もの様に香華が腕に抱きつく事無く、ウィルが先登を歩き、登り進む。
「ウィルそう怒るな。私はこの為に、今居るのだから」
「そうですよ、ウィル様。私も気にしてないですよ」
「……頭では理解してますよ?けどね……」
後ろから昴と吹雪が声を掛けるも、なかなか機嫌が直らない。
寄ってきた男たちが、ただ去るのならいい。
しかし「死国人が、タクガに戻りやがれってんだ!」皆、死国人やタクガと吐き捨て去って行った。
一回だけなら気にもならないが、流石に2.3度繰り返されれば気になるもの。
言われた昴と吹雪に聞くも「気にするな」と言って教えてくれず。
香華に無理やり聞き出すと、怒りで目の色まで変わらないも、魔力が漏れ立ち昇る。
その後、何とか皆が宥め落ち着かせたが、不機嫌状態が続いた。
―巫女機関社―
険しく長い山道を登りきると、神社境内のそばで男達が列をなして居た。
「うわー……コレみんな、順番待ちしてるんですか?」
「そうです。皆さん、楽しみにして。此処にいらしてますから」
「え? えーと、誰です? この綺麗な美人さんは?」
「まあ、お上手ですね」
ある意味、変なオーラをかもし出して並ぶ行列に唖然としていると、後ろから声を掛けられた。
振り向くと現れた女性は、前髪部分が交差し水色で、髪の毛けが地に着きそうな長髪に不思議な蒼い瞳をし、落ち着いた巫女美人。
巫女機関の総代で名を看取という。
自己紹介が終えて、部屋に案内される一同。
そこに至るまでに、先程まで不機嫌だったウィルが機嫌よくなる。
逆に、香華を初めとして面子が不機嫌になっていった。
部屋に案内される最中、すれ違う度に美人、可愛い巫女さんと挨拶を交わす。
今まで色んな女性達に会って居たが、巫女さんに会うことは無ったらしく、目移りしたのだ。
「そうだわ、ウィル様も籤引いてみますか?」
「あ、良いですね。引きます!」
「「「「……ム#……」」」」
看取の言葉に、嬉しそうに答えるウィル。
普段落ち着いてしっかりしているのに、こういうところは子供である。
わくわくしながら籤を引く、木片の先端に紙が巻き付いており、開いた内面が白いかった。
「ああ、残念ですね。ハズレです」
「む~……もう一回良いですか?」
「いえ、今”再度引いて”も、ハズレると思いますよ」
「……え?……今?……」
ハズレを引き残念がり、もう一回引こうとするウィル。
それを看取が制すと、ウィルの顔がヤリタイ盛りの子供から、違う顔に変化する。
思い返すは、此処に来た連中、事を終えて戻って行く男達。
ゆっくり登って来た事や、何度か絡まれることで登る時間が掛かった為、都合よく最初に出会った男が帰る時の顔や雰囲気を見ていた。
「ああ……そういう事。……んぐっ、んぎぃ!」
「あの、ウィル様?」
「ウィル? 大丈夫?」
「「「「!?」」」」
何やら思い当る事があったようで、目を閉じ籤の箱を両手で持つ。
今度は苦しそうな顔をするので、看取と香華が不安げに心配する。
しばらくすると、巫女機関に来る時と同じように、魔力が立ち昇る。
ただ、意図して制御してるので周りに害はなさず、その様子に一同驚く。
魔力の立ち昇りが収まると、目を開け再度籤を引いた。
「まさか!?……そんな……当りです」
「「「「「え! 」」」」」
「やっぱり、人の負の感情ですか。箱の籤は、もう駄目ですよ」
看取は、白から黒に変わった籤紙を見て驚く。
一同も先程のものいいから、当らない筈のものが当り驚く。
ウィルは説明する。
最初に昴を侮辱した男の目が濁っていて、先程終わった時見た目と雰囲気を見て閃いたらしい。
そして、公家で鈴夜が切っ掛けをくれたので、負の感情出すべく昴と吹雪の事を思い浮かべ、やり過ぎで箱の中身を変えてしまった事を伝える。
「ふう、凄い観察力ですね。……さて、皆さんを、お部屋に案内します。パンパン!」
「「「「「「「「お呼びですか、看取様」」」」」」」」
「うあ~美人、美女ばっかり」
「「「……ムム##……」」」
「はぁ~……迂闊すぎるぞ」
看取が手を叩き合図すると共に、入室する巫女達。
その容姿に、鼻の下を伸ばすウィル。
3人は嫉妬と怒りに駆られ、昴はウィルの様子を嘆く。
巫女達が自己紹介し始めた。
雹焔楓長女の椛に、次女の捺と三女の美豆乃3姉妹。
副代にして、未亡人の内宮司婦負に娘の春魅とその親娘。
四條長女の亜矢に次女の摩子と三女の千津留。
それぞれ、思いや理由があって此処にいる、いずれも美人・美女。
自己紹介を終えて、一行をそれぞれの部屋に案内しようとしたのだが、香華が看取と話しがあると部屋に残る。
ウィルが巫女達に連れらて退出した後、部屋には看取と香華達4人が残る。
「あの顔……ダメですね……来たら、確実に! 即手を出します」
「今までの中で、一番弛んだ顔でござる」
「許せません。だらしなさ過ぎます!」
先程のウィルの様子に、嫉妬より怒り心頭な3人。
主と認めて、男女感を割り切れる昴は、3人の様子を冷静に傍観できた。
「あの、昴さん。ウィル様は3人と?」
「ああ、無論私もだが、その通りだ。中々の幅広さと手が早い」
自身に話があるといいながら、怒り愚痴る三人に声を掛け辛く、昴に話しかけ状況を確認する。
実際、香華はまだなのだが、昴の勘違いで同じと答える。
看取と昴がウィルの暴走伝を色々と話をしてると。
「看取様。巫女達がウィルの部屋に行かないよう、言って置いて下さい」
「申し訳ありません。確かに私は総代ですが、彼女達に命令や自由意思を止めれません。理由は巫女機関の有り様……分かりますね?」
「「「っ!?……」」」
看取に事前の事故?防止を申し出るが、キッパリ断られる。
断れる事に講義しようも、看取の説明に押し黙るしかない3人。
巫女達は確かに各領地から、衣食住の支援は受けている。
しかし、娼婦の様に金を取る訳でなく、彼女達の善意と覚悟で不特定多数の男達を善意で受け入れ、胎内に負の感情を貯めている。
初代織田皇帝の存命な間は、生贄を必要としなかった。
しかし、今は4年に一度の生贄を必要とする状態。
120年前の様に毎年4人ではないが、4年に一度1人の巫女達が生贄になる。
境内の巫女か、先程の彼女達の誰かが、その身をオロチに捧げるのだ。
先月オロチの義は終えており、次は4年後になっている。
「仕方ありません。鈴夜」
「了解でござる。巫女達を一切、ウィルに近づけさせないでござるよ」
「あの、あまり乱暴な止め方は。怪我させないように、願いしますよ」
「大丈夫です! 気絶させるだけですから!」
気を取り直し、鈴夜に命じる香華。
そのやり取りを見て、困った顔しながら看取が巫女達の安全を願う。
拳を手刀にし、気合と意気込みを見せる吹雪。
「ああー……私は周辺警備に戻る」
「待つでござるよ。全員を集め、防衛隊を結成するでござる」
「は? そこまでする必要「有ります!」こ、心得ました」
部屋を出ようとする昴を引きとめ、全員集合を命じる。
鈴夜の言葉に、疑問を持つも香華の命令を受け賜る昴。
看取に中立の立場を守るという約束を取り付け、看取の部屋でくのいち総出の会議が行われた。
―次の日の朝、ウィルの部屋―
朝、雀の鳴き声で、目を覚ますウィル。
此処に来て、ありえないほどの清清しい朝を迎える。
「ふあぁ~……んぅ、朝か……あれ? 鈴夜? 吹雪? ……誰も居ない?」
久しぶりの一人の朝。
ちょっと前までは普通だった事が、JAPANに来て色々と変わった事を再認識する。
それと同時に、寂しさがウィルを襲う。
「……朝って、こんなに静かだっけ……」
「ウィル。起きたでござるか、朝食……ん? 泣いてるでござるか?」
「!? や、違う。目に埃が入っただけだよ。朝食でしょ? 行こう」
布団に上半身を起こして座りながら、感傷に浸ってしまい、心が子供に戻っていたようだ。
鈴夜が来て、泣いてると指摘されたので慌てて、目を擦り布団をたたむ。
ウィルも動揺していたので、鈴夜が疲れていることに気づけなかった。
実は、昨日の夕食の時。
既に、多くの巫女にロックオンされたウィル。
視線を感じたので夜は楽しみと思っていたのに、来なかったと自信消失しかけてたり。
昨晩は、33人もの巫女達が時間差の複数バラバラや単機で、部屋に夜這いに向って来ていた。
それを鈴夜達が気絶させて部屋に運ぶという作業を、つい先程までしていたのは、内緒だ。
朝食会場では。
「あれ? 何か人数減ってますね。どうかしたのですか?」
「お気になさらず。彼女達も色々と、やる事があるのです」
ウィルが昨晩より、巫女の人数が減ってる事に疑問に思う。
それを、看取が誤魔化し朝食を終えた。
食事を終えて視察になるのだが、境内が広いとはいえ見たまま。
巫女さん達と話す位しかない。
一同が、気絶させる仕事が増えると悩む中、ウィルが思いがけない名を出す。
「あの、昇格屋の卑弥呼さんて、何処に居ます?」
「あら? 卑弥呼をご存知で? 巫女達より、そちらの趣味が?」
「いや、何を勘違いしてるか知りませんけど。公家姉妹から、聞いてるんですよ」
「あぁ、なるほど」
ついつい昨日の会議を聞いていた為、ウィルを行動をアレにしか見れなかった看取。
公家の名が出て納得し、一同を昇格屋まで案内する。
「ん? おお、看取殿か。我に何か用か?」
「いえ、わたくしではなく、此方の方が」
「むぅ? 女子? いや……若僧か……ふんっ!」
昇格屋の戸を開け入り、看取が卑弥呼と挨拶を交わした後、ウィルが姿を見せる。
一瞬女の子と思ったが、男と分かると卑弥呼の態度が悪くなる。
昇格屋に来る男達は、レベルを上げるより、卑弥呼に会う目的の者が多い。
巫女達と違う雰囲気が、凛々しさが、寡黙が良いと来るばかり。
卑弥呼とは、美しく選ばれ抜かれた強者で昇格屋の称号。
故に、卑弥呼の名と昇格屋に誇りを持っている。
それなのに、浮ついた気持ちで来る男ばかりで、男に対し嫌悪感が強いのだ。
「……で? 若僧が我に……何の用だ?」
「いや、出来ればでいいのですけど。僕と模擬戦してもらえませんか?」
「……はっ! 何故我が、そのような事をせぬといかぬのだ。断る!」
「ちょっと。少しくらい考えても、いいのではないのですか?」
ウィルの申し出に、興味も示さずバッサリと断る。
そんな態度に香華が流石に咎めるが、卑弥呼本人は全く気にした様子見せなかった。
「そうですか……楽しみにしてんですけど。饗子さんと境子さんに聞いてて……」
「ぬ? 饗子? 境子? 待て。もしかして、公家姉妹と知り合いか?」
「ええ、3日間ほど、お世話になって。卑弥呼さんが強いと言ってたので」
「おお!! あの3姉妹の紹介か! よし、相手になろう!」
断られ、仕方ないと諦め帰ろうとする一行。
さり気なく、公家姉妹の名を出して去ろうとする。
卑弥呼が名前を聞いて反応し、公家姉妹が3日も泊めた程の相手。
公家3姉妹は実力主義で、容姿等で受け入れる筈も無い。
ウィルが純粋に力比べに来たと分かると、嬉しそうに申し出を引き受けた。
実は、饗子達に卑弥呼の性格と日常を聞いた。
それで、最初から公家の名を出しても。疑い相手にされない。
さり気なく諦めるような振りして、自分達に世話になった事を伝えるように言われた。
序に、卑弥呼が強い事を主張して方が良いと、教えられていたのだ。
―卑弥呼の私室―
無事模擬戦を終えて、一同は卑弥呼の部屋へと招き入れられた。
「わははは。ウィル殿は強い。まさか、我が負けるとは」
「いや~、卑弥呼さんのが強いですよ。ちょっと僕はズルしましたし」
「いや、魔力強化だったか? あれも一つの手段。我の敗けだ」
(((大丈夫と思うけど。随分仲良く、なりましたね《なったでござるな)))
卑弥呼が茶と菓子を準備し、楽しそうに先程の模擬戦の内容を思い返している。
その二人の様子と親しみ具合に、3人は先の心配を懸念する。
模擬戦の内容はウィルの勝利で終わった。
ウィルが模擬剣、卑弥呼は【金剛杵】言う【七鈷杵】を武器で試合をやりあった。
実力が均衡していたが、卑弥呼に分があり負けそうだった。
男としての負けるのは悔しく、身体強化して、レベル差を覆し勝利したのだ。
ただ、卑弥呼も負けておらず、3戦2勝1敗と何とかウィルの勝利で終わった。
「おお、そうだ。折角だ、昇格の確認をしようではないか」
「いいですね。けど、多分変化無い筈ですよ?」
「ぬぅ、そうか? まあ、技能の方も見よう。ついでだ」
一同のレベルが卑弥呼によって調べられた。
織田一行は変化は無く、卑弥呼は33と先程の強さと力差が頷ける。
そんな中、折角いるのだからと調べた看取の強さにウィルが驚く。
「55!? 看取様、そんなに強いんですか」
「あら、見えませんか?おほほほほ」
「ウィルは知りませんでしたね。看取様は総代として、上位者の実力があるんですよ」
「みんな知ってるんですか?」
「「JAPAN常識、当然です(でござる」」
ウィルの驚き様に看取が嬉しそうに、手の甲を口元に当て笑う。
どこぞの高飛車な姫に見えるが、事実この中で最強。
まあ、今回位はいいだろう。
一方。卑弥呼が何故か黙り込んでいる。
「のう、ウィル殿。この【上げ吸収】とは……どんな技能だ?」
「いえ、僕も知りませんし、分かりません」
「ぬぅ……(しかし、この【???】の多さは異常だ)……そうか」
卑弥呼は訳のわからない技能と、【???】の明記されない技能の数の多さに驚く。
大抵の人には、15~20程度の技能は持っている。
ただ、その才能を開花するまでに至ってないと【???】表示で不明。
生まれつきLV1やLV2も持つものや、努力して【???】からLV0になる。
LV0から1に上げる者や、LV1からLV2に上げるものが居るが、ゴク稀である。
逸脱した数だが、卑弥呼は、明記された技能が分からないのに、自身も分からないモノを下手に言っても仕方ないと黙る事にした。
ただ、看取がその様子に気づき、こっそり聞かれたので話した。
その後、雑談を終え昼食までご馳走になった後、昇格屋を退出する。
「おお、そうだ。待てウィル殿……コレをやろう」
「え? コレは、さっきの武器? いいんですか?」
「ああ、コッチは型が古いタイプでな、我は今使用してるのが使いやすいのだ。実に楽しい戦闘だった。今日の記念に贈ろう」
「ありがとうございます」
卑弥呼の元から社に向おうとすると、呼び止められる。
代々受け継がれてる筈の【三鈷杵】をウィルへ、記念にと手渡す。
卑弥呼は今使用してる【七鈷杵】のが気に入っており、次の代には此方を渡すからと言う。
変わった武器に喜びお礼を言って、道具袋にしまう振りして腕輪に収納する。
一同は別れを告げて、社に戻って行った。
因みに、その後しばらくの間、卑弥呼への冷やかしの男達は来なかった。
どうやら、黙って大人しいイメージだった卑弥呼。
それを覆す事件に、まわりは恐怖を感じたようだ。
ウィルとの戦闘にバトルマニアの様に変貌し、強引な攻めや【七鈷杵】使い殴りかかる姿。
その時の表情と強さを盗み見た者が居たらしく、恐れをなしてソレが噂になったらしい。
卑弥呼当人は全く知らず、次の来訪者である公家姉妹が来るまで、平穏な日々を送ったそうな。
―オロチの穴の前―
ウィルと一行は、境内に戻ると内宮司母娘が待っており、鈴夜は話があると呼び止められた。
その後、巫女機関の重要機密でオロチの穴の前に一行は居る。
「あの、ここは何処ですか?」
「此処は大蛇の穴、別名オロチの穴。地下20階に、聖獣オロチが居ます」
「「「「「………………」」」」」
「へ~……聖獣ですか」
看取から聖獣と聞き「そんなのが居るんだ」と軽い気持ちで、聞いてたウィル。
しかし、他の者は表情が固い。
「ええ、そして。JAPANの地震弱める為……4年に一度、1人の巫女を生贄に捧げます」
「……?……っ!? 生贄!?! 何で!!」
「ウィル様は気づきましたよね? 負の感情を胎内に溜めて、その身をオロチに捧げるのです」
「だから! どうして! 生贄なんか!!」
看取の言葉に「一瞬、なんの事だろう?」と思考が回らなかった。
何故生贄が必要と聞くも、生贄の説明を詳しくするだけ。
背後より、香華に抱きしめられ、落ち着くように言わる。
ウィルが落ち着くと、巫女機関の本当の裏事情を説明された。
JAPAN崩壊を防ぐため、負の感情を溜めた巫女の生贄の必要性。
初代織田皇帝の香がオロチを討伐に向うも、倒すことが出来ず。
正確には、オロチを殺すと妖怪が滅ぶ事が分かり。
皇帝の香には、それで出来なかった。
故に、生贄の代わりに皇帝の力を使い、存命な間はオロチを抑え地震をなくし続けた。
死ぬまでに様々な思考錯誤の結果、毎年4人から4年に1人へと延ばし、数を減らす事に成功するまでにいたった。
そして、ウィルは巫女機関の裏事情を知る。
「そ、ん、な……どうにも、ならないんですか?」
「はい、一ヶ月前にオロチの儀は終えました。次は4年後です」
「あの、大勢の巫女の内の誰か……が?」
「そうよ。そして、娘の春魅も可能性があるのよ」
なんとか、気を持って看取に聞くも、バッサリ4年後と言い切られる。
今日までに会った皆を思い浮かべる中、その場に居た婦負が、娘も可能性があると告げる。
婦負はと思われるが、今のオロチは期間が伸びた分、我侭になった。
なんと26歳以上は相手にです、地上に還される。
10歳以上25歳以下しか受け付けないという、美食&ロリ聖獣とかしていた。
両手をダランと下げ、膝を付き正座して、放心状態になるウィル。
その様子を痛ましく見る中、香華が話があると看取を連れ出す。
その後、鈴夜と吹雪に婦負が視線を合わせると、二人もその場から離れる。
「ねえ、ウィルさん。お願いがあるの」
「……?……なにをですか……春魅さん……」
「私を……大人にして」
「……え? 何を……」
放心状態のウィルに春魅がお願いする。
普段のウィルなら、即反応するだろうがこの時ばかりは鈍い。
そんなウィルに、婦負が詳しく事の説明をする。
婦負は夫の死後、女で一つで働き、なかなか上手く行かず体も売った。
野党が町を襲い、難を逃れ当ても無くさまよい逃げるも、森の中で掴る。
娘の為にと身を犠牲にしても、危うく幼い春魅に手出しされる時、男を食いちぎり娘を庇う。
あと一歩で死ぬ寸前の所を、悲鳴を聞き、駆けつけた看取と卑弥呼に救われた。
看取と卑弥呼は領主への、支援に対してお礼参りして居て通りがかったのは偶然だった。
その後、巫女機関の一員となり、26歳を越えて救副代となったらしい。
春魅もそろそろ、抱擁の役に付くのだが、初めて位は確りと身元分かる者が良いとの事。
そんな二人に「もしも、選ばれたら!」と言うも「私はとっくに死んでいたよ。救われた命、皆の為に使いたいの」と言って来た。
「春魅じゃ、いや? 可愛くない?」
「そんなこと無いです、可愛いです。僕で……いいんですか?」
「ええ、ウィル君なら大歓迎よ♪ あ! 春魅の後は、私もお願いね♪」
下から見上げるように言ってくる春魅。
何時もの自身満々のウィルと違い、自分でいいのと不安になる。
その様子に明るく大歓迎と、背後から大きな胸をウィルの頭に乗せて抱きしめる婦負。
流石に此処じゃ不味いから、部屋に行こうとするも「だめ! 此処じゃないと」と止められる。
社には他の目があるので、不味いとのこと。
仕方ないので「内緒ですよ?」と腕輪から布団や毛布取り出し、簡易休憩所を作成。
流石に驚く二人も、内緒と言われたので、特に追求せずに事を成す。
春魅3回、婦負2回。
ウィルは春魅2回の婦負1回注いだ。
その後、おなじみの温濡れタオルで二人の体を拭き【婦亞部利豆】吹きかけ効果を説明。
外出て、待ってた鈴夜と吹雪と共に部屋に戻って行った。
「あの、お母さん。抱擁って、あんなに気持ちいいんだね。なんか、今まで損した気分だよ~」
「ガシッ! 違うわよ! あの子が特別なの! 普通じゃありえないから!」
ウィルと別かれた後、春魅が今まで知らなく損したと言う。
しかし、婦負が両肩を掴み、凄い見幕で先程あった内容の説明を詳しく語り出す。
春魅の不安と期待に答え、不安を言葉と手腕でなくし、期待も同じ様に心踊らせた事。
また、亡き夫と比べても、凄かったと熱く語る婦負。
母の見幕と肩を置く手に力が入り、痛い思いするも、相手がよかったと喜ぶ。
「痛いよ、お母さん。そっか、ウィル君だからか~……えへへ♪」
「ほんとに何? あの子……あの年で、どれだけ経験つんでるのよ……気遣いと手腕がハンパない。しかも”小さい”から春魅には、丁度よかったわ♪」
看取より、違う情報【原家】の事を聞いていたが、それを凌駕する事情。
余りの手馴れさと、言葉の掛け方に関心し呆れもする。
そして、初めての春魅にサイズが丁度良いと、さり気なくウィルの心を攻撃する。
部屋に向かう最中。
突然ウィルが……orz……した。
「ウィル、大丈夫でござるか?」
「ううぅ……大丈夫だけど、なんで?」
「……(婦負さんですね、多分)……よしよし」
ウィルの定番に、声を掛ける鈴夜に答えるウィル。
吹雪は相手を予想し、凹むウィルの頭を撫でる。
その後、気を持ち直したウィル達は、部屋に戻って行った。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
≪人物≫
卑弥呼
LV 33/40
技能 格闘LV1 僧法具LV1
戦国の卑弥呼そのまんま。
巫女機関の昇格屋は代々美しく強い女性が『卑弥呼』と名乗り担当している。
卑弥呼を人目見ようと、巫女機関に来た行き帰りに寄るLVが上がらない男連中が多々来るので、必要以上喋らず無口になる。
その後、公家3姉妹と知り合い、実力主義のLV上具合に好意的になる。
その反動か、男を完全に毛嫌いするようになった。
斗樹はまだ猶予はあったが、饗子と境子が才能限界に至ってしまった為、疎遠になり寂しかったようだ。
公家よりの推薦で来たウィルに喜び、久しぶりの模擬戦闘を楽しんだ。
若造なのに、自分に勝った事で、たいそう気に入る。
代々受け継がれた筈の【三鈷杵】を贈る、これが後に繋がりとなる。
内宮司 婦負(ないぐうじ ねい)
しゃーまんずの内宮司 寧そのまんま。
その他設定は……で。
15歳に春魅を出産。
夫は20歳の時に死亡、女で一つで体を売りつつ何とか生活していた。
23歳の時に野党に町を襲われ、命からがら逃げ命を落す所を看取と卑弥呼に助けられた。
3年間巫女機関の抱擁に勤め、26歳の時に看取から春魅の利用法を聞き、渋る。
しかし、その申し出を春魅が了承したので副代となる。
内宮司 春魅(ないぐうじ はるみ)
しゃーまんずの内宮司 春の【性転換】した、そのまんま。
再度言うが、女子であって、男の娘ではない。
母同様に抱擁巫女になるべく、住まわせてもらっていた。
しかし、実は看取より命を受けて、今日の今まで処女だった。
ウィルが巫女機関に想いを寄せるように指示されて、オロチの穴前で大人となる。
親子丼をウィルにご馳走し、あまりの良さに今まで損したと思う。
しかし、母に凄い見幕で説明され、言われて何となく納得して喜ぶ。
ただ、使命を得ていても、終わればどこにでも居る女の子なので、後に巫女達に対して問題を起こす。
≪技能≫
【僧法具】(オリ)
僧が法力を込めた武具を扱う技能。
色々教が混ざった武具が登場予定。
深く考えるなかれ、ようは気分です。
@看取と雹焔楓3姉妹と四條姉妹ついて。
看取は活躍してるけど、次回に出した方が辻褄合うので今回はパス。
雹焔楓3姉妹と四條姉妹も次回、15+1対巫女達で出すので次回に。