ゼス後編は、ほぼ完成してますが、私情により6月に。
旧のほうも後編終えるまでそのまま、後に消します。
子供屋敷後編を書くにあたり「ああ、この人のイベントだそう」と思い立ち先にこちらを。
後書きのステータスは山本家の二日目当りを抜粋して、チョイ弄りました。
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毎度の誤字脱字修正、表現変更。
後書き追加修正。
-日曜の塔と弾倉の塔の中間-
ゼス王宮首都から少し駆けた所を疾走する中、且家は自慢のてばさき蒼王の乗り心地を背後に乗るウィルに尋ねる。
「ウィル殿どうですか! 拙者の相棒、蒼王の乗り心地は!」
「すっ凄い。ものすごく速いです!……でも、何処に向ってるんです? 日曜の塔に向う街道とは、全く違う方向ですよ?」
「わっはっは! 何を言ってるで御座るか! イタリアに決まってるでござろう!」
今までに体験した事が無い速力。
その速さ故、必死に腰にしがみ付きながら楽しそうに答える。
ただ、記憶にある地理との相違点を疑問に思い問いかける。
問いかけを笑い飛ばし、街道を無視して最短距離を突き進むと宣言する。
「い、イタリア? えぇ! 街道を通らないのですか?……確か、この方角はハニー平原がある筈ですけど……」
「ハニー等! 拙者と蒼王が居れば瞬殺! 速攻で割って進みますぞ!!」
「キュイッ!!」
意外な進行方向と、その先にある場所を心配しながら冷や汗を流す。
しかし、ハニー達をただの割れ物と言い切る。
その且家の言葉に「当然だぜ!」と言う様に答え鳴く蒼王。
ウィルは一人と一匹の反応に「ああ、この人は行きも、こうルートで来たのか」と納得する。
しばらくするとハニー平原に突入し、見聞こえしてくるハニー達がワラワラと現れ出でる。
「あいやー。敵が着たぞー」
「はにほー、ほんとだー。迎撃だー……パリ~ン!」
沸いて出てきたハニー達。
武器である三叉槍状のフォークを手に持ち、声を掛け合う。
ただ、まともに相手と向き合う前に割られるハニー。
「がはははっ! パリン! 道を開けるで御座る! パリン!」
「キュイ! パリン――キュ~★ パリーーン!」
「す、凄いな、このコンビ。……ハニーだけじゃないのに、ブルーハニーやレッドハニーも一撃……」
疾走する蒼王と且家の通った後には、割れたハニーの残骸だけが残る。
且家が青と赤を自慢の槍で粉砕破壊し、蒼王は茶と緑を踏み割り潰す。
疾走しながらも、自分達の力量に合ったハニーを選び粉砕している。
息の合った一人と一匹に関心しながら、その動きをしっかりと目に焼き付けていた。
ハニー平原を難なく通過した後、順調にイタリアを”通過”した一行は、アダム砦を目指していた。
ただ、街中を疾走するので地煙があがり、周りはかなり迷惑したように見える。
―自由都市、ティティ湖近く―
ゼス宮殿 → ハニー平原 → イタリア → アダム砦 → パラパラ砦 → ロックアース → ティティ湖
以上のルートでノンストップで疾走していた蒼王。
異常なまでに元気な且家と蒼王に対し、逆にウィルは色々と限界が来ていた。
考えてみれば当然である。
初めて乗るてばさき、手綱を持つわけでなく且家にしがみ付いている状態。
前方がよく見えず街道以外を疾走してるので、揺れやモンスターの出くわしによる且家動きに必死にしがみ付く事で手と腕が限界になっていた。
更に、3時間程ノンストップなので生理現象も来るところまで来ていた。
「か、且家さん、ストップ! 休憩しましょう。止まってください!」
「何を言ってるで御座る。JAPANまで、一気にいきますぞ!」
「げ、限界なんですよ手が。それにお手洗い、漏れます!」
「っと、厠でご御座るか? それはイカン」
「キュイッ!?」
初めは聞く耳持たなかったが、ウィル後半に漏らすの言葉で且家よりも蒼王の方が素早く反応し、ズザザーッ! っと急制動をかけて止まる。
流石に自分の背中で漏らされるのは勘弁と思ったのだろう。
ウィルは蒼王より飛び降りると、湖周辺の草むらに入りようをたす。
ふと横を見ると、且家と蒼王も同じくようをしていた。
「ふぅ~……って、何で二人? もしてるんですか?」
「なに、JAPANまでこのまま行く前に、拙者達も済ませておこうかと」
「キュイ、キュイ」
豪快にズボンをズリ下ろす且家、蒼王はそのまま立ってしているが飛距離がダントツだった。
ウィルの言葉に且家が答え、蒼王も当然だとウンウンと頭を縦に頷く。
服を整え移動する2人と1匹。
一息ついたがふと思い返しす。
あの爆走状態がまた始まり、このままでは大した休憩もなく、JAPANまで一気に行かれると手や腕が限界に陥り、何時落ちてもおかしくない。
始めは速度に驚き楽しんでいたが、今では落ちないようにするのに必死だった。
手綱を持ち騎手である且家は気にもしてないが、後ろでしがみ付く者の苦労を知らない。
横に動く際に分かって居ると、前が見えず揺れるのに耐えるのでは疲れが違う。
乱暴な運転に、助手席の頭と体がが左右前後に揺れると同じようなもの。
その動きに腰にしがみつくウィルの手はもう限界だ。
なんとか時間稼ぎをしようと思案して、ハニー達を粉砕した時の話題を持ち出す。
「――そう言えば、凄かったですね。レッドやブラックハニーを一撃で粉砕して」
「む? おお、それはこの【ハニワ切】のお陰です」
「はい? その槍の名前ですか?」
ウィルの言葉に手に持つ槍を持ち出し、通常より長い槍の名を語る。
名前にハニワの名が付き、妙な感じを覚え首を傾けてつつ話を聞く。
普通の先を尖らせて刃ではなく、十字の形をした槍でハニー属性の付与がされているらしい。
移動時に普通の手ごわいモンスターは蒼王の速力で逃げ切れる。
しかし、ハニーフラッシュは絶対命中の回避不可。
耐えるか盾反らしするしかない、厄介な遠距離攻撃を持つので一撃で粉砕するのが良いと今回もって来たらしい。
なんとか時間を稼げると、相打ちして聞くつもりが付与の効果と結構考えて来たんだなと関心する。
話が終わると再びJAPANに向う準備にかかる。
まだ手に力が入らず、このままじゃ不味いと素直に現状を説明し休息を求めた。
「すみません。もう少し休憩しませんか? 見てください。手が震えて力が入らないのです」
「むう……仕方ありませんな……おお! ウィル殿拙者の背にお乗りください」
「あ! どこか、いい休憩場所がありましたか?」
ウィルの言葉と状態を見て、右手の親指と人差し指をVの字にし顎そえ考え込む且家。
なにやら名案が浮んだらしく、前を向きしゃがみおんぶする体勢をとる。
且家におぶさると、手を首から廻し掴む。
すると、シュルシュルと何処から取り出したロープがウィルの全身に回る。
「え?」と声を漏らす間に、ウィルは且家におぶさる形で肩と腰を中心に全身をロープで固定される。
「よし! コレで問題ないでござろう!」
「や、落ちる問題ないかもしれませんが、休憩は?」
「さあ!次はポルトガル目指して、行きますぞ!」
「キュイッ!」
しっかり固定できた状態を確認し、再び蒼王に飛び乗る且家。
嫌な予感をしながら、休憩はしないかと問いかける。
しかし、全く話を聞かず聞く耳を持たない且家は次の目的地を告げる。
蒼王も景気よく叫び、駆け出し疾走しはじめた。
「ちょ、ちょっと! 休けぇぇぇぃぃ……ぃゎぁぁぁ」
ウィルの叫びを気にせず疾走するてばさきが、ウィルの叫び声と共に遠ざかって行く。
休憩する願いも虚しく断たれ、拷問のような疾走暴走劇が再開された。
モロッコ
―天満橋関所―
アノ後、ノンストップで天満橋を疾走して関所に到着する。
橋を越えると左右には宿屋や食堂など、大陸とJAPANの建物が混ざり建ち並んでいる。
往来の多い此処は本来観光として盛んで、ウィルも物珍しさに喜んでいただろう。
手形を役人に渡し、手続きをしている且家。
「では、これでよいで御座るか?」
「――ん、はい。確認しました。よろしいですよ」
手形を確認するとハンコを捺して渡し返す女性。
長い黒髪に薄紫のリボンをして同じ色の上着、紺の袴に先端が白いスカートにも見える和服の役人女性。
後ろで縛られ、顔を真っ青にして半死状態の長い髪の少女に見える少年に目がいく。
「あの、此方の方は大丈夫ですか?」
「おお、ウィル殿なら、大丈夫でござろう。落ちる心配は御座らん!」
「ぐ……ん……」
「いえ、そういう意味では……(ああ、噂の彼ですか。てばさきの後ろに乗っているとはいえ情けない……綺麗な桃色の髪と可愛い顔が台無しですね)」
役人女性の言葉に、筋違いな答えを言う且家。
てばさき酔いで、何かを話しているのは分かるがソレに耳を傾ける余裕もなく、うな垂れ状態のウィル。
且家の言葉を聞きながら、少年を観察する。
名前を聞き、容姿と年齢を照合し情報に合った英雄の息子である事を推測した。
同時に、聞いていた内容により、今の情けない状態に落胆する。
「――もう、よいで御座るか? では、失敬。はいや!!」
「キュイ!!」
少しの間、役人女性と話して居た且家は織田に急ぐべくこの場を後にする。
手綱を引く合図と同時に蒼王も鳴き、疾走しだす。
「……もしかして、あの状態でゼスから此処までずっと?」
先程は半死状態に落胆をするも、全身をロープで固定され、あの速度で移動し続けたのか思い返す。
且家の性格を思い出すとありえない話ではない。
大陸育ちで初めてのてばさきに、後ろ乗り。
ゼスからあの速度で休息もなしに向えば、先程の状態もやむ終えないと思えた。
そんな女性に背後から声が掛かる。
「あれ? さっきのは、も、もしかして且家殿かい?」
「守さん。その通りですが、何か?」
緑色のシャツとスーツを着込んだ成年が現れ、関所を離れるてばさきに目を向け人物を問う。
振り向き守の言葉に答え、顔が引きつって居るので「どうしたのでしょう?」と軽く首を傾げる。
その言葉を聞いて頬を指でかきながら。
「うわ~……今朝ゼスに向かい出て、もう帰って来たんだ。確か例の子を迎えに行ったんだよな」
「け、今朝ですか? それでアノ状態に……(もしも次に来た時、普通の状態で会って見たいものですね)」
「あー、確かウィル君だっけか? ご愁傷様だね。あの速度でも、休憩なしじゃないと帰って来れないよ」
行きは守が対応したらしく、行き帰りの時間を計算して、その速さに戸惑っていたようだ。
その話を聞き、先程は情けないと思ったが経由を知ると仕方ないものと納得する。
何故興味が沸くのか不思議に思いつつ、軽く次に会う時に期待をはせる。
守は女性の話を聞き、ウィルの状態を予想して、去った方向に手を合わせ合掌した。
―織田城議論の間―
織田の重臣や文官と武将が集まる中、ウィルの扱いについてどうするか案が出されていた。
「――では、以上のようで宜しいですね?」
「意義あり! 姫様、JAPANは他国に遅れをとってるのですぞ! なのに道場に3ヶ月預けるばかりか、残りを他大名の元を視察でいいと、御思いか!」
香華姫の決案に反論を示す文官。
織田家で何かをするのではなく、道場に預け、その後も視察廻りと織田に滞在する期間が少なすぎると指摘する。
しかし、そんな文官の剣幕をものともせず、き然とした態度で答える。
「遅れなど、とっていませんよ? 寧ろリーザスとゼスがなせなかった事を……私達がどうこう慌てても無駄でしょう」
「しかし、だからと言って道場に預けるのは」
文官は他国が出来なかった事をJAPANが成せば優位になれると焦っているのが目に見える。
そこに、文官の考えと違う事を説明する。
密偵の報告で、身に付ける事が不可能に近い事を知っている香華。
必死になろうと他国と似たような事をするだけと言い、自身の考えを曲げない。
なかなか自身の出した案を聞き入れない重臣達に分からせようと、香華は鈴夜の報告をもって納得させようと鈴夜に目を合わせ。
「はっきり言いましょう。ウィルさんには才能開花ではなく、剣術の楽しさとJAPANを知ってもらうのです。何故そんな事になるかと言うと、鈴夜。お願いね」
「分かったでござる」
鈴夜の報告で、リーザスでの5ヶ月の訓練の内容と残り1ヶ月の拷問と言えるシゴキ。
ゼスで四天王の3人による訓練の魔法に関する内容と研究員の実験台扱いについて語られる。
後半には四将軍と生成生物主任も参加して、それぞれが違う趣向で訓練していた事を報告した。
ただ、四将軍の参加から訓練の内容や研究員達から解放されて良好な関係は、次に香華が言う理由で報告してない。
「――以上が、リーザスとゼスでウィル殿が受けた内容でござる」
「分かりましたか? 開花ばかりに目がイって、ウィルさんを人と見てない多数の人による扱いで、疲れてる筈です」
「……むう、それほどとは……しかし、道場預けるのと他国視察はどうかと」
鈴夜の報告で聞く他国の力の入れようと、間違った方向に向った拷問と虐待と言える内容。
香華の言葉に人として扱ってない事へ、文官達も流石に不憫に思いだす。
文官達の反応を上々を内心思いつつ、次の一手を示す腹芸をして騙しに掛かる。
「瑞原道場が信頼できないと? 視察は……もう、こうしましょう! ウィルさんが来た時に疲れ切ってたら私の案で。普通の状態で来たのなら、貴方達の案を採用します! いいですね!」
「いや、それでは……っ、いいでしょう。姫の考えに賛成します」
「分かりました。では、皆さん宜しいですね?……(ふふふ)」
鈴夜の報告を受けて納得する者、それでも姫の出した案に賛同は出来ないとうなる者と分かれる。
なかなか自身の意見を通さない重臣達に、確実に勝てるウィルを使った賭けをして了承を得る。
重臣は姫も頑固なので言っても聞いてくれないと半分諦め、疲れていてもゼスよりJAPANに来るまでには心労も直り、他国の対応をしっかりするだろうと高をくくる。
一方香華は重臣達の反応に対し、顔には出さずに内心では予定通りと内で微笑む。
ゆっくりとした旅でゼスよりJAPANに来たのなら、普段の状態で来るだろう。
しかし、迎えにやったのは且家で「早く、お出迎えをお願いね」と言ってある。
どういう行動するか予想できるので、確実に賭けに勝利できるはずだ。
決議が決まったことで、一同は一旦解散とした。
―香華姫の部屋―
論議の後部屋に戻った香華。
今後の手続きと仕事に精をだし書き物をしていた。
そこに女官が入室してくる。
「姫、ウィル殿が織田に入ったと、報告が来ました」
「分かりました。皆を部屋に集めてください」
「畏まりました」
女官から報告を受け、部屋に集まるように指示を出す。
部屋を出て謁見の間に向う途中、且家が自分の思い道理に事を運んでくれてる事を願いながら向った。
―謁見の間―
香華や重臣など一同が集まり、今か今かと待ちつづける。
すると、廊下の方から大声が聞こえてくる。
「がははは。ウィル殿、もう直ぐですぞ!」
「……」
「来たか」×一同
(お願い、上手くいってて)
廊下から且家の大声が聞こえるが、ウィルの返事は聞こえず。
一同は客人を迎えるべく、姿勢を正す。
一方、香華はことが上手く運ぶようにと願う。
ピシャ! と、障子を開けて入室する二人。
しかし、且家と並び入室するのではなく、俵を担ぐように肩に担がれたウィルと且家が入ってきた。
一同は何事かと思いつつも、且家から降り畳に座るウィルを見続ける。
「ウィルさん。織田に、ようこそいらっしゃいました」
「……うっ……お招き、ありが……とうっ、ございます」
上座でウィルの訪問を嬉しそうに迎える香華。
しかし、明らかに青い顔をして、気分悪そうに答えるウィル。
今にも倒れそうで、疲れているというより病人に近い。
文官は顔をしかめ、香華はウィルの様子に予想通りと笑顔で対応している。
「あの、うっ……申し訳ないのですけど……会見は、明日にしてもらっていいですか? 気分がすぐれないので……」
「ええ、いいですよ♪ ささ此方へ、お部屋に案内しますね――ああ、皆さんアノ案の決まりでいいですね」
「ぐぅ……御意」×重臣達
ウィルの申し出を嬉しそうに了承する香華。
顔色悪いウィルの手を引き、部屋を出ようとする。
部屋を出る間際に振り返り、いい笑顔で皆に言うとウィルを連れて行った。
姫の笑顔に押し切られた感じの重臣達、そこに鈴夜が疑問を漏らす。
「且家殿。ちょっと、いいでござるか?」
「なんで御座る? 鈴夜」
「蒼王で迎えに行かせたのは姫様でござるね? 後ゼスから織田まで、何度休憩したでござる?」
「いかにも! 蒼王と他のてばさきを連れて行こうとしたら、ウィル殿は乗ったこと無いだろうと止められたで御座る。休憩は勿論、厠休憩と天満橋での手続きの二回で御座るぞ!」
鈴夜の問いに、詳しく答える且家。
自分がてばさき二頭で行こうとしたのを姫に止められ蒼王だけで行き、休憩回数を答える。
回数を聞いて額に汗をたらし、休憩と言ってるが、どうも聞いてておかしいと思う鈴夜。
聞いてた周りの重臣達もゼスとの距離を2回の休憩で、しかも後ろ乗りで揺れる長時間……考えるとゾッとする。
「に、2回で、ござるか? 休憩時間はどのくらいで?」
「うむ。 厠に3分と話で5分。関所の手続きで3分と話して10分。計33分ですな」
「んにょ!? いやいや! 違うでござるよ! 21分だから!!」
「お? そうだったで御座るか?」
休憩時間をどういう計算したのか水増しする且家。
思わずガクンと体勢を崩し、激しく突っ込み口調が素になっている。
周りもウンウン頷き、計算違いを同意する。
「……んにゃ? えらく早いでござるな。一体どんな経路で? それに、よくウィル殿は途中で、落ちなかったでござるな……」
「おお、それは最初の厠休憩の時に手に力入らないとかで、休憩したいと言ってたで御座るが。拙者が背負い縛ったので問題なく来れたで御座る! 経路は一直線に決まっておろう」
「……は? 一直線って……!! まさか、街道を無視して一直線!? 街道でもモンスター出るのに、そんな経路とって戦闘が多発するでござるよ!!」
「ふん! そんなもの蹴散らした! 蒼王と一緒に疾走しながら撃破したで御座るぞ!!」
(ウィル殿の体調不良は、こ、こいつの所為かぁ!!!)×重臣達
額に冷や汗ながしながら、休憩らしい休憩をせずに向ってよく落馬しなかったと疑問に思いながら関心する。
且家の言葉にウィルが休憩を求めた事を知り、同時にその願いを拘束固定した形でノンストップで来た事を知る。
更には香華より「早く送り迎え、お願いね」と急かされた事を言う。
重臣達は慣れないてばさきの後ろ乗りで、ウィルが休憩を求めたのに却下されてなかば強引に連れてこられた事を理解する。
更に且家の猪突猛進性格で道なき道を直進したので、固定されていても激しく揺れただろうと光景が目に浮ぶ。
ウィルの体調を崩したのは且家の性格理解した上に、出迎えを急かした姫の策と理解した。
そんな状態で連れてこられたら、大抵あの病人のように普通に平静で居られるわけが無い。
顔を青くして、病人の様にこの場に来たことに納得したが後の祭り。
「姫様……確信犯でござるな……にんにん」
「くっ! 姫様にしてやられた!!」×重臣達
鈴夜がぼやき、重臣達も思わず叫ぶ。
香華が自分の案を通す為に段取りをして、まんまと自分達を騙し案件を通した事に。
先程、直ぐにその事に気づけなかった事に後悔したのだった。
本来、こうも簡単に騙されず追求入れる参謀がこの場に居なかったので、重臣達は騙され反論を余儀なくされた。
―客間―
機嫌の香華に案内されたウィルは客間の寝室に連れて来られてる。
こうなるように仕向けていた為、既に布団は敷かれておりそのまま寝かせる。
「ウィルさん。ゆっくり休んでくださいね」
「ありがとうございます。どうも……すみません……」
「……いいえ、しっかり寝て休んみ、疲れを癒してくださいね」
布団に寝かされ、お礼と謝罪を述べて目を閉じるウィル。
流石に今の状態を見て内心申し訳ないと思い、髪を撫でて安眠できるように願う。
疲れもあるが、髪を撫でられる事に安堵したのか、即床に就き直ぐに眠りについていった。
廊下には、一つの体に三つの顔のある老人が待っていた。
「姫様」「本当に」「よろしいのですかな?」
「ええ、3Gも知ってるでしょう? ウィルさんの事を母より聞いてたのですから」
「じゃからといって」「皆を騙す形で進めてしまい」「申し訳ないですじゃ」
「しょうがないですよ。ウィルさんには力の開花ではなく、JAPANをよく知り、好きになって親しみを持ってもらわないといけないですから」
「「「御意に」」」
何やら内緒話をしている香華と妖怪の参謀3G。
先程の騙しに3Gがいたならば、即座に突っ込み皆も気づいたであろう。
しかし、香華の意見を通す為に、アノ場にいても話に参入しなかった。
亡き香華の母との約束と願いを果たす為、一人と3人はその場を後に私室に戻っていった。
次の日
―謁見の間―
翌朝には体調も良くなり、朝食と朝風呂を頂き、万全の状態で謁見の間に向っていた。
広間に付くと香華と3Gをはじめ鈴夜と且家など武将が並び、騙され納得いかない重臣達が揃っていた。
「昨日は、申し訳ありませんでした。体調も良くなりました。ありがとうございます」
「問題ありませんよ。それではウィルさんにJAPANでやってもらう事をを伝えます」
「はい……」
先程まで笑顔で対応しあってた二人だが、香華の言葉に互いに真剣な表情になる。
ウィルにとっては、且家の拷問的暴走劇を体験した後なので、何をやらされるのか不安で一杯だった。
「まず、3ヶ月間瑞原道場で住み込み門下生として過ごしていただき。残り3ヶ月を使って、各大名領地の視察をしてもらいます」
「はい……あ、え? 道場の方は分かりますけど……視察って、どういう事ですか?」
今までと違う内容と予定が完全に決まってる事にウィルは戸惑う。
道場は剣術関係だと思うが織田城外とは予想が外れ、視察とはどういう事か判断に困る。
また、今まで急に予定変更を言われてきたウィルに、最初から決まってるのは初めての事だった。
「視察は……JAPANは他の国よりも大名が違うだけで、思考や生活環境も違ってくるのです。ですから、ウィルさんにはその違いを知ってもらおう、という事です」
「そうだったんですか……確かに僕はJAPANに来た事ないし、何も知りません……けど、それだけですか?」
もっともらしい理由を聞いて分かった気もする。
しかし、今までの表裏を知っているので、深く勘ぐりする。
「――なかなか鋭いですね……。ごめんなさい。大名達には自分達の領地説明に好感を持たれれば、他大国から資金や技術提供等の援助を貰えると伝えてあります。織田だけが独占すると離反の恐れがありますので……ごめんなさい」
「まあ、それくらいなら……でも、それって嘘ですよね? 多分、援助は無いと思いますよ?」
「あ、ソコは嘘も方便。『今回は、機会がなく残念』とでも伝えて置くので、それなりの反応すればいいですよ♪」
「そ、そうですか。ならいいんですけど」
年に見合わない雰囲気に、深く考える思慮深さ。
言わないで済むならそれが一番だが、追求されたからには嘘は言わず真実を述べる。
香華の可愛い顔に似合わず、エグイ思慮深い考えに引き気味になるウィル。
語尾に♪ つけても、他の大名を騙す気満々の笑みに口を引きつらせながら納得する。
ともあれ、やる事は決まったのでウィルは瑞原道場に向うことになった。
―瑞原道場―
鈴夜の案内の元で道場へ向う。
ただ、軽く鈴夜と挨拶を交わしただけで、ウィルの先を歩き進む。
避けられていると感があるが、今はまだ、忍びの任務中なので深く関わる事がらしい。
瑞原道場に着くと、早速5人の男女に出迎えられた。
「にゃ! 此処が瑞原道場でござるよ~」
「へ~……ここが、そうですか」
「!?……ようこそ、ウィル殿。儂は最高師範になる瑞原・源流斎です」
「俺は瑞原・シード、師範代をしてる。よろしく」
「私は瑞原・葉月、シードの奥さんよ♪ よろしくね」
「……俺は、ビルナスだ……」
「もう、ビルナスったら、睨んだらだめよ。あ、私はセレーナ・フレイズね。よろしく、ウィル君♪」
「はい、ウィル・プラインです。3ヶ月間、お世話になります」
道場を眺めてると手を引かれ門を潜る、貫禄ある年輩の男性がウィルを見て目を見開き驚く。
源流斎の自己紹介に赤髪の成年シードが続き、妻の長い黒髪美人の葉月も挨拶する。
白髪で、一見一番年寄りに見えるビルナスが睨み付けるように観察する。
睨むビルナスの後頭部を叩き、笑顔で挨拶を交わす。
一通り挨拶を済ませると、寝室、食堂、調理場、風呂、道場を案内された。
「さて、それじゃひとつ、手合わせしようか」
「おっと、っと。今直ぐにですか?」
「シード。がんばれー!」
「ウィル君も、がんばってね~」
道場に案内されると、シードが中央に立ち振り返り手に持ってた木刀をウィルに投げ渡す。
投げられた木刀をお手玉のように弾きながら、なんとか手に掴む。
ウィルの問いかけに無言でシードが構える。
すると、葉月とセレーナが応援をしだす。
ビルナスが中央に主審として立ち、開始の合図をする。
「……まあ、今日は軽く、一本勝負だ。はじめ!!」
「来い。実力を見せてみろ」
「はい! 行きます!」
強者の余裕か開始の合図と同時に打ち合わず、模擬戦というより指導戦になった。
シードが受けにまわり、ウィルが果敢に攻める。
その様子を瑞原一家と鈴夜が観戦していた。
「へ~……能無しって聞いてたけど、結構やるじゃない?」
「うんうん。シードには、簡単に裁かれてるけど。門下生では上位だね」
「にょほほ。そりゃ~2国で、しごかれたでござるからして」
「うむ……(まだまだ、全く話になってない。だが、所々で……太刀筋が似ている)」
話に技能無しと聞いてたが、なかなかの躰捌き動きにセレーナが関心する。
旦那を褒めつつ、門下生達との実力差を観察しながら見ていて楽しそうにしてる葉月。
鈴夜も数年前からずっと監視してたので、成長が嬉しいのか二人の会話に参加しつつ、今までの流れを二人に伝えながら模擬戦を楽しんでいるようだ。
一方、源流斎は頷くだけで押し黙り、ウィルの実力を測っている。
ただ、誰かとウィルを比べているようだった。
結果はいうまでもなくウィルの負け。
そして、門下生として、家族として、瑞原一家に迎え入れられ道場生活が始まった。
―1ヵ月後―
一ヶ月間、門下生として家族として生活してたウィル。
始めは住み込みをしている事に妬み、女子のようなピンクの長い髪と中性形な顔つきに蔑みと虐めのようなめにあった。
だが、リーザスとゼスでの実戦的な強者との模擬戦によりレベルが上がり、実力が一般人より高い。
技能がなくてもそれなりに剣を扱えたのが一つ。
新参門下生として、外交外面モードな低い姿勢で先輩達を立てることで、上手く輪の中に混ざっていけた。
そして、一ヶ月の間に門下生としての生活は良好で楽しい生活が送れた。
ただ、瑞原家では、家族と言うより家事を主にさせられたりする。
最初はやった事ないので全くできなかったが、掃除・洗濯・料理を手伝う間に瞬く間に上達して、今では葉月とセレーナに混ざって家事をこなすまでに至っていた。
何時もの日常。
昼時に食堂でシードと葉月が食事をしてると、お腹を空かせたセレーナが入ってくる。
「あれ? ウィル君は?」
「ああ、ウィルならビルナスと模擬戦してるよ。二刀流に確実に覚えると意気込んでた」
「ホント、真面目ね~……昔のシード君みたい」
「よしてよセレーナ、君付けは……けど、彼は俺より才能あると思う」
この場に居ないウィルの所在を聞き、修練に励むウィルと我武者羅に頑張っていたシードを重ねるセレーナ。
昔を思い出しつつ、ウィルの成長を思い返す。
シードは剣の扱いは様になっているので、刀や短剣等他の武器も試しに教えてみた。
すると、確かに最初は全く扱えなかったが、見る見るうちに上達していった事を思いふける。
「ん~、確かに。技能無い筈なのに、腕前は結構あるのよね。てか、料理や家事も一緒にできるのよねー、今は」
「そうそう、家事はウィル君のお陰で、大助かりだよ」
「ああ、彼は水分を吸う雑巾のように水・酒・汁・茶。何でも油すらも吸収しているみたいだ……ただ……」
教えれば、何でも上達して覚えるウィル。
剣術道場なのに、家族として住まわせている序に家事を教えて、今では手伝わない男達に代わりに葉月とセレーナと一緒に家事をしている。
葉月と違い込み入ったものはできないが、男どもよりこなせるので二人の負担が減り楽になった。
シードはウィルの成長を雑巾に例え、技能【上げ吸収】吸収を題材に戦闘以外の何事も出来ると言う。
ただ、レベル神を呼び調べても技能は無し。
一定以上の上達で止まるように思えた。
何かの要因で、技能習得を止められてるのではないかと。
考え込むシードをほっておいて、葉月が少し前の事柄を話し出す。
「――だけど、短時間だけの物真似。シードや私達の型や太刀筋のマネというか、アレは瓜二つだったよ」
「そうよねー、アレは笑えたわ。横に並んでやって、シードが二人居るみたいだったわね~」
ウィルは4人との模擬戦で、初めは手も足も出ないで負けていたが、動きを読み太刀筋のマネが上手かった。
あまりに上手に真似するので、横に二人を並べて剣を振る事をやらせ左右の動きを見て楽しんだ。
ただ、真似剣技は3分しかもたないという欠点もあったが。
レベルの差では負けてたが、手加減されてるとはいえ、かなりいい所まで打ち合えるようになっていた。
技能は相変わらず覚えじまいだが、太刀筋や癖を読み合わせてこれるようになっていた。
「技能か~【上げ吸収】だっけ? 上げは分からないけど。吸収って聞くと、どうしても、何か昔のシードの【天使食い】思い出すよね」
「ああ、ソレはないわよ。ウィル君はシードに負けずと女ったらしで、町に関係のある彼女が33人もいるらしいから」
「ええ!? ウィル11歳だよ! 意外すぎ! えーそんな風に見えなかったよぉ……」
「ちょ、ちょっとセレーナ! 人聞き悪い事いうなよ。俺はタラシじゃない!」
技能の話になり、葉月は昔のシードの特殊な体質を思い出す。
すると、セレーナがソレを容易に否定する。
実は、ちょっとからかうつもりで迫ったら、意外な話を聞き、説教と指導をしている最中だったりする。
33人という数に驚き、好青年と思ってた事に軽くショックを受ける葉月。
一方、シードは葉月の前なので、女癖の悪さを指摘されて慌てて焦る。
「へ~……そう? 闘神都市での女性関係、両手で足りてる?」
「ぐっ! それは……仕方なかったんだよ!」
シードに向けて自身の手の平を出し、指を数えるように曲げ見せ数を問う。
女関係を指摘されて一瞬言い返せない。
仕方なくやった人数は当然の様に10を超え、天使食いの副作用もありヤッタ回数では軽く千回を超えてる。
セレーナがウィルの女性の数を上手くシードで誤魔化し話をずらしたのは、ウィルとの話し合いでの心情を理解した仮の姐心である。
【闘神都市】シードと葉月、セレーナとビルナスの運命を左右する出来事があった所だが、またそれは別の物語。
「……シード、見苦しいよ……過去は認めなくちゃ。今は……私一筋だよね? 気にしてないよ」
「は、葉月~」
「はいはい、ご馳走様」
葉月は一年も帰って来ないシードを探し再度【闘神都市】に向かい、足取りを探した。
その際に色々と女の子助け等をした事をで色々と聞いている。
勝利した回数イコール対戦者のパートナーをと考えれば10人は簡単に超える。
過去を思い出し、セレーナにシードの体の副作用を聞き、仕方ない相手が毎晩と知ってるので顔色が暗くなる。
道場に戻ってからの生活を思い返し、シードの手を取り気にしてるけど明るく笑顔を向ける。
奥さんに許してもらい、情け無い声を出して安堵し抱きしめる。
その抱き合う光景を見て、手で扇ぎながらセーレナが勝手にやってという態度する。
3人がワイワイと楽しそうに話してると、訓練を終え風呂で汗を流したビルナスとウィルが食堂に現れた。
「楽しそうですね。3人で、何を話してたんですか?」
「んぅ~? ウィル君とシードの女性問題よ」
「あぁ、その事ですか……」
「セレーナ。もう、勘弁してくれ……」
食堂で何を楽しそうに話してると思いきや、今のウィルには耳の痛い話題だった。
セレーナの教育の元、自分のしてた事で間違ってた部分を理解しているので、気まずそうに顔を俯ける。
一方、シードは過去の関係の人助けで威厳を上げられて、半無理やり的な例で落とすというカラカイをされてたので半泣き状態だった。
ウィルはセレーナに全てを話すと同時に、過去のシードの話も聞いている。
互いに女性問題をだされると耳が痛く、奥さんの視線や言葉が胸に刺さるだろうと話題をそらす。
「そうだ、シードさん。この辺で、お金を稼げる迷宮とかありませんか?」
「ん? どうしたんだ急に……まあ、味噌カツ迷宮かな~、近い場所だと」
「いえ、セレーナさんには話したのですけど。彼女達に、JAPANのお土産を買おうかと思いまして」
「いいわねー。迷宮捜索の事を師範に相談してみたら?」
セレーナの説教、女性との付き合い方を教授されてたウィルは、お土産の金を稼げる迷宮を聞く。
織田領に唯一ある迷宮場所を思い浮かべ、他の領地の迷宮の場所も思い出すが今は言う必要ないかと言わずにいる。
土産を買う事は聞いていたが、その金を自身で稼ぐ姿勢を好み直ぐにでも行ける様に師範の元へ行かせる。
3人が源流斎の元へ向う中、セレーナとビルナスはその場に残った。
「……で、どうなのウィル君は」
「俺の二刀流に追いつくなど片腹痛い。だが、アレは拙いながらも紛れもなく二刀流と呼べる」
「じゃあ、やっぱり予想は当ってた?」
「……ああ、本来技能、才能がなければ二本同時に剣を扱う事すら出来ない。だが、ウィルは脅威的な速さで身に付けていき……そして、今日、上達が止まった」
「私達の予想は……当ってたのね」
道場にウィルが来て模擬戦していた時、家事をしてる時に気づいた事。
道場に来るまでに覚えてた剣術は、他の門下生より優れていたり同等程度で、幾ら回数を重ねても上達しなかった。
シードの戯れで教えて刀の振り方扱い、短剣の構え使い方をしえた時の上達ぶり。
ビルナスとシードがカッコイイと言う理由で、興味本位に試した二刀流、それが4人を驚かせる。
才能が無い者は二刀も持って扱う事すらできない、だが、ウィルはソレを容易にこなし、恐るべき速度で身につけていった。
そして、今日、二刀技術の伸びがピタリと止まったのだ。
「間違いないな。アレは枷か限界か不明だが、技能LV1に至る寸前で止められてる。セレーナは鞭が使えたな? 家事より教えてて面白いと思うぞ」
「やっぱり……そうじゃなきゃ、アノ速度で覚えてたら剣戦闘や他も覚えてるはず。此処に来ての剣術が上がってない理由にならないわ……鞭ね~……あ! ふふふ、面白そうね♪」
「……お、おい、セレーナ」
ウィルの技能について、リーザスやゼス同様検討をつけていた瑞原一家。
その確証付けに、二刀流が丁度良かった。
予想が確信に代わり、ビルナスが教えて上達する過程を楽しそうに、珍しく笑顔で熱く語る。
セレーナは鞭の扱いを教える事賛成したが、その雰囲気がなにやら妖しく見える。
その変貌ぶりに腕を組み笑顔だった筈が、冷や汗を流し口元を引きつらせる。
セレーナが何を考えて居たか? ソレはウィルと夜の教育指導の日常。
女性に対しての考えを改めさせ、今度は扱いを教えてる最中だった。
ただ、ビルナスと言う恋人がいるので本番は無し。
普通、年頃の男の子が覚えると猿かケダモノに変貌しそうだが、実質経験豊富? に近いウィルは【おわずけ】が上手で口と手が上達していった。
最近はセレーナの記憶が曖昧な時や覚えが無い事があるが、気持ちの良さのあまりに頭が真っ白になったか、気を失ったかだが挿入形跡はないので約束は守っているから大丈夫と安心している。
今は教えてもいない事をドンドン開発していくので、それが楽しみでもあったりする。
ただ、既に教える事がなく、師弟関係から女体を知る教材になりつつあるのが不満なところ。
鞭と聞いて、戦闘は勿論だが【闘神都市】で培った技術も使おうと雰囲気が妖しくなっていたりする。
妖しい雰囲気のセレーナを現実に戻すべく、次の話題を持ち出した。
「――で、だな。後、アイツの太刀筋の真似事だが……アレは闘気法だ。まあ、魔力で無理やり身体強化してるから、違うかもしれんが」
「え? 闘気法って、剣戦闘LV2とかに使われてる、気の操作でしょ。魔力で出来るの?」
「知らん。だが、じゃなければ説明がつかん。太刀筋は本来、その本人の鍛えた体で最適化されたもの。若くまだ体が出来てなく、筋力が明らかに足りないウィルが真似しても身体が付いて来ない筈だ」
他人の太刀筋を見て自身と重ね合わせ真似る。
本来できない事をウィルは親譲りの魔力で無理やり身体強化に向けていたのは事実。
ビルナスの気の説明を疑問ししていたが、最後には納得できていく。
序に、シードに聞いたところ「ああ、確かに魔力が身体から溢れてるよ。強化して、るな。あれは」と言っていた。
さて、他の二人の対戦を見ながら、攻める方の動きと防ぐ方の動きと痛みを予測想像し、攻守を一体とイメージし自身に当てはめる。
マッサージして居る人の指の力、当てる場所を見て、されてる側の感じを読み取る……そんな感じなもの、と言って理解できるだろうか?
先程の話に戻り、ビルナスがセレーナの考えを予測して指摘する。
「まあ、後、俺達に出来ることは実戦だな。迷宮捜索は打ってつけだ……お前も、そう思って言ったんだろう?」
「あ、ばれてた? 私達が教えれるのって、もう無さそうだから。生きてく術を覚えて貰おうってね」
模擬戦による戦闘技術はほぼ手詰まり。
家事も教えるより共同作業になり、今は夜の指導すら教える事が無い。
いずれウィルに訪れる戦いに向け、次に教えれるの事は命を賭けた実戦のみ。
迷宮捜索を使い教え、身体に覚えさせようとようと目論んだらしい。
「そうだな。しかし、11のガキには早すぎると思うが?」
「それは……ウィル君がちょっと、特殊だった……それだけよ」
ビルナスも迷宮捜索に賛成しするも、11歳のウィルには早いと問いかける。
子供には早いといわれ、重い感じの顔をするセレーナ。
ウィルが信頼を寄せて過去を全て話し聞いたことで、その特殊性を知っている。
「ふぅ」と、ため息を漏らしながら源流斎の部屋の方を見つめるのだった……。
-夜の寝室-
瑞原一家の皆が床に眠る真夜中。
うす暗い部屋の中で、二人の男女が向き合って居た。
「では……間違いないのですね?」
「はい、初めて見た時も幼いと驚きましたが。アノ容姿、剣技、初日から数日は女性門下生に色目を使ってましたが、今は環境の所為でしてない女好き。間違いありません」
「……色目ですか……さて、歴史の文献にも人の記憶にも無い。けど私は口伝で代々。貴方は実際に会い覚えてる」
夜の暗い寝室で何をしてるかと思えば、二人は真剣に何やら話をしていた。
ただ、女性に色目の言葉にゴゴゴゴ! っと黒いオーラが見えたのは……気のせいだ。
「では、やはり儂達の予想は当っていた。確り恩返しせねば」
「そうですね、私達は彼にもっとJAPAN知ってもらい、親しみを持ってもらわないと」
どうやら、恩人に再会したらしい男。
JAPANの行く末を願い、親密になろうとする女性。
「おお、そう言えば。明日から迷宮捜索に行くとか。よろしければ、一緒にどうですかな?」
「ええ、いいかも知れませんね。護衛も一人。息抜き出来て、上手く行けば親密になれそう♪」
久しぶりの再会した相手達、女性も一緒に同行させようとする。
一ヶ月間で仕事を圧縮した激務をこなし、5ヶ月間の自由を?ぎ取った女性は息抜きと、二人の共通の相手に期待を寄せる。
二人だけが分かる会話を終えると、女性は何時の間に現れたお付の者と部屋を出て行く。
男はその場に残り、ろうそくの火を消して床に着いた……。
≪人物≫
香華
LV 33/44
技能 剣戦闘LV1 槍戦闘LV1 護身術LV1 ガードLV1 疾風LV1 気合LV1 軍師LV1 権謀術LV1 殺人団子LV1 料理LV1
香に華を追加した可憐な乙女。
初代帝の血を受継ぎ、何気にハイスペック。
初代より口伝で何やら色々と伝えられてたらしい。
今回ウィルを楽しませる目的であり、何気に今後、結構利用してるところもあり?
柴田且家
LV 37/46
技能 槍戦闘LV2
「勝」を「且」に変化
豪快な武将。
地声がデカイく常に大声で話すためウィルも耳が痛いらしい。
ただ、てばさき運転中にその声は役立つが、ウィルの言葉が届かずじまい。
その豪快さが、ある意味ウィルの状態を変化させJAPANでこうをそうす。
もちろんロリータ健在(笑
3G
LV 45/50
技能 刀戦闘LV1 栄養士LV3 参謀LV2 茶道LV1
織田家代々の相談役の3面電波妖怪。
香華や織田家の子を初代皇帝から育てた世話役。
外交業務をしていたが、初代の事件をきっかけに、妖怪王の元で修練に励み力も得た。
初代より聞かされて居たが、記憶にない事に疑問をもちつつも現れてしまったので、今回香華の案件に協力した。
瑞原 源流斎
LV 39/65
技能 剣戦闘LV1 刀戦闘LV1 冒険LV1
瑞原道場の最高師範。
ウィルに誰かを重ね、驚き戸惑っていた様子。
ほぼシードと娘に任せ、自身はウィルを常に観察中。
瑞原 シード
LV 98/333
技能 剣戦闘LV2 刀戦闘LV1 短剣戦闘LV1 盾防御LV1 二刀流LV1 シーフLV1 魔法LV1 神魔法LV1
技 手加減攻撃Ⅰ・Ⅱ 新・手加減攻撃 瑞原・風の剣 烈の剣 天の剣
特殊能力 火炎絶対防御 コンピューター操作
瑞原道場の師範代にして、葉月の婿養子。
気まぐれで教えた刀の扱いを、急激に水分を吸収するスポンジの如く覚えるウィルに、才能の違いを思い知らされる。
ただ、一定の力量で止まった事に疑問を抱き、4人で相談していたらしい。
セレーナに女性関係を掘り起こされ、冷や汗流しながら葉月のご機嫌とりにやっきになってたり。
他者にもらった技能ばかりだけど、確実に人類最強。
才能限界がバケモノ的なのは【天使食い】になった事で伸びた、という事で。
瑞原 葉月
LV 44/55
技能 剣戦闘LV1 盾防御LV1 家事LV1
美人の黒髪の若奥さん。
家族として接するように源流斎に言われる。
模擬戦もやるが、家族といえば家事の手伝いとウィルに考え教える。
最初は失敗も多く、全く出来なかったが次第に上達して今では一緒に料理を楽しむ間柄。
娘のような男の子として、我が子のように可愛がっている。
セレーナに33人の話を聞く日まで、たまに風呂に一緒に入っていたりする。
セレーナ
LV 38/50
技能 剣戦闘LV1 鞭戦闘LV1 炊事LV1 包丁LV1
ウィルを昔のシードの様に、弟感覚で楽しんでいる金髪美人。
葉月と違い、ウィルの戦闘技能と家事修得の速度をまじかで見ていた事で技能取得の予測をする。
道場と家事二つの指導と、興味本位で聞いた女性関係に驚き説教した。
ただ叱るだけでなく、いい訳もしっかり聞き、納得するまで色々な例えを混ぜてウィルの考えを一変させる。
そのまま、本番無しの夜の指導をして、今ではウィルにもっとも信頼される女性。
ただし、どうも最近、夜にウィルといると記憶がなくなる時がしばしばあり。
ビルナス
LV 65/77
技能 剣戦闘LV1 二刀流LV2
技 瑞原・刃の剣 二刀・十文字斬り(オリ) 二刀・双破斬(オリ)
瑞原道場の副師範。
ウィルの剣技に関心するも、全く成長しない事に落胆した。
しかし、シードの気まぐれで教えた刀の振り方を見てた時、目を見開き【ギョッ】っとしていた。
セレーナに家事の事を聞き、ついには二刀流を覚え出すウィルを楽しげに指導した。
更に、ウィルに闘気法の有り方を教え、魔力で同じ事をしてると教え、ウィルの魔力法の向上に貢献した。
≪技能≫
【家事】
料理・洗濯・掃除・包丁等の技能が、夫婦になった事で一括されたと思ってもらえれば。
【炊事】
料理と似たような意味に、炊=水、水事。
洗濯と料理の技能表現と思ってもらえればよし。