Sons of Skull-Rider   作:怪傑忍者猫

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黒子のバスケ×マスカレイドスタイル×仮面ライダーSPIRITSと言う多重クロスオーバー。

今回は、episode01の直後の話になります。。

なお、この話は黒子のバスケと仮面ライダーSPIRITSの登場人物に、マスカレイドスタイルと言う同人TRPGをベースにした独自設定を付加した二次三次創作となります。
他にも作者設定のオリジナルキャラクターも何人か出てきますので、そう言うものがお嫌いな方はこのままbrowserbackをしてください。
キャラクター改変がお嫌いな方も同様に願います。


episode03  中間子は加速する

 忘れられない光景がある。。

 周囲を埋め尽くす赤い十字仮面を従えた、髑髏ライダーの姿。

 

「言った筈だ。次は無いと。

 本日この時間を持って、お前達はSPIRITS隊の捜査及び壊滅対象だ。

 逃げても良い、抗っても良い。だがその子供だけは置いて行きやがれ」

「黙れ、何がSPIRITS隊だ!

 唯の人間が、我々進化した人類にっ」

 

 自分をこれまですっと黙って、爬虫類の様な目で見ていた集団の、リーダーらしい人間が灰色の異形の姿に変わると、それにつられるように男達が次々と灰色の怪人に変わり、一人集団の前に出ていた髑髏ライダーに襲い掛かった。

 息を呑む俺の目の前で、その人物はアスファルトを抉り鉄板を紙の様に引き裂く怪人達を、その攻撃を全て受け流し全員投げ飛ばしてのけた。

 

「ばっかじゃねえか、こいつら」

「言ってやるな、哀れだから」

「無知にも程がある」

「全くです、我々の隊長の事を知らないなんて」

 

 動け無くなった怪人達を拘束しながら、十字仮面の男達が呆れたと言わんばかりにぼやいている。

 俺は両親と観光バスに乗っていて、『王』を探している《スマートブレイン》社が、手っ取り早く対象を選抜する為に起こした事故に巻き込まれた事。

 奴らの探している王――『オルフェノクの王』を宿した子供は、その能力故にどんな最悪の事態にあっても死亡する事は有り得ないので、そう言う大惨事に生き延びた子供を選出する為、そして自分達の手元に置けるよう天涯孤独にする為、《スマートブレイン》社はそう言う大事故を世界中で起こしていた事。

 大した武装をしていないように見えた、あの髑髏のライダーが『Skull-Rider』、或いは『十一人目の仮面ライダー』と呼ばれている事。

 そう言った事を知るのは、その人に引き取られて間も無くの事だった。

 

 

 福田総合との試合を無事勝ち抜き、競技場から学校に帰ろうとした海常高校の面々の中で、複雑そうな面持ちで会場周囲の雑木林を見ている少年がいる。

 海常高校二年、中村真也は常に無くそわそわしているのを、同級生で共にレギュラー入りしている早川充洋に見咎められた。

 

「なかむ(あ)、どうかしたのか?」

「あ、いや、大した事じゃ」

 

 そう言いつつ、真也はジャージのポケットに片手を入れたまま動こうとしない。

 ポケットの中には、バイブモードにしている携帯電話が突っ込んである。

 

「どうした、早川、中村。移動するぞ」

「こぼ(い)先輩、なかむ(あ)が何だか気分わ(う)そうで!」

 

 動かない二年生を気にしたらしい三年センターの先輩に、真也が応じる前に悪気なく同級生が大声で答える。

 早川の、地声の大きさもあいまって何事かと他のレギュラー達まで寄って来るのを目にして、真也は眼鏡を避けて目頭を押さえていた。

 実際のところ、真也は灰崎祥吾からの連絡待ちをしていたのだ。

 

 以前、チームメイトにはぼかして話していたが、真也と祥吾は幼馴染みであった。

 今回の事件を、皆に相談したのは真也本人だった。

 事態に気付いたのは、IHと夏休みが終わり、二学期が始まって一月経つかどうかと言う頃だった。

 最初に見たのは、所謂女生徒のいじめ現場と言った場面だった。

 見かねて通りすがりを装って声を掛けたところ、女生徒達は蜘蛛の子を散らすように逃げ出し、後には思い詰めた表情の他校生らしい少女が残された。

 助けた少女の方も、礼は言ったものの表情が暗いまま帰ってしまった。

 そんな事があった数日後、県内でも有数の強豪校との練習試合があった。

 ベンチスタートだった真也は、たまたま偶然だが、あの日の少女が席を取れなかった人々でごった返す出入り口の隙間から、こちらを覗き込んでいるのに気付いた。

 何しろ、その日は練習試合とは言え、スタメンで黄瀬涼太が出ると言う情報が出回った為にいわゆる『黄瀬ファン』の女の子達が大挙して――平日なのに、学校をさぼったとしか思えない子も沢山――来ていた。

 だから、その時真也は「熱心なファン(残念)なんだなあ」とだけ思っていたのだ。

 だが、その認識を微修正する気になったのは第3Qに入ってすぐだった。

 相手チームのDFを抜こうとした黄瀬が、その相手ともつれ込んで転んだのだが、その時たまたま相手の下敷きになったのだ。

 その瞬間の、黄瀬ファンの女の子達の悲鳴、いや罵倒と言うか絶叫と言うかで、思わず試合が止まったぐらいである。

 この時、それなりに黄瀬から「お願い」をされている海常生の女生徒は小さく悲鳴を上げるに止めていたが、他校から来た自称『ファン』達は聞くに耐えない罵詈雑言を撒き散らしていた。

 そして、そんな体育館の中を凝視していた少女が、何かを握り絞めている事に真也は気付いた。

 尤も、それが犯罪組織が売り捌いているT-0メモリであると判ったのは、それから更に半月後の事になる。

 それから一週間後、あの試合で黄瀬をこかせて下敷きしたあの選手が、暴漢に襲われ入院したと言うニュースが飛び込んで来た。

 その時は「不幸だなあ」と、チームで話し合っていたのだが。

 だが、それから立て続けに、今度は見覚えのある他校の女生徒が暴漢に襲われるという事件が起きた。

 そして最初の事件から約二ヶ月後、怪人が他校生の派手な化粧にブランドものの鞄を持った女生徒を襲っているところを、他校に進学した兄弟分――ぶっちゃけてしまえば祥吾だ――と共に目撃したのだ。

 俺達に驚いた怪人は、気絶した女生徒を放り出して逃げた。

 その時に真也は見たのだ、変身を解除した怪人の後ろ姿が、あの時のいじめられていた少女に変わるのを。

 それが切っ掛けで、兄達に相談したところそのまま警視庁の未確認生命体及び超常犯罪対策班、通称《S.A.U.L》の案件として、持ち込まれる事になったのだ。

 ガイアメモリによる犯行と言う事で、容疑者捕縛に名乗りを上げたのは祥吾だった。

 あいつが、気に入って手にしたのがバッタの力を宿した《HOPPER》のメモリとロストドライバーであり、同い年の奴からメモリブレイクを出来る奴が良いと言われて、祥吾に決まったのだ。

 正直なところ、中学時代のあれこれや他校生である事を考え、最初は海常高校の生徒である真也が名乗りを上げたのだが。

 

「いや、真也兄(あに)ぃはこれからも学校通わなきゃいけねえんだし、俺は今回これっきりだ。

 リョータの事は未だに好きになれねえけど、兄ぃや兄ぃのチームの人には可愛い後輩ってやつじゃん、そいつが勘違い女の所為で試合に出れなくなるの、嫌だろ?」

 

 そう言ってひらひらと手を振った弟分に、申し訳なく思いつつ真也は今回の担当を譲ったのだが。

 まさか、ウィンターカップ全国大会の会場で、ものの見事に悪役(ヒール)と化した弟分を目の当たりにする事になるとは、思っても見なかったのだ。

 

「どうした、そろそろ移動するぞ?」

「ああ、笠松、中村がな」

 

 弟分に足を踏まれた、一年エースを気遣っていた主将まで来るに至って、真也はどう言い抜けようかと内心冷汗塗れになっていた。

 そこに、携帯が振動したのでこれ幸いと真也は皆に断り、持っていたやや古い型の携帯を開いて耳に当てた。

 

「はい、真也です」

 

 一瞬、目を見開いた真也は、だが、短くやり取りすると電話を閉じて監督を呼んだ。

 先に、試合後親類と合流すると伝えられていた監督の方は、「お、連絡が来たか、明日ちゃんと学校へ来いよ」と言って、他の部員に移動する事を伝えた。

 

「おい、中村」

「すいません、今日親類で集まる事になってて。

 大丈夫、明日ちゃんと間に合うように送って貰う事になってますから」

 

 三年生からの問いをそう流すと、真也は早足でその場を離れた。

 

「親類って、あいつ」

「なかむ(あ)は、子供のこ(お)に二親(ふたおや)亡くしたそうだか(あ)。でも、あま(い)詳しい事は話してくんないっす」

「そう、だったのか」

 

 早川の言葉に、三年生は複雑な表情で真也の背を見送った。

 

 

 真也は携帯で指示された、競技場近くの地下駐車場へとやって来た。

 不自然に駐車の数が少ない、指定されたフロアに入って来た真也の前に、カツンとヒールを鳴らして一人の女が現れた。

 OLと言うには派手な化粧に、離れていても判るほど強い香水の匂いに、無意識に真也は眉を顰(ひそ)めた。

 

「いらっしゃい、来てくれて嬉しいわ」

「来なかったら、先輩後輩全員に危害を加えると、言って来たのはそちらでしょう?」

 

 貼り付けたような営業スマイルを、真はバッサリ切り捨てる。

 

「大体、どうせ貴方方は通常営業だから麻痺してるんでしょうが、携帯番号は立派な個人情報ですよ。一体何処から盗んだんですか?」

「あら、武内さんって仰ったかしら?

 この間お酒を飲んだ時に、携帯から拝借したの。こんな美人との時間を、たかだか電話番号一つで楽しめたんですもの。彼にとっても悪い取引ではなかったと思うけど?」

「巫山戯ないで下さい、あの人うちの部の監督だけど、同時に海常高校の教職員ですよ。個人情報漏洩で叩かれたら、どうしてくれるんです。

 大体監督から貰ったんじゃなくて、勝手に携帯から抜いたんでしょうに」

「あら、何か困るかしら?

 大丈夫、貴方が私達に付いて来てくれれば何も問題ないでしょ?」

「謹んでお断りします。

 と言うか、あれだけ全世界で叩かれまくったのに、まだ懲りないんですね、貴方方《スマートブレイン社》は」

 

 真也の揶揄に、女は事も無げに片手を振る。

 

「あら、我が社は真っ当な会社よ?

 同族の繁栄を願う、真面目な組織なのに酷い事言うのね」

「その同族と言うのが人間の死に損ないで、同族を増やす為に全世界でテロ活動を繰り広げて、SPIRITS隊に睨まれたんでしょう」

「SPIRITS隊? ふん、貴方、あんな組織を信じてるの?」

 

 あからさまな女の侮蔑に、真也の片眉が上がる。

 

「どう言う、意味でしょう」

「あなた、子供だから知らないでしょうけど、昔BADANって組織が世界侵攻をしたの。

 BADANは、『仮面ライダー』って言う自身が生み出した反乱分子によって滅びたけど、それでもそれなりの数の残党は残ったわ。

 その残党が作ったのが、《ホークアイ・ホールディングス》って言う会社よ。

 あそこの飼い犬やってる組織なんて、何の信用」

「そうじゃなくても馬鹿っぽいのに、無知なの晒すと余計に男に逃げられるから止めた方が良いよ、オバさん」

「おば!?」

 

 目を白黒させる女に、真也は大きく溜息を吐いてみせると些か気分を害した様子でこう言った。

 

「貴方方の工作で親を殺され、そのまま拉致られるところだったのをSPIRITS隊に助けられ、その総隊長の保護下で育った俺にSPIRITS隊を悪く言う時点で、貴方終わってますよ。

 それから、《ホークアイ・ホールディングス》の悪口もね。あそこの人事厚生課の人間には大変お世話になったんだ、それこそ実の伯父や伯母のようにね。

 大体、BADANを倒した仮面ライダーの定義からして間違ってる。

 それに、あんたの一番の勘違いは、SPIRITS隊は《ホークアイ・ホールディングス》から援助を受けているけど、あそこの御用組織って訳じゃない。SPIRITS隊は元々、BADANと戦う仮面ライダーを支援する為に結成された国際組織だ。

 《スマートブレイン社》での常識なら外で言わない方が良いよ、知ってる人間からは失笑ものだから」

 

 真也の言葉に、女は一瞬怯んだが相手が一人である事を強みとして、最後通牒を突き付けようとした。

 それが彼女の仕事であり、《オルフェノク》の為になると上司からも言われたからだ。

 

「戯言はもういいわ。

 お前には、私達に付いて来る以外の選択肢は無いはずよ!」

 

 女の言葉に弾かれるように、物陰に潜んでいたらしい男達がバラバラっと五人現れる。

 その連中は示威行動として、真也の目の前で灰色の怪人と化した。

 その姿を見ながら、真也は大きく眉を顰めた。

 

「茸にサボテン、烏賊とカタツムリに魚……飛魚かな?

 高校生一人に、数の暴力で押し切ろうと言う事ですか?

 判っていたけど、本当に下衆ですね、貴方方」

「お黙りなさい。一応釘を刺しておいたから、S.A.U.Lには通報してないでしょう?

 これだけの数の大人と、どう戦うつもりかしら」

 

 勝ち誇る女を、僅かな憐憫と怒りを滲ませ真也は睨む。

 

「ああ、S.A.U.Lにも義兄弟(きょうだい)達にも何も言わなかったよ。

 でも、俺があんた達に会うのに、何も準備していないと思われたのは」

 

   BattleMode!

 

「不愉快だ!」

 

 在らぬ方向からの電子音声に、驚き狼狽えた茸とサボテンの怪人が突然何かに弾かれたように数メートル吹き飛んだ。

 あっと思った《スマートブレイン社》社員達の目の前に現れたのは、車輪を背負った人型ロボットだった。

 それに気を取られた怪人達の中で、一番真也の傍にいたかたつむり――スネイルオルフェノクが光弾に撃ち抜かれる。

 

「ぎゃあ!?」

「な、何が!?」

「お、お前、それは一〇年前に盗まれたオートバジンとフォンバスターだと!?」

「おい、こんな事聞いてない!」

 

 燃え落ちる仲間の姿に、呆然としている怪人達と女の前で、機械人形(オートバジン)を従え携帯電話を変形させた銃を構えた真也が、眼鏡越しに目を細め『敵』を睨み付けた。

 

「ええ、貴方方から逃げ出した《オルフェノク》が、保護した養父に託したものですよ。

 幸いと言うか、どう言う訳か俺はこれを使えるんだ。

 あんた達に会うに当たって、武装する位の対策は当然でしょう?」

 

 そして、オートバジンから受け取ったアタッシュケースから、ベルト状のコアシステムを出して身に付けた真也は、携帯に戻したマルチデバイスにキーナンバーを打ち込んだ。

 

  pipipi

   Standing by

 

「変身!」

 

 フォトンブラッドのラインが身体を包み、真也はギアシステム《555》を纏う。

 

「小僧、お前は」

「俺は仮面ライダー555(ファイズ)。

 『スカルライダーの息子達(Sons of Skull-Rider)』の一人だ」

 

 ライダーの言葉に、女はカッとなった様子で叫び、梟の怪人(オウルオルフェノク)の本性を現した。

 

「この裏切り者を殺しておしまい!」

「あんた達に、裏切り者呼ばわりされる義理はないんだけどな」

 

 飛び掛ってくる飛魚の怪人(フライングフイッシュオルフェノク)を軽くいなすと、続いて飛び掛ろうとする槍烏賊の怪人(スクィッドオルフェノク)をオートバジンに任せて梟女に迫った。

 間近に迫るライダーに、女は焦って鉤爪を振り回すが残念ながら素人丸出しの動きでしかなく、ライダーは簡単にその腕を掴むと巻き込むように床へと投げ付けた。

 そのまま、梟女(オウルオルフェノク)に当身を入れようとしたその瞬間、

 

「小僧、動くな!

 動けばこの人間のガキどもの命はない!」

 

 ダミ声に振り返ったライダーは、そこで先程オートバジンに跳ね飛ばされたサボテンの怪人(カクタスオルフェノク)が二人の少年を引き据えており、茸の怪人(トードスツールオルフェノク)が棍棒で小柄な少年の顎を持ち上げる。

 そこにいるのは、二十分ばかり前に別れた同級生と上級生だった。

 

「!?(小堀先輩、早川!)」

「あの骸骨野郎の息子だなんて言ってんだ、こいつら殺される訳にはいかないだろう?」

 

 灰色の茸怪人の影の中で、優男風の男があざ笑う。

 動きを止めたライダーを、ココぞとばかりに梟女が殴り倒す。

 激しい火花と共に、ソルメタルという人工金属の装甲に三本の傷が走り、ライダーは堪らず床を転がった。

 

「なかむ(あ)!?」

「中村!?」

「うふふ、舐めた真似してくれたわねえ。

 大丈夫、貴方ならきっと私達の仲間になれるわ。

 あの子達も仲間に入れてあげるから、安心なさいね」

「くっ」

 

 逆転劇に舞い上がる梟女は、まだ立ち上がれないライダーの首を引き裂こうと、鈎爪を見せ付けるように振り上げた。

 だが、その振り上げた鈎爪に、何かが突進し爪をへし折った。

 はっとするライダーの背後で、「ギャ!」「何だこいつ!?」と悲鳴が上がる。

 それが部活仲間の二人を捕らえた連中だと気付いたライダーは、オートバジンに二人の保護を指示し、唯一の武器を壊され狼狽える梟女をパンチングユニットで殴り付けた。

 悲鳴と共に、灰を撒き散らしながら吹っ飛んだ梟女を振り返ることなく、ライダーは何かに追い回され逃げ惑う四人に向き直る。

 全長一五センチ程の赤、黒、緑の何かに啄かれ、噛み付かれる怪人達に向き直ると、一見するとゴツめの腕時計の様なものを取り出し、腕に取り付けスイッチを入れる。

 

  Start Up!

 

 電子音と同時に、胸部装甲が開き頭部の丸いカメラ部分のカラーリングが黄色から赤に変わり、その直後ライダーの姿が消える。

 あっと思った次の瞬間、凄まじい音と共に怪人達が爆ぜ、灰となって舞い散る。

 

  Time Out,Reformation

 

 ゆっくりと立ち上がる555の姿に、梟女は怯えて逃げ出そうとした。

 だが、その足に何かが当たり、彼女は無様にアスファルトの上に転がった。

 必死で立ち上がろうとした彼女の肩を掴み、己に向き直らせてライダーはこう言った。

 

「あんたの上司に言って下さい。

 次に俺の周囲に居る人間に手を出したら、《スマートブレイン社》そのものを潰すと。

 今度は、以前のように一部署だけ切り捨てて逃げるなんて、蜥蜴みたいな真似はさせないと」

 

 人間の姿に戻った女は、化粧が崩れた泣き顔で何度も頷き、ハイヒールが脱げたのも構わずそのままよろける様に非常口へと逃げて行った。

 その背中を黙って見送る仮面ライダー555、いや中村真也に早川充弘と小堀浩志がそっと声を掛けた。

 

「なかむ(あ)……その、」

「事情を聞かせてくれないか、中村。

 個人の事情なのは重々承知しているが、それでも、先輩として、同じ海常高校バスケ部の仲間として、俺達はお前の力になれないか?」

 

 その言葉に、強化服を解除しオートバジンをバイク形態に変更させた真也は、本当に困ったように二人を振り返った。

 そんな彼の周囲を、黒と緑のミニチュアに見えるもの、プラモンスター達がはしゃぐように飛び回った。

 




中村真也 バトルアクト 人間 学生 一七歳 男

  (通常/変身状態)
肉体)4/7 運動)5/9 器用)3/4 意志)4/4 機知)4/6
移動力)9/12 先制力)4/6 肉体HP)18/24 追加HP)-/30

所持品
フォンブラスター(携帯電話型マルチデバイス)、パンチングユニット(デジカメ型ナックル)、ポインター(ミニライトに偽装した攻撃支援装備)、コアユニット(ギアシステムメインユニット、普段はオートバジンに積載している)、財布、生徒証他、オートバジン(*設定付属ガジェット)、アクセルギア(腕時計型加速装置、アクセルフォームに付属*設定付属ガジェット) 

所持ガジェット
トドメ技、勇気、友情、人間系、オルフェノクの記号、ギアユニット、学問、霊感、近接強化、赤心少林拳、導師、射撃強化、全力回避、アクセルフォーム

活躍力)8  命点残り3点(注、製作点のみ) 


 《スマートブレイン社》の陰謀によって家族を失い、『オルフェノクの王』の寄生先候補として拉致されたところを、SPIRITS隊を率いる滝和也こと『Skull-Rider』に保護される。
 その後、彼を引き取れる親族がいない事が判り、以来滝家の養い子の一人となる。
 養い子の中ではまあまあ古株であり、養父と共に長兄が家を空けている間義兄弟達の面倒をまめに見ていた口である。
 オカルトに惹かれたのは、身内に魔族とのハーフや指輪の魔法使いがいた為。もともと勘が鋭い方だったのが、環境で磨かれた。

 真也が使用しているギアシステム、及びオートバジンは、実は《スマートブレイン社》純正のものではなく、SPIRITS隊が保護したオルフェノクが持ち逃げしていたものを、隊と《ホークアイ・ホールディングス》の技術部が複製したものである。本来のユニットは、半分解状態で、現在も《ホークアイ・ホールディングス》の研究室に保管されている。
 その為、他のギアシステムのように《スマートブレイン社》からの干渉で動けなくなったり、変身不能になる事は無い。
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