黒子のバスケ×マスカレイドスタイル×仮面ライダーSPIRITSと言う多重クロスオーバー。
今回は、時間が進んで決勝戦後の話となります。
なお、この話は黒子のバスケと仮面ライダーSPIRITSの登場人物に、マスカレイドスタイルと言う同人TRPGをベースにした独自設定を付加した二次三次創作となります。
その為、原作の登場人物と家族設定などに改変があります。
他にも作者設定のオリジナルキャラクターも何人か出てきますので、そう言うものがお嫌いな方はこのままbrowserbackをしてください。
キャラクター改変がお嫌いな方も同様に願います。
なお、Pixiv、mixiでも同じ話を掲載しています。
最初の出会いは、小学生の頃。
弟と一緒に通っていた星心大輪拳と、兄弟流派である赤心少林拳の、関東支部同士の交流会だった。
弟だと言う、何人かの子供達を連れたあいつは、同い年――但し生まれ月の関係で、相手の方は一学年上だったが――だが既に赤心少林拳のエース格であった。
そんなあいつ等の事を、めちゃくちゃ可愛がっていたあいつの親父は、ライバルである星心大輪拳の選手達――つまり俺達だ――の事もとても可愛がってくれた。
あいつが『弟』と呼んでいた連中の過半数が、所謂事件被害者でなおかつ身寄りの居ない奴らで、そいつ自身父一人子一人、しかも世界中飛び回っている父親の帰りを待ち続けていると知ったのは知り合って二年目、師匠や世話役の大人達が話しているのを偶然耳にしてだった。
だからと言って、手を抜くつもりはサラサラ無かったが、その内バスケに出会った俺は比重を拳法からバスケに移して行ったので、その分あいつとの縁も少しづつ減って行った。
尤も、高校受験当日、生徒会役員として受験生の誘導をする彼の姿を発見し、互いに奇縁だと笑ったのだ。
再び交流を始めたその矢先に、あいつの父親が事故に巻き込まれて、生死不明――いや、その時は生存は絶望的と言う知らせが飛び込んで来た。
取り敢えず、事情を知りたくて向かった奴の自宅で、知り合って初めて、あいつが声を荒げるのを聞いた。
「父は生きています!
貴方方の都合で、俺の父を殺さないで下さい!」
その場にいた背広の大人達の内、あいつの言葉を「楽観が過ぎる」だの、「事実は受け入れないと」などと言っていた連中は、見覚えのある飯屋の兄ちゃん達が玄関から押し出していた。
あいつ自身の事は、金髪に茶色の瞳の優男が慰めていた。
その人物が、あいつ、滝海斗の父のほぼ唯一の上司であり、後々色んな理由でお世話になる《ホークアイ・ホールディングス》の会長だと知るのは、それから間も無く。
俺と弟が、『ホロスコープス』と名乗る連中に関わりを持ってしまった後。
簡易アストロドライバーと言う、オーバーテクノロジーを手にして四苦八苦する俺を、先にオルタリングと言う代物を手に入れていた、海斗が助けてくれた時からである。
WC(ウィンターカップ)最終日。
秀徳高校バスケ部は、準決勝で洛山高校に敗れ、海常高校との三位決定戦を征して三位の成績を収めた。
その後、応援してくれた二軍も含めた全部員で観戦した洛山高校対誠凛高校の試合に、色々と煽られるものを感じつつしかしこれで高校バスケは終わりなんだなあとも思いながら、荷物を纏めた宮地清志は後輩達に声掛けしつつバスが待つ昇降口へ向かおうとしていた。
だがそんな中、先に外へ出た筈の弟、宮地裕也が眉を顰めながら走って来た。
「兄貴」
「おう、どうした裕也、バスまだ来てねえのか?」
「いや、バスは来ている、二軍の連中から先に乗せてる。
それが兄貴」
一旦言い淀んだ裕也は、兄の傍まで来て周囲に聞こえないよう耳打ちした。
「兄貴、澤崎がいた!」
「何だと!? 見間違いじゃないのか!?」
「俺があの女を見間違うかよ!
競技場の反対側を歩いてた、横に居た奴は見た事無い奴だったけど、何か何処かのお偉いっぽかった」
勢い込んでそう言う弟に、清志は顎に手を当て考える。
澤崎と言うのは、昨年まで秀徳高校の数学教師をしていた、澤崎彩萌と言う女教師だ。
教師になりたて故の真面目さで、生徒の相談を良く聞いてくれる優しいお姉さんみたいな先生。そんな評判の女教師の真の姿は、カルト組織に傾倒し人間から一歩踏み外した、カルトの工作員であった。
『ホロスコープス』と言うそのカルトは、『宇宙へ行く人類の代表を選出する』と言う事をお題目に、ゾディアーツスイッチと言う代物をばら撒き、怪人を増やし騒ぎを起こしていた。
その連中の主張によると、スイッチを育てラストワンを超える事が出来た者を十二人集める事で、宇宙の果てにいると言うオーバーロードに会いに行く権利を、手に入れる事が出来るらしい。
その騒ぎに、バスケでも拳法でも伸び悩んでいた裕也が巻き込まれたのだ。
彼女に言葉巧みに丸め込まれた裕也は、ゾディアーツスイッチで猟犬座の怪人、ハウンドゾディアーツになってしまったのだ。
その騒ぎを収めるに当たって、ちょうど拳法でのライバル――と言ってもその頃には道場へはあまり通わなくなっていたのだが――であった滝海斗とその仲間の力を借りて、又海斗の父が秘匿していたオーバーテクノロジーを利用したのだ。
その後、化けの皮を剥がされた彼女は、S.A.U.L(対未確認生命体対策班)によって表向きは実家の都合と言う名目で学校を辞め、当局に拘束された筈なのだが。
「おい、あの女が出所したなんて話、俺は聞いてねえぞ!?」
「俺もだよ。だけど兄貴、あの×××(ピー)女なら、看守だまくらかして逃げるくらい簡単かも」
物騒な弟の頭を一発叩き、しかし有り得そうな話に頭が痛いと清志は眉間を抑える。
この九ヶ月ばかり、変人後輩どもに悩まされて来たものの、プライベートにおいては平和な日々が続いていた事を痛感しつつ、清志は手持ちの携帯を弟に投げ渡し、大きめなスポーツバックに突っ込んでおいた小振りなアタッシュケースを取り出した。
「兄貴!」
「お前はそれで海斗に連絡しろ、俺はあの女が何してるのか確かめてくる!」
「そんな、危ねぇよ兄貴、松坂のあんちゃんに又どやされちまうよ!?」
「そんな無理しねえよ!
それより、あのイカレ共に手出しされたら後輩共が危ないんだ、取り敢えず行って来る!」
「兄貴、ああもう、大坪さんにぐらい言って行けよ、もう!!」
走り去る兄を見送った裕也が、一年の問題児(レギュラー)二人の不在に気付くのは、それから五分後の事であった。
その頃、高尾和成はエース様事緑間真太郎に付き合い、競技場周囲の自販機の場所を訪ね歩いている真っ最中であった。
それと言うのも、今日のおは朝で蟹座は二位だったものの、そのラッキーアイテムが『黒い自販機から出した缶』であったのだ。
自宅周辺の、黒っぽく塗られた自販機で入手したコーヒー缶で、試合は過ごしたものの、帰り際になって観客達のざわめきの中から『黒い自販機』を聞き取った緑間が、実物を探しに出てしまったのだ。
「しーんちゃーん、そろそろバスの時間だよ、戻ろうぜぇ?」
「先に戻ればいいのだよ。
俺は監督に、わがまま二回使用で、自宅への直帰許可を貰っている」
ズンズン進む緑間の背後で、和成はそっと溜息を吐いた。
おは朝占いのピンポイント振りに、驚くと同時に寒気がする。
よもやこちらの事を看破しているのではないかと、疑うくらいの精度である。
和成は、ジャージのポケットに突っ込んだ、本日の蠍座のラッキーアイテムであるメダルをぐっと握り込んだ。
競技場を大きく回り込むうちに、見えて来た『黒い自販機』に和成はやっぱりと、相棒に見えないように額を抑えた。
やはりと言うか、想像通りそこで『使用出来ません』の張り紙を付けて突っ立ているのは、和成の予想通り鴻上ファウンデーション謹製の『ライドベンダー』だった。
所謂自販機状態の『マシンベンダーモード』で、確かにこいつに普通に小銭を入れても何も出てこないし普通の人には使えないからこその『使用出来ません』の張り紙なのだが、緑間は電源が入っている事に気付いて、何とか中の缶を出そうとしている。
「えーと、真ちゃん、出ないみたいだから諦めたら?」
「何を言う、俺は人事を尽くすのだよ」
「あー、はいはい」
実際の話、和成の持つメダル――セルメダルを使えば、ライドベンダー内の缶(正確には缶型小型ドロイド、通称カンドロイド)を取り出す事は可能なのだ。
だが、夏にやはりファストフード型のガジェットがラッキーアイテムだった時に、フードロイドを持ち出した結果『兄』達に寄って集って叱られた――あの時は、一番鷹揚な長兄にまで叱られたのだ――為、二の足を踏んでいる状態なのだ。
その時、自販機前でごそごそし続ける緑間に向かって、通り過ぎようとした男女連れの、女性の方が声を掛けてきた。
「あら君、秀徳生なの?
大会なら先ほど終わったでしょう?
中谷先生は何してらっしゃるのかしら、こんなところに生徒を置き去りにして」
立ち止まってそう言った女性は、二十代半ばくらいに見えた。
隣を歩いていた男は、興味なさげに、しかし何かを測るようにギロリとこちらを見て来た。
その視線に、和成が眉を顰める向こうでは、緑間と女性との会話が続いていた。
「監督には、許可を取っています。
自分はラッキーアイテムを入手する為に、今この自販機から缶を取り出そうとしているところなのですが」
「缶って、あれ、この自販機?
駄目よ君、これは普通のお金じゃ使えないのよ」
「?
どう言う事でしょうか」
カシャッと眼鏡を押し上げた緑間に、女はくすくすと笑って上着のポケットから何かを取り出した。
その手に乗っているのは、五百円玉より一回り大きい鈍色のメダルで、緑間の背後から首を伸ばした和成は、それが自分が持っているセルメダルと同じものだと悟って、思わず小さく息を飲んだ。
「この自販機はね、ライドベンダーと言う特殊なものでね、お金じゃ動かないの。
ついでに言うと、この機械の中に入っているのも飲み物とかじゃなくて、一般人には用の無いものよ。
それでもいるの?」
「いります、俺にとって、人事を尽くす為にこの自販機の中の缶が必要なんです」
そう言った緑間にむかって、笑いながら「それなら」と言った女は、小首を傾げながらこう続けた。
「この後、私達のお話を聞いてくれるなら、このメダルを進呈しても良くってよ」
「それは」
「真ちゃん、メダルなら俺が持ってる、だからさっさと缶を出して帰ろう!」
女に頷こうとした緑間の腕を掴んで引き戻すと、和成はそのまま自分のジャージのポケットから取り出したメダルをライドベンダーに投入し、手近なボタンを押して一缶取り出した。
「高尾!?」
「このメダルは、蠍座のラッキーアイテム!
二枚しか持ってないから、一缶だけな、手に入れたんだから帰ろうぜ、真ちゃん!」
「あら、そんなに慌てなくても良いでしょう、高尾和成くん。
私達、貴方の為人(ひととなり)を、緑間真太郎くんに聞きたかっただけよ?
勿論、緑間くん自身のお話も聞きたいけれど、ねぇ」
缶を緑間の手に押し付け、走り出そうとした和成は、女の言葉と、そして何時の間にか周囲に増えた黒服の男たちを『鷹の目』で見出し立ち竦むしかなかった。
事態は飲み込めないものの、その場の空気が急速に不穏になるのを悟り、緑間はカシャリと眼鏡のフレームを押し上げる。
警戒心顕(あらわ)に立ち竦む高校生二人に、女が口を開こうとしたその時だ。
「人の後輩に何してやがる!」
と言う怒声と共に、手に小型のアタッシュケースを掴んだ宮地清志が走り込んで来た。
清志を見た途端、女はあからさまに顔を顰めた。
清志の方も、元々吊り上がっていた眉を更に吊り上げ、女を指さし吐き捨てるように言い放つ。
「てめえ、やっぱり澤崎か!」
「宮地清志、ち、邪魔臭い。
そう言えばバスケ部だったわね、お前!」
そう叫んだ女の周囲に、バラバラっと黒衣の男達が現れ、そのまま仮面を被った忍者のような姿に変わる。
「何!?」
「こいつら、人間じゃ、ない!?」
「ダスタードって奴らだ、雑魚だけど、それなりにタフで硬いんだよ!」
そう唸った清志は、緑間の手にカンドロイドが握られているのを認めると、ちらっと和成に視線を走らせこう言った。
「カンドロ出してるって事は、高尾、まだメダルあるか!」
「はい、もう一枚」
「だったらそれで移動しろ、いいな!」
「あ、はい!」
ハッとなった和成は、もう一枚をライドベンダーに放り込む。
すると、突然動き出した自販機は、緑間が呆然とする間に二輪車形態に変形する。
変形が終わり、アイドリング状態になったバイクモードのライドベンダーに、和成は緑間の手を引き自身がハンドルを掴む。
「た、高尾!?」
「真ちゃん捕まってて!
飛ばすから!」
「たかおーーーーーーーー!?」
前輪をロックしたままエンジンを吹かし、そのまま円を書くように後輪を振って方向転換させると、和成は一気にライドベンダーを走らせる。
馬力で前輪が浮き上がった為に、緑間から悲鳴が上がり腰に縋り付かれるが、それに構わず和成はバイクを直進させた。
それを見送るより先に、清志はアタッシュケースから出した簡易アストロドライバーを腰に当てた。
顔を歪める女――澤崎彩萌の背後で、壮年の男が興味の薄い顔でこう言った。
「トラブルかね?」
「ええ、ちょっと。
でも想定内ですわ、彼ら個人と接触する事の方が想定外でしたから。
今日のところは引き上げたいんですけど、彼が邪魔ですわね」
そう笑うと、澤崎は何処からとも無く黒い卵くらいのものを取り出した。
それに斜めについているボタンを、澤崎はにんまりと言う擬音が聞こえそうな顔で押し込んだ。
次の瞬間、巻き起こった暗い紫色の輝きが治まると、そこには蠍を模ったヘッドパーツを着けた黒衣の怪人が立っていた。
これが、澤崎の『ホロスコープス』幹部スコーピオンゾディアーツとしての姿である。
清志の方も、ばっと両腕を広げ拳法の型を取りつつ、ドライバーに設置されているスイッチを押し込む。
Ready!
「変身!」
青い輝きに飲み込まれ、清志は光の球体に変わって、周囲のダスタード達を薙ぎ倒す。
そして元の位置に戻り光が収まると、真っ青な姿で宮地清志、いや仮面ライダーメテオが見栄を切る。
「仮面ライダーメテオ。
取り敢えず、大人しく捕まるんなら良し、そうじゃないなら。
テメエら全員、轢く!」
「相変わらず物騒だこと。
大人しくしていて頂戴、私達もあなたの無駄吠えに付き合うほど暇じゃないの!」
スコーピオンゾディアーツの命令で、新しく湧き出したダスタード達がメテオ目掛けて殺到する。
「雑魚どもが、ぶった切られたい奴から前へ出ろ!」
Saturn! Ready!
迎え撃つライダーは、右腕に並ぶスイッチの一つを押し込み、右拳に湧き上がった光輪で襲い掛かる忍者モドキ達を薙ぎ払う。
ダスタードの襲撃の合間を縫うように、スコーピオンゾディアーツも光線を放ちライダーに手傷を与えようとする。
そうやって両陣営が戦う間に、澤崎の隣にいた男はその場を離れ、軽く鼻を鳴らした。
「ふん、あれがこの世界の仮面ライダーとは、な。
若造どころか、只の餓鬼ではないか。
こんな小童に手古摺るような組織と、さて手を組んでも良いものか」
そう嘯きながら、男は物陰に入り込むと、そのまま消えていった。
同刻、S.A.U.Lのメインサーバー室で、研究員でありG-ユニットの指揮官兼主任オペレーターでもある弱音羽久警部補は、S.A.U.Lの唯一の上官である警視総監と共にディスプレイ上に広がる地図を見ている最中であった。
その大型ディスプレイに小さなウィンドウが開き、電子音声とは思えない静かな『声』が警視総監に呼び掛けてきたのだ。
「新條警視総監、時空震を感知しました。
振動の周期、経過時間共に、現在都内各所で感知されているものと同じです」
「そうか。
『二年前』との共通点は?」
警視総監の声に、ディスプレイが分割され小さめの画面側にざっと数式が流れた後、『声』は言葉を続けた。
「残念ながら、『二年前』との共通項は少なく、関連性は低いと思われます。
不安定かつ、活性不活性を繰り返すあの『傷』と違い、こちらは数秒間安定してゲート状態を維持した後完全消失しています。
その事から、何者かの完全制御下にある『裂け目』であると、現状判断しています」
「そうか。
弱音くん、G-ユニット責任者とS.A.U.Lの全員に私の名前で招集を掛けてくれ。
未確認生命体や財団Xより、厄介な存在が現れたかも知れない」
「は、はい!」
長い髪を靡かせながら走って行く女性警部補を見送り、警視総監は再びディスプレイを見上げる。
そのディスプレイ上には東京都二三区の白地図が映され、そこには赤い点が散らばっている。
何箇所か、点が集中している場所に眉を顰めつつ画面を睨み付ける警視総監に、『声』が質問を投げ掛ける。
まるで、古くからの友人のようなその遣り取りに、弱音羽久はそこにいたら驚いたかも知れない。
「何か、お気に掛かる事がありますか、警視総監」
「《K》、今は俺達だけだ、そんなに畏まらないでくれ」
「では新條さん、やはり高校に点が集中している事が気になるのですね」
「ああ、それもあいつが関わった子供が、通っている学校ばっかりだ。
そうじゃなくても、未確認絡みであいつの倅を始めとして、結構な人数を関わらせちまってるのに」
ガリガリっと、白いものが混じり始めている頭を?く相手に、《K》と呼ばれた方は静かにこう返す。
「仕方がありません、あの子達は『スカルライダーの息子達』(Sons of Skull-Rider)と言う称号に、誇りと希望を持っています。
一号を始めZXまでのライダー達が未だ未帰還であり、そして十一番目と言われたスカルライダーもまた消息不明の現在、彼の大義の継承者であると言う事実は、彼らの心の支えでもあります。
そうである以上、私達に出来るのは警察権力を持って、彼らの戦いを援助する事ぐらいです。
人間の心を取り戻したショッカー北米支部長が、その組織力を持って破棄された基地に取り残された改造人間達に救いの手を差し伸べるように。SPIRITS隊が未だに彼の生還を信じ、搜索と調査を続けているように」
「あー……。
やっぱり、柄にもない地位には着くもんじゃねえな。
あいつが出世を蹴った理由が判ったぜ、全く。
行ってくるよ、《K》。これからの事を部下どもに話して来なきゃな。
二五年前と、同じ事にしない為に」
「はい、いってらっしゃい、新條さん」
サーバー本体に向かって手を振ると、新條強警視総監はサーバー室を後にした。
「……。
仕方がありません。
新條さん、あなたの望みを叶えるには、現在の地位と権力が必要でした。
滝さんの望みの為には、FBIで有り続ける事は出来なかった。
それだけの事だったんです」
そう呟き、警視庁の超大型サーバー《K》はディスプレイの電源を落とし検索作業に入った。
宮地清志 バトルアクト 人間 学生(キング) 一八歳 男
(通常/変身状態)
肉体)5/9 運動)5/8 器用)3/3 意志)4/4 機知)4/4
移動力)8/11 先制力)4/4 肉体HP)20/28 追加HP)-/20
所持品
簡易アストロドライバー(設定付属ガジェット)、メテオスイッチ、財布、生徒証他、宇宙バイク(設定付属ガジェット)
所持ガジェット
トドメ技、勇気、友情、人間系、部活(バスケットボール)、ジョック、学問、オタク知識(アイドル)、近接強化、星心大輪拳、アストロモジュールシステム
活躍力)7 命点残り5点(注、製作点のみ)
滝和也の一人息子、滝海斗の年下の友人であり、バスケットボールに比重を移すまでは拳法のライバルでもあった。
秀徳高校で起きた、『ホロスコープス』がばら撒いたゾディアーツスイッチによる事件の際、弟がその被害者になった事から『スカルライダーの息子達』(Sons of Skull-Rider)の末席に参加するようになる。
物騒な口癖と、熱狂的なドルおた振りばかり部活では知られているが、実は同級生の一部(同中出身者)には格闘技の天才兄弟で通っている。(尤も、兄弟流派に自身以上の天才がいる事を知っている彼は、決してその言葉を受け入れなかったが)
簡易アストロドライバーは、研究者から滝和也が預かっていたものを『ホロスコープス』が奪取を試み、回り回って清志が入手し生体登録されてしまった状態。
以来、海斗達と共に警視庁の対未確認生命体及び特殊超常犯罪対策班、S.A.U.Lの外部協力者及び、SPIRITS隊の特別支援要員に名前を連ねているが、本当に緊急事態の際に身元保証として所属している状態。
後輩に、友人の弟分が入って来た時には驚いたが、それも同時に入って来た『キセキの世代』の奇天烈さに吹っ飛んで纏めて怒鳴り散らす日常を送っている。