ネギまの世界にはたけカカシが飛ばされたようです。   作:アップルトン中将

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第14話

「戦闘中によそ見はいけまへんえ~」

 

ビュッ!!と鋭い剣筋でカカシを袈裟懸けに斬りつける月詠

油断大敵、カカシが此処にきて表情を崩す

 

「おっと!!」

 

月詠の刀をバックステップで後ろに飛び退きかわす、が、無論この好奇を逃す月詠ではない

飛び退いたカカシに追い討ちをかける形で素早く接近する

後ろは桟橋の手すり、逃げ場は無い、それを見て笑みを大きくした月詠がトドメを指すべく刀をカカシの心臓と鳩尾めがけて突き刺す

 

「甘い」

 

スタァ…ン、と、カカシがバック転で桟橋を飛び越えて川に落ちてゆく

観客が目にも留まらぬ攻防に白熱して、カカシの見事なバック転に歓声を上げる

が、その歓声は一瞬止まる

 

水に落ちるかと思われていたカカシが、水の上に立っていた

 

「なっ…!」

 

これには流石の月詠も驚きの声を上げる、観客は手の込んだ演出だと思いさらにヒートアップ

だが、関係者はそうはいかない

カカシは本当に水の上に立っている、これにはもう笑うしかない

何処までも規格外の男だ…

エヴァと楓、龍宮が同じ事を思う

 

あぁ…素敵ですカカシさん

凄いアルー!私も出来るアルかなぁ!!

 

茶々丸と古は目を輝かせる

純粋にカカシを尊敬している様子だ

 

 

そんな面々をよそにカカシは埋め立てられた岸に降り立つ

桟橋で驚愕の表情を見上げて手招きする

それを受けた月詠が笑みを浮かべてカカシの居る岸へと降り立つ

 

「さっきのはどんなトリックやろ~」

 

ヘラヘラと笑いながらカカシに笑みを向ける

 

「演出だよ、時代劇のね」

 

カカシはこの言葉で全て解決できることを学習し、のほほんと応える

実際先ほどのカカシの行動が時代劇の演出だと思いこんでいる

 

ヘラヘラと月詠は再びカカシへと襲いかかる、時間にして約10分

その攻防は激しさを増していく

 

ギィンギィン!!と鉄が打ち合う音が夕暮れの川岸に響く

 

その様子を城から見ていた千草はカカシに視線を向けて、舌打ちをしながら表情を歪める

計画にない男の登場、近衛嬢の拉致に成功はしたが、あの男から逃げ切れる気がしない

神鳴流でも有数の実力者である月詠を完璧に押さえ込んでいる…どうするか……

 

千草は、カカシに気を取られすぎて失念していた

ネギと、刹那の存在を……――

 

「そこまでです!木乃香さんをはなしてください!」

 

「しまっ!!」

 

千草はいきなり現れたネギに唇を噛み締める、背後に刀を向けられている感覚、剣圧から殺気を感じ取りその表情をさらに歪める

 

「お嬢様を離せ」

 

「せっちゃん!」

 

千草の背後から刀を向ける刹那に向けて木乃香は満面の笑みを浮かべて喜ぶ

助けに来てくれた!!

木乃香はその事だけで涙が出そうだった

嫌われたかと思っていた

自分が知らぬうちに親友を傷つけてしまったんと思っていた

 

でも、自分を心配して、ボロボロになりながらも助けに来てくれた

自分は、嫌われては居なかったのだ

 

 

「せっちゃん!!」

 

木乃香が体ごと刹那へ振り向く、手を伸ばして刹那を求める

刹那も木乃香を求めて手を延ばすが―――

 

グラリ

 

木乃香が重心を移動させたせいで天ヶ崎千草のバランスが崩れた

天ヶ崎千草と、近衛木乃香は天守閣を滑り落ち、空へと投げ出された

 

――手を伸ばした二人の手が繋がれる事は無かった―――

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