ネギまの世界にはたけカカシが飛ばされたようです。 作:アップルトン中将
第5話
駅、それはカカシにとって初めて見る物のオンパレードだった
レールと呼ばれるもの、そして新幹線、電光掲示板にアナウンス…珍しい物ばかりだった
「いやはや…すごいなこりゃ」
思わず口に出してしまう
現在カカシはプラットホームに1人
服装は額当てにマスクは相変わらず(エヴァに恥ずかしいから止めろと言われたが気にしない)
緑色のTシャツに黒の短パンにサンダル
腰には二つのポーチ
クナイに手裏剣、手鏡に閃光玉に煙玉、起爆札、常にコレは持ち歩いている
そして背中に背負ったリュックサックの中には四日分の着替えとお泊まりセット、愛用の鉄鋼の手袋、口寄せの巻物などなど
クナイや手裏剣の数が少ないがそこは技量でカバーするしかない
何でも僅か10歳の子供が先生を勤める3-Aの生徒達には今回はあまり近づかないように言われている
理由は分からないがそれが任務なら遂行するだけだ
(ま!何とかなるでしょ)
騒がしい子供先生のクラスを見ながらカカシは穏やかな笑みを浮かべていた
「すみませんカカシさん、お待たせしました」
茶々丸が頭を下げるのを笑って手で制する
新幹線とやらが京都に出発する時間らしく、人々が鉄の塊に飲み込まれていく
エヴァは担任に別行動の旨を伝えたらしく、カカシ、茶々丸、エヴァと云ったメンバーで3-Aのクラスの乗る車両の一つ後ろに陣取っている
「おー…早い早い」
次々と流れる景色に感嘆の声を漏らしながら窓を眺める
「しかしカカシ、お前は本当になにも知らないんだな」
エヴァがニヤニヤと勝ち誇った笑みを浮かべながらカカシに問いかける
「ま!見るのが初めてだし、素直に驚いてるさ」
茶々丸から京都の歴史や魔法の世界の事などを聞きながらエヴァの相手をする
「しかしカカシよ、お前の忍術とはどう言うことが出来るんだ?魔法より優秀とは思えないが」
「そりゃ人それぞれさ、忍者にだってチャクラの使いこなせない奴もいれば、エヴァ位の歳で俺より強い奴もいる」
「なっ!カカシ!キサマ今私をバカにしたな!?10歳位だと認識してそのセリフを言っただろう!?」
「…………グー」
「あからさまに寝たフリをするなー!!」
「ああ、マスターがあんなに楽しそうに……」
騒がしい三人の珍道中は、まだまだ続く
京都に到着したカカシ一行
車内でカエルやら鳥やら騒ぎは有った物の、子供先生や腕利き生徒のお陰で大事には至らなかった
実際カカシは複数の腕利き生徒等の実力を見抜いていたし、何よりコレは子供先生の試験でもある、下手に手を出すのはお門違い…もとい、畑違いだ
そして、コレから子供先生一行は京都の清水寺へと向かう
「ほー!これが清水寺か!」
エヴァが子供みたいにはしゃぎながら清水寺の舞台から身を乗り出す
何でも古くから清水の舞台から飛び降りる、と言う言葉が有るらしい
茶々丸がそう言っていた
「カカシ!カカシ!飛び込め!」
目を燦々と輝かせて目下に広がる森を指差す
カカシが苦笑(目だけ)を浮かべて柵に足を掛けると―――
キャー!と、悲鳴が上がった
悲鳴の向けられた先に目をやると、制服に身を包んだ妙に発育の良い生徒がカカシと同じように柵に足を掛けていた
「物好きも居るもんだ」
とはカカシの弁、彼女は確かクラスでも腕利き一人だったような
ござる口調の不思議少女だったか
これもカカシの弁
彼女、長瀬楓は伊賀忍軍中忍なのだが…カカシに言わせればまだまだらしい
昔の中忍試験を受けた連中で彼女より強い忍も居ただろう
そしてやたらと背中を押すエヴァとオロオロと心配げに見守る茶々丸を背にカカシは清水の舞台から飛び降りた
無論無傷だったが
その日カカシはエヴァから何やら妙な視線で見られるようになり、茶々丸から尊敬の眼差しを向けられることになった
なんやかんやで西の嫌がらせだろうか、酒の混じった水を飲み干した3-Aの生徒達はぐったりとしながらホテルへと向かっていった