重傷を負った恭介。
サーヴァントに敗北したマミとキリカ。
残されたさやかと光実に、決断の時が迫る。
リーマ、変身
「さやか、僕を裏切るのかい?」
「当たり前でしょう! 魔法少女は殺させない。ベローズさんたちの世界も救う! 最初からどちらかを切り捨てようとするあんたを、私は絶対許さない!」
「となると……。参ったな。僕ひとりでさやかと《演義》の二人を相手に戦うのはいささか以上に困難だ。おまけに、そっちにはまだまだ余剰戦力が残っている。撤退させてもらうとしよう」
「逃がすか!!」
叫ぶと同時に、木陰に半身を隠したサーヴァントへ迫るさやか。《武者》のライドウェアと《オレンジアームズ》の組み合わせがもたらす機敏な動作がさやかの接近速度を助長し、一秒とかからぬ間にサーヴァントへ肉薄する。
だが、二刀がサーヴァントに振り下ろされる直前、脇から現れたもう一人のアーマードライダーによってさやかの突撃は遮られた。
「なっ、何!?」
「さやかさん……いえ、
https://www.youtube.com/watch?v=aTs3qOEssjg
銀のライドウェアと漆黒の鎧に身を包んたそのアーマードライダーは、幼い声でそう言うと、さやかの《大橙丸》と《無双セイバー》にそっくりな二刀で斬りかかってきた。
「リーマ、ここは任せた」
黒銀のアーマードライダーにそれだけ言うと、サーヴァントはキリカとマミを再びかついて、そのまま木々の影へと溶けるようにして消えていった。
「待て!」
「追わせません!」
「……何を!」
追おうとしたさやかに足払いをかける黒銀のアーマードライダー。さやかはギリギリのタイミングでそれを躱したが、なおも黒銀の鎧武者は食い下がる。
「どいて! あんた、リーマっていったっけ!? 誰だか知らないけど、サーヴァントの部下か何か!?」
「私たちを裏切ったあなたに、答える道理はない!」
刀を打ち鳴らしながら繰り広げられる問答。だが、さやかの問いかけに黒銀の鎧武者―――リーマは応えようとはしない。
「………らぁッ!」
「んぁっ!」
激しい白兵戦の末、ついにさやかの大橙丸の一閃が、リーマを捉える。激しい火花を散らして、リーマは木の幹に叩きつけられた。
「うぐ……! まだよ、まだ終わってない! 陸のみんなのためにも、私は!」
だが、リーマは諦めない。ガンモードの《無双セイバー》による射撃が、油断したさやかに連射される。
「がッ!?」
「今だ!」
銃撃にのけぞった今がチャンスと、リーマが《戦極ドライバー》を操作する。操作が
完了すると、装填された《L.S.-DARK》がエネルギーの充填をおぞましい声色で告げた。
『DARKNESS・SQUASH……』
「これで……!」
「な、マズイ……っ」
必殺の気合とともに、リーマの二刀が漆黒のオーラを纏って殺到する。さやかはそれを避け切れる体勢になく、もはや成すすべがなかった。
『KIWI・SQUASH!』
だが、不可避の一撃であったはずのリーマのそれに、全く別方向からチャクラムが飛来した。
「ぐあッ!?」
予想外の方向からの攻撃に対応しきれず、受身もロクに取れぬままに地に転がされるリーマ。
さやかもさやかで、意図せぬ第三者の介入によって危機を脱した現状を把握しきれずにいた。
だが、そんなさやかの元へ駆け寄る緑のアーマードライダー。その特徴的なシルエットは、一度見たら忘れないものだった。
「みっ……ミツザネェ!」
「礼は後だ! その黒銀のアーマードライダーは僕に任せろ!」
チャクラムを投擲してさやかを救ったのは、なんと先程まで戦っていたはずの呉島光実であったのだ。思うところがないわけではないが、しかしここで論議をしている暇は無い。さやかは光実に促されるまま、弾けるようにしてサーヴァントを追走した。
「追わせるワケには……!」
「へえ、《SQUASH》の直撃をくらわせてもまだ立てるんだ。……まあ、いいけどさ」
フラフラと立ち上がるリーマを相手にチャクラムを構え、光実がジリジリと距離を縮めていく。
にらみ合う二人のアーマードライダー。お互いにダメージが蓄積している今、次の一撃が決着になるのは明白だ。……例えそれが、どちらの勝利であっても。
『DARKNESS・SQUASH……』
『KIWI・SQUASH!』
「「うおおおおおおおお!!!」」