ある男の転生人生   作:Y・O・U

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一話で終わらせるつもりが長くなってしまった為、分割しました。


3/23 修正しました。


プロローグ4

深夜、家族が寝静まった頃を見計らって、ベッドからそっと抜け出して家を出た。

流石に家の中で召喚器――――ガントレットの起動確認をする訳には行かない為、近くの公園に向かう事にした。

この時間ならまず人はいないだろうし、遊具の中にでも隠れれば民家から見られる心配もないだろう。

そもそも今の冬木市は聖杯戦争の影響で大分人通りが少ない。

皆無と言っていい程だ。

特に問題もなく公園につき、早速なるべく人の目につかぬ場所でガントレットを起動する――――

 

「ってこれ、どうやって起動するんだ?・・・んー・・・取りあえず、原作みたいに腕に嵌めてみるか。」

 

一先ず、腕に嵌めてみる。

すると、ディスプレイが光り、文字が表示された。

 

「お、これでよかったか。」

 

『画面に触れて下さい』というメッセージが出てきて、少し緊張して手が震えてしまう。

深呼吸して自分を落ち着かせた後、意を決して画面に触れた。

 

『認証完了』

 

その文字が出てからしばらくして、画面に人影が映った。

 

〈ユーザー名を登録して下さい。〉

 

音声ガイダンスが流れてきた。

えっと、キーボードも無いしどうすれば・・・取りあえず声で。

 

「要、要だ。」

〈ユーザー名、要。登録完了。初めまして、要様。私はサポート用AIプログラム、『バロウズ』よ。よろしくね。〉

「あぁ、よろしく。バロウズ。」

 

よかった、何とかなったか。

 

「さっそくだけど、バロウズ。君はどこまでの事を知ってるんだ?」

〈一通りの事は理解しているわ。あなたを転生させた神様からの贈り物の一環でね。あなたの転生後の人生をサポートしていくのも私の役目の一つとしてプログラムされているわ。〉

「そうか。んじゃ、気兼ねなく何でも話せる訳だ。」

〈えぇ。何かあれば頼ってくれて構わないわ。〉

 

何とも心強い協力者を得たもんだ。

俺の現状を完全に理解してくれてる存在がいるって事がこんなに安心する事だとはな。

周りの奴に俺の事情なんて説明できないし、しても笑われるか、子供の遊びだと思われるだけだろう。

それに、この世界で生きていくには、どうしても力が必要になってくるからな。

まして今の俺は子供だし。

 

「それじゃ、こいつとバロウズの事について詳しく教えてくれないか?」

〈了解よ。要様。〉

 

『要様』か、原作でも主人公の事様付けで呼んでたし、バロウズにとってはこれが普通なんだろうけど、なんかくすぐったいな。

まぁ、直になれるか。

 

〈まず、重要な事からね。悪魔召喚プログラムについてなんだけど、実は既に何体かの悪魔と契約した状態になっているわ。〉

「えっ、マジ?」

〈マジよ。〉

 

何という親切設計。

神様、マジありがとう。

 

〈ただし、中には今の要様では手に負えない可能性がある奴もいるから注意してね。〉

「要するに、俺のレベル不足的な?」

〈そういう事ね。〉

「なるほど。」

〈次に、要様。ちょっと手のひら上にして前に出して見てくれる?〉

「?こうか?」

 

言われた通り手を出して見ると、急に手のひらに宝石のようなものが現れた。

 

「何だこれ?」

〈テトラジャの石、に少し手を加えたものよ。具体的に言うと所持者の病死と自然死以外の死を一度だけ無効化するわ。〉

「なにそれすごい。」

 

なにやらとんでもねえチートアイテムのようだ。

 

「けど、なんでそんなものを?俺そんなに何度も死ぬような不用意な奴に見えたのか?」

〈これについては神様のサービスだと思うわ。自分で持っておくのも良いし、自分にとって大切な人に渡してあげても良い。要様が決めたら良いと思うわ。〉

「そうか、考えてみるよ。しかし、そんな事まで気を遣ってくれたのか・・・。」

 

本当に感謝してもしきれないな、神様(あの人)には。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、バロウズから色々と説明を受けた。

その結果、かなり時間が経ってしまって、そろそろ帰らないとマズイかも知れない。

主に両親からのお叱り的な意味で。

 

「いい加減帰らないとマズイかな。」

〈そうね。子供がこんな時間に外をうろついていたなんて、もしご両親にバレたら・・・〉

「そうならない為にも急がなきゃな。」

 

公園を出て、急いできた道を戻っていく。

家に着いた頃には空が少し明るくなっていた。

ドアを開ける音で朝食の準備をしていた母親に気づかれた時は焦ったけど、運良くポストに入っていたので、早くに目が覚めたので朝刊を取りに行っていたと説明して事なきを得た。

しかし、徹夜に加えて外を出歩くという行為は子供の体には流石に厳しかったらしく、部屋に戻ってすぐ猛烈な睡魔に襲われ、なんとかベッドに入ると、そのまま意識が落ちて行った。

 

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