魔法少女リリカルなのは 集う英雄達    作:京勇樹

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無限書庫1

翌日、時空管理局地上本部

その施設の一つを、一人の少女が歩いていた

なおその頭には、一匹のフェレットが乗っている

しかしその少女

ヴィヴィオは慣れた様子で歩き、ある扉の前に到着

そして、懐から取り出したIDカードをスラッシャーに通した

すると、機械音声で

 

『IDカード、確認しました。続いて、音声確認をどうぞ』

 

と促された

それを聞いたヴィヴィオは

 

「えっと ……高町・S・ヴィヴィオです! 無限書庫に調べものに来ました!」

 

と言った

すると、また機械音声で

 

『音声、確認しました。ようこそ、ヴィヴィオ司書』

 

と言われて、ドアが開いた

そのドアを潜ると

 

「おはよう、ヴィヴィオー」

 

「おはようさん、ヴィヴィオ」

 

「司書長、よろしくなー」

 

と男女数人の司書達が、気軽に声を掛けながら飛んでいた

無限書庫内部は、一部を除いて無重力区画に成っている

その中では、飛んだ方が移動が速い

その全員に返答しながら、ヴィヴィオは目的の人物を見つけて

 

「オットー! 来たよー!」

 

と声を掛けた

すると、資料を確認していたオットーは視線をヴィヴィオに向けて

 

「ああ、陛下。御足労いただき、申し訳ありません」

 

と頭を下げた

すると、ヴィヴィオは

 

「もう……何回言ったか覚えてないけど、陛下って呼ぶの辞めてってば」

 

と文句を言った

 

「はあ……」

 

「私は、普通の9歳の女の子! 陛下とかじゃないから!」

 

ヴィヴィオのその言葉に、オットーは苦笑を浮かべて

 

「普通の女の子は、史上最年少で無限書庫司書の肩書きを持って居ないと思いますが」

 

と言った

無限書庫

それは、時空管理局が設立されるより前からあるとされる書庫だ

そして無限書庫は、その名前の通りに、無限に本を所蔵している

失われた技術が使われているらしく、有形書籍を次々と収集している

最も古いのは、今から約三千年前の物が見つかっている

 

「もう! ちょっと読書好きな、9歳の女の子! 特別扱い禁止!!」

 

オットーの指摘を受けて、ヴィヴィオはそう声を張り上げた

だがオットーは、気にした様子もなく

 

「了解です、陛下」

 

と恭しく、頭を下げた

それを受けて、ヴィヴィオは

 

「もう、意地悪ぅ」

 

と頬を膨らませた

それを聞いたオットーは

 

「滅相もない」

 

と返答した

それを聞いたヴィヴィオは、僅かに睨んでいた

すると、オットーが

 

「あの……ところで……その頭の上のフェレットは、もしや……」

 

とヴィヴィオの頭の上のフェレットを指差した

すると、ヴィヴィオは

 

「うん、ユーノパパ」

 

と答えた

そう、そのフェレットはユーノの別の姿なのだ

ユーノは肉体の傷や魔力値が限界になると、フェレットの姿になって治癒作用を上げる魔法が自働で発動するようにセットされているのだ

そのフェレットの姿になっている理由は……

 

「なんか、大量の資料が請求されて、それを徹夜で纏めたんだって……三日間掛けて」

 

ヴィヴィオがそう言うと、オットーは

 

「その資料請求をしたのは……」

 

とヴィヴィオに問い掛けた

すると、ヴィヴィオは

 

「うん……クロノ提督……」

 

と苦笑いを浮かべた

それを聞いたオットーは、思わず

 

「そのクロノ提督は……」

 

と漏らした

それを聞いたヴィヴィオは、僅かに目を逸らして

 

「……今朝、なのはママが……OHANASIしに行くって……」

 

と語った

それを聞いたオットーは、内心で

 

(無事を祈ります、クロノ提督……)

 

と敬礼していた

なおその頃、ある艦内では一人の提督がボロボロで見つかったとか……

 

「それで、資料検索の進捗はどう?」

 

気を取り直したヴィヴィオの問い掛けに、オットーはヴィヴィオに見えやすいように資料のウインドウを開いて

 

「それが、中々上手く……行かなくて……」

 

とすまなそうに言った

それを聞いたヴィヴィオは

 

「まあ、昨日聞いた条件じゃあ、絞り混みが難しそうだからね……」

 

と同意した

すると、オットーは

 

「はい。トレディアにイクス……時代は古代ベルカで、ロストロギア関連で調べてほしいと」

 

と言った

それを聞いたヴィヴィオは

 

「これまた、物騒だね……」

 

と渋面を浮かべた

すると、オットーが

 

「はい。ランスター執務官からの依頼です」

 

と告げた

その直後

 

「え、ティアナさんから!?」

 

とヴィヴィオが驚いた

 

「あれ? 言ってませんでしたか? そうです」

 

「早く言おうよ! そうすれば、私も昨日の内から泊まり込みで調べたのに!」

 

オットーの言葉に、ヴィヴィオは両手を上げて抗議した

すると、オットーは

 

「それはそれで、御家庭に心配を掛けるかと……」

 

と苦言を呈した

しかしヴィヴィオは

 

「ティアナさんには、前にお世話になったから、力になりたいの」

 

と言った

そして、キッとした表情で

 

「よし! 高町・S・ヴィヴィオ! 全力全開で調べちゃう! 検索魔法陣七式、展開!!」

 

と言って、幾重にも魔法陣を展開した

そして

 

「条件検索! イクス、トレディア! 時代は、古代ベルカ全般!」

 

と告げた

それを聞いたオットーは

 

「かなり重いですが、大丈夫ですか?」

 

と問い掛けた

すると、ヴィヴィオは

 

「しっかりご飯食べたから、大丈夫!」

 

と言った

そして

 

「検索、開始!」

 

と言ったのだった

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