「ん? ヴィヴィオー、何してるの?」
とヴィヴィオに問い掛けたのは、午後の授業のために調べものをしていたリオだ
そんなリオの前では、ヴィヴィオが一冊のハードカバーの本を開いていた
「ノーヴェからメッセージで、私と会わせたい人達が居るんだって。で、その人達のことを知るために、古代ベルカ戦乱期を調べてるの」
「へー」
ヴィヴィオの返答に、リオはヴィヴィオの前に置かれてある本の内の一冊を手に取った
表紙には、古代ベルカ戦乱期の清次と書いてある
そこに、数冊の歩を持ったコロナが現れて
「ヴィヴィオ、これ、新しく見つけた本だよ」
とヴィヴィオの前に置いた
すると、コロナは
「んー……何時もの司書の先輩が居なかったから、探すのに、少し時間掛かっちゃった」
と背伸びした
するとヴィヴィオが
「え、居なかったの?」
と驚いていた
すると、コロナは
「うん。先生に聞いたら、何かの事件に巻き込まれて遅れて登校するんだって」
と答えた
それを聞いて、リオが
「無事なんだ、良かったぁ。あの先輩、優しいし」
と微笑んだ
すると、ヴィヴィオも
「うん! 一緒に本探してくれるしね!」
と嬉しそうに言った
そしてヴィヴィオは、ある項目を見て
「あ、これかな? 覇王イングヴァルト……戦乱末期に彗星の如く現れて、末期では最強と称された王の一人……」
と読み始めた
その頃、職員用駐車場に二台の車が止まり、中からそれぞれアインハルトと剣士郎が出てきた
すると、そんな二人にノーヴェが
「もうやんちゃはするなよ?」
と忠告した
それに対して、剣士郎は
「俺は、彼女がしなければしませんよ」
と答えた
そして、校舎に向かいながら
「しかし、皆勤賞は無くなったか」
と剣士郎が呟いた
それを聞いたアインハルトが
「……狙ってたんですか?」
と問い掛けた
その問い掛けに、剣士郎は
「まあ、初等部の頃から取ってたしな」
と答えた
「……真面目なんですね」
「ストラトスも真面目じゃないか。何回か、包帯を巻きながら登校してただろ?」
剣士郎がそう言うと、アインハルトは少し間を置いて
「……アインハルトで結構です。クラスメイトなのでしょう?」
と言った
それを聞いた剣士郎は、不思議そうにアインハルトを見てから
「分かった。俺のことも、剣士郎と呼んでくれ。アインハルト」
と言った
そして放課後、高町家
「……」
ヴィヴィオは一冊の本を黙って読んでいた
そこに、家事を一段落させたなのはが近寄り
「何読んでるの?」
とヴィヴィオに問い掛けた
するとヴィヴィオは
「古代ベルカ戦乱期……それも、末期に関する本」
と答えた
「戦乱末期か……あれだよね? 覇王イングヴァルトが出てる」
「うん……それだけじゃなくて、人斬り……人斬り抜刀斎も活動してた時期だね……」
なのはの言葉に、ヴィヴィオはそう言った
「私は話でしか知らないけど……かなりの剣の使い手なんでしょ?」
「うん……一説には、一人で護衛を含めて王を斬殺したって書かれてる」
なのはの問い掛けに、ヴィヴィオは頷きながら答えた
なのはは地球産まれで、それほどミッドの歴史に詳しいわけではない
だが、ユーノからある程度話を聞いていたのだ
そこに
『ただいまー』
とユーノの声が聞こえた
「おかえり、ユーノ君」
「おかえり、ユーノパパ」
と二人が出迎えると、ユーノは
「ん? ヴィヴィオは何を調べてるんだい?」
とヴィヴィオの後ろから、本を見た
そして
「古代ベルカ戦乱期……それも、末期か……一番資料が少ない時期だね」
と呟いた
古代ベルカ戦乱末期
その時期は様々な事情から、有形資料が少ない時期なので、未解明な部分が多々あった
「ねえ、ユーノパパ。人斬り抜刀斎って知ってる?」
「人斬り抜刀斎……ああ、聖王家が放ったっていう……」
ヴィヴィオが問い掛けると、ユーノは少し思い出すように呟いた
すると、なのはが
「聖王家が?」
と首を傾げた
「うん。元々はどうも、守護騎士だったって説が有力だね……聖王家に連なる家系を守る騎士……それが、人斬り抜刀斎の原形だって……」
ユーノはそう言って、ある映像を見せた
そこには、赤い髪を揺らす後ろ姿が映っていた