魔法少女リリカルなのは 集う英雄達    作:京勇樹

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試合 5

徐々に戦域が中央に集まっていくなか、ティアナとなのはは支援しつつ隠れながら、ある魔法の準備をしていた。

それは、砲撃の極地。なのはが切り札として開発し、ティアナも受け継いだ集束砲。

 

『青チーム各員、そのまま中央付近で戦ってください!』

 

『準備出来次第、ブレイカーで一網打尽にします!』

 

スターライトブレイカー。

戦域全体に散った魔力を集め、高密度で放つ砲撃の極地。

奇しくも、なのはとティアナは同じ選択に至っていた。

両チームの全員は、そのオーダーを遂行するために徐々に中央に集まってきていた。

 

「はっ!」

 

「しっ!」

 

そのうちの一ヶ所、そこでは裕也と剣士郎が激しく打ち合っていた。

二人の刀がぶつかる度に、激しく火花が散る。

裕也は剣士郎に抜刀術を使わせないために、積極的に打ち込んでいた。勿論だが、一度見た技を簡単に受ける気はない。

 

(飛天御剣流は抜刀術が基本のようだからな……これならば……)

 

そう思いながら、裕也は刀を振るった。そして驚いたのは、剣士郎の読みの鋭さだった。

剣士郎はほぼ正確に、裕也の攻撃を見抜いて的確に防御又は弾いていた。

刺突を払い、袈裟懸けに刃を合わせてきた。

裕也は決して、剣速は遅いというわけではなく、寧ろかなり早いと自覚している。しかし剣士郎は、反応しきっている。

 

(恐ろしい才覚だな)

 

裕也はそう思いながら、左から右へと薙ぐように刀を振るった。その一撃で、剣士郎は少し後ろへと押し飛ばされた。次の瞬間、剣士郎が一気に駆け出した。

 

「むっ!?」

 

「飛天御剣流……」

 

剣士郎がそう呟いた時、裕也は驚愕で目を見開いた。

何故ならば、自身目掛けて9つの斬閃(・・・・・)が見えたからだ。

 

「まさか!?」

 

九頭龍閃(くずりゅうせん)!!」

 

そして次の瞬間には、裕也は剣士郎の技を受けて吹き飛び、壁に激突していた。

 

『裕也!?』

 

ティアナの心配する声が聞こえてくるが、裕也は

 

「大丈夫だ、まだ動ける……」

 

と答えた。

 

赤チーム

FA 裕也 残LIFE1200

 

一撃、否、ほぼ同時の九撃で、裕也は一気に半分以下にまでLIFEが減っていた。

 

「凄まじいな……まさか、一瞬にして九撃を叩き込むか……避ける隙がまったく無かったし、防御も出来なかった……」

 

そう語った裕也に出来たのは、致命を僅かに避けることだけだった。裕也は攻撃が当たる直前、体を僅かに動かして致命部位に当たるのを避けたのだ。

 

「だが、まだ動けるからな……第二ラウンドだ!」

 

裕也はそう言うと、瓦礫の中から出て剣士郎に向かって突撃した。

その光景を見ていた観戦組は

 

「え、今の何撃だったの?」

 

セインは剣士郎の攻撃が全部で何撃だったのか、分かっていなかった。だが、メガーヌは

 

「私の見間違いじゃなければ……全部で9撃よ……9撃を、一瞬にして入れた……」

 

と説明した。

 

「9!? マジで!?」

 

「ええ……多分、それが九頭龍閃……上段唐竹割り、袈裟懸け、逆袈裟、右薙ぎ、左薙ぎ、右切り上げ、左切り上げ、下段逆風、刺突……剣術の基本的な攻撃の九撃を一気に……ほぼ同時に放つのが、九頭龍閃……」

 

「マジかぁ……」

 

メガーヌの説明にセインは呆然としているが、メガーヌは剣術としては破格の技を放った剣士郎に驚愕していた。

 

(口で説明するのは簡単だけど、実践するとなると話は別……アインハルトちゃんだけでなく、彼も……一体、どれ程の苛烈な修練を……)

 

まだ幼い二人が、高い熟練が必要な技を使ったことに、メガーヌはやるせなさを感じた。

場面は再び変わり

 

「赤チーム各員、そのまま戦線を維持! もう間もなく、スターライトブレイカーが、発射出来ます!」

 

『そうすれば、一網打尽に出来ます!』

 

二人の砲撃魔導師の切り札が、完成されようとしていた。放たれれば、間違いなく決着が着くだろう。

そして、時は来た。

 

「赤チーム各員に通達!」

 

『今から、スターライトブレイカーを発射します!』

 

二人の前には巨大か魔力球が浮いていて、周囲にも魔力球が精製されていた。

 

「スターライトブレイカー・FS(ファントムストライク)

 

『スターライトブレイカー・MR(マルチレイド)……』

 

『発射!!』

 

そして、二つのスターライトブレイカーが、中央付近で激突。大爆発を起こした。

それを見ていた、セインは思わず

 

「これ、なんて最終戦争……?」

 

と呟いた。すると、メガーヌが

 

「まあ、ブレイカー同士がぶつかればねぇ」

 

と苦笑していた。なおメガーヌはアリシアを抱いているのだが、今の大爆発に伴う大音響でも起きる様子すらない。

間違いなく、将来は大物になるだろう。

 

「さてと……両チームの生き残りは……」

 

ブレイカーの影響が落ち着くと、メガーヌは生き残りが居るかどうか確認を始めた。

 

「な、なんとか……生き残った……」

 

と呟いたのは、瓦礫の中から出てきたティアナだった。

 

赤チーム

CG ティアナ 残LIFE 110

 

本当に極僅かで、ティアナは生き残っていた。

ティアナは戦況マップを開くと

 

「えっと……生き残りは……私の他に二人……」

 

マップには、未だに戦える状況の人物が表示されている。その中の一つが、素早くティアナの方に移動を始めた。

 

「この速さ……まさか、スバル!?」

 

「じゃなくて、ヴィヴィオです!!」

 

「ウソっ!? なんでほぼ無傷!?」

 

青チーム

FA ヴィヴィオ 残LIFE 2300

 

視界に入ったヴィヴィオがほぼ無傷という事態に、ティアナは驚いた。そして、ヴィヴィオが助かった理由だが

 

「へっへー! どうだ、特救魂!」

 

「ああー……ちくしょう、負けた」

 

ティアナのスターライトブレイカーが当たる直前に、スバルが庇ったことで生き残ったのだ。

 

青チーム

FA スバル 残LIFE 50 100以下のために行動不能

 

赤チーム

FA ノーヴェ 残LIFE0 撃墜

 

「というわけで、ティアナさん! 勝負です!!」

 

「来なくて、いいんだけど!」

 

突っ込んでくるヴィヴィオに対し、ティアナは迎撃を始めたが、ヴィヴィオは巧みに防ぐか回避してティアナに接近。拳を構えた。だが

 

「させません! 覇王流、空破断(仮)!」

 

そこに、アインハルトが現れて、ヴィヴィオを迎撃した。

 

「アー!」

 

アインハルトの攻撃を受けたヴィヴィオは、ゴロゴロと地面を転がっていった。

 

青チーム

FA ヴィヴィオ 残LIFE 1850

 

「ティアナさんはやらせません」

 

とアインハルトは言ったのだが

 

「ごめーん、アインハルト……実は、既にヤられてたり……」

 

「ええっ!?」

 

赤チーム

CG ティアナ 残LIFE0 撃墜

 

実は先ほど、アインハルトが迎撃に動いた時、ヴィヴィオは単発の誘導弾をティアナに発射しており、それが直撃していたのでティアナは撃墜されたのだ。

そしてこれにより、アインハルトとヴィヴィオの一騎打ちとなったのだ。

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