大会が始まり、数十分が経過。その間ヴィヴィオは、ミウラと談笑していた。そんな時、放送で
『ゼッケン367と554の選手は、Cリングに向かってください。続いて、1066と1084の選手はEリングに向かってください』
と促された。それを聞いて、ミウラが
「よ、呼ばれちゃいました! き、緊張してきました!!」
とガチガチになった。そんなミウラを見ながら、ヴィヴィオは
「ミウラさんなら大丈夫ですよ、頑張ってください!」
とミウラの肩を軽く叩いた。そこに、ノーヴェが現れて
「ヴィヴィオ、Eリングに行くぞー」
とヴィヴィオに声を掛けてきた。実は、
そして、ミウラはザフィーラと一緒にCリングに向かい、ヴィヴィオはノーヴェと一緒にEリングに向かった。
なお予選では、すぐに選考が進むようにと一撃で決まるようになっている。
(う、うぅー……緊張してきたぁ……!)
「ミウラ、落ち着いていけ! 練習通りにやれば、行ける!」
(なんだ、こいつ。ガッチガチじゃないか。悪いが、勝ちは貰いだ! 今年は、さっさと勝って、スーパークラスに行きたいんだ?)
「油断するなよ!」
ミウラの相手はボクサースタイルらしく、軽やかにステップを踏みながらミウラを見ている。
「よーし、いっくよー!」
「テンション上げすぎだ! 落ち着いていけ!」
「あはは、チビッ子だ! 可愛い!」
「下手に怪我させるなよ!」
そしてヴィヴィオの相手は、どうやら槍使いのようで、自身より長い槍をクルクルと器用に回している。そうして両方の審判は、選手達にルール違反をしないように注意し、選手達に準備はいいか問い掛けた。その問い掛けに選手達が頷くと、リングの床に曳いてあるラインまで下がった。それを確認した審判は、
『ファイッ!!』
と開戦を宣言した。それと同時に、各選手は一斉に動いた。ミウラの相手は一気に駆け出し、ヴィヴィオの相手は大きく一歩踏み出しながら、槍を突き出した。
ミウラは頭の中で師匠二人の教えを思い出し、冷静に相手との距離を測り、軽く跳躍しながら、思い切り蹴りを放った。ミウラの一撃を片手で防御しようとした相手だったが、ミウラの小柄な体からは予想していなかった剛力で蹴り飛ばされてリングアウト。
ヴィヴィオは相手が突き出した槍を、右手の甲で反らすと同時に一気に踏み込み、相手の懐に入り込み、アッパーで相手の顎を打ち上げて倒した。
文句なしの一撃勝利だった。
その後、リオとコロナも勝利。アインハルトと剣士郎は
「相手、相当大きいが……大丈夫か、アインハルト?」
「はい、問題ありません」
「相手も剣使い……しかも、大剣……」
「剣の戦いなら、負けるつもりはありませんよ」
アインハルトの相手はかなり大柄で、身長は約2mに達するだろう。そして剣士郎の相手は、剣士郎と同じ剣使い。ただし、使っているのはかなり大型の大剣だった。
二人はリングに上がり、ラインに立った。
そうして試合が始まると、アインハルトは一瞬にして勝利。剣士郎は、相手が大剣を振り下ろし、リングを砕いた際に巻き上がった土煙を利用し、相手の頭上を取って
「飛天御剣流……龍墜閃!」
一撃で、相手の意識を刈り取った。
こうしてチームナカジマは、全員が予選を無事に突破出来た。