魔法少女リリカルなのは 集う英雄達    作:京勇樹

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突入

「貴女は……ファビア・クロゼルグ選手?」

 

「……行って」

 

ヴィヴィオはファビアの名前を言うが、ファビアは無視して傍らでフヨフヨと飛んでいたコウモリに指示を出した。その直後、そのコウモリが一気に巨大化してヴィヴィオとミウラに接近してきたが

 

「ディバイン……バスター!!」

 

なのは直伝の直射砲がコウモリに直撃し、コウモリは吹き飛ばされた。そして、ヴィヴィオは交戦の意志が無いことを示すようにミウラを支えながら手を開き

 

「お話しましょう? 何かあったのなら、聞きますから」

 

とファビアに語りかけた。しかし、ファビアは聞かずに

 

「魔女の誇りを傷つけし者……未来永劫呪われよ……暗黒遮蔽」

 

視界を奪う魔法を発動し、ミウラとヴィヴィオの視界を真っ暗にした。そして、近くに寄ったコウモリに

 

「行って」

 

と指示を出し、その指示を受けてコウモリはなんとヴィヴィオとミウラを丸のみにした。そして、口をモゴモゴとしてから、何かを吐き出した。それは、二人の服と一つの瓶。その瓶の中には、ミウラの姿があったが

 

「……もう一人は居ない? 名前を間違えたかな……まあ、関係ない……これで、ゆっくりと探せる」

 

と呟き、その瓶をポケットに仕舞った。実は一回目にコウモリを跳ばす前に二人の名前を言っていたのだが、ミウラ・リナルディ、ヴィヴィオ・S・タナマチ(・・・・)と間違えて呼んでいたのだ。

コウモリを使い、瓶に封印する魔法は、相手の名前を正確に把握し、更に相手がコウモリの目を見るのが条件なのだ。

だが、ファビアはヴィヴィオの名前を間違えていた。故に、ヴィヴィオは瓶に封印はされなかった。

なお、少し前にアインハルトは瓶に封印し、ジークは魔法で小さくしている。そして、ハリー達とリオとミカヤも瓶に封印され、ファビアの使い魔の一体に預けて、人質とし、コロナとヴィクターの元に向かわせている。

ファビアの目的は、エレミアの手記の回収だ。

そして雪代悟は、剣士郎への復讐のために、ファビアに協力した。

その頃、門の入り口付近ではノーヴェが不安そうに門を観ていたが

 

「ノーヴェ!」

 

「つっ! リィンさん!」

 

ノーヴェの場所に、リィンが飛んできた。

 

「話は、はやてちゃんから聞いてるです! はやてちゃんと冬也さんはどうしたですか!?」

 

「お二人なら、既に中に突入しました。ですが、どうやら空間隔絶系の結界が展開されてるらしく、チビ達だけでなく、お二人とも連絡出来ません!」

 

リィンの問い掛けに、ノーヴェは出来るだけ正確に答えた。リィンが到着する少し前に、はやてと冬也は中に突入し、事態の解決に動いていた。ノーヴェは後から来るリィンの為に、伝言役を任されたのだ。

 

「分かりました! 今から、私も中に入るです!」

 

「待ってください、だったら後から来る双子と私も一緒に!」

 

ノーヴェがそう提案するが、リィンは首を振り

 

「いえ、ノーヴェは念のためにここで待機を。それに、既に中には八神家(ウチ)の秘蔵っ子が入ってるです!」

 

自信満々に、そう告げた。

その時、突入したはやてと冬也は資料とは違う見た目になっていた中を見て

 

「冬也はん……これは……」

 

「……ミッドと近代ベルカ、古代ベルカのどれとも違う……感覚的には、ネギ君の使っていた魔法に近いが……いずれにせよ、相手は相当の腕だ……この結界……空間隔絶もだが、空間接続がランダムになっているようだな……」

 

はやての短い問い掛けに、冬也は周囲を見回しながら答えた。そして、冬也は夜叉を展開し、はやても夜天の書を展開した。

 

「子供たちの安全が第一や!」

 

「強引だが、押しとおる!」

 

そして、はやてと冬也は、ファビアが置いたらしい迎撃魔法の突破を開始した。

場所は戻り、ファビアはエレミアの手記を探していた。しかし、その蔵書数はかなり有るので、検索魔法が使えないファビアは一冊ずつ本を確認するしかなく、時間が掛かっていた。

その時

 

「はーい、そこまで」

 

と新たな声。振り向いたファビアが見つけたのは、天井付近に居た一人の少女。ルーテシアだった。

 

「貴女は確か……私の次の対戦相手の……」

 

「時空管理局嘱託魔導師、ルーテシア・アルピーノです。盗聴と窃視、更に無許可での無限書庫立ち入り制限区画への立ち入り。その他諸々のことで、同行を願います」

 

ルーテシアは自身の身分証明書を提示しながら、ファビアに同行するように求めた。だが、ファビアは無視し

 

「ルーテシア・アルピーノ……これを見て」

 

と言って、コウモリを掲げた。次の瞬間、コウモリは巨大化し、ルーテシアを丸のみしようとした。だが、ルーテシアは冷静に

 

「ソニック」

 

とだけ呟いた。その直後、コウモリは口を閉じたのだが、困惑した表情で口をモゴモゴと動かしていた。すると

 

「うん……古典的な魔法だね……古い魔法ばかり使ってるから、時代に取り残されるんだよ? 今の時代は、速さが主流だよ?」

 

気付けば、ファビアのすぐ間近にルーテシアが居た。しかも、その両腕には意識が無い裸のヴィヴィオが抱かれていた。

実はルーテシアは、コウモリの口の中にヴィヴィオが居るのを見つけていて、ソニックムーヴでコウモリの口の中に入って救出、脱出していたのだ。

更に

 

「にゃー!」

 

と鳴き声を挙げながら、ティオがファビアのポケットからアインハルトが封印されていた瓶を回収し、ルーテシアと合流した。

 

「ティオ、ナイス♪」

 

「にゃー♪」

 

ルーテシアはティオを褒めながら、ヴィヴィオを何処からともなく取り出した布でくるんでから

 

「クリス、ティオと一緒に少し離れててね」

 

自身の肩に掴まっていたクリスに、ヴィヴィオを任せた。そして、改めてルーテシアはファビアに対し

 

「最終通告です、同行を願います……さもなくば、実力行使に出ます」

 

と告げた。しかし、ファビアは無視した。それを見たルーテシアは

 

「んじゃ、仕方ないね……いたずらっ子には、お仕置きが必要だね?」

 

と好戦的な笑みを浮かべた。

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