魔法少女リリカルなのは 集う英雄達    作:京勇樹

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|゚Д゚)))ヒサシブリ


アンクレイブ家 2

剣士郎が料理を引き受け、約一時間後

 

「お待たせしました。冷蔵庫にあった野菜やお肉を使った肉野菜炒めに、中華風卵スープです」

 

「おぉ……」

 

剣士郎が作った料理を見て、カミトが声を漏らした。

ユミナは剣士郎が葵屋で料理を作っている、というのは知っているが、見たのは初めてなので少し驚いている。

 

「ありがとうね、緋村くん」

 

「いや、泊めてもらうお礼だ……気にしないでくれ」

 

ユミナが謝辞を言うと、剣士郎はそう返す。剣士郎からしたら、泊めてもらった返礼だった。

 

「けど、葵屋で料理作ってるって聞いてたけど……本当に美味しそう」

 

「葵屋!? 君、葵屋で料理を作ってるのかい?」

 

ユミナの言葉に、カミトが驚いていた。

 

「ええ。時々ですが、作っています」

 

「私でも名前は知ってるわ……地上本部の上官が時々行っていたわね」

 

剣士郎も、葵屋に時々時空管理局の佐官や将官が来ているのは知っている。そのお客のアレルギー等も考慮して、料理を作っているからだ。

今回は冷蔵庫にあったので、大丈夫だと判断した。

そして食べ始めたら

 

「これは……」

 

「うわ、美味しい……」

 

「本当ね……初めて食べたわ、こんなに美味しいの」

 

と三人からは、称賛の声が漏れた。思わずという感じだから、間違いなく本音だろう。

 

「食材は普通のスーパーで買ったのだけど……」

 

「作り手の腕が凄い……しかないね」

 

アイナの言葉に、ユミナが首を傾げながら呟き、カミトが同意するように頷いた。

 

「あはは。そこまで褒めてもらうと、少し恥ずかしいですね」

 

剣士郎はそう言いながら、自分の分を食べていく。

そうして食べ終わり、剣士郎が洗い物をしようとしたら

 

「ああ、洗い物は私がするよ!」

 

とユミナが代わってキッチンに立った。

そこに、カミトが

 

「緋村くん、先にお風呂に入りなさい。もう用意は出来てるから」

 

と入浴するように勧めた。

 

「しかし、そちらが入ってないのに、自分が入る訳には……」

 

「私は君が料理してる間に入ったし、アイナは体力的にタオルで拭くしか出来ないんだ。ユミナは洗い物をしているし、先に入りなさい」

 

剣士郎が遠慮すると、カミトが再度勧めた。

そこまで言われたら、剣士郎も無下には出来なかった。一度部屋に戻り、着替えを持ってお風呂に向かった。

剣士郎は一人頭を洗ってから、手早く体を洗う。

そして、一人で窓から見える月を眺めていた。

 

「……家、どうすらかな……」

 

剣士郎はそう呟くと、浴室から出て体を拭いてから着替えを着た。そして、部屋にて次の作品のアイデアを考えていると

 

「緋村くん! 施術するよ!」

 

とユミナが入ってきた。

 

「実家だから、何時もより色々やるよ!」

 

ユミナはそう言って、部屋に色々な器具や道具を置いていく。

 

「しかし、整体院の施術もやったのに、疲れてるだろう?」

 

「大丈夫! 私がやったの、二人だけだから!」

 

剣士郎が遠慮するが、ユミナは元気な様子。

更にユミナは、顔を近付けて

 

「それに、あの奥義……天翔龍閃(あまかけるりゅうのきらめき)の負担。まだ身体中に残ってるの、私知ってるからね? ノーヴェコーチからも、頼まれてるんだから」

 

と告げた。

実はユミナは、マッサージから得た全員の肉体の状態を常にノーヴェ達に報告しており、ノーヴェとディエチからは今は特に剣士郎の施術をして、と頼まれていたのだ。

 

「……分かった」

 

「ん。上半身脱いで、うつ伏せになって」

 

ユミナに促されて、剣士郎はユミナがタオルを敷いたベッドに上半身の服を脱いで、うつ伏せになった。

ユミナは、運んできた機械を机の上に置いてから

 

「まず、低周波パルスで治療するね」

 

と剣士郎の腰や背筋、肩、二の腕に何やら薄い物を貼り付けて、機械を操作した。

 

「ぐっ……」

 

「あ、痛かった?」

 

「いや、大丈夫……」

 

剣士郎のうめき声を聞いたユミナが機械を操作して、出力を調節しようとしたが、それを剣士郎が止めた。

剣士郎の上半身各所に貼ったパッドから、低周波パルスが発せられており、それで筋肉に刺激を与えて筋肉や貼っている部位の神経を治療する機械の部品の一つだ。

 

「ルーフェンから帰ってくる前日にも施術したけど、ダメージの回復はようやく二割って感じだった……緋村くんは、剣士としてはかなり線が細い方だから、体に掛かる負担もかなりのものなんだろう、っていうのがノーヴェコーチの分析だった……」

 

ノーヴェのその分析は、正解だった。

剣士郎の使う流派、飛天御剣流は神速を旨とする抜刀術で、本来は全身をかなり鍛え上げて使う流派なのだ。

剣士郎も知らないのだが、剣士郎の先祖に飛天御剣流を教えた師匠も、まるで今で言うボディービルダーか、と言える程の筋肉だったのだ。

しかし、剣士郎や剣士郎の先祖はかなり細身。

これは恐らくだが、遺伝的な体質なのだろう、とノーヴェは考えている。

 

「だから、しっかりとダメージを治すからね!」

 

「分かった……頼む」

 

剣士郎の言葉に、ユミナは頷いた。

こうして、剣士郎のアンクレイブ家での生活が始まった。

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