ノーヴェはジムの開設の為に奔走しながら、ヴィヴィオ達の訓練メニューを考え、その補佐を姉妹総出でしていた。
そんなある日の事
「試合にもっと出たいだと?」
『はい。とりあえず……この位は』
「はあ!? こんなにか!?」
アインハルトから大会に出たいと聞いたノーヴェは、アインハルトが提示した大会を見て驚愕した。
全て一ヶ月以内に開催されている大会で、過密スケジュールもいいとこだった。
「お前……こんなに出るのか? 身体保つのか?」
『はい、構いません。やってみます』
アインハルトの言葉に、ノーヴェは頭をガリガリと乱暴に掻いて
「わかった……選手がやる気なんだ。私は最大限補佐するがな……無理だけはすんなよ」
『はい、ありがとうございます』
通信が終わると、ミカヤがノーヴェに歩み寄り
「ふふ……彼女、やる気になったようで何よりだ」
「その様子じゃあ、アインハルトを焚き付けたな?」
ミカヤの言葉に、ノーヴェは思わずジト目でミカヤを睨んだ。するとミカヤは
「ああ……今の君の実力なら、DSAA以外のUー18は軽く優勝出来るかな……とは言ったね」
「やっぱり焚き付けたんじゃねぇか……ったく……」
ミカヤの言葉に、ノーヴェは頭を抱えた。
そしてノーヴェは、ミカヤに
「こうなったら、ミカヤちゃんにアドバイザーとしてとことん付き合ってもらうからな」
「ふふふ……私でよければ、最後まで付き合うさ」
ノーヴェの言葉に、ミカヤは微笑みながら頷いた。
そして翌日から、アインハルトの集中強化訓練が始まり
「ふわぁ……アインハルトさん、また強くなりましたね」
「ゴーレムが、軽く破壊されましたぁ……」
アインハルトの相手をしたリオとコロナの二人が、汗だくで倒れていた。
アインハルトは同時に二人を相手にしたが、リオは武器を手から弾き飛ばされた直後に蹴り倒され、コロナはゴライアスのロケットパンチを繰り出したが、アインハルトは一撃で破砕し、破砕した破片を目眩ましにして接近。またもや一撃でゴライアスは足を破壊され、倒れたのだ。
その時、ゴロゴロとヴィヴィオが転がってきて
「うぅ……剣士郎さんに負けたぁ……」
と悔しそうにしていた。
「すまん……まともに入ってしまった……大丈夫?」
歩いてきた剣士郎は、ヴィヴィオに手を伸ばして助け起こした。
こちらは、剣士郎対ヴィヴィオが一対一で模擬戦をしていたのだが、一瞬の隙を突いて剣士郎の攻擊が入って、ヴィヴィオが地面を転がったのだ。
「緋村先輩の読み、本当に凄いですね……私の攻擊、殆ど弾かれました」
「いや、最後に一撃貰ったよ。ヴィヴィオちゃんも、目が良いね」
ヴィヴィオを助け起こした剣士郎は、そう言いながら左肩辺りを指差した。確かによく見れば、一撃入った痕跡がある。
そこに、ウェンディとディエチが近寄り
「皆、お疲れ様ッス!」
「補給してね」
と全員に、お菓子の入ったバスケットと飲み物を差し出した。すると、ディエチが
「そういえば、ヴィヴィオ。聞いたよ? フェイトさんと模擬戦を申し込んだって」
「うん。本当はなのはママとしたかったけど、なのはママ。今妊娠中だから」
ディエチの言葉に、ヴィヴィオは頷いた。
それは、近いうちに行われる管理局の戦技披露会でのイベントだ。
最初にミウラと戦い、ミウラに勝ったらになるが、フェイトと戦う事をヴィヴィオが申し込んだのだ。
なお時空管理局広報課は、これを承諾し、フェイトも承諾。
解説役になのは、はやて、ヴィータ、冬也が出る予定になっている。
「まあ、フェイトママとも戦ってみたかったから、夢の一つは叶うかな」
「フェイトさん、なんだかんだ忙しい人だったからね」
機動六課が解散した後、フェイトは執務官の仕事に忙殺されながらも、周囲の人達の後押しがあって冬也と結婚して、今は育児休暇を取っている。
そんなフェイトに、ヴィヴィオは戦技披露会で模擬戦してくれるように頼み込んだのだ。
「一応ノーヴェから、訓練メニューは預かってるから、戦技披露会まで頑張ろうね」
「うん! お願いします!」
そしてヴィヴィオは、気合いを入れて立ち上がったのだった。