魔法少女リリカルなのは 集う英雄達    作:京勇樹

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得た情報

「すまんな……話の腰を折ってしまった」

 

あれから数分後、気を取り直した冬也はそう言いながら頭を下げた

 

なお、フェイトは落ち着いたと同時に恥ずかしくなったのか、今は赤くなった顔を両手で覆って部屋の隅で座り込んでいる

 

そしてクロノはなんとか復活したが、未だに痛むらしく、脇腹を抑えている

 

「いえ、大丈夫ですよ」

 

クロノに肘鉄を喰らわせた本人のカリムが、平然と答えた

 

「一応結論として言わせてもらうと、俺以外の六人とは、接敵しても交戦しないようにすること」

 

冬也の言葉にクロノが頷き

 

「分かった……通達しておく」

 

と言った

 

その後、機動六課のバックボーンが開かされたのだが、冬也はリンディの若さに驚き、はやて達や武達はバックボーンの一人に驚いた

 

その名はパウル・ラダビノット中将

 

地上本部のツートップの一人であった

 

これらが開かされて、会談は終了

 

機動六課メンバーは帰路へと着いた

 

なお、羞恥心で固まったフェイトはなのはが襟首を掴んで引きずっていった

 

そして、隊舎に帰ってきて

 

「査察?」

 

「せや……」

 

リインからの伝言を聞いて、はやては気落ちした様子で頷いた

 

「地上本部の査察は厳しいって聞くよ?」

 

「うー……突っ込み所満載な部隊やからなぁ……」

 

なのはの言葉を聞いて、はやては頭を抱えた

 

「なんとか切り抜けるしかないよね……」

 

フェイトの言葉にはやては無言で頷くと、三人揃って深々とため息を吐いた

 

そして、翌日

 

冬也達は牢屋へと来ていた

 

捕縛したスカリエッティのメンバーに対して、尋問を行うためである

 

「……やれやれ……頑なだな……」

 

冬也はそう言うと、ため息を吐いた

 

対象の少女、ディエチは幾ら問い掛けても喋らなかったのだ

 

名前を知っているのは、以前交戦した際にトーレと呼ばれていた女が呼んでいた為である

 

「のどかさんのアーティファクトを使えば、楽ですよ?」

 

ネギがそう言うと、冬也は首を振って

 

「出来れば、彼女の口から話してもらいたいんだ」

 

と冬也が言ったタイミングで、ドアが開き

 

「あ、ここじゃなかった……」

 

という声が聞こえた

 

冬也達が声のした方向に顔を向けると、そこに居たのは小さい女の子

 

ヴィヴィオだった

 

「ヴィヴィオ……ここには来るなと言っただろう?」

 

「ごめんなさい……なのはママがどこに居るか、わからなくって……」

 

冬也が注意すると、ヴィヴィオはそう言って俯いた

 

「やれやれ……仕方ないな」

 

冬也は首を振ると、ヴィヴィオを抱き上げた

 

しかしディエチは、ヴィヴィオの姿を見て

 

「……その子供は?」

 

と首を傾げた

 

どうやら、小さいヴィヴィオが居るのが不思議らしい

 

その事を冬也は不思議に思いつつ、ヴィヴィオがディエチに見えるようにして

 

「この子はヴィヴィオ……お前が先日、撃ち落とそうとしたヘリに保護された子だよ」

 

と説明した

 

その直後、ディエチは目を見開き

 

「そんな小さな子供が、マテリアル!? 私は、何も聞いてない……」

 

と驚いていた

 

「知っていたんじゃないの?」

 

同席していたティアナが問い掛けると、ディエチは首を振って

 

「私は知らなかった……」

 

と言って、俯いた

 

「どういうこと?」

 

「恐らく、性格が理由なんじゃないか?」

 

スバルの疑問に対して、冥夜がそう言った

 

「私の勘だが、ディエチは優しい性格なんじゃないか? だから、対象が子供だと知ったら攻撃出来ないと判断したんじゃないか?」

 

「なるほど、有り得るわね……」

 

冥夜の推論を聞いて、ティアナは納得した様子で頷いた

 

その間に、冬也はヴィヴィオになのはの居場所を教えて、向かわせた

 

そして、冬也が戻ってくると

 

「……私が知ってる限りなら、教える……」

 

とディエチが呟いた

 

「なに?」

 

「今までドクターを信じてきたけど……もう、信じられないから……」

 

冬也が首を傾げていると、ディエチはそう言って、ポツポツと喋りだした

 

数十分後

 

「……これは本当なんか?」

 

冬也が出した書類を見て、はやては眉をひそめた

 

「ああ……彼女が喋った内容に間違いない」

 

冬也がそう言うと、はやては両手を組んだ

 

そこに記載されていたのは

 

《時空管理局地上本部襲撃計画》

 

とあった

 

「確かに、ディエチちゃんやあの六人の戦闘能力を考えれば、難しいことやない……だけど、何が狙いなんや……」

 

「そこまでは分からないらしい……だが、恐らくは、これが中心だろうな」

 

はやての疑問に対して、冬也はそう言った

 

すると、はやては頷いて

 

「せやな……とりあえず、冬也はんは尋問を引き続き頼んでええか?」

 

「分かった」

 

はやての頼みを聞いて、冬也は頷いてから部屋を出た

 

なお、査察はなんとか切り抜けたが、戦術機のことを聞かれたので、設計データや稼働データを渡した

 

場所は変わって、地上本部の一室

 

「これは……」

 

「機動六課で試験運用されていた戦術機という無人兵器です。設計思想が異なるのか、かなりの種類がありますが、全て機動性は高いです」

 

ウィンドウを見たレジアスが唸っていると、オーリスが新たにウィンドウを開いて説明した

 

オーリスの説明を聞いて、レジアスはしばらく黙考すると

 

「このデータを技研に回して、各種類、この中隊規模とやらで作らせろ」

 

「よろしいのですか?」

 

オーリスが問い掛けると、レジアスは構わないと言ってから

 

「こんな木偶人形で人員不足が補えるなら、安価ではないか」

 

と言った

 

「わかりました……そのように、取り計らいます」

 

オーリスは敬礼すると、レジアスの執務室から出ていった

 

そして、運命の日は近づく

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