魔法少女リリカルなのは 集う英雄達    作:京勇樹

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この話し、オリジナル、イクスストーリー、ヴィヴィッドに入ります


思い

「くっ!」

 

「……」

 

「ルーちゃんっ!」

 

「……」

 

廃棄都市区画の一角

そこでは、エリオとキャロの二人がルーテシアとルーテシアの召喚蟲相手に戦闘していた

最初は説得しようとした

だが、その途中で戦闘機人の一人

クアットロから通信が繋がり、ルーテシアに異変が起きた

その瞳に正気は無くなり、両目から涙を流している

何より、ルーテシアから異常な密度で魔力が放出されている

このまま戦い続けたら、ルーテシアの命に関わると二人にも分かるほどに

恐らくは、クアットロが何らかの細工をしたのだろう

ディエチから、クアットロは戦闘機人の中でも狂った個体と聞いている

人の命を、何とも思わない狂人だと

そんな奴から、早くルーテシアを助けたかった

 

「ガリュー! 君も召喚獣なら……ルーテシアを助けてあげて! ガリュー!!」

 

エリオが呼び掛けた直後、ガリューの両手首から爪が生えた

そしてよく見れば、ガリューの両目から血の涙が流れていた

それを見て、エリオは言葉を失った

 

「ルーちゃん……自分の我が儘で、召喚した子達を傷付けちゃ、ダメだよっ!」

 

キャロがそう呼び掛けた理由は、ガリューを含めた召喚蟲達にあった

召喚蟲達は全て、元の姿から変わっていて、血の涙を流していた

ルーテシアが暴走しているから、召喚蟲達もそれに影響されているのだ

このまま放置すれば、ルーテシア共々危ないのは目に見えている

ルーテシアが放った魔力弾をキャロが操るビットで防ぎ、キャロは反撃で魔力弾を放った

それはルーテシアではなく、ルーテシアを乗せて飛んでいた召喚蟲に当たった

それにより召喚蟲がバランスを崩し、ルーテシアは落下しビルの屋上に着地

その直後、ルーテシアの背後の空中に、魔法陣が出現

その中から、巨大な白い召喚蟲が現れた

その大きさは、優に十数mに達するだろう

それを見て、キャロが構えて

 

「天地貫く業火の咆哮……存るけき永久の大地の護り手……我が下に来よ黒き炎の大地の守護者!」

 

と詠唱を始めた

それは、彼女の故郷

アルザスを守護する真竜を呼ぶ呪文

 

「竜騎招来……来よ、ヴォルテール!!」

 

キャロがその名を呼ぶと火柱が上がり、その巨体が姿を現した

 

「白天王、ガリュー……殺して……そいつら全員、殺してぇぇぇ!」

 

「ルーちゃん……ヴォルテール!」

 

二人がそう言うと、二体の巨大召喚獣は激突した

この時、エリオとガリューは激しい機動戦闘を繰り広げていた

小回りでは空を飛べるガリューに利があったが、最高速度ではエリオが有利だった

 

「はあっ!」

 

「……」

 

エリオはその高い機動を活かして、上空からガリュー目掛けて突撃

ガリューはその一撃を最低限の動きで回避したが、気付けば、目の前にエリオの蹴りが迫っていた

先程の一撃

エリオは途中でストラーダを放していたのだ

そして、ガリューが避けたタイミングを狙って蹴りを放ったのだ

この一撃は回避出来ず、ガリューはビルの屋上に叩き付けられた

その隙に着地したエリオは、近くに刺さっていたストラーダの柄を握った

そして

 

「よく似てるんだ……僕達とルーって……」

 

と語りだした

 

「ずっと一人ぼっちで、誰も守ってくれなくって……誰も信じられなくって、何も分からなくって、傷付けることしか出来なくて」

 

それはまるで、囁くような口調だった

するとエリオは、キッとルーテシアを見て

 

「だけど、変われるんだ! 切っ掛け一つで、思い一つで、出会い一つで変われるんだ!」

 

と宣言した

 

「だから、ルーちゃん……貴女は、私達が止めるから!」

 

「白天王っ!!」

 

ルーテシアが呼び掛けると、白天王の腹部に凄まじい量の魔力が集まっていく

どうやら、魔力砲を撃つつもりらしい

その直撃を受けたら、エリオとキャロは無事には済まないだろう

だから

 

「ヴォルテール!」

 

とキャロはヴォルテールの名を呼んだ

すると、ヴォルテールの口元に炎が溜まっていく

それは、あの機動六課が陥落した時に放った一撃

ギオ・エルガだった

二体の巨大召喚獣の魔力砲が空中でぶつかり、凄まじい衝撃波が廃棄都市区画を襲った

近くのビルは倒壊し、遠く離れていたビルは窓ガラスが一斉に割れた

勿論だが、三人は既に離れていた

エリオはキャロと一緒にフリードに乗り、ルーテシアは地雷王に乗っていた

二人の近くにはいつの間にか通信ウインドウが開いていて、その向こう側ではフェイトがスカリエッティと対峙している

しかし、有利とは言い難い状況だった

スカリエッティの近くには戦闘機人が二人居る

ディエチから聞いた話しでは、一人はトーレ

フェイトと同じく機動戦闘特化型と分かっている

しかも稼働してからも長いらしく、その実力も高い

もう一人はセッテ

詳しくは知らないが、かなり高い機動性を有していることが分かっている

いくらフェイトとは言え、その二人を相手にするのは辛いはずである

その時、天井が崩落し誰かが落ちてきた

 

「冬也父さん!?」

 

それは冬也だった

そして、天井の穴から更に誰かが現れた

それは、冬也の仇敵

ロンドだった

冬也は血塗れで、長くは戦えないのが分かる

それを見て

 

「キャロ!」

 

「うん。早くルーちゃんを助けて、フェイトさん達の助けに行こう!」

 

と二人は行動を始めた

そして、二人は一人の少女を助ける

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