今回はデュエルなしです。
※最後の所に没ネタのセリフを消し忘れてました。すみませんでした。
ー海音ー
エレンとのデュエル終了しデュエルフィールドから出たところで
「よォ、海音。ちょっと話があるンだが、いィか?」
俺を呼び止める奴が合わられた。
「(確かこいつは以前櫂とデュエルした・・・)お前は一行だったか。話ってなんだ?」
「・・・此処じゃァちょっとな、付いて来てくれ」
俺は言われるがまま一行について行った。
「此処は俺が滞在している部屋だ、まァ入ってくれ」
連れてこられたのは彼の部屋だった。よほど誰以下に聞かれたくないみたいようだ。
「それで話ってなんだ?」
「・・・」
黙り込んでいた一行が口を開き俺に語りだした。
それはこのシンクロ次元でアカデミアが進行してきてその際に彼らもアカデミアと戦ったそうだがその時、遊矢はとんでもないことをした。
それは「アンドバリの指輪」とか言う洗脳装置を使いアカデミア兵を同士討ちさせる作戦だった。
確かに敵の同士討ちをさせることは戦争なら最も効果的な作戦だと思う。だがアカデミア兵だって人間であり心もある。いくらアカデミアが非道な事をやったからと言ってこれはあまりにもやりすぎだ。
そして何よりも問題なのがこれをやったのがあの榊游矢だってことだ。
俺はこの世界の遊矢については詳しくは知らない、だが以前あった時にあいつは融合次元とは分かり合えると言っていた。それなのにあいつがやったことはとてもじゃないが分かり合おうとしているやつの対応じゃない。むしろアカデミアとの溝をさらに広めることになっている。
「・・・確認しておくが、お前たちはこの作戦を最初から知っていたのか・・・」
俺は今にもあふれそうな怒りを抑えながらそう言った。
「遊矢からそれを知らされたのは、迎撃準備に入る前のブリーフィングの時、つまり最初から知っていた。無論、俺も当麻も、権現坂もそンな作戦には反対だった」
つまりこいつや何人かは反対したが結局作戦は実行された。つまり
「・・・だがお前たちはそれを止めることができなかった・・・違うか・・・」
その言葉に一行は何も言いかいせなかった。
「ふざけるな!!!」
あまりの怒りに俺は声を上げ壁を思いっきり殴った。
「お前たちがどれだけの罪深い事をやったのか分かっているか!!確かにアカデミアの連中がやってる事は許されることじゃない。だがな、だからと言ってお前たちが何をしてもいいわけにはならないんだよ!アカデミアの連中だってお前たちと同じ人間で、心があるのだぞ!それをお前らは・・・やり方は違うがお前たちも目的のためなら手段を択ばないアカデミアと同じだ!」
俺は洗脳がどれだけ人の心を傷つけ外道なやり方なのか知っている。俺の仲間であるレナと櫂は2人はキメラと名乗る男に洗脳され、今もあいつの手駒としているからだ。2人だけじゃない、比企谷やその妹さらにはあむの世界の人々、もしかしたら他にもいるかもしれない。
それなのにこの世界の遊矢ときたら、いったい何を考えてこんなやり方を思いついたのか。
「ハァ・・・ハァ・・・・それ何故俺にこんな話をしたんだ?」
久しぶりに大声で怒りまくったから少し疲れてしまった。
溢れる怒りが少し納まり俺は一行にそう語りかけた。
そうこれが何よりも疑問だった。そもそも俺に対してこんな話をする理由がない。むしろこんなことを世間に広まらればこいつらの立場だって危ういのに。
「お前に頼みがある、遊矢を説得して欲しィ、遊矢をちゃンとした道に引き戻して欲しィンだ!お前の言う通り俺も当麻も同罪だ、説教たれる資格なンざねェ、権現坂はなンか納得しちまったみてェだし、柚子や社長さンに至っては最初から賛成しちまっている、今お前達が来てくれたこのタイミングしかねェ、お前にしか頼めねェンだ!」
それにしても赤馬はまだしもまさかあの2人が賛成するとは思わなかった。むしろ真っ先に反対すると思ったがな。
説得ときたか・・・確かにやり方は今の話を聞いていたらあいつのやり方が間違っているのは事実だ。しかし・・・
「自分が説得できないから俺に説得してくれだぁ・・・同罪だから説得する資格がないだと?ざけんじゃねえ!本当に説得させたいならたとえ何を言われようが何度でも言って止めるべきだろ!たとえそれでお前が孤独になろうがな!お前はただ遊矢や仲間との関係が壊れるのが怖かっただけだろ!だがお前は説得を諦めた!それは心のどこかで納得してしまったんだろ! そもそも俺はこの件に関しては全くの無関係なんだぞ!俺が来てくれたこのタイミングしかないだぁ・・・都合がよすぎなんだよ!」
こいつは自分で説得する事を諦めた。なのに人に頼むこと自体間違いだ。
「チッ時間の無駄だったな邪魔するぞ!」
俺はそう言って部屋の扉へと向かった。
「・・・だが、俺自身、あいつのやり方は間違っているのも事実。とりあえず一発ぶん殴らないと気が済みそうにないからな。」
「っ!?す、すまねェ、海音・・・!」
「勘違いするな。これはお前に頼まれたから説得するんじゃないし、ましては俺は説得なんてできるような男でもない。ただ個人的にムカついた、それだけだ。それで今後どうなろうがお前次第だ。覚悟だけはしておくんだな。」
俺はそう言い残すと部屋を出て行った。
『海音さん。さすがにツンデレは似合いませんね。』
「(うるせぇ!俺も少し後悔してるんだから言うな!)」
『それで本当にぶん殴る気なのですか?』
「(さすがに体系的に難しいから最初は金蹴りにしようと思ったけどやめておくことにした。)」
『デュエルで決着って考えはないのですか・・・』
「(このはデュエリスト以前に人としての問題だ。それをデュエルで解決するのは間違いだと俺は思うんだ。)」
『でもそれって話的に大丈夫なのですか?』
「(知ら管)」
そんな話をしていたら遊矢がいる観客室までたどり着いた。
部屋に入るとそこには遊矢が1人でいた。
「ん?海音か」
「遊矢お前に聞きたいことがあるのだが。」
「聞きたい事、か・・・何だ?」
「”アンドバリの指輪”についてだ。」
「・・・それを何処で知った?」
「そんなことはどうでもいい。何故こんt」
そこまで言ってその先を言う事が出来なかった。まるで自分の口を見えない何かがふさいでいるようだった。
「ング!?ンー!ンー!(なっなんだこれは!?)」
何とか喋るためにふり払おうとしたがまったく効果がなかった。
そして俺がこんなに苦しんでいるのに遊矢は眉一つ動かずにいた。
「(まさか遊矢・・お前がこれを・・・)」
『海音さん!』
パシフィカも俺の以上に気が付いたのか声をかけるが
「(手を出すな!)」
『でも!』
「(どんな方法を使ったのか分からないがおそらく周りに聞かれたくないのだろう。もし俺に危害をかける気ならとっくにやってるはずだ。それよりお前の存在がばれる方が厄介だ。だからお前は様子を見ていろ。わかったな。)」
『わっ分かりました。』
取りあえず納得はしてくれたようだ
「此処じゃあれだから、場所を変えよう。付いて来い、其処で話そう」
そう言いながら遊矢は席を立ち、俺を連れてどこかへと向かって行った。
「(榊游矢・・・お前は一体・・何者なんだ!?)」
ーーーーーー
「よし、此処が良い。此処なら誰かが入って来る事は無いだろうし、防音もばっちりだ」
歩いて数分、俺達は施設の片隅の部屋まで連れてこられた。おそらく保管室だろう。
しかもちゃんとカギをかけているあたりかなり厳重のようだな。
そう思ったやさき突如と俺の口をふさいでいた何かが無くなった
「っ!はぁ・・はぁ・・・何のつもりだ・・・」
「誰から聞いたかは検討が付いているから敢えて聞かないが、アンドバリの指輪作戦関連の情報が重要機密だと言うのは分かっているだろ?それを公の場でペラペラと喋られる訳には行かないんでね、少し手荒な真似をさせて貰った。さてさっきの、アンドバリの指輪作戦を実行した理由だったな。このシティ、シンクロ次元、其処に住まう人達、そしてランサーズメンバー、皆の命を、皆の『笑顔』を守る為だ」
「笑顔・・・だと・・・」
その言葉で確信した。今のこいつは普通じゃない!
「ふざけるな!何が笑顔だ!お前がやった事なんてただの洗脳を使った一方的な戦争じゃないか!」
「そうだ、これは戦争だ。少なくとも向こうは、アカデミアはその積りでこのシティに大軍を送り込んで来んだ、俺はそれによる被害を未然に防ぐためにこの作戦を実行した」
「だからと言って、こんなやり方は間違っている!お前は自分が何をやっているのか分かっているのか!」
「ああ、こんなの正しいわけが無い。この作戦を正しいと真顔で言える奴は正真正銘のクズだな。あ、俺も似た様な物か」
俺の言葉に遊矢は何食わぬ顔で返す。それはもう平行世界だからと言ってもこいつは俺の知る榊游矢とは全くの別人だ。
「狂ってやがる・・・」
そう言わざる得られなかった。まさかここまで狂っていたとは一行にはああ言ったがとてもじゃないが俺なんかがどうこうできる領域をとっくに超えてやがる。
「今更か?こんな作戦を発案し、実行に移す奴がまともな訳ない事位、猿でもわかるだろ?」
「・・・少なくても人間として最低限の自覚はあると思っていたが・・・どうやら手遅れのようだな。」
「手遅れ、か・・・確かに、とっくの昔に人間辞めた様な物だしな」
確かにさっきのやつも明らかに人間業じゃなかった。
「お前はいったい・・・」
「それに答えるのは後で良いか?どうせ知った所で、お前のこれからと関わりない事だろうからな。
さて、色々と好き放題言ってくれた様だが、逆に聞こう。
正しいやり方ってなんだ?あの状況でどの様な手段を取るのが最善及び最良だったんだ?お前のそのまともな頭で考え、そしてキチガイな俺に分かる様に説明してくれ」
正しいやり方ね・・・
「悪いが俺はそんなに頭はいい方じゃないから正しいやり方なんて分からん。だがこれだけは言える。お前のやり方は間違ってる。少なくても俺ならお前のやり方をするくらいなら普通にデュエルで倒していく方ががまだましだ!そもそもお前はアカデミアをどうしたいと思っているんだ。」
「これはあくまで理想だが、デュエル戦士とのデュエルを通じて、デュエルの、デュエルモンスターズの真理を思い出し、己の行いの愚かさに気付き、そしてその刃を収めてくれたらとは思っている。そして融合次元、アカデミアの皆が過ちに気付き、そしてデュエルの真理を思い出し、デュエルを通じて純粋な笑顔に満ち溢れたら、そう願っている。」
「笑顔だぁ?お前はそのアカデミアから笑顔を奪っていて何を言う!」
「あくまで理想だ、そう言っただろ。だが現実問題として、アカデミアはこれを戦争として、各次元に大規模な戦力を送り込んできている。俺はランサーズの最高指揮官として、このシティに、シンクロ次元に住まう大多数の人達の命を、その笑顔を守る義務があるし、俺自身も守りたいと思っている。確かに理想は理想で目指すべきだ。だがその理想は、現実から目を背ける為の免罪符じゃないんだ。お前はさっき、俺のやり方をするくらいなら普通にデュエルで倒していく方がまだましだ、そう言ったな?
バカヤロー!甘ったれてんじゃねぇよクソガキ!テメェがチマチマと1人1人デュエルで倒している間、他の連中が好き放題に暴れるという危険を、ソイツが罪も抵抗する力も無い数多の一般市民を面白半分に殺戮し、カード化する危険がまるで入っていねぇじゃねぇか!それとも何か、これは戦争だと臨んで襲って来た1人のデュエル戦士の命は、そんな覚悟が出来る訳無い数多の一般人より重いっていうのか!?デュエル戦士1人を笑顔にする為に、数多の一般人が、沢山の笑顔が犠牲になっても良いっていうのか!?テメェの方がよっぽどクズだ!オエッ何か吐き気して来やがった、同族嫌悪って奴かな・・・?」
「・・・確かにお前の言う通りだ。1人1人倒していたら被害が広まる一方だろうな。だがな・・・それでもお前のやり方間違っている。例えこの世界の人間が納得しても俺はお前を否定する!そもそもこうやって隠れないとまともに話しもできない時点でお前はこの作戦を公表していないことになる。つまりお前の仲間の中には何も知らに奴らもいるって事だよな。もしこの事を知ったらいったいどう思うだろうな。」
「どう思う、か。まあ予想は付くが、聞こうか」
「信じていた人がまさかこんな手を使っていたなんてと思いお前の元を離れるかもな。そのせいでランサーズの結束力にも大きなひびも入るだろうな。最も今のお前には仲間なんて必要じゃないだろうがな。」
「仲間が必要ない?何を言って・・・」
「だってお前のやり方を使えば相手が勝手に同士討ちしてくれるからな。むしろ作戦が知られる恐れがある仲間なんていらないんじゃないのか?」
さすがに少しは動揺したと思った矢先
「確かに、ランサーズメンバーの大半は実力面で選んだ連中、俺も信頼し切れない部分はある、シティの一般市民は尚の事だ、故にアンドバリの指輪作戦に関して知っているのはごく一部だ、それが明るみに出た時、お前の言う通りの事が起こるだろう。
だが仲間は必要だ!どんなに強烈な能力を持っていたって、どんなに狡猾な頭を持っていたって、1人で出来る事は極限られている!第1デュエルは相手がいなきゃ成立しない!
それに何か今、俺がこの作戦の情報が明るみになるのを、それでたった1人になるのを恐れている的な事を言っていたみたいだが、別に俺は1人じゃ無い。柚子も零児も、権現坂もフォースハウンドの皆も、俺のクズ過ぎる面を知って尚、慕ってくれている。いざとなればこの重要機密を公表し、踏み絵にするのもアリだな。雨降って地固まるということわざの様に、俺のクズな一面に触れて尚慕ってくれる、そうしてランサーズの結束を揺るぎない物とする手段として、な。
お前にそんな、力的な意味でも情的な意味でも、心の底から寄り添える存在はいるのか?あぁ、いたらあんな独りよがりな、クズの自覚が無い偽善者ぶった回答が出る訳無いな、櫂もレナも、情的な意味では兎も角、アカデミアにあっさり負ける辺り、力的には信用ならなくなっちゃったしなぁ」
こいつ俺だけでなく櫂とレナの事まで・・・確かにあいつらはアカデミアとのデュエルに負けた。さらに言えばこいつと同じやり方の洗脳され今も無理矢理戦われているかもしれない、そのことをこいつにぶつけたとしてもまた言いくるめらるだろうな・・・
「・・・お前の言う通りかもな・・・俺は特別な力もずば抜けた能力もないただの人間だ。」
クランデッキが強いだけで俺は対したことない。
「さらに言ってしまえば俺のいた世界では俺は1人だったし、お前の様にどれだけ残酷なことをしてもついて行ってくれるような関係でもない・・・」
あいつらとの関係だってアカデミアと言う共通の敵がいたから知り合っただけの関係に変わりない。もちろんそこに少なからず友情あったかもしれない。
「どうでもいいことだがデッキが2つあれば1人でデュエルはできるし・・・」
これは本当にどうでもいいな。
「だがな・・・」
俺の事なんて今は・・・
「そんな事は関係ない!俺がお前に言う事はただ一つ・・・お前のやり方は間違ってる!!例えお前に何を言われようがその事だけは変わらない!!!」
傲慢で自分勝手かもしれない。だが俺は自分の思いをそのままぶつけるだけだ!たとえそれが相手に響かなくてもな。
「へぇ、あれだけ言いたい放題言われようと、その独りよがりを、甘さを、偽善を貫く積りか。面白い!なら構えろ、デュエルだ!お前のその覚悟の程、デュエルで俺に見せろ!」
そう言いながら遊矢はデュエルディスクを構えた。
まあこの流れからしたらそうなるよな。しかし
「だが断る!」
俺はデュエルを断った。
「ほぉ?何故だ?」
「何故なら例え俺が勝ったとしてもお前は自分の考えを曲げる気は無いのだろ。つまりやる意味が無い。それにこの問題はデュエル以前に人としての問題だ。何でもかんでもデュエルで解決できると思ったら大m・・・」
「お前に拒否権など無い」
俺は言葉を最後までもなく遊矢によって遮られ俺の手にデュエルアンカーをつけられた。
「なっ!?こいつは・・どういうつもりだ!」
「お前が勝ったとしても俺は自分の考えを曲げる気は無い?当然だ、そしてそれはお前も同じ、そうだろう?だが、やる意味が無い?勘違いするな、意味は大いにある。このデュエルはどっちが正しいかを決める
「はぁ・・・結局こうなる定めか・・・」
そう言って俺はデュエルディスクを展開した。
「「デュエル!!」」