入学式も無事終わり、翌日...オリエンテーションの期間となる。
朔夜「...やっぱこういうのは俺の管轄外だぜ...」
朔夜はそういいブレザーを椅子に掛ける...
摩利「まさか二年前と同じ手品だとはな」
真由美「...」
朔夜「どうした?まさかネタ被りに御立腹かな?お嬢様?」
唐突にお嬢様と言われ真由美は顔を赤く染める
摩利「...お前達それでも本当に付き合っていないのか?」
摩利にまでこう言われる始末
朔夜「おいおい、それはよしてくれ摩利...七草の当主にばれてみろ。俺はこの世からバイバイしなくちゃいけなくなる...悪いがそれだけは勘弁だ。」
??「それは会長に失礼だと思いますが...」
横から発言が下る
朔夜「忠告感謝する。服部君」
発言が少し過激だと感じたのか朔夜が大人しく引く
朔夜「だが、まさかマテリアルギリーを見破る奴がいたとは...」
摩利「1年E組の柴田だったか?」
朔夜「...あぁ。正直あれはマテリアルギリーの使用が見破られたと言うよりかは...いや、まさかな」
朔夜は言葉を若干濁す
真由美「まさか2回も同じネタに翻弄されるとはね...」
服部「自分は一応ですが分かってはいましたが...それでも場所の特定のみです。」
摩利「私は真由美と同じだな...」
朔夜「服部が場所を特定できたのはパーソナルスキルだと考えている。真由が使用に気付かないのは常時君がスコープを展開している訳では無い...任意のものだからだろう。任意の能力はこういうのに弱いってのが判らされてるからな、俺も。」
真由美「如何に魔法技能が優れていても視点を斜に構えて物事を捉えないと真相に辿り着けない...そう教えられた気がしたわ。」
摩利「...朔夜が味方で良かったと何度思ったことか」
服部「...それもキーマンとして捉えられずという所が恐ろしいところですね」
朔夜「...あぁいう表情をされると騙しがいがあるんだ...今年はどう絡めてやろうかなぁ。」
真由美「九校戦はまだ早いわよ?」
朔夜「ん?違う違う。騙すのは勧誘シーズンの学校だよ」
摩利「...程々にしてくれよ?」
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日が傾き沈みそうなころ事件が起こった。
??「だったら教えてやる!!」
校内に響く声、この時間その声の主を止めるものはいなかった
ーギンッ!!
しかし悲鳴をあげたのは先程吠えた人間であった
朔夜「...これは非常事態だな」
音を聞き状況を把握した朔夜は─
朔夜「もしもし、朔夜だ。校内で問題発生。至急応援に来てくれ」
─とマップをその通話先に送りその現場に駆け出す。
朔夜「止まれ。これ以上の戦闘行為は自衛目的外とし風紀委員に連行するぞ。」
臨界状態の双方に割って入る...がそれでも片側は魔法を展開し続けようとする
朔夜「...やめておけ」
??「どういうことだよ」
朔夜「入学早々連行なんて後味悪かろう...それも私的な目的でなら尚更だ」
??「どいつもこいつもバカにしやがって...ウィードのくせに!!年上だからって調子乗ってんじゃねぇよ!!」
朔夜に向けて魔法が展開される...
朔夜「達也!!」
達也「あぁ。」
達也がサイオンの塊をぶつける...すると展開されたはずの魔法が消え去った。
??「何っ!?」
朔夜「せっかくだから教えてやるよ。魔法を駆使した体術を」
そういい朔夜は加速術式を展開し間合いを詰める
朔夜「正拳...!!」
顔に向けた一撃...それを叩き込む目前─
朔夜「よっと」
─体を沈みこませる...それでも加速術式の効力は残る...正拳を突き出した右手で相手の右手を掴み
朔夜「ふん!!」
相手を背負い投の要領で投げ落とす
??「やめなさい!!」
ふと現場外から声が響く
朔夜「随分と遅かったな、お二人さん」
摩利「あとで事情を聞く、ついてきなさい。」
この場の全員が固まる...
達也「すみません。悪ふざけが過ぎました。」
摩利「悪ふざけ?」
達也「えぇ、森崎一門のクイックドロウは有名ですから、後学の為見せて頂くつもりだったのですがあまりにも真に迫っていたので思わず手が出てしまった次第です。」
摩利「ではその後に後方の女子が攻撃性の魔法を展開したのは?」
達也「条件反射でしょう。それで起動プロセスを実行できるとはさすが一科の人ですね」
摩利「...その魔法がたとえ攻撃性を含む魔法だったとしても悪ふざけと言いきれるのか?」
達也「...攻撃といってもあれは目くらまし程度の閃光魔法ですから...」
摩利が一瞬息を呑む
摩利「どうやら君は、展開された起動式を読み取ることが出来るようだな」
達也「...実技は苦手ですが、分析は得意です」
摩利「...誤魔化すのも得意そうだ」
真由美「摩利、もういいじゃない。とりあえず全員無事ですし。達也くん、本当にただの見学なのよね?」
真由美は達也に何となく得意げに見える笑みを浮かべる。
朔夜「...森崎だったか」
森崎「...」
カッとなっていたからと言っても森崎は先までの言動は恥ずべきものだと感じたのか黙り込む
朔夜「...正直お前の魔法技能は一年の中でもトップレベルだろう。魔法以外の技能と併用すればこんな小手先の人間にも余裕で勝ちを収めれるだろう。」
森崎「その...俺、タメ口きいてすみませんでした」
朔夜「タメ口??あぁ...これから気をつけな。俺はこういうものには緩いが厳しい先輩にはやめとけよ?」
森崎「その程度で...」
朔夜「いいんだよ。その代わり次から気をつけてくれ」
森崎「本当に─」
真由美「朔夜君がいいって言ってることだしお咎めなしとします。これでいいでしょ?朔夜君?」
朔夜「さぁさぁ、帰った帰った。完全下校時間直前だ。」
朔夜がそう言うと一年が散り散りと別れる...
朔夜「ふぅ...ありがとう真由、摩利。」
摩利「風紀委員だからな。」
朔夜「...ならもう少し早く来て欲しかったねぇ。隠れてないで」
わざとらしく校舎の影に目を配る...
真由美「かっこよかったわよ。朔夜君の振る舞い」
朔夜「真由はいつも可愛いよ」
真由美「...っ」
摩利「.....本当に付き合っていないのか?」