紅髪の奇才と、藍眼の白騎士…たまに鬼神   作:天海 ヒロト

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-15th- 融解

─朔夜side─

 

決勝...ここまでネタをだしつくし、正直もう本体で使える技はない。この決勝において俺は、これといった隠し球のない...切り札のないただの人員埋め合わせのような存在になってしまっている。イレギュラーな存在から消す傾向にある相手の三高にとって俺は正しく格好の的だろう。

 

十文字「朔夜」

 

ふと、十文字から声がかけられる。

 

「なんだ?」

 

十文字「隠し球がないのなら生み出せばいい」

 

...はい?

 

「そりゃそれが出来ればいいだろうが、もう会場だ。ここから作ることなんて─」

 

出来はしない。そういおうとした俺を遮り─

 

辰巳「...目に見えるものだけが全てじゃない。君の根源ともいえることだよ?」

 

「...嗚呼、成程。」

 

十文字「あれだけ目立っていた、それに三高の傾向上朔夜は真っ先に倒されるであろう。」

 

「つまらなさそうだし、決勝になって1番花のなさげな戦法だな。」

 

2人の言いたいことをようやくくみとれる。

 

「なら、作戦はこうだな─」

 

3人は所定の位置に着くことにした。

 

─朔夜sideout─

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

─ビビーッ!─

 

ブザーが鳴らされる。ステージたる市街地...それぞれ別の建物に両チームがスポーンする。三高の三人は1人を残して2人がオフェンスになり、一気にカタをつける布陣を組み、対する一高はオーソドックスにオフェンス ディフェンス 遊撃をそれぞれ敷く。比較的狭いフィールドにいる二チーム、そして2人1組で行動している故索敵も抜かりなく...当然の様に接敵する。

 

??「二対二...では無さそうだが」

 

辰巳「ん?それはどうかな。」

 

??「遊撃がいないで、ディフェンスが出向く...そんなチグハグな戦いをするほど君たちは馬鹿じゃないだろ?」

 

十文字「...読まれていては仕方ないな。だが崩す気は無い。」

 

??「...愚策ように思える。まとめて蹴散らす。」

 

辰巳「...勝てる試合を捨てる僕らじゃない。」

 

辰巳そう言い切るとパットを手にしている方に攻撃を仕掛ける.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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しばらく経過して三高のオフェンス2人は遊撃の支援がないことに疑問を覚える...それと同時に2戦目の編成とどこか似ていることに気がつく。

 

??「あの遊撃...さてはモノリスを入力している??」

 

支援がないことについても、ディフェンスのインカムが来ないことについても、これなら合点がいく。

 

気付いた一人がモノリスに引き返す。

 

??「引き返すぞ、ここは防衛戦だ!!」

 

すぐそこにあるモノリスに引き返す─

 

十文字「追うぞ。」

 

辰巳「もちろん」

 

 

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モノリスに着くと相も変わらず三高のディフェンスがそこにいた

 

そこでまた三高のオフェンスはモノリスの微妙な変化に気がついた。

 

「...モノリスが...微妙に開いて...」

 

「マテリアルギリーで変装してるのか!!」

 

その考えに至った2人は迷うことなく三高のディフェンスに襲いかかる

 

「変装しても無駄だ!!」

 

「観念しろ!!」

 

??「ちょ、ちょっと待って!!変装ってどういうことだよ!?」

 

「そのまんまの意味だよ!!倒れろ!!」

 

ディフェンスの声を無視して魔法式を打ち込む...そしてそれに反応できないディフェンスは魔法を受けて倒れる。そしてヘルメットを取る...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「あーあ...取っちまったか。」

 

三高のオフェンス二人は後ろから聞こえる声にギョッとする。なぜなら先まで倒したと思っていた仇敵たる奴の声が聞こえてきたからだ。

 

十文字「まさかこうも引っかかってくれるとは...」

 

辰巳「なんというか...ほんと君はうちの切り札だよね。」

 

三高の二人は振り返る...そこには間違いなく朔夜本人が一高の2人の後ろにいた。

 

??「ってことは─」

 

朔夜「そいつは本物だぜ。何を考えてたかは分からないが、君たちは掌の上で転がされてたってわけ。」

 

十文字「さてと」

 

辰巳「降参...してくれるかい?」

 

??「しないさ。人数不利を背負ったところで負けが確定したわけじゃない。ここからだ」

 

そう言うとオフェンスの1人は魔法式を展開する。

 

朔夜「させない。」

 

身体に起こる変化に気付いた朔夜は予めカードリッジを装填した─

 

??「!?」

 

辰巳「朔夜...それは」

 

先まで握っていた今大会で撹乱していたあの銃型デバイス...によく似たなにかだった。

 

「...メルトアウト」

 

そういい朔夜はオフェンスのいる地面に打ち込む─

 

するとその地面がおもむろに彼ら二人を呑み出した...

 

??「なんだ...これは!?」

 

朔夜「ほう、なかなか上手くいったな...」

 

朔夜は2人のヘルメットを奪い、即座に術式を解く

 

─ビビーッ!─

 

ディスプレイには一高の勝利を表しており、その瞬間─

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朔夜「...終わったか。」

 

膝から崩れ落ち四つん這いの状態で深呼吸をした...

 

辰巳「...大丈夫?」

 

朔夜「...想子消費量が馬鹿みたいに多くて疲れてるだけだ。二度と使うか、こんなの。」

 

朔夜は心底後悔したような口ぶりで喋る

 

十文字「いやしかし、先のはなんなんだ。」

 

地面が敵を呑み込む...原理を理解できない十文字は朔夜を問い詰める

 

朔夜「先も言ったがメルトアウト。物を任意の状態に柔らかくする式を...物の分子の状態を操作する魔法式だよ。」

 

朔夜はため息混じりにそう言った。

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