朔夜「あれから仕事がなくなったこともあって個人で使うCADメンテであったりしていたのだが...本戦にも出されそうになったけどさすがにメンツ的に十文字の方が適しているだろうからそちらに任せた。まぁ、結果は言わずもがなってなところだったけど」
鈴音「...その時、あなたはいくつかの仕事を私によこした。」
朔夜「そりゃ、適任がいるなら任せる他ねぇだろ。」
鈴音「それは知ってますが、その時にみせた技術...作業するあなたの真剣な顔、それに私は自分でも知らず知らずのうち惚れていたのかもしれないです。」
朔夜「あー...そういうことか。」
鈴音「ですから、朔夜さん。私を貰ってはくれないでしょうか?」
...部屋全体に張り詰めた空気が流れる。
朔夜「生憎だが俺はまだ身を固めるつもりは断じてない。そうだな、あと十年は固めるつもりがない。それまでに俺に告白してきても意味は無い。それだけ、肝に銘じておくんだな。」
鈴音「は、はぁ...」
朔夜「??なにかおかしな点が??」
鈴音「定職につく気は無い...と?」
朔夜「──ちょっと待て。話が噛み合わない気がする。」
張り詰めた空気が一気に消え朔夜はこれまでの真剣な顔を緩め鈴音に質問を投げ掛ける
鈴音「私は朔夜さんに嫁ぎたい。それは事実です、ですがそれ以上に朔夜さんのところで技術開発をしたい。そう感じています。」
朔夜「は、はぁ...」
今度は朔夜が驚きの声を上げる
真由美「...正妻戦争が終わったわけではなさそうね...」
鈴音「そうですよ、今からでも始めてしまいましょう─」
朔夜「あーまてまて、ふざけた戦争は終われ。」
静止に応じて振り向く2人
朔夜「真由美、俺に要件があったんだろ?それを手短に教えてくれ。」
真由美「今日の要件ね、分かったわ。」
2人とも臨戦態勢を解きそれぞれの指定席に座る。
朔夜「今日の要件は?聞くまでもないとは思うが」
真由美「例年通り、体験入部期間に入ってるの。あなたはそれの警護を担当してもらいたいの。」
朔夜「風紀委員でもないこの俺が?」
真由美「だからこそよ、風紀委員の前では当然そこまで荒い勧誘はないでしょう。ですがその風紀委員も人手が足りない。そして今回あなたはマーシャルアーツ部の部長ではない。そういう部長ではない実力者をいくつか招集して特別警護をして欲しいの。」
朔夜「抑止目的の風紀委員と静止要因の警護係。ふたつの網をしくということか。だが、問題があるぞ。俺たち警護に回る係の魔法使用許可をどうする。風紀委員に取り締まられるようでは本末転倒になりかねない。」
真由美「当日は、マテリアルギリーを駆使した普通では見れないなにかの印を付けてもらうの。もちろん風紀委員には見れる...正確に言えば微小な電磁を発する。これを探知することで警護係を判別するの。」
朔夜「その電磁でCADに影響が出るなんてことは無いだろうな?」
真由美「もちろん、その辺は任せてちょうだい。CADに悪影響を及ぼさない程度の電磁を放つの。」
朔夜「了解、やってやる。んで?他の人は決まってるの?」
朔夜の疑問に真由美は首を横に振り─
真由美「それはまだ、警護長だけ決めてしまおうってことにしてたの。朔夜君が決めた方がいいって思ってね」
朔夜「ふむ、それでは今からアポでもとってくることにするか。んで?いつまでに集めればいい?」
真由美「当日昼までに集めればいいから10日間でメンバーは10人。行けそうかしら?」
朔夜「まぁな、そんじゃ俺はアポ取って来るから」