紅髪の奇才と、藍眼の白騎士…たまに鬼神   作:天海 ヒロト

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第八十話 因縁と記憶

ー真由美sideー

 

マルチスコープで見えた光景はまっさらな一高の制服を身に纏った謎の男が上空に何かを放ちそれを朔夜くんが受け取ったものだった。

 

??『天眼弓 レナーテ』

 

その言葉を聞いた朔夜くんは不敵な笑みを浮かべ方舟の中へ入っていった.....そこで私のマルチスコープが不意に効力を失った

 

真由美「...あれは...」

 

最後に見たモノ...朔夜くんが手にした武器にはG7とだけ書かれていた

 

真由美「何故、G7の...それも試作品が...一介の高校生の手に...??」

 

製作者?そんなこと...ありえるわけが...

 

ーその時...不意に朔夜くんの言葉がよぎったー

 

朔夜『.....もしかしたら世界一とも謳われるクリエイターは案外普通の人なのかもな』

 

真由美「...っ.....それって...彼のことを言っていたの?」

 

真由美は弓型のCADを投げた男をマルチスコープで視認した

 

 

ー真由美sideoutー

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ー朔夜sideー

 

朔夜「音を紡げ...マーティア!!」

 

嗚呼...これだよ...浮遊して一方的に奴を俯瞰する。忘却の彼方に...記憶の片隅にしまっていたはじめての稽古...それは

 

詩音「上手くなりましたね...距離のとり方」

 

...相手との距離のとり方。元々表で戦う人間でなかった俺は十六夜の当主...詩音とリリィの親父に教わった最初で最後の事だった。

 

朔夜「あぁ。これだけだったな...お前の親父さんに教わったことは」

 

当主に教わったは何度もあったし色々あった...けど習得したのは...いや、当主が習得させようとしたのは距離の詰め方ではなく、距離のとり方だった。

 

朔夜「何故あの時教えてくれたのが距離のとり方だったのか...何度も聞いた。答えはいつもひとつ」

 

二人「それが、お前に欠けていてそれでも一番必要なものだからだ」

 

朔夜「...あの時は.....いや少し前まで分からなかったしましては、記憶のどこかにしまっていた。でも今なら分かる、それはー」

 

詩音はここまで来てハッとする...

 

詩音「朔夜様...いや朔兄の本当のスタイルは、ガン・エッジではなく」

 

そこまで言った詩音の言葉を奪いー

 

朔夜「そう、俺の本当のメインスタイル、ウェポンはこれだったってこと...さっ!!」

 

言い切ると同時に番えていた矢を放つ...

 

ーガキン!!ー

 

もちろん、弾かれると知ってはいたが

 

朔夜「さぁ、俺達は降りるとしよう」

 

詩音「えぇ、私たちの戦いに舟は合いませんからね」

 

俺達はそう言うとISを起動し飛行する

 

 

...口が裂けても言えないが俺は、分かる...この状況を一番楽しんでいるのは詩音ではないしリリィでもない...俺、だということを

 

そしてひとつの建物を指さす

 

朔夜「やっぱり俺達の戦いといえば...ここだよなぁ!!」

 

更に二本矢を穿ち飛行の速度をあげる

 

詩音「もちろんです、私たちは...ここから始まりましたから!!」

 

矢を見ないで避け俺に合わせ加速した

 

場所は...そう、とある建物の屋上。そこには...十六夜ビル、とだけ書かれていた

 

ー朔夜sideoutー

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ー颯魔sideー

 

颯魔「やっと思い出したよ...まさかトリガーが一年分の記憶だったとはな...」

 

目の前のリリィを見据える...

 

リリィ「あら?今まで忘れていたの?悲しむわよ?あの娘」

 

あの娘...束のことだろう

 

颯魔「うるせぇよ...お前に背中からバッサリいかれてそれどころじゃなかったんだよ」

 

リリィ「それは理由にはならないのではなくて?」

 

颯魔「...お前が言うな...」

 

事実だからこそ、強く出れない...このままだと奴の思惑に嵌るぞ.....

 

リリィ「まぁいいわ...あの時は闇討ち紛いなことして悪かったわ」

 

颯魔「.....気にしてない、あん時は弱かった。ただそれだけだ。」

 

リリィ「朔夜に免じて殺しはしないわ。その代わり、全力で来なさい。来ないなら殺すわよ?」

 

リリィは敢えて挑発でもしているような口ぶりだ。

 

颯魔「もとよりそのつもりだ...だが、殺しはしないなどと甘く見られては困るな。俺が殺しに行くんだから、お前も全力で殺しに来い。あの日のお返しをするんだ、それ相応の覚悟を持ってもらおう!!」

 

言い切った刹那ラグナロクがほんの少しだけ赤熱化する...それを見たリリィはリーチの外へ逃げようとする...がー

 

颯魔「おいおい、どこを見てる。そのままだと堕ちるぞ」

 

リリィ「!?」

 

ー前方にいたはずの颯魔が消え、背後を取られてしまったのだ。

 

颯魔「ドッキング...行くぞコンバット!!御影流剣技其の十【氷炎一体=コールドフレア】!!」

 

リリィはバックステップで回避を試みた...が僅かに足りず服を爆風が掠める

 

リリィ「ただの影が...どうしてこんな力を!?」

 

颯魔「俺は当代御影 綾翔...いや本名は違うな」

 

リリィ「違う...ですって?」

 

颯魔「あぁ、ただの影じゃねぇんだよ。神の影で神影...そう、俺は神影 颯魔...鬼神の成れの果てだ。」

 

リリィ「でも、この剣はもう使えそうにもないけど?」

 

コンバットは紅く染まり、しばらくはまともに使えそうにもなかった。

 

颯魔「あぁ、そうだな...でも俺の獲物はー」

 

スッ...と本来の獲物を出す

 

颯魔「【蒼覇紅華刃=颯束ノ幻影】...今ならこいつは使えるさそして...当代御影綾翔のみが許されたこの剣...【緋想天嵐刀=綾翔】さぁ...賽は投げられた。後は...」

 

リリィ「えぇ...運命に身を任せるのみ!!」

 

二人は全速力で衝突した

 

ー颯魔sideoutー

 

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