紅髪の奇才と、藍眼の白騎士…たまに鬼神   作:天海 ヒロト

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第八十五話 始祖帰りの星

ー朔夜sideー

 

真由美「そう言えばなぜ、そのCADを持ってるの?」

 

真由美の視線にはレナーテがあった。

 

朔夜「知り合いにツテがあってね...デザインだけ送って作ってもらったんだ」

 

真由美「へぇ...でもG7って書いてるってことは」

 

朔夜「マルチスコープで見ただろ?アイツのこと。アイツは二科生にするのはもったいないくらいだぜ」

 

マルチスコープの能力は前に彼女から聞いていた。それ故にこのように突然核心をつく発言をする時は決まってマルチスコープが発動したものと認識している。

 

真由美「そうよ。でもあの子が.....G7本人だなんて世界は広いようで狭いわね」

 

朔夜「全くだ」

 

スターデッドのスラスター出力を上げ、加速する。

 

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朔夜「.....ふぅ、長旅お疲れさん。真由美さん」

 

ビルの屋上の中心に着陸し極めて優しく下ろしてやる

 

星那「ふむ、待ってくれと言われ待って見ればそこに現れたのはお姫様...」

 

 

朔夜「やめてくれ、当主。分かってるのにそういじらないでくれ。仕える人のご子息なのに.....ほら彼女が固まったよ」

 

 

——横を見ればフリーズした真由美がいた。当主の戯れは他も群を抜いて異常だ。本当に困ったものだ。

 

朔夜「あの...大丈夫かい?真由美さん」

 

トントンと軽く叩いてあげるとハッとした。

 

真由美「だ、だだ大丈夫よ?」

 

——一体、どこをどう取ればこの挙動で大丈夫って思えるのか...

 

朔夜「...まぁいい。さっさと始めようぜ、詩音。この戦い、彼女に見せる見世物としてはいいもんだろう」

 

詩音「朔兄もあの人のこと好きみたいですね」

 

——妹の発言に吹き出したのはもちろん俺だ

 

朔夜「やめてくれ...いや、でもそれは嘘じゃないか。俺は真由美さんが好きだぜ」

 

詩音「なかなかいい人を好きになりましたね」

 

朔夜「詩音にはすべてお見通しってことか...」

 

詩音「ふふっ...始めるよ?」

 

それに対し小さく頷く

 

星那「ルールは簡単だ。使用武器及び装備はひとつのみ。勝利条件は相手を戦闘不能にする。そこの彼女、こっちへどうぞ。」

 

真由美は当主の元へゆく

 

詩音は右眼に手を当てて——

 

詩音「始祖よ、我才を見よ!!グラン!!スタート!!」

 

——見ると見事な藍色のISが表れていた。本当に綺麗だこと。幸いにも俺もISの特徴を知り得ている。よって今回手にするのは

 

朔夜「俺は、星屑の弓を選ぶぜ」

 

【天眼弓 レナーテ】を抜き取る

 

 

 

 

 

朔夜「さぁ来い!!」

 

俺達は共に駆け出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー朔夜sideー

 

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ー真由美sideー

 

二人の戦いが始まった。片方はロボット兵 片方は魔法が使える?弓兵...普通見れば勝負は分かっていた。人の力を何倍にも増幅させる機械なのか、弓なのか...それだけで聡明ならば分かるはず...でも

 

朔夜「まだまだ!!弓を放つのは一本だけじゃ...ねぇよ!!」

 

押していたのは彼だった。驚く事は色々あった。ひとつは弓の精度、風を加味して打つ故外れやすいものとなっていたはず...なのに彼は当てるは愚か撃つ弓の中に伏線を引いた矢が数本飛んできている。そしてほとんどの矢が想子を有している。人体の蘇生をしていて身体が既にボロボロのはずなのに弓をひく強さはむしろ強くなり、放つ矢の正確さ、速度強さが増していく

 

でも、あれだけ当たっても、彼女の機体に傷一つない。むしろ傷を負っているのは彼だけだった。

 

詩音「始祖の能力を忘れたのですか?」

 

朔夜「グラン...始祖を表す。始祖の力は自然回復強化。的確に当てたとしても、回復される。本当に忌々しい能力だよ」

 

答える時にも矢を放ち続ける...も少しすると回復してしまう。問題はあのISの能力、自然回復を強化するもの。あれではどう足掻いても朔夜は勝てない...!!

 

朔夜「何のためのG7だ。インチキ性能ひっくり返してこそだろう」

 

 

 

 

 

 

 

朔夜君.....どうやって勝とうというの...!?

 

 

 

ー真由美sideoutー

 

 

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ー朔夜sideー

 

朔夜「穿て!!マーキュリー!!」

 

CADが変化する。弓状のCADがボール型のものに変わる——

 

朔夜「当たるだけでは回復される...だが——」

 

水で撃ち抜く——それは細く鋭く圧をかけた一撃のため

 

朔夜「身体なら適応される自然回復強化も...機械には適応されないんじゃないのか?」

 

動力源たるスラスター部分を貫かれフラッとしたが——

 

詩音「その考え、甘いですよ!!」

 

グォン!!と地面スレスレで復帰する。スラスター部分も僅かではあるが動いている。どうやら機械には適応はされてるものの回復は遅いようだ。だが——

 

朔夜「...希望のものも絶たれるとなると...本当に詰み将棋みたいに詰められてるなぁ...」

 

そうは言えど効くのも事実。大気中の水蒸気を圧縮してさらに二発、撃ち込むも軌道を読まれ避けられてしまう

 

詩音「ミストラル!!フォーオブカインド!!」

 

——嗚呼、悪い夢を見ているようだ...俺と少し前まで同じだったスタイル ガン・エッジ。闘い方もまるでそっくりだ。まるで映し鏡のよう。ISまでそっくりだと気持ち悪いな...でも、使ってきたからこそわかる。あれは——

 

弓の間合いを保てれば強気に立ち回れる事だ。なら、やることはひとつ。奴に間合いを詰められないこと、詰められれば詰みだ。だから——

 

朔夜「天眼」

 

そう唱えると刹那

 

ーサァァ!!‐ 視界が拡がる——が、直後視界の異変に気付く

 

朔夜「——あ.....あ?」

 

——視界に色が消えた。いや、正確には以前の救済の代償を補填して取り戻していた色彩が一と零に戻った。その代わり

 

ーグハッ!?ー 剣で貫かれる視界に加え

 

ーゴスッー 銃で殴り込まれる視界が入ってくるが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

——五発射よ——

 

この脳に直接何かが囁くように指令を下す。

 

朔夜「成程...こうか?」

 

言われるが如く穿つ。すると視界は晴れて三発ISのパーツにもう二発は詩音が持っていた武器にそれぞれ向かった。見えなくとも向かっていることは分かる...この弓が教えてくれる。だから見ずとも撃てた。だが問題は——

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朔夜「——ハァ...ハァ.....グゥ.......」

 

——脳にかかる負担だった。元々視界がひとつしかないものから三つまで増えそれを同時に処理をすると負担が凄まじいことになった。そしてそのまま——

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー朔夜sideoutー

 

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