ー闇颯魔sideー
藍那「ウゥ...」
闇颯魔「起きたか。これでも飲め」
俺は先に作っていたお茶を渡す
闇颯魔「まだ熱いから気をつけろ」
そう言うが藍那は納得のいかない顔をしていた
闇颯魔「...なんで、助けた?と思ってるか?まぁ、それも最もな意見だがな」
藍那は沈黙をする。肯定と取っていいだろう
闇颯魔「あいつが言っていた。殺す気はない、勝てさえすればそれでいい...と」
藍那「最初からあの人に...」
闇颯魔「...まぁ、いう事聞くのは人次第だが...少なくとも俺が知る人の一人だ、殺すのは惜しい」
藍那「.....まさか」
闇颯魔「...お前の思い描いているものがなにかは分からない...がお前になら言ってもいいだろう」
——俺は口を開く
闇颯魔「俺は...いや、俺達は昔ひとつの人格だった。」
——さて、どこから話したものか
闇颯魔「元々俺達はひとつだった...けど、凛璃に背中を斬られたと時、俺の方、殺意衝動は綺麗に刀に憑依した。つまりは善良な奴が残り俺が刀に入ったという事だ」
語る間、藍那は口を開かない
闇颯魔「だけどたまに俺も目覚める。その時は限って奴がある刀を持つ時だ。アイツは俺を否定し続けた、けどそれは出来なかった。自己を否定すれば自己は消えてなくなる。つまりあいつの破滅だ。それだけは出来なかった。こうして今までを過ごしてきた。」
藍那「.....あなたも悲しいわね」
闇颯魔「いいや、俺は悲しいなんて思ってないむしろこれはある意味もう1度のスタートなんだ。元々殺意衝動に任せて生きていた俺の闇たる部分それを克服するいい機会だ。まだ、我慢しきれないがこれで制御できれば強みに変わる。どうしても衝動に任せた行動は取れない.....それにな——」
俺は藍那のすぐ側に腰掛ける
闇颯魔「...ようやく逢えたんだ。許嫁。こっちの部分の好きな...人にな」
俺は藍那の眼をじっと見つめ呟く。藍那は驚いた様な顔をする
藍那「そんな...私が好いていたのは...」
闇颯魔「そう、共に愛していたのは俺達だったのさ。」
藍那「でも、性格はまるで違う...」
闇颯魔「そりゃそうさ。こっちが消えたのはあっちも知っていたはず。なら、隠すだろう? 元々俺の方がやつを占めてる割合は高かった。その俺が消えたなら、真似をして補填する他ない。だから奴は必死に見繕っていたのさ」
——藍那はようやくことの真相に辿り着けたようだ。
藍那「...今までなんて無礼を.....」
急に謝ろうとする藍那を俺は必死に止める
闇颯魔「...あいつも隠してきたんだ...でも、もうする必要は無い。さぁ、こっちへおいで」
両手を広げる。それが何を合図しているのか分かる藍那は飛び込んできた
闇颯魔「...七年間、待たせたな」
俺達は抱き合った。藍那は胸の中で泣き出す...
闇颯魔「これから.....一緒にいてくれるかい?」
藍那に対してもう一度質問を投げかける
藍那「.....もちろん、あの時と同じよ。思いは変わらないわ」
闇颯魔「——そうか。なら」
俺は上に向かって指を指す
闇颯魔「ここからが俺たちの再出発.....リスタートって事だ...な?」
笑顔を投げかける。藍那は俯いたままだった...が
ーギュッー
上を指した方と逆の手を握って
藍那「当たり前よ!!」
藍那は婚約の儀を交わした時と同じ、いやそれ以上の笑みを浮かべこちらを向いた
ー闇颯魔sideoutー