ちなみに今回はタキオの修行回です。フブキ、アキホと続いて彼の修行回をお楽しみに。
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俺は火影執務室で頭を抱えていた。その理由はただ一つ。原作知識が使えなくなり始めたことだ。確かに戦闘に関する情報はまだ使えるだろうがマダラとかカグヤとかそんなラスボスみたいな奴らでなければパワーアップしたフブキ一人でどうにでも出来そうな気がする。しかしフブキは言ってみればチェスのクイーンのような存在だ。下手に動かせば木の葉の戦力ダウン待った無し。采配は俺に委ねられている状況だ。
まあここは普通にイレギュラーとか名前が出てこなかった強キャラを止める役割に回すのが一番良いんだろう。原作イタチならフブキを上手く使う…というか多分ナルトの役割を果たさせるんだろうが…所詮中身は俺。信長の野暮用のステータスでいうなら武力と内政が少し上がってそれ以外のステータスが下がったようなもんだ。…それらが上がった理由?確かに漫画で見る原作イタチはいくら過大評価しても仕切れないくらいの天才&人格者だが世間はどうだ?
最終階級中忍(前世の世界でいう高卒or係長)&うちは一族皆殺し&木の葉の内政に関わることなく抜け忍となった&暁の命令(九尾を連れてこいなど)の失敗&最期は弟に殺される
これだけ聞けば誰だって無能&残酷だって思えるわな。サスケとかナルトとかサスケとかヒルゼンとかサスケとかキラービーとか実際にイタチの性格を知った上で会った奴は無能扱いに頑固抗議するだろうが世間の目はそんなものだ。ナルトが九尾を封印した英雄じゃなく、木の葉を潰そうとした九尾として評価されるようにな。
…え?俺が原作イタチを上回っているはずがない?はっはっはっ…何を馬鹿なことを。うちはマダラですら火影になれなかった火影(前世でいう総理大臣ポジ)に就任するという功績面では俺はうちはマダラすらも上回る。でなきゃ俺は原作イタチよりも優秀なんて考えねえよ!
「イタチ上忍。お邪魔するぜ」
そんなことを考えながら書類整理していると珍しくタキオが俺の元へやってきた。
「どうした?」
「チャクラの性質変化3つくらいは自在に扱えるようになったんだが形態変化の方で行き詰まったんだ。それで誰か良い人はいないか相談しに来たんだよ」
なるほど性質変化は3つ出来る…って既に3つも出来るのかよ!?末恐ろしい奴だ。上忍達でも3つの性質変化は中々いないっていうのに…流石アカデミー歴代最低出席者。天才ってのはこういう奴のことを言うんだな。
「…息抜き程度に軽く教えてやる。それでマスターしろ」
俺はタキオの肩に手を置いてそう告げるとタキオは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。どうせこいつは一を見て十を知るような奴だ。軽く見せるだけでもいいだろ。
〜某演習場〜
「それじゃタキオ。お前も形態変化をいくらか使ったことはあるだろう…それを言ってみろ」
「チャクラ刀…他には日向一族の柔拳くらいか?」
「当たりだ。他にも人形使いが使うチャクラ糸が挙げられるな」
「チャクラ糸?あんなのが形態変化なのか?」
「そうだ。チャクラの形を変えるのが形態変化の定義みたいなものだ。だからチャクラ糸も形態変化と言える」
「それは理解したがそんなものが役に立つのか?見た感じチャクラ糸は人形使いにしか使わなそうな気がするが…」
「チャクラ糸を応用すればこんなことも出来る」
そう言って俺は通常の10倍以上も太いチャクラ糸を作って木にくっつける。そしてチャクラ糸を自分の方へ引っ込めると木が地面から飛び出し、チャクラ糸とともに引っ張られた。
「どうだ上手いもんだろう?」
「そういう使い方があるのか…」
「並の相手なら引き寄せられるし、他にもやりようによっては…巻物等の軽い荷物を奪うのにも便利だ」
戦闘にも役に立つと言いたかったがタキオの場合、戦闘面よりも任務遂行面で例えた方がいい。
「しかしどうすれば形態変化の修行ができるんだ?」
「これを使え」
タキオに水風船を渡すとタキオはそれを見て一瞬で理解した。
「なるほど、この水風船の中の水をチャクラでかき回してやれば良いのか…」
普通そこまで頭が回るか?普段その力を発揮しろよ。確かに無能な働き者は処刑しろとはいうが有能な怠け者も考えものだよな。
「それだけじゃダメだ。確かに形態変化は習得出来るかもしれないが今俺が教えているのがその形態変化の究極形…螺旋丸だ」
「螺旋丸?」
「四代目火影様が開発した一撃必殺の技だ。これさえ出来ればお前は実質形態変化をマスターしたことになる」
「それってただイタチ上忍が教えたかっただけだろ…」
「何か言ったか?」
「何でもない。それよりも螺旋丸の見本見せてくれよ。螺旋丸がどんなものなのか見てみたいし」
まあどうせこいつのことだ。見本さえ見せればすぐに習得するだろう。…習得失敗フラグとかいうなよ!?
「よし、見せてやる」
俺はタキオに右手を見せるように前に出す。そしてチャクラを右手の掌に集中し、搔き回すようなイメージを持って螺旋丸を作る。
「これが螺旋丸だ。さらに螺旋丸に性質変化を加えることによってこんなことも出来る!」
俺は螺旋丸に火遁を加え、炎の剣を作り上げる。ビームサーベルとは違い範囲が馬鹿デカイのが特徴だ。
「螺旋炎剣!」
ネーミングセンス皆無なその炎の剣を木にぶつけると木が蒸発し、灰すらも残さなかった。
「タキオ、これが螺旋丸に性質変化を加えたものだ」
俺がそう言いタキオの方へ振り向くとタキオはものすごい勢いで地面に式を書いていた。
「…チャクラの塊である螺旋丸を半径をrとした球体と見なす。その場合はπ×r^3×3/4に従い…ブツブツ」
…ダメだこりゃ。タキオが時折「必要最低限のチャクラ量は…」とか「あれ以上威力を増すには螺旋丸のチャクラを…」とか最早物理学者の如く解析している。こういったことは任務の最中でもよくあり、それが原因で任務も増えたものだ。
例えば大量生産中心のいちご農家の肥料撒きの手伝いをした時はブツブツ言いながら肥料を弄って土に植えたら翌日、タキオの肥料を撒いた所全てのいちごが1個180g以上成長しブランド品になり、農家達から引っ張りだこになった。サスケの好きなトマト農家もタキオの肥料によって育てられたものだ。
とある貴族の大庭掃除の時にはフブキとアキホが箒や雑巾を持って真面目にやっている最中、タキオは物足りないからと言う理由で庭にジェットコースターを設計して2時間で作り、取り付けたと言った様々な武勇伝を残している。その後貴族の間でジェットコースターブームが到来し、またしてもタキオは引っ張りだこだ。昼寝したい本人からすれば迷惑でしかないが。
こうなったらタキオが解析し終わるまで待つしかない。どんなに時間がかかっても5分くらいで終わるし、何よりも良い結果になることには違いない。
「よし、計算完了だ」
タキオがそう呟くと背を向け、水風船を右手に持つと螺旋丸が水風船という殻を破り現れた。…嘘だろ?写輪眼も真っ青なコピー能力かよ。1日くらいで出来てもおかしくないと思っていたがこれほどまでに早いとは思わなかった。
「さらに風の性質変化を加え、接近形螺旋丸から放出形螺旋丸に変更!」
タキオは螺旋丸のチャクラを変え、竜巻状に変化させる。するとタキオは腕を前に出した。
「竜巻螺旋丸!」
タキオがアレンジした螺旋丸はナルトの螺旋手裏剣とは違い、腕を中心とした竜巻が木を切り裂く。まんま獣王会心撃そのものだ。違うところといえば僅かに感じるチャクラが風に乗って乱回転しているところだ。
「タキオ。螺旋丸を完成させるだけでなく性質変化も取り入れるとは天晴れという他ない。」
「当たり前だ。式や法則に従えば大抵のことは何とかなる」
いやこれは式や法則に従えば何とかなるってレベルじゃないぞ。螺旋丸の習得ランクはA、さらに性質変化を取り入れたものはSランクだ。あのカカシですら螺旋丸は出来ても性質変化を取り入れることはできないからな。
「しかし腕は大丈夫なのか?」
「腕?ああ、確かに理論上風の性質変化を加えた螺旋丸は腕の近くでやると使い物にならなくなる危険があるが、俺は螺旋丸の威力を消さずに前に放出したから何も問題はない」
「ならいいが…万一腕に異常があったら放ったらかしにせず病院へ行け」
「わかりましたよ。イタチ上忍。これ以上聞くこともないので失礼します」
全く…とんでもない天才が世の中にはいたもんだ。フブキやアキホもそうだがこんな奴が原作にいたら間違いなくナルト達の最大の壁になっていただろうな。
はい、という訳でタキオのチート回でした。次回から試験に戻りたいと思います。
尚、どうでもいいですが私の活動報告にて新規投稿小説のアンケート(ちなみにNARUTO関係ない)を行っています。よろしければそちらのほうにお顔を出してください。
ちなみに上記の文が規約違反していたら即刻消しますので私の方にご報告してください。