D・CⅡなのはstriker's漆黒と桜花の剣士   作:京勇樹

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今回はクロスの更新です


IFストーリー 魔法とデバイスと家と

結華と明久の二人は、落ち着くとこの世界での魔法について説明を受けた

 

その1 この世界での魔法は、どちらかと言うと、オカルトよりも科学という面が強い

 

その2 魔法を使うには、デバイスが必要

 

その3 魔法には、ベルカ式とミッドチルダ式の二つが存在していること

 

その4 最も重要なのは、人が魔法を使うには、リンカーコアという器官が必要だということ

 

これらの説明を受けた後、二人は検査を受けた

 

検査とは言っても、別に二人の体調が悪いわけではない

 

二人が行う検査は、魔法適性検査である

 

この魔法適性検査により、二人の適性値がわかるのだ

 

そして、二人の検査結果が明記された紙をスカリエッティと裕也達が見つめていた

 

「これはこれは……」

 

「結構、凄いですね……」

 

スカリエッティと裕也の二人は、検査結果を見て驚いていた

 

明久と結華の二人は、なぜ裕也達が驚いているのかわからなかった

 

明久達が首を傾げていると、それに気付いた裕也が

 

「お二人の魔法適性ですが、かなり高いです」

 

「ああ、具体的には……まず、明久くんだが、魔力はAAランク。適性魔法は近代ベルカ。更には電気への変換資質も持っているね」

 

裕也の言葉に続けて、スカリエッティがそう説明した

 

すると、明久は首を傾げて

 

「変換資質って、なんですか?」

 

と問い掛けた

 

「変換資質というのはですね、簡単に言うと、魔法に属性を付与する能力ですね。例えば、斬撃を行う時に発動すると、明久さんの場合は電撃付きの斬撃となります」

 

「それって凄いじゃん!」

 

裕也の説明を聞いた明久は、興奮した様子だった

 

「ええ。ですが、強力な分、非常に珍しい能力です。そうですね……一つの学校が四百人くらいだとしますと……大体、十数人居れば多いほうですね」

 

「ふへー……凄いレアなんだね」

 

裕也の説明を聞いた明久は、感嘆した様子で呟いた

 

「はい、その通りなんです。では、お二人に関しての説明を再開しますね。ドクター」

 

裕也が話を振ると、スカリエッティは頷いて

 

「次に結華嬢だが、魔力はAA+ランクで適性魔法は近代ベルカ式。希少技能は炎熱変換資質だね」

 

「あたしは炎か……」

 

スカリエッティの説明を聞いた結華は、腕組みしながら呟いた

 

「それでは、お二人のデバイスですが、どういった形と種類にしますか?」

 

とウーノが聞くと、結華が手を上げて

 

「デバイスにも種類があるんですか?」

 

と問い掛けた

 

「ああ、その通りだよ。一般的なストレージに、人格を有するインテリジェント。そして、武器型のアームドの大きくわけて、この三種類だね」

 

「なるほど……」

 

スカリエッティの説明を聞いて、結華が唸っていると、裕也が手を上げて

 

「お二人は初心者ですし、更にはベルカ式ですから。アームド型のインテリジェントではどうでしょうか?」

 

と提案した

 

「ふむ、それが妥当だね」

 

スカリエッティも裕也の提案に頷き、二人を見て

 

「二人に聞くが、得意な武器とかはあるかい?」

 

と問い掛けた

 

問い掛けられた二人は、揃って唸りだした

 

その時、ふと脳裏によぎったのは、自分達が学園で使役していた召喚獣の武装だった

 

明久は木刀で結華は鉄パイプだったが、それでは見栄えが悪いし、威力も低いだろう

 

それを発展させると、何になる?

 

「刀……かな?」

 

「あたしは……棒、いや、槍だな」

 

二人が呟くように言うと、スカリエッティは頷いた

 

「わかった。知り合いには、それで発注しておこう」

 

そのスカリエッティの言葉を聞いて、慌てた様子で手を上げて

 

「でも、あたし達にはお金が……」

 

二人はこの世界に来る前に、学園長室に寄っていたために、財布はカバンの中に入れっぱなしだったので、所持金はゼロだった

 

それを思い出した結華は、その事を言うと

 

「なに、構わないさ。さすがに、君達からは貰えないよ」

 

と、スカリエッティは首を振った

 

「次に帰る方法だが、君達の世界の座標が分からないからねぇ……」

 

と、スカリエッティが困った様子で頭を掻いていると

 

「あの、この腕輪は使えませんか?」

 

と、明久が腕輪を外して差し出した

 

「む? その腕輪は?」

 

スカリエッティが問い掛けると、結華も腕輪を外して

 

「この世界に来ることになった原因だと思います。腕輪を発動したら、なんか放電しだして、気づいたら、この世界に居ました」

 

その説明を聞いて、スカリエッティは腕輪を受け取ると

 

「ふむ……それだったら、コレはしばらく預かって調べさせてもらおう。構わないかい?」

 

と、二人に問い掛けた

 

「「構いません」」

 

二人は即答だった

 

二人の心境としては、むしろ持っていってください、と言ったところか

 

スカリエッティは預かった腕輪をケースに仕舞い、ウーノに渡した

 

ウーノは渡されたケースを持って、どこかに行った

 

「次は学校だな。二人とも、学生なんだろ?」

 

それまで黙っていたノーヴェが問い掛けると、二人は頷いて

 

「ええ、高校生でした」

 

「正確には、高校二年生です」

 

と返した

 

それを聞いたノーヴェは、どこからか、十枚くらいの紙を取り出して

 

「これは、この世界での中学生レベルの問題だ。学力テストのつもりで、やってみてくれ」

 

と、二人の前に置いた

 

明久は嫌な顔をしながら、結華は目をパチクリとしてからシャーペンを取った

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

記入が終わった二人は、問題用紙をノーヴェに返すと少し驚いた様子で

 

「これって、本当に中学生レベルの問題ですか?」

 

「正直言って、高校生レベルの間違いじゃあ……」

 

と言った

 

それを聞いたノーヴェは、問題用紙を見て

 

「やっぱり、こういうところでも違いが出たか……」

 

と呟いてから、その問題用紙をスカリエッティに渡した

 

渡された問題用紙を見て、スカリエッティは固まった

 

「結華嬢は普通だが……明久くん。君のは……」

 

スカリエッティが頬を引きつらせながら言うと、裕也が問題用紙を横から覗きこんで、スカリエッティと同じように固まった

 

「空白ばっかり……」

 

結華の問題用紙はほとんどが埋まっているが、明久のは二割埋まっていれば良い方だった

 

スカリエッティと裕也が視線を向けると、明久はスッと目を逸らした

 

そんな明久を見て、スカリエッティは苦笑いを浮かべながら

 

「うーむ……これでは、本校には通わせられないな」

 

と呟き、それに同意するように裕也は頷いて

 

「ですね……」

 

そこで少し悩んで、手を打った

 

「付属なら、大丈夫なのでは?」

 

と提案した

 

「それが無難だね。確か、今年に音姫ちゃんが入学していたな?」

 

「はい。さくらさんに頼めば、音姫さんのクラスに入れてくれるかと」

 

「そうだな」

 

二人が頷いていると、明久達が慌てた様子で

 

「そこまでしてもらわなくても!」

 

「流石に、相手にご迷惑では?」

 

と言うが、裕也とスカリエッティは微笑んで

 

「大丈夫ですよ。こちらはあなた達の力になりたいんです」

 

「それに、さくらさんならば、迷惑とは思わんだろう」

 

と言った

 

それを聞いた二人は、数秒間唸ると

 

「すいません……」

 

「正直言うと、ありがたいですね……」

 

と頭を下げた

 

二人の言葉に、スカリエッティ達は満足そうに頷くと

 

「さくらさんには話しをしておいて、向こうからの連絡待ちとしておいて……」

 

「問題は、彼らの家だね……」

 

裕也に続いて、スカリエッティがそう言うと、明久達は手を上げて

 

「あの……それだったら、適度な家を用意してくだされば僕達で暮らせますので」

 

と言うが、スカリエッティは首を振って

 

「家を用意してやりたいのは山々なんだが、君達はこの世界では戸籍もないし、なにより、魔法に不慣れだからね……」

 

「魔法が使えないと不便な場合もありますからね」

 

スカリエッティと裕也がそう言うと、明久達は苦虫を噛み潰したような顔をした

 

そして、数秒間沈黙が続くと、裕也が

 

「僕の家にします?」

 

と提案した

 

「いいのかい?」

 

裕也の提案にスカリエッティが問い掛けると、裕也は頷いて

 

「幸いにも、部屋なら余ってますから。問題ありません」

 

と言った

 

裕也の言葉を聞いて、スカリエッティは数秒間黙考して

 

「ふむ……裕也君の家ならば、連絡も着きやすいか……頼めるかい?」

 

「任せてください」

 

スカリエッティの頼みを、裕也は快諾した

 

その後、明久と結華は裕也の先導で裕也の住んでいるアパートに向かった

 

そしてアパートに到着し、裕也が鍵を開けると

 

「なあ、本当にいいのか? 突然来たりしたら、ご家族に迷惑じゃ?」

 

と、結華が問い掛けた

 

それを聞いた裕也は、微笑むと

 

「大丈夫ですよ……それと、家族は……居ません……」

 

と言い、それを聞いた二人は固まった

 

「家族が……居ない?」

 

「まさか、お前……」

 

二人が言葉に詰まっていると、靴を脱いだ裕也が振り返って

 

「こっちです。付いて来てください」

 

と言ってから、歩き出した

 

明久と結華の二人は靴を脱ぐと、裕也の後について行った

 

そして着いたのは、仏間だった

 

裕也は仏間に入ると、黒い仏壇を開けて

 

「紹介します。両親と妹です」

 

と言いながら、仏壇に飾ってある写真を示した

 

「なっ……」

 

「そんな……」

 

まさか、裕也以外が死んでるとは思わなかった二人は目を見開いた

 

「両親は五年前に事故で、妹は去年に病気で死にました」

 

裕也はそう言いながら、線香に魔法で火を着けて立てた

 

そして両手を合わせて祈ると、体を二人に向けて

 

「それから僕は、一人暮らしです」

 

と言った

 

それを聞いた結華は、裕也に目線を合わせて

 

「お前は……寂しく、ないのか?」

 

と問いかけた

 

すると、裕也は

 

「もう、慣れました」

 

と言いながら、微笑んだ

 

だが、結華と明久にはその微笑みが、酷く悲しいモノに見えた

 

そして、次の瞬間には、結華と明久の二人は、裕也を抱き締めていた

 

「あ、あの……いきなり、なにを?」

 

まさか、いきなり抱き締められるとは思ってなかった裕也は、戸惑った様子で二人に問い掛けた

 

すると、結華が声を震わせて

 

「なんでお前は……泣かないんだよ……泣いてもいいんだぞ?」

 

と言い、それに続くように明久が

 

「まだ会って間もないけど、僕達にはわかる。君が優しいってことくらいはね……」

 

と言った

 

すると裕也は、目を細めながら

 

「ありがとうございます……でも、僕には……」

 

そこから先は、かなり小声で喋ったために二人には聞き取れなかったが、こう言っていた

 

僕には……泣く権利なんて、無いんですよ

 

と……

 

 

 

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