D・CⅡなのはstriker's漆黒と桜花の剣士   作:京勇樹

4 / 109
明久たちのバイトの面接です


面接と驚愕

明久と結華の二人がこの世界に来てから、二日経った

 

そんな夕食の席で

 

「え? バイト、ですか?」

 

二人からの言葉を聞いて、裕也はキョトンとしていた

 

余談であるが、三人共に料理は出来るが明久と結華の二人はずば抜けていた

 

それを裕也は、昨日の昼食と夕食で知った

 

それからは基本的に、一日交代で作るようにして今日は結華である

 

閑話休題

 

「ああ、裕也だってバイトしてるんだろ?」

 

「まあ、僕の場合は必要に迫られてですが……」

 

結華からの質問に裕也がそう答えると、明久が

 

「流石に、お世話になりっぱなしっていうのも、気が引けるしね」

 

と言った

 

それを聞いた裕也は、うーんと軽く唸りながら

 

「別に気にしなくっていいんですよ? お二人は次元規模での迷子なんですから」

 

と言った

 

が、二人は納得いかないようで

 

「いや、これは年上としての義務なんだ」

 

「子供だけに働かせるっていうのも、カッコ悪いしね」

 

と言った

 

二人の言葉を聞いた裕也は、これじゃあ引かないな。と分かり、しばらく考えると

 

「それじゃあ、僕が働いてる喫茶店ではどうですか?」

 

と提案した

 

「喫茶店?」

 

裕也の提案を聞いて、結華が首を傾げた

 

「はい。僕が働いてる喫茶店というのは、この初音島では有名な、喫茶翠屋という喫茶店です」

 

と裕也が補足説明すると、明久が手をポンと叩いて

 

「ああ、そういえば、昨日来たフェイトちゃんが言ってたね」

 

と納得していた

 

実は先日、裕也の友達である、高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、ユーノ・スクライア、桜内義之、月村すずか達が勉強会という形で来たのだ

 

なおその時、明久と結華のことは死んだ両親のことを頼ってきた転校予定の人達と告げた

 

閑話休題その2

 

「はい。あ、ちなみに、喫茶翠屋というのはなのはの実家が経営してるんですよ」

 

「なるほど、だから裕也が働けるのか」

 

裕也の説明を聞いた結華は、納得した様子で頷いていた

 

「はい、僕の境遇を知ってるので、受け入れてくれました」

 

裕也はそこまで言うと、少し考えてから

 

「後で話をしておきますから、少し待っててくださいね」

 

と言った

 

それを聞いた二人は頷き、三人は食事を再開した

 

その光景はまるで、家族の団欒のようだった

 

食事が終わり、三人がそれぞれ順番にお風呂に入ってのんびりしていると裕也が

 

「先ほど連絡しましたら、明日の昼過ぎに面接するそうです。ちょうど、バイトが欲しかったそうです」

 

と言った

 

それを聞いた二人は、グッと拳を握った

 

そして、寝る時に結華と明久の部屋から、明久の奇声と共にもの凄い轟音が響き、裕也が驚いていた

 

翌日、裕也は朝食を食べ終わると、昨日の轟音と天井の穴のことを近くの部屋の人達と大家に謝ってくると言って制服に着替えて出ていった

 

それを聞いた二人は、深々と裕也に頭を下げた

 

そして数時間後、明久と結華の二人は商店街の外れにある喫茶翠屋の前に来ていた

 

外から中を見た二人の印象としては、暖かい雰囲気の店だった

 

二人は履歴書片手に、店のドアを開けた

 

すると

 

「いらっしゃいませー!」

 

と元気な掛け声の後に、若い印象の女性が駆けよってきた

 

その女性を見た二人は、なのはちゃんのお姉さんかな? と、内心で首を傾げた

 

「お客様は二名様ですか?」

 

と女性が二人に問いかけると、二人は首を振ってから

 

「いえ、僕達はバイトの面接に来ました」

 

「これ、履歴書です」

 

と言って、二人は履歴書を女性に差し出した

 

その履歴書を見た女性は、軽く手をポンと叩いて

 

「ああ! あなた達が裕也くんとなのはが言ってた二人ね!」

 

と言うと、店の奥を指し示して

 

「奥の個室に行ってくれるかしら? 私がすぐに行くから、待っててね?」

 

と言った

 

それを聞いた二人は、示された個室に入って手前側の椅子に座って待っていた

 

少しすると、先ほどの女性がお盆片手に入ってきた

 

女性はお盆から二つのカップを取ると、それをそれぞれ二人の前に置いた

 

「はい。コーヒーで、良かったかしら?」

 

「あ、ありがとうございます……」

 

「大丈夫です……」

 

二人がそう言ってる間に、女性は奥側の椅子に座った

 

「では、これから面接を始めたいと思います」

 

女性は座ると、三つ目のカップをお盆から机に置いて、一口含んでからそう切り出した

 

「「よろしくお願いします!」」

 

女性の言葉を聞いて、二人は緊張した様子で頭を下げた

 

すると、女性は微笑んで

 

「そんなに緊張しなくていいわ。リラックスしてね?」

 

と言ってから、二人の前に置かれたコーヒーを示した

 

どうやら、飲んでみてね。というところか

 

二人は無言でカップを取り、コーヒーを一口含んだ

 

「こ、これは……」

 

「おいしい……」

 

コーヒーを飲んだ二人がそう零すと、女性は嬉しそうに

 

「良かった。士郎さんが喜ぶわね」

 

と言った

 

士郎というのは、コーヒーを淹れた人物なのだろう

 

そして、二人がコーヒーを飲んで驚いている間に女性は履歴書を確認していて

 

「えっと……吉井明久くんと常村結華ちゃんね。うん、第一印象は合格ね」

 

と言うと、二人に視線を向けて

 

「裕也くんからの紹介とはいえ、それとこれは別よ?」

 

と言った

 

「「はい!」」

 

女性の言葉を聞いて、二人は気を引き締めた

 

それから、約一時間後

 

「はい。これにて、面接は終わります。合格発表は、追って連絡するから待っててね」

 

女性はそう言うと、二人の履歴書を持って立ち上がった

 

すると、二人も立ち上がり

 

「「ありがとうございました!」」

 

と頭を下げた

 

女性はニコニコと微笑むと、お盆にカップを三つ乗せて二人を伴って個室から出た

 

すると、店内は来た時より静かで二人の男性がカウンター越しに会話していた

 

その時、席側に立っていた男性が顔を向けると、もう一人の男性も気づいて

 

「おや、桃子さん。面接は終わったのかい?」

 

と問い掛けてきた

 

すると、問い掛けられた女性

 

桃子は頷いて

 

「ええ、終わったわ」

 

と言いながら、奥側に立っている男性にお盆を渡して

 

「ええ、詳しい話は後で話すわね。士郎さん」

 

と言った

 

どうやら、先ほどのコーヒーを淹れてくれた人物らしい

 

そうと分かった二人は、士郎に

 

「コーヒー、ありがとうございました」

 

「おいしかったです」

 

素直に感想を述べた

 

すると、士郎は笑みを浮かべて

 

「口に合ったようで、良かったよ」

 

と言った

 

そのタイミングで、カウンター奥の通路からメガネを掛けた三つ編みが特徴の女性が現れて

 

「お母さん。シュークリームの予備がもう少ないから、新しいの焼いてくれる?」

 

と言ってきた

 

((お母さん?))

 

三つ編みの女性が言った言葉を聞いて、明久と結華の二人が内心で首を傾げていると

 

「あら、そう。分かったわ」

 

と、先ほどまで面接していた桃子が頷いた

 

「え? ……お母さん?」

 

明久が呆然とした様子で呟くと、桃子はポンと手を叩いて

 

「そういえば、自己紹介してなかったわね。私が喫茶翠屋の店長兼パティシエの高町桃子。なのはのお母さんです♪」

 

と名乗った

 

それを聞いた二人は、数秒間固まってから

 

「HAHA!?」

 

「お母さん若っ!?」

 

人体の神秘に驚愕していた

 

桃子の見た目は二十代前半か行っても後半くらいにしか見えなかった

 

そして、よく考えてみれば士郎はどうなのだろうか?

 

そう思った明久は、士郎に顔を向けて

 

「もしかして、士郎さんは……お父さんなのですか?」

 

と問い掛けた

 

すると、士郎は微笑みながら

 

「そうだよ。私が、なのは、恭也、美由希の父親の高町士郎だ。よろしくね」

 

と、肯定した

 

それを聞いた二人は、再び固まった

 

恭也というのは、カウンター奥側に居る男性だろう

 

美由希というのは、先ほど現れた女性だろう

 

二人の年齢は見た目からして、大体、明久達と同じか二十歳くらいだろう

 

だから、そこから考えると、桃子と士郎の年齢は最低でも、四十代の筈である

 

だがどう見ても、二十代後半か三十代くらいにしか見えない

 

アンチエイジングどころの話ではない

 

((高町家……恐るべし……))

 

二人はそう思いながら、帰宅した

 

そして明久達の話を聞いて、裕也も納得した様子で

 

「高町家の皆さんって、見た目が若いんですよね。恭也さんは二十一歳で美由希さんは十九歳だったかな? でも、二人共、高校生くらいにしか見えないんですよね……」

 

と言っていた

 

こうして、三人の一日は終わった

 

余談だが、その日の内に合格という連絡が来た

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。