D・CⅡなのはstriker's漆黒と桜花の剣士 作:京勇樹
夜 場所 ペンション食堂
「さーて、晩飯だ。腹減った~」
と、義之は背伸びしながら食堂に入ってきた
「んぁ?」
義之の視線の先には、窓辺に立つまゆきの姿があった
「…………」
まゆきの視線の先に見えるのは、ライトアップされたゲレンデ
このペンションは、スキー場の近くに建っているのだ
「まゆき先輩」
「ん? あー、弟くん」
まゆきは視線を義之に向けた
「どうしたんですか?」
「ん~? ここを合宿場にして良かったなーって」
まゆきは外を見ながら、義之に答えた
「そうですね。スキー場も近いですから、すぐに行けますからね」
「あはは、そうだね」
と、2人が話していると
「お待たせ~」
「お、お姉ちゃん。歩くの速いです」
「あ、ああ。ごめん」
と、ゾロゾロと他の生徒会の面子が現れたが……
「なんか、音姉の後ろにお年寄りが居るんだが?」
と、義之の視線の先にいたのは
「誰がお年寄りですか! あぐっ!」
腰に手を当てている、エリカだった
「エリカちゃんね、最初の1時間くらいで派手に転んじゃってね」
「あらら。まぁ、打撲くらいですんで良かったじゃん」
「は、はい。あぐっ!」
エリカは冷や汗を流しながら、席に座った
エリカに続き、全員椅子に座る
「それじゃあ、明日も私が教えてあげるからね~」
「お姉ちゃんの教え方、あんまり上手じゃないですけどね……」
「がっがーーん!!」
音姫は頭を抱えた
「こ、こらこら?」
妹のあんまりな言葉に、義之も突っ込みを入れるが
「だって、『足をこーして、こーしたら、すーっていけるから』とか、そんな説明ばっかりなんですよ?」
某女尊男卑の世界の1st幼馴染のような、説明だったようだ
「多分、教わるほうは全然わからなかったと思います……」
わかったら凄いと思う
「だ、だって、だって、本当だもん! 足をこーして、こーしたら、すーと行けるんだもん!!」
子供か
と義之は、内心突っ込みを入れた
「確かに、ちょっとわかりづらかった………かも」
「あ、あははは……」
まゆきは苦笑いしか出来ないでいた
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そして、夕食後
生徒会はペンションの食堂を借り切って、会議を始めた
義之と麻耶、由夢は実質的に関係は無いので、端っこの椅子に座っている
「じゃ、このプリントを順番に回して」
順番にプリントを回していく役員達
そして、全員にプリントが行き渡ったのを確認すると
「そこに書いてある通り、今回の議題は本年度の反省と来年3月の卒業パーティーに於ける運営。それと、非公式新聞部対策です。前回のクリパの反省点と、今後も活かすべき点をレクチャーしていきたいと思います。まず、反省点なんですが……」
「兄さん……」
由夢が小声で義之に声をかけた
「ん?」
「こないだのクリパ、今後の生徒会の模範になるような取り締まり方だったんだって?」
「そうなんか? あんまり詳しくは知らないんだけど。委員長は?」
「私も知らないわよ」
「そうなの? お姉ちゃん騒いでたよ? 実際はしゃぎすぎて怪我をする人が、今年はほとんど居なかったし……、それだけ、生徒会の目が厳しく、羽目を外す人が少なかったってことだよ。保健委員としては、今年のクリパほど楽なものは無かったなぁ……」
由夢は遠い眼をして上を見る
「そうなんか」
「ふーん」
と、3人が話していると
「非公式新聞部のアジトは、今押さえているのが、この箇所と、この箇所」
と、まゆきが机の上の地図を指差して説明している
「でも、ここを使う可能性はもう低いわね。今後は、どこに奴らが新しくアジトを作るか、目を光らせる必要があるわね」
「今のところ、怪しいのはこの箇所と、3階のこの部分で……」
会議は、音姫とまゆきの指揮の元、テキパキと進む
「……そんな訳で、今後、弟くんの協力が必要かもね?」
「はい?」
義之は、いきなりの事態に目が点状態になっている
「えっと、拒否権は…?」
義之は、恐る恐る手を挙げて聞くが
「あると思ってる?」
まゆきのイイ笑顔
「ですよね~」
義之はあきらめたのだった
「まあ、杉並に関しての情報があったら教えてちょうだい、程度でいいから」
「了解…」
「えっと、私は?」
「まあ、沢井さんは有事の際に弟くんの補佐くらいかな?」
「私がですか?」
沢井は驚いた表情をしている
「そ、沢井もなんだかんだで、要注意人物達に近しいからね」
「なるほど」
「それじゃあ、続きですが……」
この後9時近くまで話し合って、風呂になったのだ
PS
「ねえ、これって生きてるの?」
「まぁ、兵糧丸を入れておけば復活しますよ」
「ふむ、あれは見事なコンボだったな。バーニングフィストで打ち上げてからの、フレアシューター。そして、トドメのプロミネンス・ブレイカー。流れるような見事なコンボだった」
「完全に黒焦げになってるんだけど!?」
「まぁ、これでも隊長格を任せられる人物ですから、この程度では死にませんよ。あ……ほら」
「俺、復活!!」
「うわぁ………台所の黒い悪魔並なの……」
「俺をイニシャルGと一緒にするんじゃねぇぇ!」
「本当に、元気だね」
こちらは、無事だったようだ