前回の解説
ちくしょう!!
―ティアナサイドー
「ティアナは・・・出動待機から外れておこうか」
「!!」
今、なのはさんは何と言った?出動待機から外れろ?つまりそれって・・・。
「言うことを聞かないクズは・・・・・必要ないってことですか?」
「ティア・・・」
スバルの怯えたような声。その声さえも今は不快にさえ思えた。
「違うよティアナ・・・今ティアナは混乱してて戦闘もままならない状態なの。
だから今のティアナを出すわけには・・・」
「使えない駒には用は無いってことじゃないですか!!」
叫ぶ形で吐き出すわたしの想い。
なのはさんの諭すような言い方からは歪んだ思いしか感じなかった。
「わたしには才能がありません!!スバルたちよりも断然劣ってるってわかってるんです!!だから神代さんに教わったりして強くなりたいと思ったんです!!」
「ティアナ・・・・・」
「使い捨てでもいいんです!!早く!!早く強くならないとわたしは!!」
ドガッ!!
「ッ!?」
瞬間、暗転する意識を辛うじて保つようにして倒れる。殴られたのだ。
「ダダをこねるバカの相手ほど無駄なものはない。ヴァイス、いけるか。」
「すぐにでもいけますよ!!」
「シグナムさん!!やりすぎですよ!!」
「なのは、いくぞ」
「ヴィータちゃん!!」
なのはさんたちが言い争っている声が聞こえる。
もうわたしにはわからない。ワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイ・・・。
「・・・!!ティア!!しっかりしてティア、ティア!!」
わたしはそのまま意識を沈めていった・・・・・。
―優斗サイドー
「はぁ・・・!!はぁ・・・!!はぁ・・・!!・・・くそったれ!!」
俺はシグナムさんに殴られて気絶したというティアナがいる医務室へと向かっていた。俺のせいだ。俺のせいでまた1人苦しむ奴を作ってしまった。
「チクショウ!!・・・・・ティアナ!!」
医務室のドアを乱暴に開け、中にいるはずのティアナを探す。
「ッ!!いた!!ティアナ!!」
「・・・・・」
「寝てん・・・のかよ。」
俺は肩をガックリと落とし近くにあるパイプ椅子を引き寄せ、座る。
「ティアナ・・・」
俺は眠っているティアナの顔を眺める。
完全に疲労がたまっているような顔色。
それを早く指摘できなかったのは他でもない俺だったのだ。
「・・・くそッ!!」
『神代、聞こえるか?』
シグナムさんからの念話か。
『聞こえてるよ。どうかしたか?』
『・・・あのことを・・・・・フォアード陣たちに話したい。』
『!!』
動揺を隠しきれなかった。あのこと・・・。
『なのはに許可は?』
『取っていない。お前の一存で決めてくれ。』
・・・・・そうだよな。もう手遅れだよな。隠しきれない事実だもんな。
『わかった。ティアナには俺から話しておくよ。』
『・・・・・すまんな』
『もともとティアナの失敗を止めることができなかった俺の責任だよ』
『しかし・・・』
『いずれは話さなくちゃいけなかったことなんだ。気にすんな』
『・・・・・恩に着る。』
『お礼としてはパンツを所望する』
念話はすでに切られていたようだ。悲しい。まぁ斬られないだけマシか。
でも・・・そうか・・・。
「うん・・・話そう。全部。」
「・・・う・・・ん・・・・・ここは・・・?」
「起きたかティアナ。ここは医務室だよ。体のほうは大丈夫か?」
「ッ!?神代さん!?」
俺に怒られるとでも思ったのか、若干怯えたような表情をする。
「心配すんな。俺はお前のことを怒ったりなんかしねぇよ。」
「で・・・でも・・・」
なおも怯えたような表情をし続けるティアナ。そそられるものがあるが、
今はもっと違うことを言わなくてはならないのだ。
「わかった。んじゃ怒るからその間にちょっくら昔話に付き合ってくれ」
「・・・?・・・昔話ですか?」
そう・・・・・
「昔話だよ。ある一人の少女と・・・・・愚かな少年の昔話を・・・」
―休憩室サイドー
「あるところにね?2人の少年少女がいたの。」
休憩室に集まっているのは、先ほど任務に向かった
なのは、フェイト、ヴィータ除く全員。
話しているのは執務管補佐のシャーリーだった。
「少年のほうは小さい時から管理局に所属して提督を目指していたの。
でも女の子のほうは魔法なんて何も知らなくて、ある日突然巻き込まれたの。」
映し出されたのは幼少のころのなのはと・・・。
「あの・・・この子って・・・。」
「神代だ。」
スバルの疑問にシグナムが答える。
「続けるね?この少年、神代さんはなのはさんが魔導師になったのは
すごく反対したわ。危険だから、危ないから、・・・そういってね」
だけどなのはは魔導師であることを選んだ。神代と共に。
「きっと神代さんに追いつきたかったんでしょうね。だから無茶ともいえる事件を次々に解決していってその過程でフェイトさんや、シグナムさんたちと仲間になっていってなのはさんは着実に強くなっていった・・・けれど。」
「そんなにも無茶なことをし続けて・・・疲労がたまらないわけが無かった」
シグナムがシャーリーのつっかえた部分を告げた。
―医務室サイドー
「今思えば、少し考えれば分かることだったんだ。なのはが限界ギリギリになっていたことぐらいな。だけどそのころの俺は提督になりたてで周りのことなんかこれっぽっちも見ちゃいなかった。そして運命の日は訪れたんだよ。」
「運命の・・・日?」
「そう・・・お前も聞いた事ぐらいあるだろ?宗教グループ殲滅事件ぐらい」
「はい・・・確か、犯罪グループのトップと宗教グループのトップが実は繋がっていて、
本局が、その宗教グループの殲滅に掛かったっていう・・・」
「エクセレント。正解だ。その時に部隊の先導に入ったのがなのはだ。
そして・・・・・その時なのはが紛れ込んでいた犯罪者に攻撃され負傷した。」
「!!」
これは俺たちのトラウマだ。そして俺の愚かすぎた結果だった
―休憩室サイドー
「その傷が思ったよりも深くてな。もう魔導師としても絶望的だと言われてきた。でも、高町は諦めずにリハビリを重ね、何とか復帰できるまでに回復することができたんだ。」
「なのはさん・・・。だからあたしたちの無茶をあんなにも怒って・・・。」
スバルがうつむく。そしてシグナムはそんなスバルを一瞥し、続ける。
「高町は凄い奴だ。だがしかしこの高町の怪我は
ある一人の男の心に深く・・・・・突き刺さってしまったんだ。」
「その時、指揮官を務めていた提督クラスの人がいたの。」
「まさか・・・それって・・・」
エリオでも察しがついたのだろう。その時の提督こそが・・・。
「神代優斗、新提督だったんだ。」
今回は若干文章が少なめになってしまいました!!
すいませんです。このシリアスな感じは次回で終わりますので
期待してください。うまくまとめて見せます!!