アルドノア・ゼロ 忠義は主君と共にあり   作:砂岩改(やや復活)

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第十星 宣戦布告ーdeclaration of warー

フィアside

 

「これがタクティカルスーツか…なぜパジャマ?」

 

『見つかった?』

 

「あったぞ準備はした、すまないが後は頼むぞ!」

 

『フィア!どこにい……』

 

フィアは愚痴りながらタクティカルスーツをスレイプニールが装着出来るように準備する。

それができ次第、走り出し伊奈帆からの無線を切るとわだつみ艦内の階段を駆け上がる。

甲板に通じる扉を出ると同時に爆風がフィアを襲うが気にせずに持ってきた双眼鏡で襲ってきたアルギュレを観察する。

 

「クッ…やはりか…」

 

甲板の出入り口で吹き飛ばされないように見ていたのはアルギュレのビーム刃、フィアはタクティカルスーツを見て伊奈帆がしようとしている事を理解し確認しに来たのだ。

フィアは迎撃に出たアレイオンの爆発でアルギュレのビーム刃が少しであるが変形しているのを確認する。フィアは伊奈帆に通信を入れる。

 

「伊奈帆」

 

『フィア!何をしてるの』

 

「アルギュレのビームサーベルは爆発の影響で粒子が吹き飛んでいる!」

 

『まさか甲板に…』

 

「さっきも言ったが姫様に関わった以上死ぬのは許さん…姫様の悲しい顔は見たくない」

 

『……分かった…ありがとうフィア』

 

「なら帰ってこい」

 

伊奈帆の礼に笑いながらフィアが答えると無線を切り艦内に入るとまた急いで今度はボートの元に向かうのだった。

 

ーーーー

 

 

伊奈帆side

 

「まさか甲板に…」

 

『さっきも言ったが姫様に関わった以上死ぬのは許さん…姫様の悲しい顔は見たくない』

 

フィアの行動にまたしても驚いた伊奈帆はフィアの言葉を聞いて思わず笑みがこぼれる、勝手な言い分だがフィアが自分の事を心配してくれている事が分かったからだ。

 

「……分かった…ありがとうフィア」

 

『なら帰ってこい』

 

礼を言った伊奈帆にフィアは優しく答える。

そのまま無線が切られそのまま愛機となったスレイプニールをエレベーターに乗せユキ姉が操作し上昇を始める。

 

「なお君!ガンバだよ!」

 

「ありがとうユキ姉」

 

伊奈帆は右拳を上げて見送る姉の姿を見て微笑む。

上昇した機体のモニターから現れたアルギュレを見やるとスイッチが入ったように集中する。

アルギュレは待っていたと言わんばかりに伊奈帆を睨み付けると二本のビームサーベルを構える。

 

(恐らく敵は策を使われる前に決着をつけたい筈…なら一気に来る)

 

伊奈帆はマシンガンを構えた瞬間、アルギュレは伊奈帆の予想通りマシンガンの弾丸を避けながら迫りサーベルを振るう。

伊奈帆がそれを受けると同時に左腕タクティカルスーツの火薬が爆発しビームサーベルの粒子が吹き飛ばす。その隙に手を掴み拘束する。

 

(やっぱり…)

 

伊奈帆は少し安堵しながらも次の攻撃を防ぎアルギュレの両腕をしっかりと掴んだ。

 

「コントロール!船を傾けて下さい!」

 

『不見咲君!』

 

『バラスト注水!ウェルドックハッチ開放』

 

伊奈帆の言葉の後すぐにわだつみは傾き始める。重力に従ってアルギュレとスレイプニールがゆっくりと海に滑っていきアルギュレは藻掻き脱出しようとサーベルの出力を上げるがそれは伊奈帆の手伝いをしているのと同じだった。

 

「好都合だ…バックパック投棄よし。ベイルアウト」

 

コックピットに鳴り響く警報の中、伊奈帆は冷静に脱出の準備を済ませて脱出する、そしてアルギュレと無人になったスレイプニールが海に落ち巨大な爆発が海中で起きるのだった。

 

「水蒸気爆発…。あの刀の膨大な熱エネルギーが海水を急激に蒸発させその高圧水蒸気の衝撃が奴を破壊した」

 

伊奈帆は静かに説明しながらも賭に勝った嬉しさと無事切り抜けた安心感に少し疲れを覚えたのだった。

 

ーーーー

 

「ん?まさかお前も水蒸気爆発を読んでいたとはな…」

 

「貴方も行くの?」

 

「あぁ…同乗させてもらおう」

 

伊奈帆の回収に向かおうとしたフィアの前に同じく回収に向かおうとしていたライエの姿があり二人はボートに乗って向かう途中ライエはフィアに問いかける。

 

「なんで…なんで貴方は地球人と協力するの…仲間を裏切るの?」

 

「裏切ってなどいない…私は姫様の幸せのために動いているだけだ…」

 

「それは貴方が騎士だから?でもそれは…」

 

「それだけではない。私は本当に…姫様を尊敬しているのだよ…見えてきたな」

 

フィアの言葉にライエは考え込むように俯いていると伊奈帆の乗ったコックピットが見え伊奈帆もこちらに気づいたのか右腕を上げている。

 

「全く…一歩間違えば逝っていただろうに…無茶をする」

 

「僕よりフィアの方が無茶をすると思うけど…生身で甲板に出るなんて流石の僕でもしない…」

 

「行くわよ」

 

フィアが差し出した手を伊奈帆が掴みボートに乗せるとライエが来た道を引き返す。

それを見た伊奈帆はライエにも礼を言うがライエは黙って運転を続けるのだった。

 

ーーーーーーーーーーーー

ヴァース本土の皇帝陛下御寝所…そこには地球人であるスレイン・トロイヤードが居た。

 

「うむ…直ちに取り計らおう…」

 

「ありがとうございます…皇帝陛下…それでは…」

 

ニロケラスを新芦原に送り届ける任務の際に自身の敬愛するアセイラム・ヴァース・アリューシアとフィア・エルスートを目撃しその事を揚陸城の謁見の間を使い真実を報告したのだった……既に手遅れとは知らずに…。

 

「貴公の言った通りだな……ザーツバルム伯爵…」

 

ヴァース皇帝、レイレガリアの言葉と共に同じく謁見の間を使い皇帝陛下に進言した二人の人物が現れる。ザーツバルム伯爵とクウェル子爵だ。

 

「地球人は信用なりません。至る所にスパイが紛れ込んでおり隙あらばヴァース転覆をと企んでおります。大切な姫を失い、空言で陛下を惑わせようとは言語道断…皇帝陛下…卑しき種族にどうか正義の鉄槌を…」

 

ザーツバルムの言葉にレイレガリアは考え込むように目を閉じるのだった。

 

ーーーー

 

ヴァース帝国の宣言を行う部屋にレイレガリアのホログラムが現れ火星騎士の揚陸城を含む地球全土に海賊放送が流れ始める。

 

「ヴァース帝国皇帝、レイレガリア・ヴァース・レイヴァースの名において改めて宣戦を布告する。地球を攻撃せよ…我が血族に仇なす者を…焼き払え!」

 

 

 

 




どうも砂岩でございます!
今回はアルギュレ決着と宣戦布告でした!
アルドノア・ゼロのアニメの方も最終回を迎えてしまい寂しくなりました、個人的にはとてもいい話だと思いました、アニメの様子を見て伊奈帆とフィアはどうしようか悩んでいましたがこれでタグが増やせる!
では最後まで読んで頂きありがとうこざいました!

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