アルドノア・ゼロ 忠義は主君と共にあり   作:砂岩改(やや復活)

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ー親衛隊ー

フィアがアセイラムの騎士に着任した二年後に発足
五人ともそれぞれの教練所で主席を勝ち取った下級(階層)エリート
フィア含め下級階層出身

フィアは騎士だが男爵、場合によっては伯爵並の権力を行使できる。
他五人も最高で言えば男爵並の権力を行使できる立場で非常に異例な存在、しかしその点から一部の伯爵からは毛嫌いされており理不尽な目に遭うこともある。



第三十七星 親衛隊ーloyal guardー

 

『こちら月面基地総司令部、所属と目的を明らかにされたし』

 

「こちら、ヴァース帝国軍第八惑星間輸送艦隊…親衛隊の移送及び特務の遂行…物資輸送のために着艦許可を願いたい…作戦コードを送る」

 

『コード受領、照会……確認した、遠路はるばるご苦労様です…第三、第四格納庫に入港してください』

 

「こちら輸送艦隊、了解した」

 

通信を終えた艦長は部下に指示を出すとホッとしたような表情を浮かべる。

 

「お疲れ様です、艦長」

 

「副長か…そっちはこれからが大変だろう」

 

「いえ…私は隊長に会える事は何よりも幸せですから」

 

「あぁ…」

 

リアの幸せそうな顔に艦長は若干引きながら答えるのだった。

 

ーーーー

月面基地第三格納庫

 

「うむ…着いたか……」

 

そこには既にザーツバルムがマリーンを連れて特務人物ことレムリナ姫の到着を待っていた。

 

「親衛隊にはゆっくりして貰わねばな…マリーン、エルスート卿はどうした?」

 

「先程から連絡を入れているのですが…今スレインが呼びに行ってます」

 

「そうか…」

 

その言葉を聞いたザーツバルムは右手を顎に添えながら意外そうな顔をする。

彼自身、フィアをそこまで知っていると言う訳ではないが、それでもこの様な行動を取ることは珍しいと思えるのはフィアが色んな意味でまっすぐであるからだろう。

 

「何かなければ良いがな…」

 

「そうですね…作戦終了後も様子がおかしかったですから…」

 

「そうか…」

 

『まもなく入港します、作業中の各員は作業を中断し直ちに退避してください』

 

(あの時の行動と言い…記憶に関係しているのか……)

 

マリーンは入港する輸送艦隊を見ながら一人、考えにふけっていた。

 

ーーーー

 

その頃、マリーンに迎えに行かされたスレインの顔は驚きに満ちていた。

ドアロックが行われていなかったため自動で開いたドアから見たのは暗い部屋に乱れたデスク、それに力なくもたれているフィアの姿、副長のリアが見ようものなら発狂するぐらい異様な光景だった。

 

「フィ…フィアさん?」

 

流石の光景にスレインは質問をしてしまうほど驚き、その声にフィアは紅い眼をスレインに向ける。

 

「スレインか……」

 

「はい……」

 

酷く疲れた声に静かに答えたスレインはフィアの元へと駆け寄り心配そうに顔を見る。

 

「フィアさん…」

 

「フフッ……」

 

そんな子動物の様な様子にフィアは思わず笑うと立ち上がる。

 

「すまない…色々あってな…見苦しい所を…」

 

「いえ…頼りないかもしれませんが…僕に出来ることがあったら何でも言ってください」

 

「ありがとう…スレイン……」

 

両手をしっかりと握られ真剣な表情を見たフィアはスレインを優しく抱きしめた。

 

「え!フィアさん!!」

 

「本当に…ありがとう……」

 

「いえ……」(柔らかい……)

 

先程とは打って変わって優しい表情になった彼女を見て顔を真っ赤にして俯くスレインだった。

 

ーーーー

 

「ん?」

 

「どうしました?界塚少尉?」

 

「いえ……」

 

そんな時、地球でスレイプニールの整備をしていた伊奈帆は突然声を上げて上を見上げる。

 

(なんだろう…今コウモリへの殺意が……)

 

ピポピポピピピ……

 

「さぁ…なんだろうね……」

 

その時、スレインの背筋に悪寒が走ったのは恐らく気のせいではないだろう。

 

ーーーー

月面基地第三格納庫

 

「アセイラム・ヴァース・アリューシア姫殿下親衛隊、副長リア・シャーウィン以下四名…特別任務遂行のため月面基地に参りました…任務完了と同時に当基地におられますフィア・エルスート親衛隊長の指揮下に入ります」

 

「うむ…ご苦労であった」

 

親衛隊の一挙一動乱れぬ挨拶を見たザーツバルムは満足したような表情を浮かべ労うとリア達は乱れぬ動きで休みの姿勢をとる。

 

「エルスート卿ももう間もなく来るだろう…それで…殿下は」

 

「ハッ!」

 

リアは後ろを振り向くとそこには髪を七三に分けた男性がレムリナ姫の車椅子を押してやってきた。

 

「ありがとう…もう良いわ…」

 

「はい、恐れ入ります」

 

「これは…姫殿下…ご足労頂きありがとうございます」

 

「いいのです、ザーツバルム卿…この命は貴方のおかげであるのだから…」

 

「ハッ!…まずはごゆっくりと長旅の疲れを癒して頂きたいと思います…マリーン……殿下を案内するのだ」

 

「分かりました…殿下、こちらに」

 

一通りの挨拶を済ませたレムリナはマリーンに連れられて格納庫を後にした…それと入れ替わるようにフィアとスレインが格納庫に到着しザーツバルムに向けて礼をする。

 

「遅くなりました」

 

「すいませんでした…私としたことが…」

 

「二人とも来たか…スレイン…お主に伝えておかねばならぬ事があったのだ」

 

「はい?」

 

二人の足がしっかりと床に着くとザーツバルムは横目である人物を見る…それは先程、レムリナ姫を連れてきた男性兵士だった。

 

「お初にお目にかかります…スレイン様」

 

「様!?」

 

いきなりの様呼びに驚くスレインを前にその男性は自己紹介を進める。

 

「本日からスレイン様の下部(しもべ)としてお仕えさせていただきます……ハークライトと申します」

 

「は、はい……」

 

いきなりの出来事にオロオロしているスレインを見ていたフィアだが、横から紫の髪を持つ少女が自身の所に飛んで来ているのを見て思わず受け止める。

 

「隊長!お久しぶりです!!」

 

「リアか!久しぶりだなぁ」

 

久しぶりに会う部下にフィアの表情も晴れリアを強く抱きしめるのだった。

 

ーーーー

リアside

 

「隊長!お久しぶりです!!」

 

美しく輝く銀色の髪に地球にあると聞くルビーの様な美しく輝く紅い瞳…それを見た瞬間、今まで律していた自身を解放してその胸元に飛び込む。

 

「リアか!お久しぶりだなぁ」

 

柔らかな感触を感じながらリアは猫の様に頬をスリスリする。

 

(あぁ…九ヶ月と十七日と五時間と二十九分四十二秒ぶりの隊長の香り、感触……あぁ!!)

 

最高に幸せそうな顔をして顔をスリスリするリアの後ろ姿を見ていたネール他親衛隊の面々はまたか…と言った感じにしていた。

 

そう、親衛隊副隊長ことリア・シャーウィンはフィアの熱狂的な忠臣とは聞こえがいいが世間一般的に言えば…究極の領域に踏み行ったフィア好き(ストーカー、変態)である。

フィア本人こそ気づいていないがその様子を常に見てきた親衛隊のもの達には異様であり通常の光景であった。

 

ーーーー

 

「やぁ~来たねぇ~」

 

「クラウス機付き長!お久しぶりです!」

 

そんな様子を見ていた親衛隊員のジュリの肩を叩いたのはシナンジュの機付き長、フェイン・クラウスだった。

 

「相変わらずやってんねぇ」

 

「えぇ…」

 

「まったくですよ!副長は隊長が絡むとあれだからな」

 

「ネール!機付き長に何て言葉を」

 

「いいよ~久しぶりだね、ネール…ギロスは壊してないかい?」

 

「動かせなくて鈍っちゃうぜ!」

 

フェインは元気なネールと話しているとその脇からシルエが無言で頭を下げ、ケルラが話に入っていいか分からずにオロオロしている。

 

「この二人は相変わらずだねぇ」

 

「あぁ、良くも悪くもってか!」

 

「ネール!…全くもう…」

 

「苦労人だねぇ…」

 

「久しぶりだな、全員」

 

フェインはジュリの様子を見ながら彼女の頭を軽く撫でていると、今度はフィアが腰にリアをくっつけたままやってきた。

 

「「「「ハッ!」」」」

 

「うむ…相変わらず動きが鋭いな、リアの教育もしっかりとしているようだな」

 

「当たり前です!私は隊長の補佐ですから!」

 

「うむ…」

 

受け答えはしっかりとしているがその当の本人はフィアの腰にまだくっついているのだから説得力のなさが絶大である。

しかしその親衛隊は普通の人と同じように話しているのを見ると自身が可笑しくなったのではないかと思えてくるのは必然なのだろうか。

 

「元気になられて良かった…」

 

そんな親衛隊の様子を見たスレインはそれに囲まれて笑顔を振りまくフィアの姿を見て少しだけ安心するのだった。

 

 

 

 

 

 




どうも砂岩でございます!
親衛隊終結!!でございます!
リアは…まぁ…あんなんなので温かい目で見て頂けると嬉しいです。
次回は地球サイドをやってついに二期に突入しようかと思います!
では最後まで読んで頂きありがとうございました!!

ご依頼があったのでフィアの照れ顔的なものを…相変わらず下手すぎて笑えます。
こんな私ですが…もし、仕方がない描いてやろうなんて言う天使がおりましたら全力募集です!はい!


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