アルドノア・ゼロ 忠義は主君と共にあり 作:砂岩改(やや復活)
アルドノア・ゼロー忠義は主君とともにありー最終章突入。
「我が軍団に躊躇いの吐息を漏らす者はいない。今、真の若人の熱き血潮を我が血として、ここに私は改めて地球連合政府に対し、宣戦を布告するものである。仮初の平和への囁きに惑わされる事なく、
繰り返し心に聞こえてくる祖国の名誉の為に!」
「「「うぉぉぉぉぉ!」」」
第三次惑星間戦争勃発の危機。
「事態は深刻です。青年将校らを中心にクーデターが発生しています。若い連中は姫様を御守りせんと立ち上がったようですが…」
「首謀者は誰なのですか?」
「カーティアス卿です」
フィアを火星から追放した張本人。そんな彼がフィアやアセイラムのカリスマを利用して戦争をもう一度起こそうとしていた。
「すぐに声明を出しましょう」
「それはお辞め頂きたい。女王陛下」
謎の兵たちに囲まれるアセイラム。
「さぁ、戦争をもう一度…」
ーーーー
「そんな…」
「フィア・エルスートさん。医者として貴方にとって辛い事をお伝いせねばなりません。最大まで持って3年です。お辛いでしょうが、現代の医学では貴方をお救いできません」
フィアに訪れた本当の生命の危機。
「フィア…」
「人を殺してきたツケが回ってきただけだ。悲しむことではない」
ーー
「戦争を回避するためには首謀者を討ち取る他ない。ヴァースから進撃してくる敵艦隊を抜けて揚陸城に突撃。やつを討ち取る」
「その任務はデューカリオンにしかできない」
デューカリオンメンバーに与えられたラストミッション。
「シナンジュ?」
「いや、その試作機リバウだ」
再び姿を現す深紅の機体。
「これが私の最後の戦いになるな…」
「フィア…」
「終えることにはなんの後悔はない、最後に姫様をお救い出来る。姫様の騎士として誉れのある任務だ」
ヴァース最強の騎士。最後の戦いの始まり。
ーー
「前衛が全滅した!」
「バカな、地球攻略のための戦力をなんだと思っているのだ!」
「敵は一機。深紅の機体だ!」
「まさか…あの悪夢!?」
「バカめ。赤い機体だと言っても奴である必要はない。冗談も休み休みに言え!」
「奴だ、姫殿下の騎士だ。なんでここにいるんだ!」
マリネロスの悪夢が目を覚ます。
ーー
「ここは私にお任せを…」
「お前は…」
銀髪を短く切り揃えた青年。死んだと思われていた忠臣たちが蘇る。
ーーーー
暴走と妄想にて紡がれた物語がついに完結。
アルドノア・ゼロー忠義は主君と共にありー
最終章《騎士に捧げる鎮魂歌》
それは騎士との別れの物語。
「ここが私の墓標となる…」