仮面ライダーLOST   作:九番ライト

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ジョジョの奇妙な冒険編
第十三話「最後の石仮面」


それほど離れていない昔の話だ。

 

お前さん、第二次世界大戦で一番科学力が発達した国はどこだと思う?

 

ナチスに決まってるだろうって?

そりゃそうさ。

 

ナチスの連中は科学力の他に魔術・オカルトの分野でも世界で進んでいたっていうのは知ってるかい?

 

これからあんたに話すことは、世間には知られていないことなんだが

それがあったていうのは真実なんだ。

 

ナチスドイツは世界制覇を目指したのは、幾年の時を越えて復活した恐ろしい魔物を

倒すためだったんだ。

 

魔物はなんとか倒されたそうだが、魔物が持っていた「石仮面」ってのが人間を怪物に変える装置で、ナチスが敗戦したと同時にアメリカに亡命した科学者が一つ持っているそうだ。

 

それからアメリカでの猟奇殺人が増えたって話らしい。

 

......あんたアメリカから来たんだろ?

 

あんたの近くにはいなかったかい?

 

異常に発達した犬歯がチラッと見えたら、そいつには注意しな。

 

そいつは俺と同じ吸血鬼だからな.....

 

 

第十三話「最後の石仮面」

 

 

あの扉を開けると、そこには何かの研究所らしき建物が荒野にポツンと建っていた。

いや、鉄柵の向きが外に逃げないようになっているのを考えると

あれは収容所の施設とも言えるだろう。

 

夜の闇で光がないのと、

銃撃のあとで見えにくくなっているが、ドイツ語での表記があるため

ここがナチスの施設であることは間違いないだろう。

 

それにしても気味が悪い....

まるでホラー映画に出てきそうな雰囲気の場所だ。

 

「おいおい、スピードワゴン財団の依頼ではるばる東ドイツまで来てみれば

吸血鬼じゃなくて、東洋人とご対面するとはどうなっているんだ?」

 

黒い髪の屈強な体つきの男は、俺の姿を見て驚いているようだった。

東ドイツ.....それなら、ここに人影が全くないのも頷けるな。

しかし、吸血鬼とはなんだ?

 

まさか、シード怪人がすでにこの世界で開花しているのか?

 

「あんた~日本人だろ?普通こんなところに東洋人の観光客は来ないが、

日本のライターだったら、ナチスのユダヤ人迫害の記事の取材にここを訪れるからな。残念だが、ここはそんな施設じゃねぇ。早くホテルに帰りな」

 

その男の言葉は人種差別ではないが、明らかに俺への嫌悪感が言葉に込められていた。

 

「確かに俺は日本人だが、ここには偶然訪れただけだ。

.....俺の勘だとここは、昔人体実験の研究所だと思うが

あんたは歴史研究家かなにか?」

 

「俺はジョセフ・ジョースター。あんたのいう通りここは人体実験の研究所だ。

わかったら、さっさと失せやがれ....と言いたかったが遅かったようだな」

 

研究所の方から白衣を来た金髪の男がこちらに歩いてきた。

 

「よく気がついたね。Mr.ジョースター。君がここに来るのは時間の問題だと思ったよ。」

 

「よお~お前が最後の『石仮面』の持ち主だな。悪いがさっさと始末させてもらうぜ」

 

ジョセフは上着の内ポケットから、古いバンダナをとりだし頭に巻いた。

 

「そこの日本人!!早く逃げないと殺されるぞ。逃げるなら今のうちだ!!」

 

「悪いなジョースター、気持ちは嬉しいが俺自身日本人であっても『人間』ではないいんでね。それから俺の名は二つある。一つは浦島空也だ。そしてもう一つ名は....変身ッ!!!」

 

浦島は辺りを照らすほど眩い光を発すると、姿を変え己の名を名乗る。

 

「仮面ライダーLOST....これが俺のもう一つの名前だ」

 

異形の姿に変身した姿を見て、波瀾万丈の人生を送ってきたジョセフ・ジョースターでもその姿には自分の目を疑った。先ほどまでいた日本人が戦士となるなんて、サムライは戦う時にああやって変身するのか。

 

「なんだか知らないが、奴は吸血鬼だ。『波紋』を使えないお前が戦える相手でじゃない!!」

 

「やってみなきゃわからないぜ。そんなことはよ~」

 

浦島はジョセフの忠告を無視し、金髪の男に向かって走り出す。

 

「お前はすでにソウルシードを植え付けられているな!!

 なら話は簡単だ!お前をぶっつぶす!!」

 

浦島は空高くジャンプし、必殺技を繰り出す。

 

「ライダァァァァァキック!!!!」

 

闇を突き刺す光の矢は金髪の男を突き破った。

 

「やれやれ....」

 

金髪の男がただの『シード怪人』だったらここで勝負はついていただろう。

だが、この男はソウルシードを入れる前から『人間』ではなかったのだ!!

 

「やはりこの体は最高だね~いくら刻まれても体が勝手に再生するからね」

 

完全に爆散した金髪の男の体のパーツが、自我を持った生物のように集まり体を再生させた。

 

「そ...そんな馬鹿な...ソウルシードは破壊したはず....」

 

「君はもう少し年長者の話を聞かなくてはいけないね。仮面ライダーLOST」

 

体が完全に再生した金髪の男だったものは、巨大なネズミになっていた。

なぜ吸血鬼なのにネズミなのか?

それはおそらくだが、この男の底が見えない野望がソウルシードに反応し

永遠に繁殖を繰り返す鼠と姿を変えたのだろう。

 

「我が帝国の再建のためにと柱の男対策のデータを集め続けた甲斐があった。

 あの少年が私にくれたあの種は私の体に劇的な進化を促したのだ。

 すべての運は私に向いているッッッ!!

 私の意志は神の意志なのだッッッ!!!!」

 

「そんなことあるわけないだろう。この腐れげっ歯類野郎!!」

 

マウスシードの死角からジョセフが乗り出してきた。

 

「刻むぜ血液のビート!!!山吹色波紋疾走ッッ!!!」

 

山吹色に光っている拳はマウスシードの体を突いた。

 

マウスシードの体は見る見るうちに崩壊し爆発していった。

 

「....こいつ....クレーメンス・E・ランナーじゃない!!」

 

打ち込んだ波紋から手ごたえがなかったジョセフは

すぐさまクレーメンスが偽物だということに気がついた。

 

「一体どういうことだ、ジョースター。奴のクローンを倒しただけとでも言うのか?」

 

 

全くわけがわからない。そんな表情でジョセフに問いかけた浦島だったが

施設の扉が開くと同時にすべてを悟った。

 

「No.334がやられたようだね。だが、『最後の大隊』の作戦行動には支障がないな」

 

そこにいたのは500人はいるであろうマウスシードの大群であった。

 

「ナチスの科学は世界一ィィィ!!!私のコピーを作るぐらい朝飯を作るよりも容易いことなのだ!!!!」

 

一番後ろから戦車に乗ったマウスシードが登場し高らかにナチス式の敬礼で

浦島とジョセフを威圧した。

 

「おい、空也。こういう時に日本人だったら突撃するんだろうが

 たった一つだけこの状況を打開する手がある」

 

「ジョースターさん、いったいどうするんだ?」

 

「それはな....逃げるんだよォォォォ!!!」

 

ジョセフはマウスシードの大軍に背を向け、20Kmはあるであろう近くの町に向かって逃げ出した。

 

浦島もここは戦術的撤退しかないと考え、ジョセフの後を追う。

 

「来い!!ライトチェイサ―!!」

 

浦島の声に反応し、次元の歪みからライトチェイサ―が姿を現した。

時速650kmのスピードはいくらマウスシードでも追いつくことはできなかった。

途中ジョセフを乗せて、浦島とジョセフは見事マウスシードの追手から逃げ切ることができた。

 

追撃を振りきって間もなく空に太陽が昇り、追撃してきたマウスシードは塵となって消えた。

 

おそらく本隊はこれがあるため、あの施設から外へ出ようとしなかったのであろう。

 

 

だとしたら、明日の夕刻には奴らが進撃してくるのは間違いない。

 

一体どうしたらいいんんだ?

 

俺の力は奴には通用しないんだぞ。

 

「空也とか言ったな。お前に吸血鬼を倒すことは無理だ」

 

後ろに乗っているジョセフが俺の心を見透かしたように、はっきりと無理といった。

ライトチェイサ―を止め、バイクから降りて変身を解いた俺は自分の耳を疑い、

もう一度ジョセフに俺が吸血鬼を倒せるか聞いてみる。

 

「奴らシード怪人を倒すのには、体内にあるソウルシードを突き破らなければいけないんだぞ。いくらあんたが『波紋法』だがなんだか知らんが、奴らに対抗できる武器を持っているからって、それは無理な話だ」

 

「だが、お前では倒せなかったのは事実だぞ」

 

ジョセフの現実的な一言が浦島の胸に深く突き刺さる。

何もできない以上、指を咥えて待つとういうことは俺にはできないことだ。

 

「俺は仮面ライダーとして奴らを倒さなくてはいけない義務があるんだ。

 この体が人間でなくなった時から、その運命を背負って戦っている!!

 ジョセフ・ジョースター、あんたの『波紋法』とやらが奴らに効くのなら、

 俺に教えてくれ!!俺をあんたの弟子にしてくれ!!!」

 

その瞳に黄金の意志をみたジョセフは浦島に心動かされ、

条件付きで波紋法を教えることにした。

 

「俺との勝負で勝ったら波紋法を教えてやろう。勝負はビリヤードで決めよう」

 

 

朝日が照らすビリヤード屋の看板は、まるで二人の男の激闘を静かに見守るように見下ろしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いま放映中のジョジョ二部とのクロスオーバーとなります。
舞台設定は二部の終了から20年の月日が経ったあたりです。

承太郎はまだ子供なので出てきませんので、三部のスタンドバトルを期待している方は申し訳ございませんが今後の話でスタンドは出てきません。

追記

ライトチェイサーの最高速度を999kmから650kmに下げました。
ヘルダイバーのプロトタイプなんで、このくらいにしないと
早すぎて後々のストーリーに影響が出てくるので変えました。
読者の方々に大変不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。


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