仮面ライダーLOST   作:九番ライト

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第七話「共闘」

 

やっと大和に関する手がかりを掴めたが、あと一歩のところで逃げられ落胆する浦島に 

フェニックスシードが鋭い爪を立て襲ってきた。

 

不意を突かれた浦島はその刃のように鋭くとがった爪をもろに受けてしまう。

 

「クッッ!!油断してしまった」

 

フェニックスシードの攻撃を受け、思わず膝をつく浦島。

 

「…倒すしかないのか…倒すしか….」

正義の戦士を名乗った浦島に、最大の決断が迫られる。

 

 

第七話「共闘」

 

 

N.Yで起きた吸血鬼出現事件は、日本の都市伝説であった

 

MASKED RIDERの活躍により解決した。

 

一方同じくN.Y.リバティ島の自由の女神像では

もう一人のMASKED RIDERが未知の敵と交戦していた….

 

 

「クケエェェェェエエエ!!!」

 

獣の雄叫びがN.Y.の街の響きは渡る。

その体はすでに鳥獣と化しており、背中から生えている翼はまだ完全に羽ばたけないものの、

高速移動の補助として使われていた。

刀のように鋭い爪は鎌鼬ように鋭い攻撃を繰り出し、浦島は攻撃を避けることで精一杯だった。

 

「あの爪はなんとかして避けないとヤバいな….」

 

幸い敵の攻撃は単調であったが、もう一度攻撃を喰らってしまうと深手となり

攻撃を避けられなくなってしまう。

 

フェニックスシードは次の攻撃を撃つため攻撃態勢に入った。

身を屈め、低い姿勢から一気に突撃してくるのだ。

 

高速で突撃してくるフェニックスシードを避けるため

回避行動に移る浦島。

 

「お兄ちゃん…助けて…」

 

フェニックスシードからマイクの声で助けを呼ばれた。

 

「マイク!!!」

 

その声に気を取られ回避できなかった浦島にフェニックスシードがすかさず攻撃する。

 

「しまった!!!!」

 

その爪の餌食となってしまった浦島。

左肩の強化装甲に深い傷を負ってしまう。

 

「これでは次の攻撃が!」

 

傷を覆った浦島に対しフェニックスシードはそのピッケルのような嘴で追い打ちをかける。

左肩に刺さるギリギリのところで浦島は右手でその嘴を掴みなんとか刺さるのだけは防ぐことができた。

だが、全身の力を頭部に集中しているフェニックスシードに対し、浦島は右手一本だけで辛うじて耐えている状態であった。

これではフェニックスシードの嘴の餌食になるのも時間の問題である。

 

「くそぉ….このままじゃ、こいつにやられてしまう…

せめてこいつの中にいるマイクと話ができれば….

だったら、こうしてやる!」

浦島は嘴に抵抗する力を弱めた。

そして遂に左肩にフェニックスシードの嘴が突き刺さる。

 

「クッッ!!!」:

 

絶体絶命のピンチであったが、その状況を逆手に取り

   

「この一発でマイクの意識が目覚めてくれれば!!!」

 

浦島はフェニックスシードのソウルシードがある腹部のベルトにめがけ、拳を放つ。

  

「グゲェェェェェエッェエエエ!!!!」

 

ソウルシードに直接攻撃が伝わったためか、

フェニックスシードは左肩から嘴を抜いて、もがき苦しむ。

 

「マイク!!!返事をしてくれマイク!!!俺はお前のお父さんの知り合いだ。  

 今からお前をそこから助け出す。お前は自分の意識を持ち続けるんだ!!」

 

浦島の呼びかけはフェニックスシードの中にいるマイクまで届いた。

フェニックスシードの体内からソウルシードが出かかっている。

ソウルシードの中からマイクの声で

 

「お兄ちゃん….ぼく…お父さんに会いたい….」

 

とかすかだが聞こえてきた。

 

「あれがマイクの体が入っている部分か!!」

フェニックスシードの体内にあったソウルシードは3分の1ほど出てきた。

 

それを引っ張り出すため、フェニックスシードに近づいた浦島。

左腕が先ほどの負傷のせいで使えないため、右手で抜きだそうとする。

残りが半分になったところで、フェニックスシードの嘴が浦島の右肩を突き刺す。

  

「まだだ!!この子だけは何としても助ける!!」

 

  

両肩の負傷で弱まっていくはずの力が、どんどん強くなっていく。  

  

そして、ソウルシードが残り4分の1となったところでソウルシードに絡みつく触手を見つけたが

浦島の両腕は触手を断ち切るほどのパワーは残されていなかった。

 

「ここまで来て!!!だが、俺は諦めん。俺は….俺は仮面ライダーなんだ!!!」

 

  

手も足もでない状況だったが、浦島はけして諦めなかった。

 

そしてその諦めない心は、一人の男の拳に乗り移った。

 

 

「ライダァァァァチョッップ!!!!」

 

鋭い手刀がソウルシードから触手を断った。

 

「浦島!よく一人で頑張った!」

 

真紅のマフラーをなびかせて浦島の目の前にいる男は本郷猛…いや、仮面ライダー1号だった

 

「本郷さん!マイクはこの中にいます。ライトチェイサーも無事です」

 

フェニックスシードの体内から取り出されたソウルシードは徐々に大きくなり

子供一人が入るくらいの大きさになっていた。

 

すかさず浦島はソウルシードを剥き、マイクの体があること確認した。

    

「マイク!!お兄ちゃんだ!!瞳を開けて返事してくれ!!」

 

その言葉に応じ、マイクの瞳はうっすらと開き

   

「お兄ちゃん…ありがとう…」

 

とかすれた声だったが、はっきりと聞こえた。

 

「浦島。奴を倒すぞ。力を貸してくれ!」

  

「わかった本郷さん。だが、俺の両腕はもう使えない。

 一体どうやって攻撃するんだ?」

 

ほとんど動かない浦島の両腕は、誰の目から見ても使い物にならないことは明らかだった。

 

 

「俺にタイミングを合わせろ!」

 

とだけ言って、空高くジャンプした。

 

それに少し遅れて浦島もジャンプする。

  

空高く飛んだ二人の仮面ライダーは天に登る朝日を背にし 

 

「行くぞ浦島!!!これが俺たちの必殺技だ!!!

 ライダァァァァァァダブルキィィィィィク!!!!!!!」

 

その二本の稲妻はフェニックスシードの体を突いた。

 

フェニックスシードは大爆発を起こし、N.Yの街から消えていく夜の闇の中に消えていった….

 

  

 

エピローグ

 

 

 

「フォスター博士、本当にライトチェイサーをもらっていってもいいのですか?」

 

浦島は息子を迎えにきたフォスター博士に問う。

  

「いいんだ。君が仮面ライダーとして戦うためには、バイクがなくてはいけないのだろう?

 ライトチェイサーが手元にあってはいつバダンに追われるかわからないからな。

 そいつも君に乗られて本望だろう」

 

フォスター博士は浦島に対して息子を助けてくれた感謝の念の意味も含めて

浦島にライトチェイサーを託したのだ。

 

「わかりました。ライトチェイサーお預かりいたします」

 

浦島はフォスター博士の熱意に負け、ライトチェイサーを受け取ることになった。

 

「お兄ちゃん、これ本郷のお兄ちゃんから」

 

そうマイクから受け取ったのは手紙だった。

本郷はオオコウモリ怪人の血清を友人に届けるため、あの後すぐに戻っていったのだ。

  

「本郷さんからか~」

 

中身をあけるとそこにはこう書かれていた。

 

  

 『浦島へ

   君はこれからとてつもない闇と戦うことになるだろう。

   たとえ君にピンチがあっても、今回みたいに助けには行けない。

   だが、忘れるな。

   俺たち仮面ライダーはたとえ絶体絶命のピンチでも決してあきらめない。

   俺たちが負けるということは、人類の死に直結するんだ。

   いつかまた会おう。戦友よ。 

                                本郷猛 』

   

「本郷さん、この言葉、肝に銘じておきます」

  

浦島はその言葉の意味の重さを感じながら、手紙をそっとズボンのポケットに入れる。

 

「それじゃ俺、そろそろ行きます」

 

ライトチェイサーにまたがり、エンジンをかける浦島に

   

「また会えるよね?お兄ちゃん」

 

と悲しげな目で見つめるマイクに対し、

浦島は軽くマイクの頭をなでると

 

「大丈夫。必ずZを倒す旅が終わったら遊びに来るさ」

 

その言葉だけ言うとスタンドを上げ、エンジンを吹かしライトチェイサーを走らせた。

 

「ありがとう仮面ライダー!!!」

 

マイクは自分が出せる一番大きな声で浦島に叫ぶ。

   

浦島のの姿は夕日とともに消えていった....。

 

彼の旅の始まりはここから始まった。

 

浦島 空也として...

 

仮面ライダーとしての永い旅が.....

   

 

 




仮面ライダーSPIRITS編終了です。
次回からまた違う世界に行きます。

文章能力の低さが指摘されたので、
これからも精進していきたいと思います。
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