仮面ライダーLOST   作:九番ライト

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今回からキン肉マン編に入ります。
シリーズでいうと、第21回超人オリンピック・ザ・ビックファイトの
ウォーズマン戦と七人の悪魔超人編の間の話です。

この時期のキン肉マンに思わしくない言動がありますが、
そこはV2チャンピオンの自覚と思ってください。

まあ自覚があったらミート君はバラバラにされることはなかったんですがね(汗)


キン肉マン編
第八話「超人伝説!!の巻」


フェニックスシードとの戦いを終え、フォスター博士とマイクに別れを告げてから数時間が経った。

 

浦島は相棒ライトチェイサーに跨り、夜のハイウェイを駆けて行った。

 

「Zの野郎、一体どこに行きやがったんだ?

 フェニックスシードの爆発した場所には手がかりは何もなかったし、

 奴を追うためにはどこに行けばいい…」

 

自由の女神には、Zを追うための手がかりは一切残されておらず

浦島の額には、焦りからか、汗がにじみ出ていた。

 

浦島の前には一台の大型トラックが走っていた。

さっきから何度も追い越そうとしているのだが、浦島がスピードを上げるたびに

大型トラックもスピードを上げ絶妙な距離感を保つため、なかなか追い越せない。

 

「あのトラックの運転手、性格悪いな~

 いい加減追い越しさせろってんだ!」

 

浦島は大型トラックに対する苛立ちがついに頂点に達し

一気にスピードを上げ、トラックを追い越すことにした。

 

大型トラックの左を攻め込むと、トラックも左に寄ってきた。

 

「よし、こいつの機動性を試してみっか!」

 

浦島が車体のバランスを左から右に重心を落とし、

大型トラックの右側をすり抜けようとしたとき、突然大型トラックの荷台のドアが開きだした。

 

荷台の中はまばゆい光で覆われて、何も見えなかった。

 

「まずい!光で目がやられちまった」

 

突然の光で、改造人間である浦島の目もくらんでしまい、思わずバランスを崩してしまう。

浦島とライトチェイサーは、吸い込まれるようにしてトラックの荷台に吸い込まれていった。

 

トラックの荷台の上に白い学生服を着た少年…『Z』が姿を現した。

 

「これ以上、君がこの世界にいてもらっては困るからね。

 次元ゲートに行って、新たな世界の中で君の物語を続けるといい…」

 

Zはそう言うと、トラックとともに姿を消した。

 

 

第八話「超人伝説!!の巻」

 

 

 

浦島が目を開けると、そこは無数の扉が存在する空間の中にいた。

 

 

「上にも扉、下にも扉、右にも左にも扉…

どこを見渡しても扉しかない。

いったい、なんだ?この空間は…」

 

理解できない状況に追い込まれるのは、ここ数日で何度もあったため

浦島は、自分が多少のことでは驚かないようになっていたかと思っていたが

どうも慣れないようだった。

 

「このまま悩んでいても、物事は解決しないし

 とりあえず一番手前にあるこの扉を開けてみるか」

 

浦島は一番近い扉のドアノブに手をかけて

ゆっくりとドアノブを回し、扉を開いいていくと

男たちの怒号とたくさんの歓声が聞こえてきた。

 

「なんだ、これ?」

 

さらに扉を開けると、鋼のような筋肉を纏った男たちが、

リングで戦っているようだった。

 

「面白そうだし、とりあえず入るか」

 

勢いよく扉を開けると、浦島はそのまま扉の中に吸い込まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浦島の後頭部が壁にぶつかった。

浦島は痛みをこらえてあたりを見渡すと、牛丼屋のバイトのチラシが目に付いた。

 

「牛丼屋の便所ってところか…よりにもよってなんでこんなところに…」

 

ドアはドアでも、便所のドアを開けてしまうことになるとは

浦島の予想には全く考えていなかった。

 

そしてこの部屋、いくら便所だからといっても、やけに異臭が漂っている。

浦島の経験上、その匂いは出来立ての人間の『うん○』の匂いだった。

 

その匂いの発信源は浦島の足元だった。

先ほどから浦島は妙な感触が足元に感じられたので、まさかそんな非常識なことがあるわけないよなと考えつつも

恐る恐る足元に目を向けた。

するとそこには、古めかしい和式便所の中には

自分の足とその下には人間のと思わしき「うん○」があった。

 

浦島 空也 19歳

彼は人間の「うん○」を踏みつけてしまったのだ。

 

「嘘だろぉぉぉぉぉ!!!

 なんで流されてないんだよ????

 前にしたやつ、ちゃんと流せよ!!!!!

 自分のしたモノぐらい、ちゃんと自分で始末しろぉぉぉぉぉ!!!」

 

牛丼屋の便所に浦島の絶叫が響き渡る。

 

その絶叫を聞いて誰かがこちらに向かってくる。

 

「おかいしいのぅ?わたしが入った後には、誰も入らなかったはずだが」

 

声からしてみて、20代くらいの男だった。

 

男と思わしき足音は便所にどんどん近づき、ドアの前で立ち止まった。

 

「おーい、誰が入っとるか知らんが、なにかお困りのようかのう?」

 

男の手が和式便所のドアノブにかかり、ゆっくりとドアが開きそうになる。

 

「ちょっと紙がないだけだから!!!

 誰だか知らないが親切に開けなくていいぞ!!

 頼むから開けないでくれ!!!」

 

不可抗力とはいえ、便所に足を突っ込み

人間の「それ」を靴で踏んでいるところを他人に見られるわけにはいかなかった。

 

男としてのプライドが浦島の体を動かし、必死でドアノブを抑える行動へと走らせた。

 

「開けなくていいって本人が仰っていますし、ここは開けなくていいじゃないですか、王子」

 

10歳くらいの男の子が、ドアを開けようとする男に対して、止めに入る。

 

―王子だがなんだか知らないが、母さんやじいちゃんにも見られたことがない恥ずかしい場面を

 見られたくないんだよ!!

 

浦島はあっりたけの力を込めてドアノブを掴むとドアノブが徐々に潰れていった。

 

「しかしミートよ、この人はとても困っているようだ。ドアが壊れて出られなくなってしまっているようだし、

 わたしがこちらから開けてあげなくては」

 

男はミートという名の少年の忠告を無視し、ドアノブから手を離し、ドアごと外しにかかった。

 

「う…嘘だろ?ただの人間にそんな馬鹿力があるわけ….」

 

便所のドアは男の馬鹿力によって、見事に外され、浦島の恥ずかしい姿は公衆の目にさらされることになった。

 

「一つ言っておくが、私は人間ではない。私は超人だ」

 

先ほどの馬鹿力の正体は、このトサカのついた大男に仕業だった。

上半身裸に、パンツ一丁…

恰好だけ見るとただの変態だが、この男の筋肉は鋼のように厚く、締まった体だった。

 

まさに鎧ともいえる全身の筋肉が、男の恰好を不自然とは思わせないオーラを放っていた。

 

「…超人?…アストロ球団か?」

 

「アストラだか、アステカなのではない!私はキン肉星王子、キン肉マンことキン肉スグルだ」

 

どこからともなくにじみ出てくる自信は、いったいどこから来るのか

浦島は不思議でたまらなかったが、そのオーラは確かに本物だった。

 

「ちょっと前に超人オリンピックV2を成し遂げたばかりなのにな~

 王子の知名度もまだまだのようですね」

 

同じく頭にトサカをつけ、眼鏡をかけている少年は苦い顔でキン肉マンのほうを見ている。

 

「私の知名度もまだまだか~。

しかし、今回の超人オリンピックのチャンピオンも知らないとは

君もかなり苦しい生活をしているんじゃのう~」

 

キン肉マンはどこから取り出しかわからないが、ハンカチ片手に浦島の不遇さに同情していた。

 

「V2チャンピオンか~あんた、なかなか見かけによらず、すごい人なんだな。

 ところでさっき、『私の後には誰も入らなかった』ってあんた言ってたよな?

 ということはこのうん○ …あんたの流さなかったものってことになるよな~」

 

浦島はこみあげる怒りを抑えながら、キン肉マンに問いただす。

 

「すまんのう~それは私のうん○じゃ。ごめんなちゃい」

キン肉マンのふざけた態度は浦島の怒りを爆発させる弾薬としては十分すぎるほどの量であった。

 

「てめぇ!!!!自分のクソも流せねぇ~のかよ!!!!

 そんなガキみたいな奴がオリンピックのV2チャンピオンなんて

 天が認めても、俺は認めねーぜっ!!!」

 

激高した浦島はキン肉マンに言い寄った。

 

キン肉マンもカチンときたようで

 

「なんじゃとう~。私が悪いと思って下手にでたら、私のチャンピオンベルトにケチをつける気か!!」

 

と声を荒げ、浦島を睨みつける。

 

「まあお待ちください二人とも。確かにうん○の件は王子に非がありますが

 何も王子のチャンピオンベルトにいちゃもんつけなくてもいいでしょう。

 ここは私、アレキサンドリア・ミートの顔に免じてお互い謝って丸くおさめましょう」

 

この中でも一番年下の彼に言われてはしょうがないので

浦島はおとなしく謝ることにした。

 

「チャンピオンベルトにいちゃもんつけたことは申し訳ない。

 ただ、あんたがチャンピオンだってことはあんたに言われて知ったんだ。

 何しろ俺はさっきこの世界に来たばっかりで…」

 

浦島が事情を話そうとしたとき、

 

牛丼屋にあわてて飛び込んできた鉢巻を巻いた男が

 

「たいへんだ~!!三丁目に怪獣が現れて、街で暴れているぞ~!!!」

 

三人はその声を聞いて牛丼屋の外に出た。

 

するとそこには、腹の出た中年男のような体系の怪獣が街を壊していた。

 

「王子!あれは怪獣商社の窓際係長、マドギラスですよ」

 

「久しぶりの怪獣退治じゃのう。そこの君、うん○に関しては申し訳なかった。許してくれ。

 すまんが、話はここまでにして君は早く逃げなさい」

 

キン肉マンは先ほどまでにおちゃらけた態度から、キリッとした態度に変わった。

 

「ミートよ。ニンニクをくれ」

 

「はい、王子」

 

ミートからもらった生のニンニクを食べ、キン肉マンはみるみるうちに巨大化した。

 

「一気に決めさせてもらうぞ、マドギラス。キン肉フラッシュ!!!」

 

キン肉マンは必殺技と思わしきポーズをとるが、何も出てこない。

 

「おわ~キン肉フラッシュがさび付いて出てこない~どうしようミート?」

 

先ほどまでのキリっとした表情は消え、キン肉マンは予想外の出来事にパニックを起こしていた。

 

「王子!!さっき食べたのが最後のニンニクですよ~」

 

「そ…そんな~」

 

さらにパニックに陥るキン肉マンの隙をついて、マドギラスは頭に巻いてたネクタイでキン肉マンに首を締め上げた。

 

「ひ…卑怯者っ!!!怪獣だったらどうどう戦ってこんかー!!」

 

怪獣に卑怯もひったくれもないと思う浦島だが、状況は一刻を争っていた。

 

「どうやら俺の出番のようだな」

 

浦島は念じると体から変身ベルトが出てきた。

 

「変…身!!!」

 

浦島がポーズをとると、浦島の体は変化していき異形の姿となった。

 

「トゥ!!!」

 

浦島は近くのビルの屋上に飛び、さらに天高く飛翔した。

 

「ライダァァァァキィィクッッ!!!!

 

浦島の必殺技がマドギラスの体を突く。

 

マドギラスはネクタイだけ残して爆発していった。

 

燃え盛る火を背に、浦島に対してミートが問う。

 

 

「あなたは…いったい何者なんですか?」

 

浦島はミートの問いにこう答える。

 

「俺は......仮面ライダーだ」

 

 

 

口を覆う純白のマフラーが爆風でなびいていた。

 

 

 

 

 

 




キン肉マン編突入しました。

キン肉マンの二次創作自体あまり見たことないですが、
まさかクロスオーバーなんて....

ここはキン肉マンに対する愛で最後まで書ききろうと思います。
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