マリオside
旧都での勇義との決闘を終えたマリオ達は地霊殿へ向けて進んでいた。
「しかし恐ろしいやつだったな、勇儀は...」
歩きながらマリオは勇儀の事を口にする。やはりあれほどの力を持った相手との一騎討ちにはマリオでも恐ろしく感じる物があるらしい。
「でもさっきの気配って何なんだろ?」
「まだ言うのかよ、ルイージ。」
「いや、でも本当に感じたんだよ。」
ルイージは地底に入った頃からずっと感じていた。誰かが自分達を見ている気配に。だがマリオやポンプには分からないらしく気のせいだろと流されていた。
しばらく歩いているうちに3人はある事に気づき始めた。
「そういや、人気がほとんどないな。」
「確かに、声も聞こえないし。」
そう、旧都を離れてからというもの一気に人の気配がしなくなったのだ。確かに旧都から距離があるとはいえ、いくらなんでも静かすぎた。
だがポンプはその理由がすぐに分かった。
「マリオサン、ルイージサン、アレ...」
ポンプが見た方をマリオ達も見る。遠かった為はっきりとは見えなったがそれは確かにあった。
「おい、あれって。」
「うん、多分間違いないね。」
3人の先には大きな屋敷がうっすらと見えた。
「よし、行こうぜ。」
「うん。」
「ハイ。」
3人は遠くに見える屋敷、地霊殿に向かって更に進んでいく。
マリオ達が到着するとそこには西洋風のお屋敷が建っており広い庭まで設けてあった。
「なんか地上の建物より馴染みがあるな。」
「アア、それはデスネ。」
ここでポンプの解説が入る。ポンプによるとこの地霊殿は外の世界にある西洋と呼ばれる地域の造りに似た建物らしく、キノコワールドもその西洋の建物に造りが似ている為馴染みやすいらしい。(逆に地上の建物は東洋の地域に見られる建物らしい。)
「そういう事だったのか。」
「確かにボク達は霊夢達との服装も全然違うもんね。」
ルイージに言われて、確かにと納得するポンプ。
「てかそんな事言ってる場合じゃないだろ。」
「そうだね。」
本来の目的を思い出したマリオ達はやっと地霊殿の敷地に足を踏み入れる。
すると
「グルルルル」「ガウッ」「ワンワンッ」「ニャオーン」
「なっ何だ何だ!?」
「動物!?」
なんと庭にはたくさんの動物がいたのだ。犬や猫のような小動物からアライグマやライオンといった動物までいた。
「アノ...こちらを睨んでマスネ。」
「よし、俺にまかせろ。」
マリオは懐からアイテム袋を出した。そして手を突っ込んで何かを取り出した。
「行くぞ!!」
マリオは取り出した何かを地面に置く。すると動物達が...
「Zzz」
何と全員寝始めたのだ。ルイージとポンプは呆気に取られていた。
「よし、今の内に中に入るぞ。」ボソッ
「一体何したの?」ボソッ
マリオは屋敷の入り口に向かいながらルイージとポンプにそのアイテムを見せた。
「これって、オルゴール!?」
「ああ、まさか動物にも聞くとは思わなかったけどな。」
あまり自信はなかったものの効いてよかったとホッとしているマリオ。ルイージもよく思いついたねと感心していた。
そして遂に地霊殿の入り口に辿り着くと扉を開けて中へと入った。
中に入ったマリオ達は言葉を失っていた。そこは黒に赤の市松模様の床、更にはステンドグラスの天窓が設けてあった。
「中はもっと凄いな...」
?「誰ですか?」
「「!?」」
誰かがマリオ達に声をかけてきた。声のする方を見てみるとそこには薄紫のボブにゆったりとした水色の服装、そして複数のコードで繋がれた第三の目(サードアイ)を浮かべた少女がいた。
「えっと君は...
「私は古明地さとり、この地霊殿の主です。」
「そうか、俺は...
「貴方はマリオ、そして隣は弟のルイージ、その変わった機械?のような方はポンプ...というのですか。」
「「!?」」
マリオ達は驚きを隠せなかった。何故なら自分達の言おうとしたことをすべて先に言われたからだ。
「いろいろ疑問があるようですがひとまず上がって下さい。貴方達は悪そうな人には見えませんからね。」
「「お、お邪魔します。」」
さとりに促されるままマリオ達3人は奥へと進んでいった。
「どうぞ。」
さとりは紅茶の入ったティーカップをマリオ達に差し出した。
マリオ達は今リビングに案内され、ソファに座っていた。さとりは紅茶を差し出すと向かいのソファに腰掛け、話を始めた。
「まず、何故貴方達は此処へ...ああ、怨霊ですか。でしたら私のペットが何か知ってるかもしれませんね。」
「ペット?」
何故ペットが?と思ったマリオ達だが、さとりによるとペットと言っても妖怪化しており人化することもでき、そのペットが管理している場所から湧きてだしているのではと教えてくれた。
納得したマリオは一番の疑問をぶつけてみた。
「ところで...
「何で言うことが分かるのか、それは私は覚妖怪であり相手の心を読めるからです。ですから貴方達の考えてる事も分かり、そして誰からも嫌われているのです。」
マリオ達はその事実に何も言えなかった。勇儀から嫌われた妖怪が住んでいるとは聞いていたがまさか心が読めるというのが理由だったとは考えもしなかったからだ。
「マジか...」
「でっでもそれく...」
「それだからこそ嫌われたのですよ。ところで変ですね、貴方達は私の事を嫌ってないのですね。」
「まあ、そのくらい大したことないだろ。コッチの世界にはさとりより変わったヤツがいるし。」
「確かに...」
「ふふ、そうみたいですね...」
さとりは正直嬉しかった。まさか自分の能力を目の前にして嫌わない人間がいるなど思ってもいなかったからだ。
ちなみにルイージの心を読んだら、なにやら火を吹く亀や大食いドラゴン、しゃべるキノコなどが読めた。
「でも本当に読めるんだな。」
「ええ、まあ。」
すると何かを思いついたマリオ。
「よし、なら...」
突然黙りこんだ。するとさとりが...
「そうですね...好きな食べ物はお菓子、特にケーキなどの洋菓子ですね。趣味は読書でたまに執筆もします。う~ん、ジャンルは色々ですが心理描写が豊富な物語をよく読みますね。...へぇ、貴方は冒険が好きなんですね。ルイージはちょっぴり臆病だけど頼りになる、成るほど、いい兄弟ですね。他には...」
「「ちょっと待って!!」」
ルイージとポンプが2人の会話の間に入った。
「兄さん、一体何を...」
「いや~、さとりが心を読めるなら是非やってみたくて」
「ボク達が分からないよ!!」
「すまんすまん。」
「仲が良いですね。」
こうしてマリオ達はさとりと打ち解ける事ができ、紅茶を飲みつつお互いの会話に花を咲かせた。
「アレ?何か忘れてまセンカ?」
マリオ達が本来の役目を思い出すのはもう少し後の事となる。
今回の元ネタ
・オルゴールはスーパーマリオブラザーズ3より、本来はマップ上の敵キャラを眠らせる物ですが今回は動物にも効く仕様となっています。
ちなみにさとりが洋菓子が好きだというのは自分の勝手な設定です。ご了承下さい。(地底に洋菓子が伝わってるかも謎だが)
後ヨッシー編を見たいと書いてくださった方々、自分で質問しておいてスミマセン。今回はマリオ編を書きました。
マリオ編の次はちゃんとヨッシー編を書くつもりなのでそれまで気長にお待ちいただければ幸いです。