モグラだってドラゴン名乗っていいじゃない!   作:すこっぷ

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今度パチンコだかスロットでハイスクールD×Dが出るそうですね。
パチンコとかはやった事ないけど、少し興味が……と思ったんですが、この作品という事は当然アレな映像が沢山な訳でして。
私にそんな勇気はありませんでした。


63話

「え〜と、元七十二柱の御家の名前はバッチリ暗記した。人間界に住む時のルールも覚えたし、後は使い魔が魔物の場合と妖怪の場合での扱いの違いに……」

 

オーフィス+ヴァーリチームが家にやって来て数日後。

休日も変わらず昇格試験に向けて勉強する俺、木場、朱乃さん。

どうなることかと思っていたが、特に問題もなく日々を過ごせている。

過ごせているんだが……

 

「スコル、ハティ、そしてフェンリルさん。今こそ俺の教えた禁じられし絶技で、オーフィスを包み込むのだ!」

 

「「「ウォフッ!!」」」

 

「す、すごいです! 三匹が一斉にオーフィスさんに群がりみるみるうちに球体に……!」

 

「フハハハハ! 一匹では出来ずとも、三匹集まればそれも可能となる。これぞ伝説の技、『わたあめ』だ!」

 

「我、動けない。モフモフ、素晴らしい。我、心地よい」

 

「ニャーハッハッハ! オーフィスが、あのオーフィスが! お、お腹イタイ……!」

 

「ちょっと大人しくしてくれませんかねぇ!?」

 

なんでこいつらすっかり意気投合してんの!?

馴染みすぎだろ、いくらなんでも!

なんで敵の親玉と、そんな速攻でフレンドリーになってんだよ!?

 

「む、すまんイッセーはしゃぎ過ぎた。よし、邪魔にならない様に地下にあるっていうプールにでも行くか」

 

「「はーい」」

 

「「「ウォフ!」」」

 

「水着はないけど、最悪全裸かトランクスで泳げばいいよね?」

 

「大丈夫よん、わたしの妖術で水着くらいチョチョイのチョイだから♪」

 

「ヤダよ、どうせ変なタイミングで術が切れて俺がひどい目に遭うんだろ?」

 

「水着なら俺の貸してやるから! お願いだから大人しくしてて!?」

 

カズキは俺が投げつけた水着を受け取り、みんなを引き連れて屋内プールに向かっていった。

なんで敵よりも味方の行動に神経すり減らさなきゃならないんだよ!

ってあら、オーフィスだけついて行かずにここにいる?

 

「どうしたんだオーフィス、ついて行かないのか?」

 

「いい。カズキ、よく観察した。我、次はドライグ、観察する」

 

「さ、さいですか……」

 

オーフィスは俺たちから少し離れた所に座り、先ほどカズキから貰ったクッキーをポリポリと食べながらじっと俺の事を見つめてくる。

う、う〜ん……やりづらい!

それでもレイヴェルのわかりやすい説明を受けつつ勉強を続け、ガリガリとノートに書き込んでいく。

しかし中級悪魔の試験がこれだと、上級になるには一体どんな事をやらされるんだろうか?

 

その後はアーシアがオーフィスに紅茶をあげたり、イリナが昨晩オーフィスとトランプをしていた事が判明したりと色々あったが概ね平和に過ごせた。

カズキだけでなくアーシアとイリナも打ち解け始めるとは、ウチの女性陣は適応力高いな。

カズキはなんかもう論外だ、あいつはマイペース過ぎる。

 

「伝承に聞くウロボロスとは、随分印象が違うね」

 

「混沌、無限、虚無を冠するドラゴンとは程遠く感じますわね。カズキくんにも懐いてる様に見えますし」

 

「『龍神』なんて称されてる様には見えないな、あれならグレートレッドの方が神様っぽい気がする」

 

俺たちがこんな話をしていても、オーフィスはアーシアから貰った紅茶を啜りながら俺を見つめ続けるだけで何もして来ようとはしない。

一体こいつは、俺から何を得ようとしてるんだ?

カズキにも興味深々みたいだったし……考えてもわからないか。

俺の疑問は解決しないまま時間は過ぎていき、とうとう試験の日がやってきた!

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

 

「はい、という訳で試験終了おめでとー」

 

「……なぁ、なんだか俺たちの活躍がスッゲェ省略された気がするんだけど気のせい?」

 

「気にするな、ハゲるぞ」

 

冥界、グラシャラボラス領にあるホテル。

昇格試験を受けない面々は試験会場近くにあるこのホテルで待機していたが、つい先ほどイッセーたちが帰ってきた。

筆記はそれなりに手応えがあり実技では無双したらしいから、合格はほぼ間違いないとアザゼルさんが酒を呷りながら言っていたし問題ないだろう。

今はアザゼルさんが予約してくれたレストランで、豪華な食事に舌鼓を打っている最中だ。

 

「あら、このお魚美味しい! 白音も食べてみニャさい、ほらあ〜ん♪」

 

「姉さま、恥ずかしいからやめて下さい!」

 

「うふふ、小猫さんも楽しそうですわね」

 

「……焼き鳥姫のくせに」

 

「なんですって、この猫又娘!」

 

「二人とも仲いいニャ〜」

 

「「よくない!!」」

 

なんか向こうのテーブル楽しそうだな、賑やかでいい事だ。

 

「先生にも言ったけど驚いたよ、俺たちって普通の悪魔に比べてあんなに強くなってたんだな」

 

「そりゃそうだろ、赤龍帝のくせに何言ってんだ。天龍だぞ天龍、お前ドライグのことちゃんと評価してやれよ」

 

同じテーブルに座ったイッセーがそんな事を呟く。

どうもイッセーは力加減がわからず対戦相手を殺しかけた事を気にしている様で、握った拳をじっと見つめていた。

正直そんなん気にしても仕方ないだろ、次に気をつければいいんだよ次に。

今度からはこ◯亀のBGMを掛ければいい、あの音楽が流れてる間は多分誰も死なないから。

 

「取り敢えずこれで昇格試験は終了なんだ、後は中間テストに集中出来るじゃないか」

 

「勉強はそうだけど、まだオーフィスの問題が……なんだってヴァーリは、俺たちの所にオーフィスを送り込んで来たんだ?」

 

「さてね、ヴァーリさんの考えてる事なんて俺にはわからないし。ただアザゼルさんは、何かから『隠すため』じゃないかって言ってたな」

 

あそこで呑んだくれてる酔っ払いの戯言を信じるのもあれだけど、多分言ってることは正しい。

でも最強無敵な龍神さまを、一体何から隠すんだ?

身を隠す前に、肌を隠した方がいいと思うんだけど。

あの人頭いいくせに時々突飛な事するから、いまいち思考が読めないんだよね。

 

俺が悩んでる間、イッセーとアーシアちゃんがアザゼルさんに神器について質問していた。

『覇龍』って二天龍だけの必殺技じゃなかったらしく、サイラオーグさんの眷属である金ピカライオンやなんとモグラさんまで使えるそうだ。

サイラオーグさんの場合は『覇獣(ブレイクダウン・ザ・ビースト)』とかいう別物らしいが、どちらにしろ使ったら死ぬらしいので俺には縁のない代物だ。

 

アーシアちゃんは自分の強化案を模索している様で、アザゼルさんに強力な使い魔との契約を勧められていた。

防御は使い魔に任せてアーシアちゃん自身は回復に専念するのか、やる事がハッキリしてると迷わない分効果的かもしれない。

既にアーシアちゃんは『蒼雷龍』と契約しているので、アザゼルさんはそういった上位の魔物に片っ端から声を掛けてみようかとアーシアちゃんの魔改造を目論んでいるようだ。

 

けどアーシアちゃん、モグラさんとは契約出来ないからね?

最近俺から離れて行動しまくってるから忘れてるかもしれないけど、俺の頭の上で野菜食い散らかしてるこの子は一応神器だから。

スコルとハティ?

この子たちは俺の眷属扱いだけど、契約とか出来んのかね?

 

ルフェイちゃんたちの所にいるスコルたちを呼んで聞いてみようとしたその時、何かの違和感を感じた。

なんだこれ、どっかに飛ばされた?

みんなも何かを感じ取ったらしく、キョロキョロと辺りを伺っている。

そんな中、別のテーブルにいた黒歌さんが猫耳をピクピクと動かしながら近づいてきた。

 

「ありゃりゃ、ヴァーリはまかれたみたいだニャ。–––本命がこっちに来ちゃうだなんてね」

 

「本命? あんたらまたなんか企んで……っと、そういう事ね」

 

俺が問い詰めようとしたその時、見覚えのある霧が周囲に立ち込めてきた。

なるほど、またあの連中か……!

毎度毎度同じ手ェ使いやがって、この霧を出す反則くさい神器も飽きたっての!

 

「お前ら、このレストランから出るぞ! 連中のお出ましだ!」

 

アザゼルさんの先導に従い、一斉に動き出す俺たち。

木場やゼノヴィアはそれぞれの得物を取り出し、イッセーも籠手を出現させて臨戦態勢だ。

走り続けてレストランのある通路を抜けロビーに出るが、客もスタッフも見当たらない。

辺りを見渡していたその時、何処からか大きな炎の球が撃ち込まれてきた!

 

「ッアーシア! イリナ!」

 

狙いはあの二人か、ここからじゃ遠すぎる!

遅れて気付いたイッセーも叫んだが炎の球は二人に当たる事はなく、オーフィスが炎を難なく打ち消してくれた。

 

「あ、ありがとうございます」

 

「………………」

 

アーシアちゃんがお礼を言うも、オーフィスは無反応。

なんだ、ツンデレか?

あなたの為にやったんじゃないんだからねってか、オーフィスにはあんま似合わんね。

 

「やぁ、久しいな赤龍帝とその仲間たち。京都以来だ、その時のお礼に今回はこちらが先に挨拶をさせて貰ったよ」

 

俺がアホな事を考えていると先ほどの攻撃を仕掛けてきた連中の片割れ、曹操が槍を肩にトントンと当てながら挨拶してきた。

隣には霧を使うメガネ、ゲオルクもいる。

さっきの炎はこいつか。

しかも曹操の奴、イッセーにやられた目の傷が消えてやがる。

 

つうかお礼って何やったんだ?

……あぁ、ゼノヴィアが開幕デュランダルぶちかましたのか。

やるじゃないかゼノヴィア、今のお前には最高のデュランダルの使い方だと思うぞ。

でも次からは確実に仕留めような?

 

……っと、アホな事を話してる間に今回の襲撃の原因が語られていた。

どうにもこの曹操、同じ『禍の団』にも関わらずオーフィスの事を付け狙っていたらしい。

それを知ったヴァーリさんが確証を得る為に美猴さんをオーフィスに変化させて囮となり、派手に動いて炙り出そうと企んだそうだ。

 

結果こうして曹操が釣れた訳だが、あの人また俺たちをいい様に使いやがったな。

ロキとやりあった時も目的のフェンリルさんを確保したら即退却してくれやがったし、今度会ったら文句言ってやる!

 

「しかしなるほど、ヴァーリたちの中に君の姿があったのも陽動だったのか。ヘラクレスとジャンヌはヴァーリと一緒にいたキミの姿を見て、見事に釣られて行ったよ。君にはしてやられてばかりだな」

 

「俺なんもしてないんですが。勝手に評価を上げないで頂きたい」

 

「謙虚だね、本当にやりにくい」

 

ゲオルクが笑みを浮かべながら話しかけてくるが、俺が何した訳でもないのに勝手に評価しないで欲しい。

謙虚とかじゃないから。

ウチの義兄二人が勝手にやっただけで、俺は本当に何もしてないんだよ。

つうかあの二人はどんだけ俺の事嫌いなんだよ、俺がいただけで簡単に食い付くか?

こっちは仕返しも済んだし、もうあの二人と会いたくねぇ。

 

「曹操、我、狙う?」

 

俺がゲオルクに話しかけらた後、オーフィスは首を傾げながら曹操に尋ねる。

 

「あぁ、オーフィス。俺たちにオーフィスは必要だが、今のあなたは必要ではないと判断した」

 

「わからない。けど、我、曹操に負けない」

 

「そうだろうな、あなたはあまりに強すぎる。正直、正面からやったらどうなるか–––よし、ちょっとやってみようか」

 

曹操はそう言いながら肩に引っ掛けていた聖槍を器用に回し始めた後、槍の切っ先をオーフィスに向ける。

すると槍の先端が開き、眩いばかりの光の刃が現れる。

あぁ、あれは……ヤバいな。

俺も勿論だが、イッセーたち悪魔がアレを喰らうのだけは絶対にマズい気がする。

 

俺がイッセーたちに声を掛けようとした瞬間、曹操は即座にオーフィスに接近しその腹部に輝く槍を深々と突き刺した。

 

「輝け!神を滅ぼす槍よッ!」

 

曹操が気合をいれた途端輝きが一層増し、槍から膨大な閃光が溢れ出してくる。

 

「ちょ、アレはいくら何でもマズいだろ!?」

 

「オーフィスなら大丈夫よ、いいからアンタはこっち」

 

俺がオーフィスの所に駆け出そうとすると、黒歌さんが俺の襟を引っ張り引き止める。

それと同時に俺たちの周りを黒い霧が包み込む。

黒歌さんとルフェイが二重で展開してくれたこの霧は光を軽減してくれる代物らしく、おかげで俺たちは怪我一つなく無事だった。

 

やがて光が収まると黒い霧も霧散し状況を確認すると、そこには槍を突き刺したままの曹操と無表情のまま自分を刺した相手を見つめるオーフィスがいた。

曹操はそれが当然とばかりに槍を引き抜くと、オーフィスの腹部にポッカリと空いた穴がみるみるうちに塞がっていく。

マジでか、血の一滴すら流れてないしアレでも効いてないの?

流石ラスボス、耐久値もハンパないな。

 

「わかるか赤龍帝? 悪魔なら瞬殺、それ以外の相手でも余裕で消し飛ぶほどの力を込めてもこの通り。これがオーフィス、グレートレッドを除いた全勢力の中で一番の力を持つ者だ」

 

曹操は溜息を吐きながらそう呟くが、それならこいつの目的ってなんだ?

手を出さなきゃ一応は味方のままなんだから、敵対するだけ損だよね?

それともこの反則キャラをどうにか出来る裏技でもあるのか?

 

「あちらさんが遊んでくれてる間に、準備完了ニャン。いくよルフェイ、そろそろあいつを呼んでやるわよん!」

 

「はい!」

 

曹操たちを観察しつつ思考を走らせていると、黒歌とルフェイが足下に魔方陣を出現させた。

その魔方陣は光を放ちつつフェンリルさんの元まで移動すると、更に一層強く輝き光を弾けさせて一瞬視界を白く塗りつぶす。

光が収まった時そこにいたのはフェンリルさんではなく、昔から見慣れた銀髪碧眼のイケメン–––ヴァーリさんだった。

 

「ご苦労だったな黒歌、ルフェイ。それから……面と向かって会うのは久しいな、曹操」

 

「久しいな、じゃないよ。人に面倒押し付けたと思ったら、何でフェンリルさんと入れ替わってんの? 俺のモフモフ成分を返せ」

 

「あの、フェンリルちゃんは私の使い魔なんですけど……」

 

ヴァーリさんは俺の言葉もルフェイも言葉も等しく無視して、曹操と会話を続けている。

無視すんなオルァ!

 

「しかしお前とゲオルクだけか、随分と豪胆な英雄だな。例の『龍喰者(ドラゴン・イーター)』とやらを有しているからか? おおかた英雄派が作り上げた龍殺しに特化した神器保有者か、新たな神滅具と言った所かな?」

 

ヴァーリさんの問い掛けに、曹操は楽しそうに首を横に振った。

いかにもなんか企んでますって態度だな。

 

「違う、違うんだよヴァーリ。『龍喰者』とは俺たちが作った訳でなく、現存する存在につけたコードネームみたいなものさ」

 

「曹操、いいのか?」

 

「あぁ、頃合いだゲオルク。オーフィス、白龍皇、赤龍帝、オマケにお前たちがご執心のイレギュラーであるカズキまでいる。–––呼ぼう、今こそ無限を食う時だ」

 

曹操の言葉を受けゲオルクは口の端を吊り上げながら、ロビー全体に広がるような巨大な魔方陣を展開した!

それと同時に起こる激しい振動、そして魔方陣から溢れてくる禍々しいオーラ……なんだこれ、モグラさんがメチャクチャ怯えてる!?

 

どうやらドライグも同様の様で、イッセーが何やら話しかけている。

モグラさんみたいな子どもならまだしも、二天龍を怯えさせる何かって一体なんだよ!?

その間にも禍々しいオーラはどんどんと漏れ出ていき、その魔方陣から徐々に何かが姿を現していく。

 

巨大な十字架に磔にされた……なんだあれ?

上半身が人っぽい形をしているが、全身拘束具に覆われているので顔も見えない。

下半身は蛇、いやドラゴンか?

そして全身の至る所に打ち込まれている、見るだけで痛々しい無数の杭。

なんだ、この見ただけでヤバいと確信させられる奴は……!

 

「曰く『神の毒』、『神の悪意』。蛇とドラゴンを嫌った神の呪いを一身に受けた天使であり、ドラゴン……名はサマエル。彼の持つ呪いはドラゴンを確実に喰い殺す、龍殺しの聖剣なんて比ではない」

 

このドラゴン、サマエルから感じるオーラに萎縮している俺たちを嘲笑う様に言い放つ曹操。

くそ、優位を確信してる顔してやがるな。

 

「なんだってこいつが出てくる! 本来ならコキュートスの深奥に封じられているはずだぞ!? 冥府の神、ハーデスは何を考えて……おい、まさか–––」

 

「そのまさかさ。ハーデス殿と交渉してね、何重もの制限を設けた上で彼の召喚を許可してもらったのさ」

 

「あの野郎! ゼウスが協力態勢に入ったのがそんなに気にくわねぇってのか!!」

 

アザゼルさんは顔を怒りで染めながら、憎々しげに吐き捨て曹操を睨みつける。

ハーデスってのがどんな奴かは知らないが、テロリストに協力する辺りロクな奴じゃないんだろうな。

 

「さぁサマエル、君の力を見せてくれ……『喰らえ』」

 

曹操の言葉が聞こえたと同時に、俺の横を黒い何かが通り過ぎた。

すぐさま振り返ると、オーフィスがいた筈の場所に黒い塊が鎮座している。

その黒い塊には触手の様なものが伸びていて、その先にはサマエルの姿がある。

これは……サマエルが、オーフィスを取り込んだのか?

 

イッセーが呼び掛けてもオーフィスの返事はなく、木場の聖魔剣で斬り付けても触れた部分が消滅し、ヴァーリさんの半減の力もリアス先輩の消滅の魔力も効果を示さない。

黒い塊に繋がっている触手は何かを吸い取る様に脈動し、ゴクンゴクンと気色の悪い音を辺りに響かせ続ける。

こうなりゃ触手だけでも引き剥がそうと、怖がるモグラさんを説得して鎧を纏う。

イッセーも同じ事を考えたのか何時もの赤い鎧を発現させて触手に殴りかかろうとしたが、二人してアザゼルさんに止められてしまう。

 

「さて、流石にこのメンツだと俺も力を出さないと危ないな。ハーデスには一度しかサマエルの使用許可を貰えていないからね、ここで決めないと俺たちの計画は頓挫する」

 

俺たちの抵抗を黙って見ていた曹操は、笑みを浮かべながら喋りだした。

それに呼応する様に、みんなも戦闘態勢に移行していく。

ああくそ、マジであんなのと戦うのかよ……!




新しい仮面ライダーを拝見しました。
なんか主役の喋り方に違和感が……まぁ本来は子ども向けですから、あれが正しいのかも知れません。
あとルパンのOP、次元がカッコよくて最高でした。

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