曹操の反則っぷりはヤバイですね、主人公補正がないと勝てる気がしない。
※先ほどは失礼しました。こちらが完成版になっております。
「一人でこの人数、捌ききれるのか?」
「やってみせるさ。これぐらい出来なければ、この槍を持つ資格なんてないにも等しい」
ゲオルクの問い掛けに曹操はそう言い放つと、槍を構え直す。
それに呼応する様に、曹操の槍が一際眩い閃光を放ち始めた。
「–––禁手化」
曹操の発した言葉が耳に届いた数瞬後。
曹操の背後に仏像なんかで見る輪っか状の光と、幾つかの球体が突如現れ曹操の周りを漂い始めた。
一、二……全部で七つか、でも槍の形は変わってないな。
にしてもえらく静かに禁手化したな、カズキみたいに蒸気を噴き出すのとは大違いだ。
「これが俺の神器『黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)の禁手、『極夜なる天輪聖王の輝廻槍(ポーラーナイト・ロンギヌス・チャクラヴァルテイン)だ……まだ未完成だけどね」
曹操が自慢げに語り、先生が驚愕して叫んでいる。
こいつも亜種の禁手かよ、英雄派はそんなのばっかりだな!
ヴァーリが言うには曹操の周りに浮いてるあの球、一つ一つに能力が有ってこいつも全ては知らないらしい。
とことん反則だな、気が滅入ってくるぜ!
「その能力のどれもが凶悪だ、だからこそ最強の神滅具だと称される。紛れもなく、奴は純粋な人間の中で一番強い……いま現在では、な」
ヴァーリは曹操を睨みつけながらそう呟いた。
一番か、とんでもないよなやっぱり。
「さて、小手調べだ。七宝(しっぽう)が一つ……輪宝(チャッカラタナ)」
曹操が槍を持たない手を前に突き出すと、球体の一つがその前へ移動する。
そして名を呼ばれた事に反応してか、突然その姿を消した!
いや、物凄いスピードで動いてるのか!?
そして何かが俺の横を通り抜けたかと思うと、カズキが声をあげる。
「ゼノヴィア!」
「ぐっ、エクス・デュランダルが……ッ!」
俺が振り向くと、ゼノヴィアのデュランダルに被せていたエクスカリバー製の鞘が弾け飛んでいた!
球体のスピードに反応しきれなかったゼノヴィアは、なんの抵抗も出来ずに手にしていた獲物を破壊されてしまった様だ。
いくらスピードに乗ってるからって、ゼノヴィアの聖剣を問答無用でぶっ壊すのかよ!?
「輪宝の能力は武器破壊、これに逆らえるのは相当の手練れのみだ。ついでに腹を貫こうかと思ったんだが、攻撃をいなすのが上手いな。だが今のが見えないならキミでは俺に勝てないよ、デュランダル使い」
「くそっ、掠っただけでもこれか……!」
曹操の言葉の後、その場で膝を着くゼノヴィア。
鞘が破壊されたデュランダルを支えにしているが、血の滲んだ脇腹を抑えて今にも倒れそうじゃねぇか!
心配したのか、カズキが素早くゼノヴィアに駆け寄る。
「大丈夫かゼノヴィア!」
「少し脇を削られただけだ、問題な……うぉ!?」
「アーシアちゃん! ゼノヴィアの回復頼む!」
カズキはゼノヴィアに駆け寄った後腕を掴んで何をするのかと思ったら、アーシアの近くにゼノヴィアを放り投げた!
その近くにいた小猫ちゃんが見事にキャッチしてくれて、アーシアが即座に回復を始めている。
確かにゼノヴィアを回復させるにはアレが一番速いんだろうが、相変わらずぶっ飛んだ事をするよな!
ゼノヴィアが何か言いたげな顔をしてたぞ。
そしてカズキはすぐさま曹操へと飛び掛かり、俺と木場もその後に続いて襲い掛かった。
三人が入れ替わる様に連続で攻撃を繰り出すが、曹操はそれらを器用に躱したり槍で弾いたりしてなかなか当たらない!
「三人がかりか、なかなかのコンビネーションだ。しかしこの槍の前では少々力不足かな!?」
そして槍の一振りで、纏めて後方に押し返されてしまった。
それと同時に球体の一つがリアスと朱乃さんの元に飛んでいった。
二人は武器を持っていないしさっきのとは別の球だと思うけど、似てるから判別するのも難しいぞ!
その球は二人の近くまで到達すると発光し、その輝きで二人を包み込んだ。
迎撃しようと二人が手をかざすが、そこからはなんの反応も起こらない。
これは……?
「女宝(イッテイラタナ)。異能を持つ女性の力を、一定時間完全に封じる。これも相当な手練れでないと無効化出来ないんだが……君たちでは無理のようだね」
くそ、なんでもアリだなあいつの神器!
リアスたちで無理なら、おそらくうちの女性陣には全員有効だと考えていいはずだ。
アーシアが封じられたらアウトだ、回復役がいなくなったら最悪誰か死んじまう!
「ふふふ、この限られた空間で、サマエルとゲオルクを死守しながらキミたち全員を倒す……オマケに派手な攻撃は禁止ときたか、何とも高難度のミッションだ!」
「派手な攻撃が厳禁? ならこっちからやってやるよ!」
楽しそうに笑いやがって曹操の奴!
完全に戦いを楽しんでやがる!
俺がいきり立っていると、カズキが地面を殴り石柱を何本も隆起させて一斉に曹操へと襲わせた!
カズキお得意の攻撃だ!
「君が乱戦に持ち込みたい時によくやる手だね。大した手数だが、『極夜なる天輪聖王の輝廻槍』の前では意味をなさない!」
「ハッ、たかが槍に大層な名前付けやがって! 名前が長過ぎて覚えらんねぇんだよ!」
「この槍を見てそんな言葉を吐けるとは大した男だ!」
何時ものように挑発しながら攻撃を続けるカズキと、それすらも楽しそうに返事をする曹操。
モグさんの力が込められててそう簡単に砕けないはずなのに、豆腐みたいにスパスパと!!
「言ってろ! だいたい神様を殺した槍とかってやたらと持ち上げられてるけどな、実際はお肉に火は通ったかな? ってノリで確認のために刺した、要は爪楊枝みたいなもんだろが!」
「ハハハ、爪楊枝か! そんな事を言われたのは初めてだっ! 面白いなキミは、仲間が興味を示すのもわかる気がするよ!」
「そりゃどー、もッ!」
カズキが何やら色んな所に喧嘩を売るような発言をした後、一本だけ大きく別の所へ向けて石柱を伸ばした。
その行き先は……サマエルを操るのに集中している、ゲオルクだ!
「ッ! させんよ!」
しかしそれすらも曹操の操る球体に阻まれてしまった!
ゼノヴィアを攻撃したのと同じ奴か!?
くそ、いいタイミングの奇襲だと思ったのに!
「危ない危ない、そう簡単に邪魔させる訳にはいかないさ」
「それでいいんだよ!」
カズキが叫ぶと、後方で魔力を溜めていた黒歌とルフェイが同時にサマエルへと攻撃を放つ。
そして時間差でカズキも大きなドリルをゲオルクにぶっ放した!
しかし再び球体が動き出し、今度は黒歌たちの所へ飛んで行く。
「馬宝(アッサラタナ)。任意の相手を転移させる」
「うぉ!? 面倒クセェ能力だな、くそったれ!」
曹操の言葉と同時に黒歌とルフェイ、そしてカズキの姿が消え去り、またすぐに別の場所へ現れた。
カズキは自分の放った攻撃の前に放り出されるも、何とか砕いて相殺させていた。
これが転移させる力か、って黒歌たちの手の向いてる先にいるのはアーシアじゃねぇか!
マズイ、回復に専念してる上に突然の事で反応出来てない!
「ふざけるなよォォォッ! 『龍星の騎士(ウェルシュ・ソニックブースト・ナイト)ッ!」
『Change Star Sonic!!!!』
俺の中にある駒を瞬時に切り替えるトリアイナ、その中でも装甲をパージする最速の形態になりアーシアの元に飛び出す!
この形態じゃ間に合っても黒歌とルフェイの魔法に耐え切れないだろうが、そんな事関係ない!
アーシアを二度と失いたくない、絶対に俺が守ると決めたんだ!
覚悟を決めて身構える俺の前に、突如として土の壁がせり上がってきた!
カズキのフォローだろう、完璧には防げないだろうが今はありがたい!
何とか耐え切ってみせるさ!
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くそ、やっぱ急拵えの壁じゃ役にたたねぇか!
予想通り黒歌さんたちの魔法は土の壁を貫通してイッセーに襲い掛かり、身体のいたる所から血を噴き出し膝をついちまった。
「イッセー、生きてるか!」
「何とか、な。カズキが勢いを殺してくれたお陰で助かった……」
俺の問い掛けに、イッセーは息も絶え絶えといった感じで答える。
鎧は砕け血は漏れ出て肉も削がれたが、ギリギリ致命傷ではない様だ。
アーシアの治療を受ければ、まだ動く事は出来そうだ。
くそ、こんな事なら『フェニックスの涙』持って来ときゃよかった!
スコルとハティもお留守番頼んで来ちゃったし、今から朱乃さんに召喚して貰うか?
でもあいつに対抗できるかわからないし、そもそもあいつの霧の中で召喚自体が出来るかどうか……。
俺が考えあぐねていると、膝をつくイッセーを見つめながら曹操が嘲笑する様に語りかけてきた。
「赤龍帝の弱点は駒を切り替える時に発生するタイムラグだ、攻略法さえ確立すれば君なら数手で封殺出来る」
くそ、ドヤ顔が腹立つな!
能力七つ持ちとか反則染みた事してるくせに!
せめて能力がわかればいいんだけど、ヴァーリさんに聞く暇もない。
めんどくさいな、もういっそ辺りの建物纏めてぶち壊してやろうか?
ゲオルクの集中乱せばあの怪物の制御出来ずに引っ込まないかな?
「しかしこれで赤龍帝を仕留めるつもりだったんだがね、思ったようにいかないものだ。やはりキーマンはカズキだな、まずは彼から仕留めに行こうか!」
うげ、ちょっかい掛けまくってたら狙われた!?
ちょ、タンマタンマ!
せめて能力がもう少し解るまで待って!
「させるかよ! ヴァーリ、俺に合わせろ!」
「まったく、俺は単独でやりたい所なんだがな……ッ!」
しかし曹操が俺の元に来る事はなく、金色の鎧を纏ったアザゼルさんとヴァーリさんが飛び出し曹操へ肉薄した。
金と銀の光が交錯し、曹操へと次々に攻撃が繰り出されていく。
それでも曹操に攻撃は当たらず、すんでの所で避けられてしまう。
「堕天使の総督と白龍皇の挟撃、かなりの苛烈さだ! しかし俺は更にその上をいく! 鎧装着型の禁手の弱点、それは溢れ出る強大なオーラの流れで攻撃を予知しやすい事だ!」
いつも俺がやってる動きを、更に高度にしたもんか!?
次の瞬間、二人の攻撃を後ろに大きく退いた曹操の眼が金色の輝きを放つ。
それと同時に、アザゼルさんの足下が石化し始めた!
ッヤバいな、観察とか言ってる場合じゃない!
「邪眼(イーヴィル・アイ)というものをご存知かな? 先日赤龍帝にやられた眼を補った、俺の新たな眼さ。片眼だし効き目は鈍いが、僅かにでも動きが鈍れば–––」
「グハッ!!」
駆け出した俺の顔に、何かが降りかかった。
指先で拭ったそれは、赤いなにか。
もう一度上を見上げると、アザゼルさんの腹部に何かが生えていた。
「この通りだ。あなたとは一度戦い観察させて頂いた、人工神器の弱点はファーブニルの力をあなたに反映しきれていない点だ」
「……くそが。なんなんだ、こいつのバカげた強さは……ッ!」
違う、生えてるんじゃない。
突き刺さっているのだ。
曹操の槍が、アザゼルさんの腹部に、深々と。
アザゼルさんは槍が引き抜かれると、腹部を抑えながら地面に堕ちていった。
……は?
おいおい、なんで落ちてってんの?
堕天使の総督の癖して飛ぶの苦手なのか?
なぁ、なんでそんな苦しそうな顔してんだよ?
なんで腹から血ィ流してんだよ?
そんでもって、なんでお前は笑ってやがる。
その槍についてる血はなんだ。
……お前か?
お前がアザゼルさんをやったのか?
「人の親父になに晒してやがんだ! このクソ野郎がぁぁぁぁぁッ!!!」
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「避けてんじゃねぇぞオラァッ!!」
いけない、アザゼル先生がやられた事でカズキくんが暴走し始めた!
周りの被害は二の次で、曹操に向けて手当たり次第に攻撃を仕掛けている!
このままでは僕たちまでやられてしまう!
「アザゼル総督をやられて激怒したか!? ヴァーリ同様キミもアザゼル総督に拾われたそうだね、父代わりの男をやられたのがそんなに気に障ったかな!?」
「クソッタレがぁぁぁ!」
「そら、感情を乱しすぎるから隙が出来た!」
それでも曹操には届かず、挑発を受けて余計に大雑把な攻撃になっている。
そこを突かれて球体の攻撃を受け、胸の装甲をバラバラにされながら地面に叩きつけられた!
まるでいつもと真逆の現象だ、カズキくんがこうもペースを乱されるなんて!?
「ぐっ……ちく、しょォ……ッ!」
「大した攻撃だったが、いささか精度に欠けるね。何時ものキミの方が、俺にとっては余程怖い敵だったよ」
「くっ、アザゼルに続きカズキまで! 許さんぞ、曹操ォッ!」
続いてヴァーリも突撃しその手から極大の魔力を打ち出すも、新たな七宝『珠宝(マニラタナ)』の能力で受け流されその攻撃は小猫ちゃんに差し向けられた。
その攻撃は黒歌が身体を張って庇ったお陰で小猫ちゃんは助かったが、黒歌は致命傷を受けてしまった。
「ヴァーリ、キミは仲間想いが過ぎる。まるでそこで伏している赤龍帝のようだ、二天龍はいつからそんなにヤワになった?」
「ではこちらも見せようかッ! 我、目覚めるは、覇の理に全てを奪われし–––」
「それはさせられないな! サマエルよ!」
ヴァーリが『覇龍』の呪文を唱え始めたその時、曹操がサマエルに指示を飛ばした。
するとサマエルの口から、カズキくん目掛けて黒い何かが飛び出した!
オーフィスですら抵抗できないサマエルの攻撃、鎧の砕けたカズキくんが受ければひとたまりもない!
「クッ! カズキィィィッ!!」
それを見たヴァーリは『覇龍』の呪文を切り上げ、カズキくんを庇うように身体を間に滑り込ませた!
黒い何かはヴァーリの身体を包み込み、暫くすると四散していく。
しかしその後、ヴァーリは口から大量の血を吐き出して倒れてしまった!
「ヴァ、ヴァーリ、さん……!? 俺のせいで……ッ!」
「ゴフッ! 気に、するな……お前の、せいじゃない……」
カズキくんの言葉に、苦しげに答えるヴァーリ。
カズキくんはそんな彼を見て、痛みとは別の要因で動けないようだった。
イッセーくんのライバルであるヴァーリが瞬殺される程の毒なのか、あのサマエルというものは!
「いい剣だ、木場祐斗。俺との相性で一番無難に戦えるのは、瀬尾カズキを除けばキミだ。しかし、成長途中のキミなら難なく倒せるさ」
数度剣を交えただけで、曹操にこう断じられてしまった。
悔しいが、奴の言う通り今の僕では彼の体に剣を届ける事は難しい様だ。
アーシアさんが先程から治療に奔走してくれているが、とてもじゃないが間に合わない。
僕も新たな禁手を発動させてみんなを護ろうとしたが、曹操に戦う価値もないと捨て置かれてしまった。
僕の積み上げて来た物が崩れる様に感じたが、僕がここでヤケを起こしたらそれこそ総崩れになってしまう。
激しい屈辱を感じながらも、剣を構える事だけは決してやめはしない。
今みんなを護れるのは、僕しかいないのだから。
「どれだけ取れた?」
「四分の三強といったところか、大半と言えるだろう。これ以上はサマエルを現世に繋ぎ止めておけない、潮時だな」
「上出来だ、十分だよ」
曹操とゲオルクが何やら話し合うとオーフィスを包んでいた黒い塊が四散し、同時にサマエルも苦悶に満ちた声をあげながら魔方陣の中に消えていき魔方陣もまた消滅した。
塊から解放されたオーフィスは以前と変わりない姿に見えるが、あれは一体何だったんだ?
疑問に思っていると、オーフィスは曹操に視線を向けて尋ねた。
「我の力、奪われた。これが曹操の目的?」
そう、奴らの目的はそこにあったのだ。
奴らはオーフィスを支配下に置きその力を利用したかったが、それが困難だと悟るとオーフィスから力を抜き出し新たな『ウロボロス』を生み出す事を考えた。
それを新たな象徴に据えて自分たちの都合のいい傀儡を、というのが計画の全容か。
曹操はネタバラシをした後、僕らにトドメを刺す事はせず立ち去ろうとした。
どうやら向こうも何かが起きたらしいが、詳しくはわからない。
そして曹操は立ち去る前に、ある事を告げてきた。
「一つゲームをしよう。もう直ぐここに英雄派に協力した神、ハーデスの命令でオーフィスを回収しようと死神(グリム・リッパー)の集団がやってくる。そこに俺と入れ替わりでやってくるジークフリートとゲオルクにも参加して貰う。オーフィスを死守しながらここから脱出できればキミたちの勝ち、奪われれば負けだ」
曹操はそれだけ言うと、僕たちの元から去っていった。
ゲームか……完全にこちらを舐めきっている……ッ!
だがここで倒れたままでは、直ぐさま襲撃を受けてしまう。
悔しさは、いつか自分の剣に乗せて返してみせる。
今は無事な者たちで、負傷者を安全な場所へ移動させるのが先決だ。
僕たちは、こんなところで終わるわけにはいかないんだ……!
ワンパンマンが熱い。
OPから何かは全て熱い。
サイタマさんがfateの世界に召喚されて
イリヤ「やっちゃえバーサーカー!」
サイタマ「ヤダよ、自分でやれば?」
って場面を妄想した。
誰か書いてくれないかなー?(チラッチラッ