何とか今日中にパソコンに触れた!
あらすじ等を書こうと思ったのですが、前の話読み返したら、ほとんどあらすじの状況が変わらないので、「何だっけ?」と思った人は、九話のまえがきをどうぞ。
※主人公の容姿を少し変更しました。
片目を前髪で隠している→両目とも前髪で覆っている。
「タウロスの斧!?(あぁぁ、あたしレーナのことお荷物とののしっておきながら人のこと言えない!)」
ルーシィは気絶しているタウロスを起こそうとするも、起きる気配なし。
「タウロス戻りなさい!そうすればあの斧も消えるのよ!」
その間も、ナツは武器を得たヴァルカンの攻撃を避ける――が、
つるん
「がっ!?」
ナツは氷に足を滑らせてしまう。
「ウッホ!チャンス!」
ヴァルカンは転んだナツ向けて斧を振り下ろす。
「ぐぅっ」
ナツはすんでの所で斧を白羽どりで防ぐ。
「あわわっ、ナツが苦戦してるよぉ!」
ナツが心配でオロオロし始めたハッピーに合わせ、抱えられていたレーナが左右に揺れる。
「よし!おいらがナツを助けに行くぞ!『ガン!』あ……」
「んあ?」
レーナは突然訪れた痛みに目を覚ました。
「あ、レーナ……その……」
ハッピーが近寄ってきたが、レーナの目は苦戦を強いられているナツに向かった。
「おー、ナツ苦戦してるね。……手伝おうか?」
「「「絶対やめろ(て)!!!」」」
「えー」
間髪絵を入れず三方向からNOのお返事がきた。
「(当たり前じゃない。こんなところで広域魔法なんて使われたらあたし達生き埋めよ!本人に悪気がないところがさらに質悪い!)」
逢って数日だが、レーナのことを理解してきたルーシィなのであった。
「んー、でも仲間は見捨てられない……やっぱり手伝う」
「「「やめてーーーー!!!」」」
「天候魔法『竜――――」
「ふん!『ガッ』」
「ぐふっ」
レーナは技を出す前にうつぶせに倒れた。
見ると、その頭には、たんこぶが二つできていた。
「な、なんて非道なネコちゃんなの。さっき自分が誤って落としてぶつけた場所を殴りつけるなんて……」
「平和のためには仕方のないことです」
「怖っ!……でも、今のは正しい行いだったわ」
ルーシィはあえて倒れているレーナから目を背け、ナツの戦いを見守った。
※※※※※※※※※
「んんんんんっががっ――食ったら力が湧いてきた!」
「刃を溶かした!身体の熱で!?(しかも食べてる!)」
「あい!」
「ぐー」
「ってあれ?気絶じゃなくて寝てる?ガチで寝てる!?もしかして!」
「それがレーナです」
「行くぞ!『火竜の鉄拳』!!」
ナツ渾身の一撃がきまり、ヴァルカンは吹っ飛んでまわりを震わすほど強く氷の壁にたたきつけられる。
ヴァルカンはそのまま動かなくなった。
どうやら気絶したようだ。
「やったー!」
「あーあ、このサルにマカオさんの居場所聞くんじゃなかったの?」
「あ、忘れてた」
っとそのとき、気絶したヴァルカンの体が光だし、魔法が収束し始める。
「え、な、何?」
「何だ!?」
軽い爆発のような衝撃の後、光の中から現れたのは――
「マカオ!?」
「えぇ!この人が!?さっきまでエロ猿でしたが!?」
「ヴァルカンにテイクオーバーされてたんだ」
テイクオーバーとは、体を乗っ取る魔法であり、ヴァルカンは人間の体を乗っ取ることで生きつないでいたようだ。
そしてマカオは激しい戦いをした後らしく、体はボロボロだった。
「おいマカオ目ぇ開けろ!くそっ、誰がこんなことを!」
「ほとんどあんたの攻撃でしょうが」
「ロメオが待ってんだぞ!」
「え、無視?レーナやネコちゃんならともかく、あんたまで!?」
「っ……く……。悪ぃ、ナツ。十九匹までは倒せたんだが、二十匹目にテイクオーバーされちまった。これじゃぁ、ロメオに合す顔がねぇ」
「何言ってんだ。そんだけ倒せば十分だ!」
ナツとマカオが笑顔で手を取り合う。
ルーシィはそれを見てかなわないなぁと感じていた(無視されて普通に話を進められたことは別にして)。
自分は手も足も出せなかったヴァルカンをこの人は一人で十九匹も倒したのだ。
ナツもヴァルカン相手に怯まず戦っていたし、寝てばかりいるレーナも、天候魔法という強力な魔法で、ヴァルカンよりはるかに強い白ワイバーンを一撃で倒したのだ。
ルーシィが入ったフェアリーテイルとは、本当に実力のあるギルドなのだ。
「ルーシィ、何にやにやしてるの?顔変だよ」
「……髭引っこ抜くわよネコちゃん」
「ルーシィ、顔変態だよ」
「はったおすわよレーナ!!」
いつの間にか起きてそばにいたレーナ。頭のたんこぶがまだ痛々しい。
「はっ、もしや二人を見て『少年×おっさん』を妄想し――」
「よーしはったおす!何が何でも土下座させてやる!」
たんこぶをもう一つ増やしてやろうかと思ったが、ハッピーにまぁまぁと諌められ、落ち着けと自分に言い聞かせ、深呼吸をくりかえす。
「ちょっとしたジョークです」
「思いっきり悪口だったわよ!!」
怒鳴り返したルーシィにレーナはヤレヤレと肩をすくめた。
そのしぐさにイラッとしたルーシィは今度こそ殴ろうと足を踏み出す。
ゴゴゴゴゴ――――
「え、何?地震?」
「もしかしてルーシィの怒りか?コエー、ルーシィ」
「ち、違うわよ!あたしじゃなくて、これ、もしかして山全体が揺れてるんじゃ――」
「あー、おそらくー」
「何だ!?レーナ!」
レーナは人差し指を一本立てた。
「さっきの天候魔法が思いのほか山を直撃したのと、止めに山全体にナツの攻撃の衝撃が響いたせいで、山にかつてないダメージが与えられたのではないかと……」
「……」
「……」
「……」
「……それってどういうことだ?」
真っ青になる三人に対して、一人理解ができていないナツに、レーナははっきりと告げる。
「つまり、山が崩れるということです」
今度はナツも理解したらしく、顔を青くする。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「みんな生き埋めだぁい」
「だぁい、じゃなーい!!」
全員、素早く走り出した。
途端、洞窟の奥が崩れだした。
「きゃああああ生き埋めになるのはいやあああああ!!」
「うおおおおおっ!マカオ大丈夫かああああ!」
「あぁ、すまねぇナツ!とにかく走れ!嫁さんと子供が俺を待ってる!」
怪我しているマカオは、ナツに背負われている。
「レーナ起きてぇぇぇ!」
「ってレーナ!?」
「ぐー」
ハッピーに抱えられたレーナは幸せそうに寝ていた。
「ほとんどはあんたが原因でしょうが!寝るんじゃなーい!!」
ルーシィの叫びを最後に、五人は雪崩に飲み込まれた――――。
ハコベ山編、完結です!
アニメだと、やっと二話目が終わったところですね。
読み返していて思ったのですが、オリ主寝てばかりで、ぶっちゃけ空気!いや、ぶっちゃけなくても空気!
原作にそって書いているからって、これじゃああまりにも変化ないなぁ、と感じましたので、次の話からは、もうちょっとオリ主を活躍させたいなぁと思っています。(たぶん)
なぜなら、もうすぐ彼女が出てくるから!
三月中には、もう一話書けたらいいなぁと思ってます。
待ってくれたみなさん、本当にありがとうございます。